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直径2mmのウレタンチューブで作成したモデル漁師結びは、必要と経験が編み出した「知恵の塊」のような結び方だ。糸が軸を巻いている回数は僅か3回。端糸は短くても結べるので、必要な糸は極端に短い。これで十分な強度が出るのは驚き。ナイロンが実用化されるまで、ハリスは非常に高価かつ貴重な天蚕(テグス)が使われていたとされ、短い糸で強力に結べる漁師結びが考案されたのだろう。結びの構造は複雑で糸を辿っても理解しにくい。本線と端糸を反対方向にいくら引っ張っても、全体ががっちり締めこ
直径2mmのウレタンチューブで作成したモデル外掛け結びと並んで、代表的な針結びの方法とされる内掛け結びを見てみる。内掛け結びの特徴は、本線が叩き側に大きく回り込み叩き側から巻き目を作ることだ。これまで見た他の結び方では、本線は針先側から巻き目を作っていく。図で示すと、内掛け結びは赤線でたどった本線が、叩き側(図向かって左)に回り込んで巻き目が始まる。他の結び方は、すべて叩き側は青線でたどった端糸の巻き目である。内掛け結びの端糸は、軸と本線に巻き付いているだけで結び
直径2mmのウレタンチューブで作成したモデル南方延縄結びは、外掛け結びと本結びを組み合わせた結束方法で、両方の特性を併せ持っている。叩き側が外掛け、針先側が本結びとなるのが普通だが、逆に結ぶものもあるらしい。慣れないのもあってか逆パターンで針を結ぶのは難しく感じた。南方延縄結びの結び目は、針先側に1か所あり、叩き側にも外掛けの巻き目を挟む形で1か所ある。叩き側の結び目は巻きが入るため、固定力は劣る。本線は巻き目全体を通して入っているが、端糸は半分しか入っていない。増し締
直径2mmのウレタンチューブ作成したモデル外掛け結びに続き本結び(スネルノット)の結目の構造を見てみる。本結びの特徴は、上下(見方によっては左右)対象の構造で、本線・端糸の両方が巻き目の中に入っていることだ。叩き側・針先側の2箇所に結び目があり、巻き目の中で本線と端糸がクロスしている。巻き目は、結び目全体の位置固定のほか、ラインのずれを防止している。本結びは、端糸・本線を同時に反対方向に引く増し締めが効果的で、非常に強く締まる。強度実験にかけると本線はライ
強度実験の結果、針結びの方法により強度に違いが出ることはっきりした。同時に、同じ結び方でも針飛びの強度には相当バラつきがあることも判明した。しかし、針結びを強くする(あるいは弱くする)要因はつかめていない。やみくもに実験を繰り返しても意味がないので、あたりをつけて一つずつ潰していくことにする。まず、各結び方の構造について整理していこう。直径2mmのウレタンチューブで外掛け結びのモデルを作ってみた。外掛け結びの特徴は、端糸の留めが1か所しかなく、本線と端糸のクロ
石見地方の落し込み釣りでは、10号~12号のイサキ針・キツネ針が主流である。落し込み釣りは、ベイトが付かないと始まらない釣りとはいえ、本命の魚の大きさに対し、使う針の小ささゆえにバラシの多い釣りである。十分食い込ませて、しっかり合せを入れたつもりでも、高速巻き上げ中にスポンとバラす。バラシの原因は、合わせのタイミングや、針が口のどこに掛かっているかなど、いろいろとあるだろう。そんな中で、気になっているのが、針の変形だ。いったん針掛かりさせた魚を、強い力で巻き上げる途
計測器を使って、針結びの強度実験を数百回は繰り返した。これまでBlog記事にした実験結果はその一部で、最も安定して高い強度が得られると思った結束方法・手順を決め、回数を限って計測した結果である。実釣を念頭に、ぶっつけの集計なので、思いのほか低く出たものや高強度の数値が交じり合っている。引き切る実験を繰り返す中で、様々な発見があった。同じ銘柄の針・ラインで結束しても、強度には相当バラつきがある。結束方法の違い(本結び・外掛け結びなど)が、強度の差の一番大きな要因である
新たに入手した20号フロロカーボンの強力をテストしてみる。テスト対象YGK社フロロ船ハリスレッドオーシャンV620号標準強力非公表ネット通販の最安値(2021年10月)100m巻き2700円(送料込)27.0円/mよつあみ独自のソフトスプールが付属し使い勝手が良い。ラインは濁った白で透明度は高くない。しなやかで20号にしてはかなり扱いやすい。巻き癖、折れ癖は標準的。国産のフロロカーボンの船ハリスとしては非常にコスパに優れる。テスト方法ビミニツイ
14号フロロラインの直線強力が把握できたので、このラインで針を結束した強度実験をやってみる。今ちょうど初秋の落し込み釣りの時期に差し掛かっている。石見地方の落し込み仕掛けは、フロロ12~16号、キツネ・イサキ針の10~12号を使った胴付き仕掛けである。ターゲットはパワフルなヒラマサやカンパチ、ブリ等の青物10kgオーバーの大物もかかることがあるベイトのイワシや小鯵を掛けるための小さな針に比べ、結束するラインはやや不釣り合いな太さだ。ドラグは手元で6~8kgはかける。
テスト結果(フロロ14号,太地イサキ鈎11号)外掛け結び(6回巻)断線時強力(強度):8回平均23.3lb10.6kg(46.59%)標準偏差1.43lb強力断線状態1回目24.4lbチモト切れ2回目21.8lbチモト切れ3回目23.8lbチモト切れ4回目23.3lbチモト切れ5回目24.0lbチモト切れ6回目25.8lbチモト切れ最大7回目21.6lbチモト切れ最小8回目21.6lbチモト切れ
テスト結果(フロロ14号,太地イサキ鈎11号)本結び(スネルノット)(枕無し6回巻)断線時強力(強度):8回平均27.5lb12.5kg(55.07%)標準偏差3.12lb強力断線状態1回目28.4lbチモト切れ2回目27.1lbチモト切れ3回目25.1lbすっぽ抜け4回目28.2lbチモト切れ5回目28.2lbチモト切れ6回目30.0lbチモト切れ7回目21.1lbチモト切れ最小8回目32.4lbチ
強度計測器が完成さっそく強度実験にかかるまずライン強度の基準になる直線強力をテストする。テスト対象DUEL社鮪力(YURIKI)14号メーカー公表標準強力50lb22kgネット通販の最安値(paypayモール2021年9月現在)100m巻き1,202円(送料250円)合計1,452円14.5円/mスプールのないカセ巻きなので扱いには少し注意が必要やや黄色味を帯びているが透明度は高い中軟度で張りはやや強め巻き癖・折れ癖がつきやすい国産フロロカーボ
仕掛け強度の計測器を作りたい。ただし、なるべく安価かつ安定したものを作ることを心がける。概ね形が出来たので、正確性をみるためアナログ秤で計測器を引っ張ってみた。(作用反作用の法則から引っ張れば同じ負荷を表示するはず)予想はしていたが、計測器の指示と秤の指示は食い違ってる。しかもかなりの食い違いに焦る。使い物になるんか?少し冷静になり、目視で計測値をプロットしエクセルに落としてみた。するとプロットがほぼ直線上に出てやや安心する。補正式は、エクセ
仕掛け強度の計測器を作りたい。ただし、なるべく安価かつ安定したものを作ることを心がける。計測器について色々と試行錯誤していたら時間がかかってしまった。まず垂木に握力計を固定し、ワイヤーをスリーブ止めし、ハワイアンフックを付けてサルカンや針をひっかけられるように。握力計は簡単に取り外せるように金具と木で挟み込んでいるだけ。一方を引っ張る貨物用ウィンチは簡便粗末なもので動きは渋いものの、200kg以上の負荷に耐える堅牢なものだから実用上はこれで十分だ。試しに手持ちのス
仕掛け強度の計測器を作りたい。ただし、なるべく安価かつ安定したものを作ることを心がける。まず、計測器として、背筋力計を探してみた。価格の高いデジタルは論外、アナログ中古を探すが出品が少ない。過去の落札価格は8000円程度と案外高い。仕掛け強度を計測するためにいろいろと手を加えるとなると、さらにいくらかの費用が見込まれる。目的を考えれば予算オーバーだ。アナログの握力計はもう少し安いので、握力計を採用することにした。何日か某オークションサイトを巡回し、送料
仕掛け強度を測定したい。文系だった自分は、工学系学生が考えるような実験プロセスや守るべき注意点など皆目わからないが、とにかくやってみることにする。ネットで仕掛け強度実験をしている方のサイトを見るとドラグチェッカー、またはデジタル秤で切れるまで引っ張るというものが多い。候補①ドラグチェッカードラグチェッカーは使ったことないが、本来の用途でも有用だろう。価格は7~8000円とまぁまぁな値段。欠点はあまり大きな負荷は計測できない模様(最大15kg)ナイ
自作の胴突き仕掛けにおいては,イカ釣りではビーズによるエダス固定を,高仕掛けのマダイ釣りと落とし込み釣りでは箱掛けによるエダス固定を用いています.ふと気になって破断強度について確認しておきました.測定結果を,記録として残しておきます.お断り:通常の釣りではこのような限界ギリギリの負荷をかけることはないと思います.このデータは参考程度としてご理解ください.測定に用いたラインは太めの12号です.最初に,直線強度を測定しました.測定にはディジタルフォースゲージ(IMADA社製ZTS-5
自作した仕掛けどれくらい強度があるだろうか自分では気づかない弱点があるかもしれない。弱点を見つけて改善していけば、ラインの性能をしっかり引き出せ、むやみに太ハリスに頼ることなく、もう一ランクラインを細く、オモリを軽く、タックル全体をライトに振って応答性をあげられるかもしれない。言うまでもないことだが、自分の作った仕掛けが間違いない強度を持つのか持たないのか、自信なくして大物は狙えない。少ないチャンスを確実にモノにできるか、大物釣りの場合は特にシビアに考えなければならない
釣り針の結び方には、実に様々な方法がある。子供の頃は外掛け結び一本だった。大人になって、電池駆動の自動針結び器が内掛け結びであることに気付き、手で結ぶ場合も内掛け結びを使うようになった。電動針結び器昔見たのは松下電器(National)製だったと思うしかし、いつもチモトのすっぽ抜けが気になっていた。根掛かりを外そうと引っ張った時、どこが切れるでもなく、針がチモトからすっぽ抜け、ハリスが豚の尻尾のように巻いている。そんな経験から、常にチモトのすっぽ抜けの不安が