ブログ記事171件
大棗の基準が二寸六分半(約8cm)。中棗の基準が二寸二分(約6.6cm)。小棗の基準が一寸六分(約5.0cm)。この基準というのは、それぞれの中寸で、これより大きいものを大、小さいものを小と言います。例えば、少庵好の夜桜棗は二寸五分(約7.7cm)ですが、これは大の小に当たります。これに対し、宗旦好の夜桜棗は二寸三分半(約7.1cm)で、これは中の大に当たります。この二つは案外混同されていて、夜桜棗はなんでも少庵好と書かれていたりします(笑)→どうでもいいことですが
茶の湯における美とは「余白の美」です。余白の美というのは、受け手の想像力に委ねられる物で、視覚的な物だけに頼った設えや道具組みというものは、下の下でしかありません。然れど、それは下の下とはいえども、それも茶の湯の中にある初心者や未経験者に対する導入にはなると思います。但し、その導入を奥義であるように語ることはおかしいし、ガラス張りの茶室などという、奇を衒ったものを肯定するのも、如何なものかと思います。こうした分かりやすいアイコン的なものは、一般大衆に分かりやすく
真塗の小卓では?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらの棚は卓ではなく、笈棚【おいだな】といいます。笈棚は村田珠光が好んだ小棚で、寸法からすると風炉でも使えなくはないですが、炉の小棚として用いられたと考えられます。この棚を使ってみて、当流に桑小卓の炉の点前がある理由がよく分かりました。桑小卓は床に飾った香炉卓とのことですが、その原形は笈棚であったということになるかと思われます。笈棚の「笈」とは、修験者や行脚僧などが仏具・衣類・食器などを入れて
本日は「小寒」。二十四節気第二十三。旧暦では十二月六日。甲辰年丙子月甲戍日。寒の入りともいい、これからが一年で一番寒い時期になります。旧暦ではだいたい十一月~十二月にあたり、年末です。『暦便覧』には「冬至より一陽起こる故に陰気に逆らふ故、益々冷える也」とあります。寒中見舞いは本来この頃に出し、御歳暮はこの後……ということになる訳です。武道の寒稽古や寒中水泳が行われる時期でもあり、小寒と大寒を合わせて「寒中」といいます。寒中の装いとしては、長着は本袷・袴は総裏。綿入れも
LiyChicのやまもとです。先日の月曜日、LilyChic横浜元町レッスン今年最終レッスンが開催されました。寒い中、今回は外での撮影でしたが、皆さん、がんばって撮影されてました。今クールはこの日が最終日。来年は春過ぎまでお休みとなります。また、開催のおりは告知募集させていただきます。今年もお世話になりました。来年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
ご無沙汰いたしております。先週から更新がピタッ!と止まって、暦だけになっていたので、「え?年内もう終了?」と思われた方もいらっしゃったかも。実は、風邪を引きまして、家に籠もっておりました。最高39.0℃高熱が出まして一週間、寝込んでいたんです。ただ、その間一切なんにも出来なかったこともあり、現在ネタ切れ状態で、後遺症なのか頭もボーーーーーっとしておりますし、何より目眩が頻発しているんですよ。なので、しばらくはブログをお休みさせていただき、定期更新のみとさ
LilyChicのやまもとです。京都にて12月期のレッスンが開催されました。この日の京都は寒い1日でしたが、楽しくレッスンさせて頂きました。今年最後のレッスンでした。次回は来年2月です。
本日は旧暦十一月廿一日、甲辰年丙子月己未日。二十四節気の第二十二節気冬至です。『暦便覧』では「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」と説明されています。冬至とは、冬が極まり、一年で一番昼が短い日であり「太陽の復活」の日でもあります。ちなみに、クリスマスも冬至の祀りであったものが、いつしかキリストの生誕祭へと変わっていったということなんですね。冬至といえば、柚子・かぼちゃ。冬至に柚子湯へ入ると風邪をひかないと言われ、身体を温める効果のある柚子の効果と柑橘系の香
歴史小説には「高い文章能力」と「高い構成力」そして、「歴史的事実に対する理解力と調査能力」が必要なのですが、実はこれだけでは不十分で「精度の高い時代考証能力」が最も必要だったりします。例えば、戦国時代に「茶托」や「湯呑み」、「引盃」、「燗鍋」、「猪口(蕎麦のちょこ/チョクと呼ばれる違う道具はあります)」、「蕎麦(麺の形)」、「緑茶」などはありません。袷なんかもなくて、木綿の着物もありません。こうした無かったものを探すのが大事なんですね。では、今で言うお茶のように
十年以上前からの茶友の宗綾先生がお席を持たれるというので、伺って参りました。濃茶はお父様が席主……だったのでしょうかね?私はてっきり三兄(私より年下ですし、彼も知り合いなんですが、宗綾先生との繋がりのほうが深いので、宗綾先生の三番目のお兄さんという捉え方)さんが持たれるのだと思っていたので、少々戸惑いました。こうなると私全然喋れないんですよ~。切り返しもあまりパッとしない正客で、信楽の鬼桶が答えられたぐらいで、元代の龍泉窯の青磁を「明ですか?」とか言っちゃいましたしねぇ
【こよみ|七五三】本日は旧暦十一月十五日、霜月十五日、甲辰年丙子月癸丑。七五三です。七五三とは「天和元年十一月十五日に館林城主である徳川徳松(江戸幕府第5代将軍である徳川綱吉の長男)の健康を祈って始まった」といわれる江戸時代以来の子供のお祭りです。旧暦の十五日は二十八宿の鬼宿日(鬼が出歩かない日)に当たり、何事をするにも吉であるとされ、旧暦十一月は収穫を終えてその実りを神に感謝する月であることから、氏神への収穫の感謝を兼ねて子供の成長を感謝し、加護を祈るようになったようです。
月桑茶道教室では、随時お弟子さんを募集しております。■月桑庵の特徴①点前偏重はしない月桑庵のモットーは「主客を大事にする」です。主客というのは「亭主=点前をする人」と「正客=連客の中で一番上座に座る人」のことです。点前偏重というのは、お茶を点てることばかり教えて、お客さんとしての振る舞いとか、道具の由来や掛軸の意味、お菓子の種類と食べ方などを教えないということです。慣れてくれば正客の稽古もできますし、さらには御詰め(末席のお客さん)の稽古もできます♪月桑
雲ひくくうすくたなびくそらくらくあざやかに咲く冬のひまわり月誧写真を取り忘れたので、後からアップしますが、石蕗を向日葵に見立てて詠んでおります。黄色い石蕗の花弁の色がまるで向日葵色のように感じたので、日溜まりにひっそりと咲く石蕗が、愛らしいなぁ~と。そうそう、月桑庵の鉢植えが盗まれました。禊萩が植えてあった鉢なのですが……なんなんでしょうね!花泥棒が許されるのは敷地の外にあるときだけですからね!!!!!
大分久しぶりになってしまいましたが、『数寄の長者〜竹馬之友篇〜』更新予約しております!12月14日(土)朝6時公開です!今回は大和国(奈良県)が舞台になります。はじめは山城を舞台にしたかったんですが、どうしても柳本賢治の大和侵攻を書かなれけば筆が先に進まない状態になりまして(爆)柳本賢治を描かないと、三好元長と細川晴元の対立?が見えて来ないんですよね。また、柳本賢治を調べて大和出身の一族であることを知って居なければ、大和への固執も腑に落ちなかったことは言うま
一つ思いつきました。三葉の変わり蓋置です。重ね盃というもので、一対大小の盃を唐銅で作り、高台が組み合うようにします。飾る時は重ね盃で、蓋置として用いる時は、高台を組み合わせて小さい盃を下向きにし、大きい盃を上向きにすることで、蓋置となるというもの。水屋ができたら、早速相談してみよう~っと。火舎は六瓢、栄螺は蝸牛、蟹は蜘蛛、三閑人は雨宿、三葉は重盃、五徳は蕨。残るは井戸ですが、いいアイデアが浮かびません。茶道具唐銅七種蓋置哲匠蓋置(
七五三を道具組みでやるとしたらどんなものがあるでしょうか。棚は烏帽子棚が良いですよね。・三歳は髪置き・五歳は袴着・七歳は帯解き三を意味するところから、三閑人としてもいいですし、閑人をそれぞれ三歳・五歳・七歳の子供に見立てても良いかと。袴着は高麗手の狂言袴がピッタリですから、茶盌か水指で。髪置きと帯解きは難しいのですが、「筥迫(はこせこ)」を香盒で写して使いたいところです。帯解きは振袖を着ますので、袖といえば誰袖棚という手もあります。ブリブリ香盒のブリブリを「振」に当てる
土曜日は、たんす屋の知人が社長に就任されたということで催事に伺ってきました。母の気に入った帯があり、買うことになりましたけれども。まぁ、日頃の感謝も込めて買えばいいとおもいましたので、「お買いよ」と言ってあげました。さて、日曜日は年賀状の日!と決めておりました。14日は忘年会が入っていて、15日は茶友のお席持ち、21日はお茶会へ行こうの準備、22日はお茶会へ行こう……と、まぁ、予定が埋まってます。デザインは案が二つあったので、作ってみると、両方捨てがたいとのこと
LilyChicの山本です。LilyChic横浜元町レッスンが今月にて終了いたします。このレッスンは毎月1回の継続レッスンです。みなさん撮影されたい作品をご持参頂き被写体として撮影させていただいております。そこで来年からのレッスン生の募集のご案内です。日程は基本,月末最終の月曜日です。来季半年6ヶ月の予定日です。①1/27,②2/24③,3/31,④4/28,⑤5/26,⑥6/30です。会場は元町のパセオビルの2Fです。
_/_/_/_/_/_/_/_/「抹茶は甘い飲み物です」_/_/_/_/_/_/_/_/お抹茶に抱くイメージってどんなものがありますか?お茶会ってどんなところでしょ?茶道ってどんなことしてるんでしょ?■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□実は、お茶会って愉(たの)しいところなんです!一般的なイメージだとしゃべっちゃいけないみたいな感じですかね?でも、本当はそんなことなくて、正客と亭主の会話の邪魔をしな
本日は二十四節気の第二十一。旧暦十一月七日、甲辰年丙子月乙巳日、大雪です。山では雪が激しく降り始め、平野でも雪がちらほらと見え始めるころで、『暦便覧』では「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」と書かれています。鰤などの冬の魚の漁が盛んになり、熊が冬眠に入り、南天の実が赤く色づくとされています。日本では九州でも初氷が張り、全国的に冬一色になります。和装では男性は羽織からコートやトンビに代わり、寒い地方では袷に綿入れを始めます。長襦袢を袷のものにするのもこの頃からで
高円という銘から如何にして物語を紡ぐのか。難しいですね。高円山は聖武天皇の離宮「尾上宮」があったそうで、その側に志貴皇子の山荘であった白毫寺があります。志貴皇子は桓武天皇の祖父にあたる人物で、すべての平氏の祖先ともいえます。ふむ。私の家も平氏ですから、元をたどるとここに行き着くのですね。天平古材だったとして、どういう経緯で高円になったのかを知りたいところです。高圓の野邊の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人無しにという歌を引いてしまうと、秋
久しぶりにハードカバーの小説を購入。天野純希(あまのすみき)氏という方は存じ上げないのですが、こちらの本は知っておりました。三好元長が主人公ということで、興味も持っていたのですが、自分が書いている小説と重なる部分があるため、引っ張られないようにするためにも、読まないでおいたのですが、買っておかないとハードカバーは無くなってしまうので、購入した次第です。この方は基本的に単行本程度の長編作家さんのようで、私が好む大河小説(巻数が多いもの)作家さんではないのですが、案外興味を引
京都の「宇治抹茶」爆売れで品薄-Yahoo!ニュース海外でも人気が高い京都の「宇治抹茶」が、品薄になっている。急増する訪日外国人客が次々に買い求め、生産が追いつかないとして販売制限に踏み切る企業も出始めた。京都の茶問屋などは、茶道関係者や愛飲家ら長年news.yahoo.co.jp一昨日、このニュースがスマホに流れてきました。そうなのか、と思っていたら、昨日、馴染のお茶屋さんからメール「入荷に時間がかかる」とのこと。茶園はそう簡単に増産できません。というのも、抹茶
たまには道具組みをどうするのか?という実例を出してみたいと思います。丁度、新暦12月はクリスマスシーズンですので、まず私がやらないクリスマス茶会をやったらどうなるか?を考えてみましょう。まず第一にはそのもののイラストなどがあるものは使わないです。・砂金袋でサンタの袋を表現これは水指でも可ですが、餌畚などの建水でもいいかな?と思います。餌畚も袋ですしね。・十文字割高台でクルスこれは結構誰でも思いつくと思います。あとは、轡鐶などもありです。・三人形で東方の
ヤフオクで木地の茶杓を見つけてまぁ、落札しないだろうとたかを括って入札したら、落ちてました(笑)さて、筒もあり、銘に「たかまど」?とあります(たかもじじゃないよな?と疑いはしましたが)。おそらく、何処かの茶室の窓のことか?と調べてみると「高円宮」が検索で引っ掛かるんですよ。そういや、高円宮親王殿下は茶道にも造詣が深かったなぁ?と。心…心……ん?心月公?!それはないな。時代が違う。たかまどはおそらく高円山を詠んだ和歌から取ったもので、何かの古材で
本日は旧暦十一月一日、霜月朔日です。甲辰年丙子月己亥日。霜月というのは「霜降月」が略されたとされています。ちなみに新暦の11月は霜月ではありません。あれはカレンダー業界が、和暦の旧月名を新暦に勝手に当てはめて使いだしたのが最初で、Wikipediaなどの記述も書き換えられてしまっていますが、旧月名は「陰暦月の別名」が正解です。霜月は、仲冬にあたり、別名というか異称ということではありません。また、神無月の次の季節ですので、「神帰月(かみきづき)」といって、神様が帰
参入障壁というと随分堅苦しく感じるかもしれませんが、誤用の「敷居が高い」という言葉を使わないために、何が最もふさわしいか?を考えていて思いついた言葉なので、これでいきますwハードルが高いと同じ意味ですけれどwwwwさて、茶道に対する参入障壁の中で最も高いのが「着物のハードル」であることが解りました。では、なぜ茶道では着物なのでしょう?もちろん、高校生などの学生は制服ですることが多いです。では、何故大人だけ?これは「服の構造」に問題があります。
茶道の参入障壁の高さは「着物」であることが分かってきました。現状「着物」を持っていない人は習いにくいということがあるようです。GRAVITYというSNSに質問機能があり、答えてくださった方とチャットを続けることができるのですが、いろいろと質問をしていったのですが、そこで出てきたのは「茶道に対するもの」ではなく、「着物」に対することだったんですね。茶道を長年やっている人は「持っているのが当たり前」になっている訳ですが、習い始めの人は「ゼロスタート」であることもあります。
LilyChicのやまもとです。昨日、横浜元町11月レッスンが開催されました。今回もクリスマスイメージに挑戦したのですが、スタジオが明るすぎて夜のイメージが作れず、空飛ぶサンタ、、、掲載できず残念!ところでこの横浜元町レッスンですが次回の12月で今クール終了です。そして、また新たに2025年1月より新らたにクールが始まります。是非、ご参加ください。開催日は各月、最終の月曜日です。参加ご希望の方はお名前連絡先を明記の上