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イズルが帰省ついでに立ち寄ろうとした岐阜・御嵩町[みたけちょう]の古代寺院跡にハイジも同行することになった。名鉄電車で向かう途中──【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母は関西系ドイツ人。愛称はハイジ「ハイジさん、いいんですか?がっかりするかもしれませんよ」「ええって。中央の遺跡だけでなく、地方にこそ重要な鍵が眠っているかもしれんいうのが、お師匠さんがよく言うてはったことや」「もうすぐ終点の御嵩駅で
お彼岸に訪れた大阪市にある四天王寺。数年前に移した親族のお墓へお墓参り。昨日のブログ『初めての四天王寺へお墓参り』今年のお彼岸のこと。初めての場所へお墓参りへお墓参りなのに初め…ameblo.jpお彼岸の骨董市も開催でとても賑やかそんな賑やかな四天王寺の中央にそびえる中心伽藍。聖徳太子が建立した日本最古の官寺で、現在の姿は1945年の空襲で焼失したものを1960年代に復元したものだそう。復元の際の発掘調査によって古代の寺院配置を再現したとのこと。そう!四天王寺と
今回は『古代寺院〜新たに見えてきた生活と文化』(岩波書店)の紹介です。古代寺院/吉村武彦,吉川真司,川尻秋生|シリーズ古代史をひらく-岩波書店古代日本の社会・国家・文化を考えるための歴史情報の宝庫である寺院.その実像に多角的に光を当てる.吉村武彦編www.iwanami.co.jpインターネットのおかげで、私のような素人でも、これまで手が届かなかった情報をピンポイントで拾える便利な時代になりました。ただその反面、知識がどうしても“つまみ食い”になりがちで、全体
名古屋市の南東部を占める緑区。その主要駅の一つが名鉄鳴海駅です。私が子供の頃はまだ地上駅。検車区が併設されており、駅に近づくと留置車両が見えて、ちょっとした興奮スポットになっていました。今回は、そんな子供の頃の思い出の鳴海駅の北にある鳴海廃寺に行ってみます。ではレッツラゴー!鳴海廃寺なるみはいじ愛知県名古屋市緑区鳴海町訪問オススメ度★鳴海駅は2006年に高架線が開通し、今では高架上から東西方向へ延びる丘陵地が横たわっている様子がよくわかります。この丘陵の頂部に位置するの
以前、京都市北部の古代寺院巡りを2日かけて行いました。『京都市北部の廃寺巡り(前篇)~ひな壇上の堂塔・周山廃寺』これまで飛鳥・藤原京や平城京の古代寺院はだいたい巡ったつもりなのですが、ふと平安遷都前に存在していた京都市内の古代寺院はどうだったのだろう───と気になって調…ameblo.jpその際に少し困ったのが宿泊先。当時はインバウンド需要が高く、京都市内のホテルは軒並み高価格でした。宿は「寝られればよい」という主義の私は、いっそ亀岡市まで移動して安価な宿に泊まり、翌朝に京都市
舒明天皇の頃、大王家の威信をかけた官立の百済大寺の建設現場事務所──【登場人物】瓦工房長:百済大寺の瓦工事の責任者その部下:工房長配下で現場を仕切る「工房長殿、本当ですか?百済大寺の造営を中止するって」「ああ。今朝、造寺長官殿から聞いた。九重の宝塔の不等沈下による傾斜は修復不可能との結論になったそうだ」「やはりそうでしたか。わが国の土地は、大陸や半島ほどには強固ではなかったということですか」「場所によるだろうがな。なにせ地面の下のことだ。事前に調べるにしても限度がある」百
ある日の研究所分室──古代の仏塔の姿が話題のようである。【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母が関西系ドイツ人。愛称はハイジ「ハイジさん、長谷寺に伝わる<銅板法華説相図>に描かれた仏塔、日本ではあまり馴染みのない形状ですね」「なんやヤブから棒に」「銅板法華説相図(部分)」wikimediaより『実はリアルな宇宙船?~本長谷寺の銅板法華説相図』いつの頃か──ある山中で釈迦が大勢の修行僧に法華経を
いつの頃か──ある山中で釈迦が大勢の修行僧に法華経を説法している。すると、地響きとともに巨大な宝塔が出現──中から宝塔如来の「善きかな、善きかな」との大音声が響き渡った。【登場人物】梵天:ここでは釈迦如来の付き人毘沙門天:ここでは宝塔如来の付き人「これまたど派手な登場されましたなあ、毘沙門さん。ご無沙汰してました」「梵さん、おひさしゅう。おかげさんで、今回も無事到着できましたわ」「あちこち出向かなあかんので大変ですなあ」「ええ、宝塔さまはお釈迦さまが法華経をご説法
人類が宇宙に進出し始めた近未来──宇宙では異星間盗掘戦争が激化し、地球へ遺跡盗掘を企む宇宙人が密かにやってきていた。人類は自らの歴史の証を守るため、遺跡防衛軍を創設して宇宙からの盗掘者と戦い始めた。日本にも防衛軍の基地が建設され、選りすぐりの隊員により結成されたコガワラ警備隊が古代寺院跡の盗掘に目を光らせていた──【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母は関西系ドイツ人。愛称はハイジ「なんやイズル
大阪市の東に位置する八尾市──「古代寺院エアスタンプラリー八尾市編」と題して、〔前篇〕・〔中篇〕とこの地の古代寺院跡をレンタサイクルで巡ってきましたが、いよいよ今回はラストです。〔後篇〕は【第九番】東郷廃寺から最後の【第十二番】教興寺廃寺までです。ではレッツラゴー!八尾市内で唯一観察できる古代寺院の遺構、西郡廃寺の塔心礎(〔中篇〕から)<エアスタンプラリー八尾市編ルート>★:八尾市郷土資料館解説パネルでの掲載古代寺院由義寺跡★五条宮廃寺太子堂廃寺(大聖勝軍寺)渋川廃寺★龍
大阪市の東に位置する八尾市──〔前篇〕に引き続き、この地の古代寺院跡をレンタサイクルで巡ります。題して「古代寺院エアスタンプラリー八尾市編」、今回は【第四番】渋川廃寺から【第八番】西郡廃寺までです。ではレッツラゴー!〔前篇〕のスタート地、由義寺跡<エアスタンプラリー八尾市編ルート>★:八尾市郷土資料館解説パネルでの掲載古代寺院由義寺跡★五条宮廃寺太子堂廃寺(大聖勝軍寺)渋川廃寺★龍華寺跡久宝寺観音院廃千眼寺跡西郡廃寺★東郷廃寺★大竹廃寺(心合寺跡)★郡川廃寺(
大阪市の東に位置する八尾市──よそ者の私にはあまりなじみのない土地でしたが、多くの古墳が存在するほか、飛鳥期には蘇我馬子と物部守屋の合戦が行われた場所。さらには奈良時代末期に登場した怪僧・道鏡の出身地でもあるなど、古代史的に重要な地域です。八尾市史跡マップ(八尾市歴史民俗資料館)では古代寺院はどうかというと、このあたりではお隣の柏原市にあった「河内六寺」がよく知られています。しかし八尾市内にも、道鏡が建立したという由義寺の塔をはじめ、実は飛鳥時代から多くの寺院が建立されてきました。
白井市内には、旧村地区にあって江戸時代以前の開基(明治時代初期も含む)と伝えられる寺院が複数あります。以下、『しろいの散歩道』に記載されたデータをもとに寺院名・宗派・開基年代を古い順に列記しますと、薬王寺(天台宗・清戸):大同年間(806年~810年)延命寺(真言宗豊山派・平塚):寛弘2(1005)年来迎寺(天台宗・折立):承久年間(1219年~1221年)秋本寺(日蓮宗・白井):弘安年間(1278年~1288年)長楽寺(天台宗・七次):文明年間(1469年~1486年)西輪寺(天
咲く花の匂う奈良の都──仏教美術品のセレクトショップ<CAPITALEHEIJO>の店内。地方の大豪族が何かを探している様子である。【登場人物】大野爾瑠郎女:<CAPITALEHEIJO>の女性オーナー。かつて社交界の華と呼ばれていた。地方の大豪族:天孫族の後裔で地元宮司を代々務める。最近の台所事情は厳しいようである。「本日はどのようなものをお探しでしたか?」「氏寺の修理用の瓦なんだけど、何かいいものがあれば....」「お瓦でしたら、人気の川原寺式の今期版がリリースされた
県立考古学研究所N市分室──古代美濃国について、イズル君がハイジさんに熱心に話をしている。【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母は関西系ドイツ人。愛称はハイジ「ハイジさん、知ってますか?『日本霊異記』の美濃の狐の大女と、尾張の小女の対決の話」「霊異記ではおなじみのキャラやな。確か中巻に出てくる話や」「そうです。でもこの話、少し変だと思いませんか?」「どこが?乱暴者を成敗するんやろ。昔話にはあり
濃尾平野の北西部にあたる岐阜県本巣市[もとすし]。この地は、『続日本紀』に尾張の国人が新羅人を率いて、715年に本巣郡から分割独立させて「席田郡[むしろだのこおり]」を興したとされています。前回の『偽・今昔物語』を書くきっかけとなったのが、この地に残る3つの古代寺院。今回は、これらの古代寺院跡を巡ってみます。ではレッツラゴー!文殊廃寺もんじゅはいじ岐阜県本巣市文殊訪問オススメ度─起点は樽見鉄道・本巣駅。この鉄道は東海道線大垣駅から北に延びるローカル線です。本巣駅で下車し
古代寺院研究者にとって不可欠なもの──それは軒丸瓦文様の識別能力。この専門スキルを習得し、レベルアップを図っていくための秘密の特殊訓練がある。それは、神経衰弱──【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母が関西系ドイツ人。愛称はハイジ「あーイズル君、それ新作のカードやね」「そうですよハイジさん。さっそくやってみましょうか、最新の発掘成果も反映された神経衰弱」「この前は負けたからなあ。今回負けたほうが晩ご
白鳳の華咲く藤原の都。薬師寺で催された宴には、社交界で名を馳せる大野爾瑠郎女[おおののじるのいらつめ]の姿があった。美貌の女流歌人にして仏教美術ギャラリーの主人。しかし彼女には、もう一つの知られざる顔があった──。突如、「金堂の塼仏が盗まれた!」との寺僧の叫び声。騒然となる堂内……気づけば、郎女の姿は消えていた。事件後、刑部省の太秀明日男[たひでのあすまん]は不審な行動をする彼女を追う。しかし、いつもあと一歩のところで逃げられてしまう──。「無駄よ。いっそ私とチェスで勝負をつけ
前回、治水工事によって木曽川に沈んだ三斗山島にあったという塔心礎をご紹介しました。『河底に沈んだ寺院?~残された岐阜・三斗山島の塔心礎』むかし、昔のことじゃった──大きな大きな川の中に大小の島がいくつも寄り添うように浮かんでおった。そのうちの一つの島に、紀伊提寺[きいてじ]という大きなお寺が…ameblo.jpでは、この塔心礎はいったいどこから運ばれてきたのか――。その手がかりを求めて調べるうちに行き当たったのが、かつての三斗山島の南方、木曽川左岸にある愛知県一宮市の黒岩廃寺で
むかし、昔のことじゃった──大きな大きな川の中に大小の島がいくつも寄り添うように浮かんでおった。そのうちの一つの島に、紀伊提寺[きいてじ]という大きなお寺があったのじゃ。「和尚さん、このお寺は誰が造ったの?」「この紀伊提寺はな、むかし行基さまという偉いお坊さんが来られたときにな、水害が起きないように建ててくださったんじゃよ」世はいくさに明け暮れる時代──織田信長があちこちのお寺を焼き討ちにして回っているという噂が流れてきたんじゃ。「和尚さん、うちのお寺は大丈夫なの?」「大丈夫
県立考古学研究所N市分室──今日は室長が不在。のんびりした空気である。【登場人物】日乃イズル:県立考古学研究所N市分室古代寺院調査員。妄想癖がある常呂アーデルハイト:日乃の同僚。母は関西系ドイツ人。愛称はハイジ「またえらい古そうな機械ひっぱり出してきたなあ、イズル君。何なんそれ?」「ファミコンですよ。...ハイジさん、昔うちの研究所が監修した『ゆげしの挑戦状』ってゲーム、知ってます?」「知らんわ。どんなん?」「プレーヤーが古代豪族になって、寺院を建立しながら勢力
以前、奈良県が発行した「奈良の古寺院平城京右京の寺院跡と遺跡」(奈良県文化財ウォーキングマップ)をもとに、平城京右京の古代寺院跡巡りを行いました。『平城京右京のマイナー古代寺院めぐり(前篇)』あるとき、ネットで奈良市内の古代寺院情報をリサーチしていたら、「奈良の古寺院平城京右京の寺院跡と遺跡」というドキュメントが掲載されていることを知りました。…ameblo.jp奈良市役所にある平城京の模型。左京(と外京)は右半分ですこのウォーキングマップ、右京があるなら左京版もあるのか
千三百年前、木曽川のほとり、葉栗の里に人々の幸せを祈って据えられた塔心礎。しかし里を襲った大洪水で二つに割られ図らずも別離したまま長い眠りに……触れ合えぬ距離を越え、互いの記憶と温もりを呼び覚ます夜が来る――石でありながら恋を知った二人の、切なくも甘い運命。解説日出太郎古代史部門売り上げ第1位!(大嘘)真っ二つに割れた塔心礎岐阜市の南、木曽川右岸に位置する笠松町。今では競馬場のある町として有名ですが、かつては水害に悩まされながらも美濃と尾張を結ぶ水陸の交通の要衝と
おはようございます(´・ω・`)一昨日の続きです最寄りの場所から辿ります泉南市の国道26号の大苗代西交差点を右(南東。大阪府道252号)に曲がり、次の信号を左(東。大阪府道64号)に曲がり、右側に見える郵便局を過ぎてすぐの信号を左(北東。道幅狭いです)に曲がると左側に一岡神社があります⛩️一岡神社『境内由緒書』より祭神(主祭神)建速須佐之男尊(相殿神)稲田姫尊、八王子命(副祀神)菅原道真、誉田別命境内社白山神社、日吉神社、稲荷神社、厩戸王子神社、市杵島神社、牛神神社旧海会
緊急でブログ回しています。(一度言ってみたかった)2026年2月5日、西の京・薬師寺で「西院正堂」とみられる大規模建築物の遺構が見つかったと、一斉に報道がされました。薬師寺旧境内の発掘調査(平城第670次調査)奈良文化財研究所報道発表資料恥ずかしながら、私は薬師寺に西院が存在していたことを知らず、聖観音を安置する東院(堂)だけだと思っていました。見つかった遺構の写真を見ると、立派な基壇がしっかり残っています。これはスゴい!では西院はどのような姿だったのか。以前訪れた奈良市役所1階ロ
今回は粟原寺に続いてもう一つ、山岳系寺院の走りとなる駒帰廃寺を訪ねてみます。山の斜面に立地している小規模寺院という点では同じですが、その性格はかなり違った古代寺院だったようです。では、レッツラゴー!駒帰廃寺(こまがえりはいじ)奈良県指定史跡奈良県宇陀市菟田野駒帰訪問オススメ度★★★駒帰廃寺は、大宇陀の集落から国道166号線で東南方向に向かって走っていくことになります。<宇賀志>バス停付近にある「伝安楽寺跡」の石標のあるT字路を右折して、すぐの集落の奥にあります。安楽寺とい
古代寺院は、造営者の実力を誇示する意味合いもあってか、台地上の端部とか丘陵地の裾野などに造営されることが多いのですが、奈良期になると平安期に顕著になる山岳系寺院の先駆として、山あいに建立されるものも増えてきます。今回はその一つ、有名な粟原寺を訪れてみます。ではレッツラゴー!粟原寺跡(おうばらでらあと)国指定史跡奈良県桜井市粟原訪問オススメ度★★この古代寺院跡は、龍門岳に連なる山塊の北斜面にあります。近鉄大阪線大和朝倉駅の南東約3キロメートル、本数は少ないですがふもとの<粟
「なんかさあ、もし......もしもだよ。また反乱を起こす奴が出てきてさ。事前に察知できたとするじゃん」「は、そのようなことはもう起きないと信じておりますが」「いや万が一の話」平城京の一角、高級官僚の邸宅の一室。人々はとっくに寝静まっている───密談をする奈良時代の高級官僚(想像図)「仮にここまで攻め入られたら、その前に脱出しないといかんだろ?逃げたとしても反乱を鎮圧するための拠点をどっかに作っておかないとさ、いざというときに素早く対応できない」「秘密
かなり前になりますが、奈良時代のスーパースター行基菩薩の追悼施設ではないかとされる円堂を中心とした伽藍跡が発見された、との報道がありました(2021年5月)。行基が建立した四十九院の一つ、長岡院の遺構と推定されており、行基の死後、弟子たちが追悼施設として再整備したのではないかと考えられているものです。今回は平城京北西部の行基ゆかりの地を訪ねます。では、レッツラゴー!おなじみ近鉄奈良駅前の行基菩薩像菅原遺跡(すがわらいせき)奈良県奈良市疋田町訪問オススメ度★残念なが
伊賀国の郡寺を巡る旅。後篇は伊賀国4つの郡寺の中でも別格の超有名寺院、夏見廃寺です。ここは発掘により明らかとなった特異な伽藍がわかるように整備され、さらに出土品などの展示館も併設されるなど、寺院の規模こそコンパクトではありますが、遺跡としては高スペック!夏見廃寺にはこれまでにも何度か来ていて慣れっこになってしまっていましたが、改めて考えるとスゴい古代寺院跡なのですよ(語彙力)。あえて例えるなら、小柄であまり目立たいけど、よく見ると独創的なファッションセンスに、上等なアクセサリーを身