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長女(1年目研修医)のある一日にドン引き…朝5時半起床同僚とランニング朝6時半からの自主学習会に出席そのまま勤務開始20時半頃退勤その後同僚とゴルフ練習へ翌朝帰省してきたが、朝起きられなかったらしく、予定より遅れて到着した。そりゃそうだ。外出予定は一日一つにしたい私からすると(それもおかしい?)バケモノ…すごいね…()と言うと、「周りはもっとすごい」と返ってくる。熱意ある体力お化けが多く、同僚と切磋琢磨できて毎日とても楽しいらしい。ポジティブな
残念ながら水戸済生会には、常勤の呼吸器内科専門医がいません。でも、市中肺炎や高齢者の誤嚥性肺炎など、コモンな呼吸器感染症やCOPDの患者さんを診ない訳にはいきません。実際のところ、総合内科をはじめ、内科の各診療科でそういった患者さんを担当しています。ただ、決して自信をもって呼吸器疾患の診療を行っている訳ではないので、2021年度から呼吸器専門医の井上純人(いのうえすみと)先生を講師に迎えて、Zoomレクチャーを開催するようになりました。井上純
前回は松永先生の感染症カンファから髄膜炎のマネジメントを紹介しましたが、今回は髄膜炎の身体所見についての確認です。髄膜炎は、頭痛だけでなく、何となく反応が鈍いといった程度の意識障害だったり、けいれん、神経巣症状も来します。大事なのは、髄膜炎を疑って、かつ迅速に診断して、速やかに治療を開始することです。さて、ここで質問です。髄膜炎の時に見られる身体所見を挙げて下さい。↓↓↓項部硬直だけしか思いつかなかったあなたはラッキーです。必ず続きを読んでくださ
松永先生の感染症レクチャーからです。テーマは「感染症Emergency」でしたが、取り上げられた9つの疾患の中から、今回は髄膜炎を紹介します。髄膜炎を疑ったときは、一刻も早く治療を開始することが肝心です。まずは、マネジメントの全体像を把握しておきましょう。Empirical治療として、培養結果を待たずに年齢などを考慮して原因微生物を想定し、抗菌薬の投与を開始します(下表参照)。ここで注意点は、髄膜炎の治療では「髄膜炎用量」で抗菌薬を投与する
松永先生の感染症レクチャーからです。今回のテーマは「感染症Emergency」でしたが、取り上げられた疾患は、壊死性菌膜炎、ガス壊疽、TSS(ToxicShockSyndrome)、MSSAの感染性心内膜炎、髄膜炎性菌血症、PSS(Postsplenectomysepsis)、Ludwingangina、接合菌症、髄膜炎の9つがありました。その中から、今回はTSS(ToxicShockSyndrome)を紹介します。症例は55歳の男性。3日前に胃
水戸済生会では6月頃と11月頃が面談の時期で、J2は進路(専門研修)の話、J1は次年度のローテの話が中心になります。そんな面談の時に、外科志望のJ1から「外科の実際のところはどうなのでしょう?」と質問を受けたので、先輩に来てもらう機会を設けました。実は、今年8月にも産婦人科と救急科で悩んでいるJ2のために、産婦人科に進んだ先輩が来てくれました。その時の記事はこちらこれに味を占めて、今回も水戸済生会で初期研修を終えて外科に進んだ先輩に声をかけたところ、
本年度4回目となる松永先生の感染症レクチャーが先日開催されました。今回のテーマは「感染症Emer₋gency」でしたが、その中から「紫斑と感染症」をシェアします。感染症の際の紫斑の出現は、局所感染としても全身状態の表出としても重要で、RedFlagSignとして、警戒レベルを上げる必要があります。まず、紫斑を生ずる感染症には局所感染として・紅丘疹:皮膚軟部組織感染‐壊死性筋膜炎‐ガス壊疽全身状態の表出として・紅丘疹:TSS・点状出血‐感染
こんにちは、中村龍太郎です。「医者ってモテるんでしょ?」飲み会で、友人から、初対面の人から。これまで何度聞かれたかわかりません。医者=モテる。世間ではそういうイメージがありますよね。実際のところ、どうなのか。今日は、ちょっと恥ずかしいテーマですが、正直にお答えします。あくまで私個人の経験談なので、軽い気持ちで読んでください。正直に言うと...恥ずかしながら、医者になってから女性に声をかけられる機会は増えました。職場で飲みに誘っていただくことが増えたり、飲み屋で「一緒に飲みましょ
(これを知っておけば病院生活が10倍ラクになる)初期研修医になったら、勉強だけではなく人間関係も大きな壁です。上級医や指導医との関係看護師さんやコメディカルとのチームワーク同期や後輩との距離感これらがうまくいかないと、仕事はつらいし、勉強効率も落ちます。逆に、コツを掴めば研修生活がグッとラクになり、成長スピードも上がります。今回は、現役研修医として実際に「やってよかった」と思う人間関係のコツ5つを紹介します。1.挨拶・返事は100%完璧にこれは基本ですが、意外とできていない研
あなたも一度くらいは患者として病院やクリニックで診察を受けたことがありますよね?診察室に入る時に、どんなお医者さんか?何を聞かれるか?程度の差はあれ、緊張します。そんな時に、お医者さんの方から自己紹介してくれて、いろいろ話しやすく相槌を打ってくれて、不安なことを話せて、話もまとめてくれると、すごく安心します。あなたにも、そんなお医者さんになってもらいたいです。でも、同時に患者さんや家族は、「このお医者さんを信頼していいのか?」と疑いの目でも見ていま
あなたが担当している肺炎で入院していた高齢の患者さん。抗菌薬の投与も終了したのですが、入院中にADLが低下してしまい、施設退院の方針になりました。退院調整をしたのですが、退院はだいぶ先になるとのこと。そんな感じで、いつの間にか担当患者さんが増えているなんてことはないでしょうか?そこで今回は、段取りよくスムーズに退院に結び付けるためのコツを紹介します。そのコツとは、「2つの治療計画を考えておく」ことです。どういうことかというと、1つ目は「その日1日の
先日は職場体験として中学生が来てくれました。夏休みにも中学生の職場体験会がありましたが、どうやら各学校で開催時期が異なるようです。今回は近隣の中学校からでしたので、当院になじみがある生徒さんたちが多かったようです。短い時間でしたが、ドクターの仕事を知りたいという2名の中学生を、研修医らがエスコートして、院内ツアー、ガウン・手袋の着用、縫合体験を行いました。今すぐ続きを読む
アレンドロネート、リセドロネート、ゾレドロン酸は骨吸収抑制薬のビスホスホネート(BP)製剤です。BP製剤は連日~年1回まで様々な使用方法がありますが、いちど吸収されたBP製剤が骨に沈着し有効性を発揮するため、特に理由がなければ内服回数が少ない薬剤で問題ないとされています。というのも経口製剤は吸収率が非常に悪いため「早朝空腹時、コップ1杯の水道水180mlで噛まずに内服、内服後30分は臥位禁止、30分後以降に食事摂取」が必要なのです。正直言ってかなり面倒です
冬の気配を感じ始める今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。研修医のオバタリアンです。編集長よりご指名いただいたので、今回は10年ぶりに改訂された「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」から、骨粗鬆症の治療薬についてのお話になります。骨粗鬆症は一般の方々にも広く知られ、よく「骨がもろい」と表現されますが、以下のような明確な診断基準が存在します。<原発性骨粗鬆症の診断基準>(低骨量をきたす骨粗鬆症以外の疾患、続発性骨粗鬆症の原因を認めないことが前提)Ⅰ
誤嚥性肺炎で入院された患者さん。抗菌薬の治療で熱も下がって呼吸状態も良くなってきて、よし退院だと思っていたら、なんだかご飯を全然食べてくれなくて困り果ててしまったことはないでしょうか。なにか介入できる原因はないか?食欲低下や体重減少を鑑別する時に使えるゴロを紹介します!それが、MEALSONWHEELS(車輪の上に乗った食事、いわゆる配食サービスの意味)M:MedicationE:EmotionalA:Alcoholism,Abuse,
10月26日に開催された第10回水戸黄門漫遊マラソンの報告です。水戸黄門漫遊マラソンは水戸で開催されるフルマラソンの大会で、今回で10回目の記念大会でした。参加者が11000人を超える規模で、第1回大会から出走だけでなく、救護を担当するなど当院とかかわりの深い大会です。今年も研修医はJ1,J2の4名を含めて、当院の職員が多数出走しました。他にも救護係として、研修医や看護師たちがサポートしました。今すぐ続きを読む出走者と救護班で参加した病院職員
例えば、80歳代の男性でADLは自立、敷地内の別棟に息子さん家族が住んでいる(茨城はこのパターンが多いんです)方が、肺炎で入院しました。幸い、順調に経過し、血ガスも胸部レントゲンも、WBCやCRPも改善しています。肺炎が良くなってきたので、そろそろ退院してもらおうと家族に話をしたら、「こんなんじゃ、おじいちゃんを連れて帰れません!」と言われてしまいました。なぜだか分かりますか?実は、食事は食べれるけど、むせ込まないように誰かがついてないといけません
肺炎で入院した高齢患者さんの状態が改善してきたので、カンファの時に「そろそろ退院できそうなので、家族に連絡しましょう」という話になりました。でも、続いて指導医から「ところで患者さんのADLは落ちてないの?」と質問されました。こんな時、あなたはどんな風に答えていますか?特に高齢の患者さんでは、入院することでADLが一気に低下してしまうことがあります。もちろん病院では病気を治すだけでなく、ADLや栄養状態を悪化させないように、いろいろな職種が関わっ
あなたがER当直をしていると、30歳代の女性が皮疹とかゆみを主訴に来院しました。日中は何でもなく、帰宅後に夕食を食べて、スマホをいじっていたらかゆくなってきたということです。見ると、体幹部を中心に膨疹を認め、典型的な蕁麻疹でした。あなたは皮疹に対してステロイド外用薬を、かゆみに対しては抗ヒスタミン薬を処方して帰宅としました。さて、これは正しい対応だったでしょうか?↓↓↓蕁麻疹は真皮浅層に生じる限局性浮腫である膨疹と強いかゆみを伴う「掻痒性膨疹」
外来では限られた時間の中で患者さんの状態を把握して、必要な検査を計画し、診断さらに治療計画を立てるという、非常に高度なスキルが求められる場です。外来研修を始めたばかりの頃は上手くいかずに大事なことを聞き出せなかったり、患者さんの話を止められずに時間ばかりかかったり・・・、と言う感じですが、コツをおさえると能率よく、そして患者さんと良好な関係が作れます。今回からあなたに役立つ、「外来診療の10のコツ」を紹介します。もし、あなたがこの通りにやれば、患者さんに
医学生や研修医のあなたは、入院患者さんのベッドサイドに行っても、病気のことを聞きだすのに精いっぱいで、どうしても職務質問のようになってしまいますよね。でも、会話が弾まなくて患者さんがあまり話をしてくれない・・・、ということはあなたも経験があるはずです。患者さんに話をしてもらうヒントとして、以前にFORMというのを紹介しました。今回はそのFORMを使った応用編を紹介します。FORMの記事はこちら早速ですが、あなたが今日患者さんのベッドサイドに行っ
前回はBNP/NT-proBNPが使える3つの場面を紹介しました。その3つとは、①心不全の診断・除外②高リスク患者のスクリーニング③心不全の管理でした。では、BNP/NT-proBNPのカットオフ値はどう考えればよいでしょうか?心不全学会からのステートメントでは、下図のようにBNP/NT-proBNPの値で前心不全、心不全、高リスク心不全と分けています。ですので、①心不全の診断、除外や②高リスク患者のスクリーニング目的に測定した場合は、カ
ICUローテが終了しました。7時には業務開始、早かった怒涛の1ヶ月だった…あっという間だったなとにかく仕事量が多かったやりきった大変だった2年目のピークは間違いなくここでしょうあーーーーよかった課題が山盛り見つかったので残りの研修期間で少しずつ勉強しようローテ中はそんな余裕なかったから。終わった終わった達成感というよりはなんか終わってしまった感の方が強いな嬉しさはあんまりないかなふぅ
今回もBNP/NT-proBNPの続きです。BNP/NT-proBNPの特徴を説明してきましたが、これらをどの場面で使うとよいかは、以下の3つになると思います。①心不全の診断・除外②高リスク患者のスクリーニング③心不全の管理【心不全の診断・除外】例えば普段から喘息で吸入薬を使っている患者さんが、夜間の咳嗽がひどくなったと言って受診してきたら、喘息の増悪だけでなく、心不全も鑑別に挙げる必要があります。夜間咳嗽と言っても、実際には起坐呼吸の
1ヵ月間の研修最終日です9月は4名の初期研修医の先生が来ましたそれぞれ違う病院から来ています!1ヵ月間という短い間ですが一生懸命頑張ってくれましたとっても仲良しです今日は最終日という事で外来主任と一緒に夕陽をバックに記念撮影です『西伊豆最高!外来最高!』と叫んでいました本当にお疲れ様でした先生方のこれからの活躍を祈っています頑張って下さい
今回もBNP/NT-proBNPの続きです。BNP/NT-proBNPは心室の壁応力(伸展ストレス)に応じて分泌されるので心不全の時に上昇しますが、じつはそれ以外の状況でも上昇することがあるので覚えておきましょう。心不全以外でBNP/NT-proBNPが上昇するのは、心原性だと・急性冠症候群、急性心筋梗塞・肺塞栓症・心筋炎・肥大型心筋症・弁膜症・先天性心疾患・上室性・心室性不整脈・心臓挫傷、心臓浸潤、心臓悪性腫瘍・除細動後、ICD作動
気管支喘息で吸入薬(ICS/LABA)を継続している70歳台の男性患者さんが、休日のERを受診しました。数日前から咳嗽がひどくなり、昨夜は眠れなかったと。発熱はなく、喀痰はいつもとあまり変わりないとのこと。喘息の中発作なのか、肺炎なのかと考えて、あなたは胸部レントゲンをオーダーしました。レントゲンを見てみると、右下肺野に以前にはない陰影が出ていましたが、肺炎というか、胸水というか、微妙な影で判断が付きません。「臥位になるとひどくなる咳嗽」という訴えが気
今の時期はJ2のあなたにとって専門研修先を決める時期です。すでに決めた人もいれば、まだ迷っている人もいるはず。以前にも紹介したことがありますが、当院の初期研修医を調べてみたところ、初期研修が始まる時に希望していた診療科と、専門プログラムとして選択した診療科が異なっていたのは、6割を超えていました。この傾向は恐らく今も変わっていないと思います。つまり、診療科の選択に悩んでいる人の方が多いということです。特に水戸済生会には救命救急センターがあるので、救急科に
今回は実際に転院調整のながれを見てみましょう.転院調整が必要になる患者さんは,食事摂取困難であったり,痰が多く頻回の口腔内吸引が必要になる患者さんが多くを占めます.転院/新規施設退院の必要がある場合,まずはソーシャルワーカー(MSW)さんに相談します.この時に必要になるのが,患者家族との治療,ADL回復のゴール設定と共有です.転院後の治療目的を共有することと,急性期病院と慢性期病院の医療提供体制の違いの認識共有もまた,事前に必要な事項です.
9月16日内科の田保医師と、初期研修医の田口医師、中嶋医師、上野医師、小林医師の5名で巡回診療にうかがいました。月に1度の巡回なのでバイタルチェックも重要です。バイタルチェックが終わると田保医師の丁寧な診察があります。今回の勉強会のテーマは「帯状疱疹」テレビでも取り上げられている帯状疱疹ですが、かなりの激痛を伴います。対策はワクチンが有効ですが、値段が高いのが難点です。国や町からの補助金もありますので是非ワクチン接種していただければと思います