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金剛山地・東山麓の古代寺院をご紹介するシリーズ、第3回は只塚廃寺です。これまでの當麻寺や石光寺と違って、ここは土盛りが残るだけの寺院跡──しかし、ここは見た目と違って、両者に劣らず興味深い遺構なのです。ではレッツラゴー!【第三番】只塚廃寺ただつかはいじ県指定史跡奈良県葛城市染野訪問オススメ度★★只塚廃寺はかつて「首子7号墳」との名称で、長らく周囲に点在する古墳のひとつと思われていました。現在も周囲から盛り上がった墳丘状の形をしており、現地に設けられた案内板
アニメ『アルプスの少女ハイジ』第50話で、足が不自由だったクララがハイジの呼びかけに応えて、初めて立ち上がりました。8月12日は「ハイジの日」。では、ハイジが建ったのはいつでしょうか?何らかの理由で使われなくなった、または消滅した仏教寺院のことを廃寺(はいじ)といいます。これまで8世紀末以降の平安時代の建立とされ、謎の古代寺院とされてきた野中廃寺。近年の発掘調査によって、8世紀中頃(奈良時代)に創建され、法起寺式に似た伽藍配置の古代寺院であることが判明しました。第六次調査時点の発表
金剛山地・東山麓の古代寺院をご紹介するシリーズ、2回目となる今回は石光寺です。石光寺と言えば、境内の花や中将姫の印象が強いので、なんとなく優しくて女性的なお寺のように思い浮かべますが、ハイジスト的にはさにあらず。ここは金剛山地・東山麓の古代寺院のなかでもバリッバリの「硬派」なんです。今回は伝説の上澄みを取り除いた、石光寺の「真の姿」に迫ってみたいと思います。(....いいのか?こんなに煽って大丈夫か?引き返すなら今のうちだぞ!笑)ではレッツラゴー!石光寺山門前。石標柱に「
大阪府と奈良県を隔てる金剛山地──二上山や葛城山、金剛山など登山者やハイカーで賑わうこの山地の東山麓は、有名な當麻寺をはじめ、古代寺院が数多く営まれていた地域です。訪問時期はばらばらですが、今回からこのエリアの古代寺院をご紹介していきます。トップバッターは當麻寺です。ではレッツラゴー!東側からみた金剛山地。御所市南部にて【第一番】當麻寺たいまでら奈良県葛城市當麻訪問オススメ度★★★★二上山の東麓にある當麻寺──中将姫とぼたん、それに當
今回は裏話的な記事です。私はこれまで三重県中勢地域の古代寺院をあちこち巡ってきましたが、伊勢神宮の付近には古代寺院が存在しないということは、おぼろげながら認識しておりました。松阪市から伊勢市にかけての山麓部には古代寺院跡が点在していることも知ってはいたのですが、遺構は不明瞭、訪問するにも交通不便な場所ということもあって、なかなか足が向かなかったのです。廃寺訪問記(三重県)|日出ヅル處ノ廃寺日出ヅル處ノ廃寺さんのブログテーマ、「廃寺訪問記(三重県)」の記事一覧ページです。ameblo.
生駒山の麓、遠く奈良の街を見下ろす地に、カワラーの聖地があるという。そこではいにしえの文様を宿した軒丸瓦が神体として祀られ、日々、編年研究の成果と軒丸瓦の拓本をもってその威徳をうかがう者たちが絶えない──古代寺院の資料をあたっていると、よく見かけるのが奈良の帝塚山大学の名前です。とりわけ古代寺院の瓦研究では、おそらくトップクラスの実績。市民講座や動画配信にも積極的で、開かれた研究機関という印象です。今回は、帝塚山大学附属博物館の紹介です。帝塚山大学附属博物館帝塚山大学附属博物館の
関西国際空港の対岸──大阪泉州地域の古代寺院といえば、以前ご紹介した泉南市の国史跡・海会寺跡[かいえじあと]が圧倒的な存在感を発揮しています。回廊に囲まれた海会寺塔跡『あをによし与太劇場・雇用対策だった⁉〜大阪・海会寺の瓦と伽藍』舒明天皇の頃、大王家の威信をかけた官立の百済大寺の建設現場事務所──【登場人物】瓦工房長:百済大寺の瓦工事の責任者その部下:工房長配下で現場を仕切る…ameblo.jpその北東側、市境を越えた泉佐野市に古代寺院が存在することを知ったのは、
東海地方の古代寺院関連の資料を読んでいると、しばしば目にするのが名古屋市守山区の「小幡廃寺」の名前です。調べてみると想定地はすでに住宅地となっており、遺構などを見学できる場所でもなさそう。そのため、なかなか足が向かなかったのですが、ようやく現地を訪ねてみることにしました。ではレッツラゴー!細かい指示をしていないのにAI画伯が周囲の様子を的確に再現小幡廃寺おばたはいじ愛知県名古屋市守山区西新訪問オススメ度★起点は名鉄瀬戸線<瓢箪山駅>。名古屋の中心地<栄町>から1
奈良時代・伊勢国の国庁──伊勢国司・櫛越古伎而[くしごしの・こきで]が赴任早々、国分寺造営の責任者である造寺司から懸案事項の説明を受けている。「で、どうすんの?ここの国分寺はさあ」「は、造営地の選定はすでに決まり、現在基本計画を策定中です」「あ、そう。それでどんな寺院にするわけ?」「奇をてらわず基本に忠実な<ザ・国分寺>を目指そうかと」伊勢国分寺創建期復原図。七重塔はあくまで「想定」(早川和子画)「うむ、いいんじゃない。伊勢は大国だし、ここは堅実に進めようぜ」「ただ、ひとつ
三重県中勢部──鈴鹿川左岸に広がる広大な台地上に造営された伊勢国分寺。伊勢国分寺は、30回を超える発掘調査により寺院跡の遺構が概ね判明し、現在歴史公園として整備されているほか、併設された鈴鹿市考古博物館と合わせて、この地域の古代史を学ぶうえで絶好のスポットになっています。今回は伊勢国分寺とその周辺の古代寺院跡を訪ねます。では、レッツラゴー!伊勢国分寺跡全景。歴史公園として整備されていますプロローグ:伊勢国分寺に塔は存在したのか!?国分寺と言えば「七重塔」。史
奈良時代の演芸場──都では、「伊勢国分寺に塔があるのかどうか」をネタにした漫才が大人気のようである。☝服の色が逆ですが、たぶん気のせいです鈴鹿山脈を背景にした広大な伊勢国分寺跡──果たして塔はあったのか?にほんブログ村
現在の古代寺院研究においては、瓦を極めることがメインストリームであるらしい。かつては古文献を丹念に読み解く手法が主流だったが、近年では「語ってはいるが歪められているかもしれない文献」よりも、「語りはしないが嘘もつかない出土遺物」の研究のほうが重視されているという。古代瓦の展示(東京国立博物館)軒丸瓦AとBは同じ文様である。したがって両者には何らかの関係がある!──なるほど、なるほど....で?詳細に観察すると瓦BにはAには無い傷がある。よってAの方が古いものだ!──たし
昭和四十年代──成長という名の熱狂に支配されていた日本列島山は喰われ、谷は埋められ、田畑はアスファルトの海に沈む掘って盛ればカネになる時代──しかし地中には、もう一つの利権が眠っていた補助金の獲得、学説の主導権争い、そして何よりも「旨味のある発掘現場」の争奪好事家に闇ルートで高額で取引される古代瓦──表向き考古学研究を担う県内の3団体。しかし、彼らの本当の顔とは──今、三つ巴の欲望が水面下で静かに火を噴こうとしている……【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究
まるでAIで描いたかのような、このあでやかな姿。どこの寺院かわかりますか?実はこれ、平等院鳳凰堂。見慣れた正面ではなく、西側から眺めるとこんな表情を見せるのですね。西陽を浴びて朱塗りの柱がくっきりと今回の目的地はこの鳳凰堂……ではなく、同じ宇治市内にある古代寺院跡。では、レッツラゴー!大鳳寺跡たいほうじあと京都府宇治市菟道西中訪問オススメ度★平等院から北へ出て県道をそのまま北上。三室戸橋交差点から脇道に入り、住宅が建ち並ぶ丘陵地の曲がりくねった細道をしばらく進む
刃物のまちとして知られる岐阜県関市──北から流れてくる清流・長良川が池尻山の裾野で西へ大きく流れを変える場所にある「弥勒寺官衙遺跡群」。今回は、〔中篇〕でご紹介した弥勒寺跡以外の遺跡を巡ります。ではレッツラゴー!弥勒寺官衙遺跡群遠望古代の郡役所跡〜弥勒寺官衙遺跡弥勒寺跡から東に向かって歩いていくと、一段低い場所に大きな広場があります。ここが古代武儀郡[むぎぐん]の役場(郡衙)の跡。この一帯は弥勒寺官衙東遺跡と呼称され、郡庁や倉庫などの郡衙の施設がほとんどすべて把握さ
仕事で訪れた岡山県。仕事の前に遺跡巡り岡山市にある唐人塚古墳を訪れたあと『唐人塚古墳と神楽最中岡山県』早くも梅雨の気配が漂ってきた今日この頃、暑さ&湿度は身体にこたえるので…ameblo.jpすぐ近くのパン屋さんでパンを購入『岡山市の隠れ家的パン屋Beckさん』先日、岡山での仕事の際、前日入りしてあちこち遺跡巡りへ…ameblo.jp地図を見ているとすぐ裏手にも遺跡があるので行ってみるとなんだか開けた気持ちのいい場所がこちらは史跡賞田廃寺跡という遺跡
刃物のまちとして知られる岐阜県関市──北から流れてくる清流・長良川が池尻山の裾野で西へ大きく流れを変えるその内側は、川と山に挟まれたいわば天然の要害。古代の寺院跡と役所跡が並んで残るこの地は古くから栄えた地域の中心地だったのです。〔前篇〕では、岐阜県関市の弥勒寺と円空の関係を創作民話を交えてご紹介しました。今回の〔中篇〕と次の〔後篇〕では、古代弥勒寺を中心とした「弥勒寺官衙遺跡群」を訪ねます。起点となるのは長良川鉄道・関駅です。ではレッツラゴー!旧国鉄時代の雰囲気をよくとどめてい
昔、むかしのことじゃった──山あいの大きな川がぐうっと曲がるところに、立派なお寺があったんじゃ※この話は、岐阜県関市の弥勒寺跡を題材にした創作民話です。このお寺は弥勒さまを御本尊にしておってな、そのとなりにはお上の役所の建物がずらりと並び、大勢の役人が早朝から働いておったその役人の一人に、世伎足[せきたり]という若者がおった世伎足はたいそうまじめな男でな、朝いちばんに出勤し、皆が帰ったあとも、ただ一人仕事を続けておったところで、世伎足にはひそかな楽しみがあったんじゃ仕事の合
2025年の元日──その年の初詣は、前々から気になっていた熱田神宮の前身ともされる氷上姉子神社[ひかみあねごじんじゃ]へ行くことにしました。そのついでに、近くにある西大高廃寺にも立ち寄ることに。先に書いておくと、西大高廃寺の現地に何も残っていないことは承知の上。とはいえ、起伏に富んだ立地場所はハイジストとして気になるところだったのです。今回はお正月の風情を楽しみながらの訪問記。ではレッツラゴー!大高城跡からのぞむ西大高廃寺のある丘陵地西大高廃寺にしおおだかはいじ
イズルが帰省先から戻ってきた。どこか浮かない顔をしている。【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母は関西系ドイツ人。愛称はハイジ「あ、おかえりイズルくん。この間はありがとう。<ソノノソセキ>はどうやった?」「それが......見れなかったんです....」「見れなかった?なんで?」「近くまでは行くには行ったのですが....近寄れなかったんです」「どないしてん?“瀬戸の不思議な石”を見てから帰ってく
イズルが帰省ついでに立ち寄ろうとした岐阜・御嵩町[みたけちょう]の古代寺院跡にハイジも同行することになった。名鉄電車で向かう途中──【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母は関西系ドイツ人。愛称はハイジ「ハイジさん、いいんですか?がっかりするかもしれませんよ」「ええって。中央の遺跡だけでなく、地方にこそ重要な鍵が眠っているかもしれんいうのが、お師匠さんがよく言うてはったことや」う「もうすぐ終点の御嵩駅
お彼岸に訪れた大阪市にある四天王寺。数年前に移した親族のお墓へお墓参り。昨日のブログ『初めての四天王寺へお墓参り』今年のお彼岸のこと。初めての場所へお墓参りへお墓参りなのに初め…ameblo.jpお彼岸の骨董市も開催でとても賑やかそんな賑やかな四天王寺の中央にそびえる中心伽藍。聖徳太子が建立した日本最古の官寺で、現在の姿は1945年の空襲で焼失したものを1960年代に復元したものだそう。復元の際の発掘調査によって古代の寺院配置を再現したとのこと。そう!四天王寺と
今回は『古代寺院〜新たに見えてきた生活と文化』(岩波書店)の紹介です。古代寺院/吉村武彦,吉川真司,川尻秋生|シリーズ古代史をひらく-岩波書店古代日本の社会・国家・文化を考えるための歴史情報の宝庫である寺院.その実像に多角的に光を当てる.吉村武彦編www.iwanami.co.jpインターネットのおかげで、私のような素人でも、これまで手が届かなかった情報をピンポイントで拾える便利な時代になりました。ただその反面、知識がどうしても“つまみ食い”になりがちで、全体
名古屋市の南東部を占める緑区。その主要駅の一つが名鉄鳴海駅です。私が子供の頃はまだ地上駅。検車区が併設されており、駅に近づくと留置車両が見えて、ちょっとした興奮スポットになっていました。今回は、そんな子供の頃の思い出の鳴海駅の北にある鳴海廃寺に行ってみます。ではレッツラゴー!鳴海廃寺なるみはいじ愛知県名古屋市緑区鳴海町訪問オススメ度★鳴海駅は2006年に高架線が開通し、今では高架上から東西方向へ延びる丘陵地が横たわっている様子がよくわかります。この丘陵の頂部に位置するの
以前、京都市北部の古代寺院巡りを2日かけて行いました。『京都市北部の廃寺巡り(前篇)~ひな壇上の堂塔・周山廃寺』これまで飛鳥・藤原京や平城京の古代寺院はだいたい巡ったつもりなのですが、ふと平安遷都前に存在していた京都市内の古代寺院はどうだったのだろう───と気になって調…ameblo.jpその際に少し困ったのが宿泊先。当時はインバウンド需要が高く、京都市内のホテルは軒並み高価格でした。宿は「寝られればよい」という主義の私は、いっそ亀岡市まで移動して安価な宿に泊まり、翌朝に京都市
舒明天皇の頃、大王家の威信をかけた官立の百済大寺の建設現場事務所──【登場人物】瓦工房長:百済大寺の瓦工事の責任者その部下:工房長配下で現場を仕切る「工房長殿、本当ですか?百済大寺の造営を中止するって」「ああ。今朝、造寺長官殿から聞いた。九重の宝塔の不等沈下による傾斜は修復不可能との結論になったそうだ」「やはりそうでしたか。わが国の土地は、大陸や半島ほどには強固ではなかったということですか」「場所によるだろうがな。なにせ地面の下のことだ。事前に調べるにしても限度がある」百
ある日の研究所分室──古代の仏塔の姿が話題のようである。【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母が関西系ドイツ人。愛称はハイジ「ハイジさん、長谷寺に伝わる<銅板法華説相図>に描かれた仏塔、日本ではあまり馴染みのない形状ですね」「なんやヤブから棒に」「銅板法華説相図(部分)」wikimediaより『実はリアルな宇宙船?~本長谷寺の銅板法華説相図』いつの頃か──ある山中で釈迦が大勢の修行僧に法華経を
いつの頃か──ある山中で釈迦が大勢の修行僧に法華経を説法している。すると、地響きとともに巨大な宝塔が出現──中から宝塔如来の「善きかな、善きかな」との大音声が響き渡った。【登場人物】梵天:ここでは釈迦如来の付き人毘沙門天:ここでは宝塔如来の付き人「これまたど派手な登場されましたなあ、毘沙門さん。ご無沙汰してました」「梵さん、おひさしゅう。おかげさんで、今回も無事到着できましたわ」「あちこち出向かなあかんので大変ですなあ」「ええ、宝塔さまはお釈迦さまが法華経をご説法
人類が宇宙に進出し始めた近未来──宇宙では異星間盗掘戦争が激化し、地球へ遺跡盗掘を企む宇宙人が密かにやってきていた。人類は自らの歴史の証を守るため、遺跡防衛軍を創設して宇宙からの盗掘者と戦い始めた。日本にも防衛軍の基地が建設され、選りすぐりの隊員により結成されたコガワラ警備隊が古代寺院跡の盗掘に目を光らせていた──【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母は関西系ドイツ人。愛称はハイジ「なんやイズル
大阪市の東に位置する八尾市──「古代寺院エアスタンプラリー八尾市編」と題して、〔前篇〕・〔中篇〕とこの地の古代寺院跡をレンタサイクルで巡ってきましたが、いよいよ今回はラストです。〔後篇〕は【第九番】東郷廃寺から最後の【第十二番】教興寺廃寺までです。ではレッツラゴー!八尾市内で唯一観察できる古代寺院の遺構、西郡廃寺の塔心礎(〔中篇〕から)<エアスタンプラリー八尾市編ルート>★:八尾市郷土資料館解説パネルでの掲載古代寺院由義寺跡★五条宮廃寺太子堂廃寺(大聖勝軍寺)渋川廃寺★龍