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場面緘黙の症状は年度の変り目で大きく変化する場面緘黙の症状はとても環境の影響を受けやすいです。本人自身が変わらなくても、環境が変わるだけで症状は大きく変化します。例えば3学期まで学校の先生と話す練習を続けていても、環境が変わればリセットされます。もちろん成果が0に戻る訳ではありませんが、新しい先生とまた練習を始める必要があります。ですので、この時期に改めて緘黙症状の改善を目指して計画を考えるのが効果的です。計画を立てるなら4月がお勧め新しい計画を立てるのは、新年
【質問】小学5年生の緘黙症状のある子の保護者からの質問です。4月から6年生になります。先日、中学の話が出た時に本人が「知ってる子のいない学校がいい」と言っていました。私たち(両親)もここが変わるチャンスになるのではと考え、情報収集を始めました。そこで伺いたいのですが、現在の時点では候補の中学校が2つあります。どちらも隣接する学区の中学なのですが、クラス数が違います。1つは7クラスくらいある大規模校で、もう1つは小規模です。親としては、小規模の学校の方がいいかなと思って
効果的な「引継ぎ」のための最大のポイントは、「完全な引継ぎは不可能」と知ることこと「引継ぎが難しい」は永遠のテーマおそらくすべての保護者が経験があることだと思いますが、「引継ぎ」は難しいです。「毎年、担任が替わるたびに「0から」説明し直さないといけない」こういう話は本当によく聞きます。これは緘黙症状のある子だけではありません。特別な支援や配慮が必要な、すべての子に言えることです。なぜ引継ぎは難しいのでしょう。これを理解するには、「先生側」の立場から考えてみるとよ
計画を立てたら、しっかり振り返りをする。学期末は「個別の指導計画」も返ってくる学期末になると、ほとんどの学校では通知票が配られます。年度末の通知票は1年間の集大成としての評価が記載されているはずです。これと同時に「個別の指導計画」も、1年間の指導を終えた評価が記載されます。年度末の評価は、個別の指導計画を作成している子なら100%例外なく行われます。ですので年度末には必ず、個別の指導計画を確認しましょう。もちろん、紙で渡されるだけではなく、通常は担当の先生からの説明
4月に「いい環境」でスタートするためには、今から準備をしておくことが必要。残りの2ヶ月よりも、4月以降のことを考える2月は短いです。3月は学校が終わるのが早いのでもっと短いです。2月になれば、3学期の残りはあと6、7週間ほど。通級ならもっと早めに今年度が終了になるでしょう。週1回の練習なら、練習回数は片手で数えられるくらいしかないはずです。この短い期間で焦って練習を進めようと思っても上手くいきません。ですので2月に新たな計画を立てるのはお勧めしません。3学期のうちは
3学期は短いが、とても変化が大きい時期。一気に緘黙症状が改善することもある。3月までの目標=「今年度の目標」前回の記事で、1月に考えるのは「3月までの目標」だと説明しました。年度末になりますので、3月までの目標は「今年度の目標」とも言えます。「今年度中にどこまでがんばるか」を意識して、具体的な目標を考えてみましょう。3学期は決して長くないですが、この時期に大きくステップアップする人もいます。年度の締めくくりだからこそ、改めて目標を明確にしておきましょう。一気
計画を立てた時と比べてできるようになったことがたくさんある(はず)「年内の計画」がどのくらい進んだか、を考える年度の最初や2学期に計画を立てる際に、「今年中に」という目標の立て方をしたでしょうか。もしそうなら「今年中に」の期限がくるのが12月です。練習というのは、つい「今のこと」に目が行きがちです。「今できていること」の先には、必ず「まだできないこと」が待っています。そうすると、いつまで経ってもできないことばかりが目の前に出てきます。ですので、ここで以前に立てた目
今年のうちのどこまで行けそうか無理せず焦らず、成果を出していく練習が進んでいれば、必ずできることは増えていく4月から始めた「話す練習」の計画も半年が経ちました。ここまでしっかり練習、記録、振り返りができていれば、ステップアップしてきているはず。11月は年末に向けたまとめの時期です。ここまでの成果を振り返って、どんなことができるようになったかを振り返ってみましょう。年内に練習できる回数を考えてみる長い2学期も後半になりました。11月から冬休みまで、あと何週間学
軽度知的障害の息子2024年4月から中学生支援学級に所属しています10月10日(木)1学期が終了しました今日から秋休み中学生になって初めてづくしだった息子沢山の経験ができた1学期でしたそして…初めての通知表交流学級の授業へ国語以外は参加している息子定期テストは国語も受けていますなので特別支援学級と通常学級両方の通知表を貰いましたまずは…特別支援学級の通知表個別の指導計画が通知表として配られましたここで
練習の進み具合をしっかり確認して、「ステップアップ」を目指す2学期の話す練習が順調に進んでいるか『【9月】「個別の指導計画」を2学期のものに修正する』「個別の指導計画」の最新版がどうなっているか確認してありますか?「個別の指導計画」を修正するタイミングは?個別の指導計画は作りっぱなしでは意味がありませ…ameblo.jp「9月にすること」の記事で、2学期のはじめに個別の指導計画を修正することを説明しました。個別の指導計画を作っていなくても、2学期には新しい計画がス
「支援計画」の内容によっては、緘黙症状はむしろ長期化する個別の指導計画、作ってますか?このブログではこれまで度々、「個別の指導計画」の重要性を指摘してきました。例えばこちらの記事。『場面緘黙を治すために「個別の指導計画」を作ろう!①「個別の指導計画」と「個別の教育支援計画」』こちらの記事で「個別の指導計画」について触れましたので、改めて解説しておきます。「個別の指導計画」、ちゃんと作ってますか?「特別支援教育」の対象の子は作…ameblo.jp学校の個別の指導計画だ
「個別の指導計画」の最新版がどうなっているか確認してありますか?「個別の指導計画」を修正するタイミングは?個別の指導計画は作りっぱなしでは意味がありません。指導が進めば、それに応じて適宜修正していく必要があります。とは言え、学校からすれば一人ひとりの状態に応じて適宜修正するのは現実的には困難です。ですので「学期ごと」に見直すというのが一般的な考え方です。実際、ほとんどの場合「学期ごと」に目標や内容、評価を書く欄が設けられているはずです。(下の例を参照)『
いつもこのブログで書いてますが、「個別の指導計画」はとても大切です。まともな計画がなければ、まともな対応ができません。これは場面緘黙の症状のある子だけでなく、どんなケースでも言えることです。ところが、指導計画がしっかり作られていないケースはとても多いです。そんな中でもあまりに酷すぎる例があったので、ご紹介します。(細部を色々改変してあります)指導計画になっていない指導計画相談を受けている小学生の保護者から、指導計画を見てほしいというメールがありました。メールには「個別
高等学校での通級指導は平成30年度から導入されるようになりました。特別支援教育は特別支援学校だけでなく「全ての」学校での取り組みとなっています。一度特別支援学校を選択しても通常の中学校や高校に進むことはできます。通級指導の時間や回数や場所は児童生徒の実態や地域や学校の事情などで違いが出てくることはあります。特別支援による指導では個別の指導計画の作成が義務付けられています。正解は5。
【質問】小学5年生の子の保護者からの質問です。子どもはASDの症状と緘黙症状があり、2年生から通級に通っています。入学時は学校でも少しは声を出す場面があったのですが、3年の途中からは話していません。通級の先生には2年の通級開始時からお世話になっています。1学期末の個別懇談の際に、通級の先生から退級を勧められました。これまで通級で指導してきたが、もう「通級でできることがない」というのが理由です。たしかに、通級ではトランポリンなどで遊んでいるだけで、話す練習などはしていません。
【質問】小学3年生の子の保護者からの質問です。4月に面談で「話す練習」の計画を考えていただいたのですが、特別支援学級の担任の先生に協力してもらえません。6月に1度行われただけで、それ以降は練習の機会がありません。特別支援学級の担任の先生に電話しても、「放課後や休み時間に合間を見つけて行います」と言われるだけで、具体的な進展がありません。どうしたらよいでしょうか。【回答】「個別の指導計画」を見直して、練習の方法を明確にしましょう。特別支援学級を利用しているのに、1回し
計画の「継続性」を高めるためには、通級等を利用しておいた方がいいこちらの記事で、学校との連携には特別支援学級や通級の利用がお勧め、という話をしました。通常学級在籍の子に対しては、学校側には特別な対応をする義務はありません。学校の先生はとても忙しいので、「時間がないのでできません」と言われることもあります。しかし通級等を利用していれば、対応してもらうことができるようになるのです。担任の先生がとても協力的なケースもあるもちろん、通級等を利用していなくても、担任の先生がと
「6月は冬眠」くらいのつもりでもいい。「話す練習」も大事ですが・・・6月は1学期の折り返し地点。4、5月とは違い「6月だからこれ!」というのはありません。もちろん「話す練習」が進んでいたら、PDCAサイクルで見直す時期ではあります。でもそれ以上に大事なのは「元気に過ごすこと」。長い6月をしっかり乗り切って、夏休みまで持ちこたえましょう。6月がしんどい理由新年度になって4月から頑張って学校に通っていても、この時期に息切れする子は多いです。それにはちゃんと
新年度に「担任の先生と話せる」ができた子以前の記事でも「担任の先生と話せる」ようになった子を紹介しました。担任と話せると、緘黙症状はかなり改善に近づきます。今回も、新年度にしっかり準備して担任の先生と話せるようになった子です。【対象】かなさん(仮名)女性小学3年生で相談開始【概要】相談開始時は、学校では一言も声が出せない状態でした。1年かけて「担任の先生に音読の録音を聞かせる練習」、「通級の利用申請」、「通級での話す練習」などを計画的に進めてきました。学校とよく相談
前回の続きです。「お願いしたのにやってくれない!」にならないための「契約書」「個別の指導計画」を作らなくても、緘黙症状の改善はできます。ですが、もし作れるならしっかり作っておくことを強くお勧めします。今回は「なぜ個別の指導計画を作った方がいいのか」を説明します。①「お願いしたのにやってくれない!」を防ぐ担任の先生と「話す練習」をする約束をしたのに、全然やってくれない。「場面緘黙あるある」ですね。これが起きてしまうのは「立ち話」「口約束」だ
前回の続きです。本人・保護者と学校との共同作業で効果のある「個別の指導計画」を作る!架空の事例による解説私が例として作ったものを見ながら解説していきましょう。小学2年生の緘黙症状のある子(架空の例)の通級(自校通級)の個別の指導計画です。学校では緘黙症状があり、一言も声を出すことができません。小学1年生から「通級による指導」で週1時間の指導を受けています。個別の指導計画で重要なのは、以下の項目です。1.主訴2.本人の願い3.長期目標4.短期目標5
こちらの記事で「個別の指導計画」について触れましたので、改めて解説しておきます。「個別の指導計画」、ちゃんと作ってますか?「特別支援教育」の対象の子は作成が必須!「個別の指導計画」と「個別の教育支援計画」はどちらも、学校が作成するものです。特別支援学級・通級を利用している場合はいずれも作成が必須になっています。もちろん作るだけでなく、保護者にしっかり説明する義務があります。もし「今、手元になかったら」早急に学校に確認することをお勧めします。「個別の指導計画
場面緘黙の子の「個別の指導計画」は、「話せるようになる」ための計画。「個別の指導計画」を作る特別支援学級や通級の対象の子は、5月頃に「個別の指導計画」が作成されます。特別支援教育の指導は基本的にこの個別の指導計画に基づいて行われます。個別の指導計画の書式は自治体ごとに異なります。概ね下記のような内容が記載されているはずです。・主訴・本人・保護者の願い・長期目標・短期目標・指導の内容と方法・成果と課題(評価)こちらの図は、通級による指導の個別の指導計画
長所と短所があるので、その子の状態によって選びましょう。まずは「特別支援学級」と「通級」の違いをしっかり知っておくことが大切です。「特別支援学級」と「通級による指導」の違い「特別支援学級」と「通級」の最大の違いは、「在籍する学級」です。特別支援学級はその名の通り「学級」です。ですので、学校生活全体を特別支援学級で過ごすのが基本になります。授業の他、休み時間や給食、掃除、学校行事なども特別支援学級で行うのが基本です。通常の学級とは、「交流」という形で行き来します。(こ
忙しい学校の先生に協力してもらうには、「プレミアムコース」を利用するのがお勧め!・・・「プレミアムコース」って?「どこまで学校にお願いしていいのでしょうか」学校との連携でよく質問されるのが「どこまでお願いできるのか」問題です。色々お願いしたいことはあるけど、「どこまで学校にお願いしたらいいのか分からない」。あれもこれも言っていたら「面倒な保護者」になってしまうのでは・・・その一方で、「お願いしても学校側がやってくれない」というケースも多いですね。この問題のポイント
子どもの成長を「待てる!」環境づくり方眼ノートトレーナーポコアポコカードリードインストラクター沢村典子▶リクエスト随時受付中日時・オンライン・対面開催お気軽にリクエストください最新のイベント&講座https://ameblo.jp/unifan888/entry-12625955041.html子どもが学校で特別な配慮を受けている時「申し訳ない」が「チームで頑張りましょう」となったお話先週は高校、今週は中学で先生方と面談してきまし
訪問、ありがとうございます2児を育てるアラフォー母、まんまると申しますこの春、育休から復帰して時短勤務中。いずれ転職目指して、資格取得頑張ってますまる…ADHDグレーゾーンの女の子、小学1年生プー…今のところ定型発達っぽい、2歳の男の子主に、グレーゾーンなまるとの日常や発達について備忘録的に書いてますよろしくお願いいたします年長さんの頃、就学相談に申し込み今のところ「通常級+個別指導計画」となっている、小学1年生のまるこの、個別指導計画っていうものが入学前は、よく分か
一番大切なのは、きっと、「その子がどっちでやっていきたいか。」きっとそう迷われているのは、その子がなんらかの困難を通常学級で感じているから。それが、今後の進路において、良くなっていく、もしくは、なんとかみんなと一緒にやっていく見通しが見えなくなってきているから。きっと、そんな子も、十分な手立て、そして、個別の指導計画があれば、少しずつ安心して楽しく伸びていける。特別支援学級ではそれが可能。けれど、一番大切なのは本人の気持ちだと思う。