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90歳近くの高齢の患者さんが発熱を主訴に入院してきました。COPDと心筋梗塞の既往があって、ADLは一応自立していたけど、発熱と体動困難となり受診。胸部レントゲンで右肺に肺炎像を認め、肺炎の診断で抗菌薬を開始しました。ただ、入院を契機に経口摂取は難しいと判断し、高カロリー輸液で栄養管理を行っていました。幸い、発熱も酸素化も改善し、抗菌薬は効いているようです。ところが抗菌薬を開始して7日を過ぎたころに再び高熱を来しました。誤嚥のリスクは非常に高い
J1のあなたが病棟にデビューして1か月が経ちました。恐らく、あっという間だったと思います。学生時代と大きく環境が変わって、目の前のことを覚えるのが精いっぱいで、ろくに昼食もとれない。当直でも何をしてよいのか分からない。でも救急車のサイレンの音だけは耳に残って、つい気になってしまう・・・。でも1か月経って、ようやく昼食を食べるタイミングとか、それこそトイレに行くタイミングが分かってきたのではないでしょうか?働き方改革のおかげで労働環境が整ってきたとはいえ、
研修医のための耳学問・文字学問・身学問──本物の力をつけるための三位一体の学びこんにちは、幸せ脳医のぽっくんです。僕の診療科には今1年目の初期研修医が研修しています。ということで、医者のひよこ達のための【三位一体】の勉強法を【伝授】したいと思います。もちろん、このブログの読者さんに研修医はほぼゼロだと思いますので、「新しい世界にチャレンジするときの勉強法」として書いていくので、適宜読み替えながらお読みいただければと思います。
4月30日に感染症の松永先生による今年度1回目のレクチャーが開催されました。感染症レクチャーのことは、このブログでは何度も紹介していますが、今年で17年目(!)となる当院のコアなレクチャーの一つです。J1にとっては感染症の何から手を付けて良いのが分かる「感染症の道しるべ」的なレクチャーですし、J2にとっては症例を経験して苦労したこと、疑問に感じていたことを改めて整理できる「噛むほど味わい深い」レクチャーです。松永先生のことを紹介すると、東大医学部を卒
研修医娘が1泊帰省した。友達と会う予定がいっぱいで、ほとんど家にはいない。合間に娘の友人の研修医が2人、時間差でうちにモルモットを見に来た。初期研修は、1-2ヶ月おきにいろいろな診療科を回る。娘は、比較的落ち着いた診療科(慢性疾患が多い)からスタートしたので、意外とゆったり楽しく慣れることができているそう。当直も朝までではなく深夜12時位まで。ただし翌日はまた朝6時半出勤うちに来た研修医の一人は高校の同級生で埼玉で研修中。フル当直もあり、なかなか
病棟で問診する際のコツの続きです。3.場所に配慮する個室に入院している場合は問題ないかもしれませんが、大部屋の場合は周囲の患者さんに全部話を聞かれてしまいます。病気のことは誰でも聞かれたくないものですから、動ける患者さんの場合は、病棟内のICするスペースなどに場所を変えて話を聞くと良いでしょう。また、場所を代えるということは患者さんが「ちゃんと先生と話が出来た」と認識してくれるきっかけになります。特に女性の研修医は看護師さんと勘違いされていて、十分話をした
水10ドラマ"Dr.アシュラ"第2話。ドラマの詳しい内容は他の方にお任せします。自分は書きたい事を好き勝手に書きます。松本若菜さんはカッコイイです。因みに先日フジテレビに遊びに行きましたが"Dr.アシュラ"推しの様です。鈴木浩介が演じる金剛医師・・・最低なゴマスリ野郎ですね。そんな金剛を見事に演じていますね。松本若菜さんが演じる杏野朱羅。アシュラ先生は素晴らしい救急医師ですね。初期研修医のボウズこと薬師寺保を演じる佐野晶哉。患者を目の前にしてあたふたするシーンが妙にリアルです
4月も後半になりましたが、病棟では患者さんを担当して、問診やオーダー、カルテ記載など、毎日の仕事が忙しいと思います。だいぶ慣れてきたとは言え患者さんのことを全然把握できていない・・・・、そう思っているあなたは心配いりません。最初からできる人はいませんから、焦らずにやっていきましょう。新たに入院患者さんが入ったら、担当患者さんのところに行って話を聞きくのが最初にすることです。もちろん指導医が外来などで記載しているカルテの内容を確認してから話を聞きに行
昨日のことですが”レジナビFairオンライン20256年生Week”に水戸済生会も参加しました。なんと60名以上の医学生にご覧いただき有難うございました!いつも通り前半は編集長が病院説明、後半はJ2の榊先生とJ1の田中先生が加わっての質疑応答でした。今回は予想以上の方に参加いただき、質問もたくさんいただきました。最近の傾向として、面接に関する質問が多くなっているような印象です。ご承知の通り、研修病院探しではレジナビは完全に定番となっています。20分という
今年も、日本麻酔科学会では医学生・初期研修医を対象とした特別招待企画を実施いたします。2025年は、6月初旬に神戸で開催予定です。本企画は、麻酔科の役割ややりがいを、実際の現場で活躍する専門医や指導医の講演・交流を通して学べる非常に有意義なプログラムです。過去に参加した多くの学生・研修医が、進路を考える上で大きな刺激を受けています。昨年の様子から▲昨年の講演会の様子。現役麻酔科医による、臨床と人生に関する熱いメッセージに会場は真剣な雰囲気に包まれました。▲懇親会では全国の仲間た
そろそろ⻑くなって来ましたので治療について、ざっと整理して今回の投稿を終わりたいと思います。euDKAの治療も⼀般的なDKA治療に準じます。・DKAと診断されれば、SGLT2阻害薬を即座に中⽌すること・prehospitalでの治療⽅法として推奨されるプロトコールは以下の2つSTOP-DKAprotocolSTICHprotocolSTOP-DKAプロトコルはカナダで使われているもの、STICHプロトコルは⽶国で使われているものです。興味を
今回も研修医のマッコイ先生の記事の続きです。前回まではSGLT2阻害薬、DKA、euDKAについてシェアしてきましたが、今回はこれらを踏まえて、当初の疑問である「SGLT2阻害薬内服している⼈で意識障害を起こして救急搬送されたら何に気を付ける?」の答えとして、どこで疑って検査に進み、診断をつけたら良いかを考察したいと思います。①PS(PrimarySurvey)での呼吸の評価PSの段階可能であれば、それより前のInitialassessmentでの呼吸
『Dr.アシュラ』第1話初回15分拡大帝釈総合病院・救急科。初期研修医の薬師寺保(佐野晶哉)は救急科に配属されて早々、当直につくことになった。不安を隠せない様子の保に看護師の水吉歩夢(荒井玲良)は、この病院では重症患者は受けていないと話す。その方針は院長・不動勝治(佐野史郎)によるもので、医療ミスなどが起きないようにするのが理由だという。その言葉に安堵する保だが、歩夢は「でも今日もアシュラ先生いるからね」と意味深な一言を加える。保が休憩室に行くと、スクラブのままソファで眠ってい
先日、筑波大学病院の桐の葉モールを会場に茨城県臨床研修医合同懇話会が開催され、当院からJ1らが参加しました。この懇話会は茨城県医師会が主催しているもので、県内の研修医らが集まって初期研修後のキャリアなどを先輩から聞く機会になっています。今回は3名の先輩医師からの講演があったのですが、当院で内科専門研修中で腎臓内科医を目指している本多先生も登壇してくれました。本多先生からは水戸済生会のような市中病院での専門医取得に関しての話でした。各診療科を回ってみて
最近知った、直美(ちょくび)という言葉。最初、なんのこっちゃ?やったんですが、医師国家試験を通り医師免許を取って、2年間の初期研修医を終えたあと、皮膚科とか、形成外科に入るのではなく、美容外科に入ることを、直美っていうそうです。何やらこれが問題視されてて、医師として病を治すとか命を救う、ではなく、美を追求する健康な方にメスを入れる、ということが、けしからん!とおっしゃるお偉い先生が居たりするみたい。わたしは、別に、直美はありだと思っていて、自分の思うような皮膚の状態
今回も研修医のマッコイ先生の記事の続きです。<DKAの主な所⾒>・DKAの主な初期症状としては、悪⼼・嘔吐、⾷欲減退、腹痛、過度な⼝渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害など・⾝体所⾒では、Kussmaul⼤呼吸(過呼吸)、呼気のアセトン臭、⼝腔粘膜の乾燥、低⾎圧、頻脈などが主なものとなる・アニオンギャップ開⼤性の代謝性アシドーシス(AGMA)・⾎糖:250~1,000mg/dL・⾎清総ケトン体≧3mmol/L・HCO3≧18mEq/L
どうもはじめまして、研修医のマッコイです。突然ですが、「無理なく痩せるならSGLT2ダイエット」なんて広告をあなたも⽬にしたことがあるのではないでしょうか?今回は、昨今、糖尿病(DM)だけでなく慢性⼼不全や慢性腎臓病(CKD)に適応が広がっていたり、⾃由診療での適応外使⽤など様々な形で利⽤されているSGLT2阻害薬を服⽤されていた患者さんで意識障害があった時、どんなことを考えますか?そんな内容で記事を書かせて頂きます。そもそもなぜ、この記事を書くこ
今回も新J1のオリエンテーションで話しそびれたネタです。編集長の長年(?)の経験から導き出されたNGワードがあります。編集長だけでなく、他の先生の失敗も踏まえたものなので、間違いなくあなたにも役に立つものです。そのNGワードは次の3つ「なんでもっと早く(病院に)来なかったの?」「なんでこんなことで(病院に)来たの?」「まあいいか」患者さんには、いろいろな人がいますが、大多数の人は受診するのをためらっています。「こんなことで受診していいのか?」「
初期研修医7日目今はまだ、定時になればすぐ帰宅できる。しかしこんな生活は長く続かないのだろう。なぜなら、先輩方は定時になっても全く帰る素振りを見せないからだ。仕事が増えて病院や社会に貢献するのが楽しみな一方、残業が増えるという不安もある。しかしまぁ、もともと定時帰りに強いこだわりはないのだが。
引っ越しの続きで、また娘のところへ。棚や服や布団などを積んで、夫の運転で出発。夫は娘の部屋を見るのは初めて。次男はお留守番。前回は平日に行ったけど、今回は週末なので渋滞〜。『研修医娘エレベーターなしの引っ越し』4月から研修医の娘がエレベーターなしの4階に引っ越すのでお手伝い。中学生次男も含め3人でワンボックスカーに棚や日用品、衣類を詰め込み早朝に出発。病院で鍵を受け…ameblo.jp山道にも迷ってすっかり疲れてしまった。昨日帯状疱疹ワクチンの2回目打ったし体調もいま
新たに入職した初期研修医14名を対象に蘇生講習(ICLS)を開催した入職オリエンテーションとして実施することで医師としてのスキルアップ、資格取得院内急変や救急対応の基礎知識として有用であるためこの時期に実施している【院長挨拶】【講義】【BLS】デモAED解説BLS実習窒息解除【気道管理】【除細動】【シナリオ&チーム対抗戦】【修了式】最高の笑顔です指導者として初期研修医2年目の先生もいて、ぜひ来年は教える側で学んでほしい
新J1は今週一杯は各部署からのオリエンテーションとJ2とのOJTで、来週から病棟デビューになります。不安と期待が入り混じっていることと思いますが、初期研修を始める今の時期だからこそ考えてほしいことがあります。それは「初期研修の2年間で何を得るか?」あなたもちょっと考えてみてください。↓↓↓水戸済生会の初期研修プログラムだけでなく、各研修病院のプログラム冊子を見てみると、「理念」とか「目標」が書いてあり、その中には医師の「プロフェッショナリズ
今日から新年度がスタートしました。当院でも本日は入職式や合同オリエンテーションで、新J1の9名がそろって参加してくれました。そして今週は初期研修向けのオリエンテーションとOJTが続いて、病棟デビューは週明けの月曜日からの予定です。ちなみにOJTでは、J2の先輩たちから電子カルテの使い方や採血、ルート確保などの指導を受ける予定です。新しい環境でいろいろストレスもあるはずですが、真面目に一つ一つ取り組んでいくのが大事です。今すぐ続きを読む
最近は医学書もAmazonで買うことが多いですが、久しぶりに本屋で見てまわりました。東京なら丸善が最高!丸の内の丸善が特に好きです。研修医時代にお世話になった本を発見。この初版は水色で、何回も何回も読みました。まだ家にあって捨てられない大事な本です。デザインがカッコよくてなっている!4月から初期研修医の皆様良い出会いと素晴らしい経験が積めますように。そして知るんです。社会人は最後は頭じゃなくて根気と体力ってことに笑😆ワシントンマニュアル第14版(TheWa
あっという間に3月末になり、来週からなんと4月です。今日の話題は来週からJ2になるあなたへのアドバイスです。4月になるということは、後輩となる新人研修医たちが入職してきます。そう、あなたは先輩として後輩たちに教える立場になるのです。「後輩をちゃんと指導できるかな?」「よく考えると、自分は何もわかってないよな・・・。」なんて、ちょっと焦ったり、怖くなったりしていませんか?大丈夫です。焦ったり怖くなるのが普通です。逆に、もしあなたが全然心配
医師国家試験受かってました。生活は特に何も変わっておりません。いつまで続くか分からないけれど、多分初期研修医チームからすぐに浮いてしまうだろうけど、人との関わり方や、適切な距離や、仲の深め方などわかりませんが、とにかく4月から医師として働きます。進むしかありませんよね。
今回は第23回水戸医学生セミナーからのシェアです。水戸医学生セミナーで行うメディカルラリーでは多数傷病者を扱うMCLSの内容も含まれます。このMCLSについては、今年1月に紹介する記事を書きましたが、その中でMCLSのキモは「すしあんじょうほう場所とりTTT」と紹介しました。MCLSの記事を読む内容としては同じことなのですが、今回の水戸医学生セミナーでは「スイッチを入れてCSCATTT」で説明されていました。そこで今回はこのCSCATTTについて
娘の幼なじみは一学年下の医学生。家族ぐるみで仲良しで従姉妹のような感じ。娘の引っ越しの前に、朝8時から会うことに♡この時間しかなくてゴメン自由が丘のLatteGraphic朝7時からやってるの!オーストラリア発のオシャレカフェ8時過ぎるとノートパソコン開いてる人たちがチラホラ私たちは喋りたいだけ。お仕事の人すみません。カフェラテオシャレ新作のオープンサンドトリュフスクランブルエッグ&アボカドとビーツペーストオシャレ&美味しい幼なじみちゃんはこれから
早いもので来週から新年度です。昨日は東京で桜の開花宣言も出ましたから、水戸でも1週間もすれば桜の季節になります。当院のJ2らも4月からの新しい職場への異動の準備で忙しくなっていますが、先週末に研修修了証の授与式が行われました。修了証授与式では院長からJ2のそれぞれに修了証が手渡されました。そんなJ2の4月からの進路も内科、整形外科、小児科、産婦人科、精神科、眼科と例年通り幅広く、将来の活躍が楽しみです。今すぐ続きを読む
今回は松永先生の感染症レクチャーから「人工物・デバイス感染」の内容をシェアします。例えばペースメーカ感染を起こした場合、抜去して一時ペーシングでしのぎますが、再度ペースメーカの植え込みをするのは、いつが良いのでしょう?この問題は確立されたものはないのですが、まず考えるべきことは「ホントにデバイスの植え込みが必要か?」をもう一度考えてみることです。特にCVカテや尿道カテのような短期留置型デバイスでは不要な状況も多くあり得ます。特にCVカテや尿道カテの