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どうも松本健一氏には、北一輝の言った「僕は支那に生まれていたら天子に成れたと思ふ」に拘りすぎる嫌いがあるのではないか。確かにこの言葉だけを掬い上げれば、「北一輝は昭和天皇にライバル心を抱いていた」という命題を導くことも可能ではある。しかし、北は、上海で入手した三部の妙法蓮華経(全八巻)の内の一部を、小笠原長生(ながなり)中将を通して、当時摂政官(皇太子)であった昭和天皇に上程し、昭和天皇からはその受領書が発行されている。そこには、法華経の帰依者らしく、北が昭和天皇を折伏(しゃく
平成もあと10日ですね。平成最後の「蓄音機演奏を聴く会」へ参加して参りました。SherryMuseum五反田駅から徒歩3分ほど。こちらの階段を真っ直ぐ上がった先にお店の入り口がございます。ちょっと入り口が分かりづらくて、入店に難儀しました。今回の演目。会場がシェリーバーともあり、スペイン🇪🇸の香りがほんのりと漂ってますな。今回の一杯は「マンサニージャ」。「カルメン」にも登場するお酒です。彼女がこよなく愛したお酒。ドン・ホセもこのお酒を呑みながら、カルメンに堕ちて逝き、挙句人生
三島由紀夫が、小泉信三らの西洋主義者たちによって人口に膾炙してしまった「親しみやすい皇室」とか「国民の天皇」といった、いかにも週刊誌的な天皇観に否定的であったことは広く知られている。明治国体論が「天皇ノ国民」と要約されるものに対し、北一輝は、「天皇ハ国民ノ総代表タリ」と規定し、「国民ノ天皇」という概念を打ち立て、それを明治国体論と対峙させる。松本健一は、北一輝の規定したこの天皇観に対し、これは戦後の日本国憲法第1条にある、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地
皆さん、いつもたくさんのいいね!ありがとうございます!今朝になって息子の熱はほぼ平熱に戻りました。昨日は、ニュージーランドのお友達ともラインで話せて楽しかったようです。昨日は、息子と2人でダラダラ休日。本を読んだり、お互いマッサージをしあったりで、のんびり過ごしました。私は、借りて来た三島由紀夫関連の本を読みました。ドナルド・キーン先生の『思い出の作家たち谷崎・川端・三島・安部・司馬』を読了、息子は『星のカービー』を3冊読了、読み過ぎもよくないので、このあたりにしておこうということにな
フランスのノートルダム大聖堂が大炎上、とニュースになった。私は世界史に強くないのでノートルダム大聖堂の歴史的由来はよく知らないが、歴史的建造物であることは間違いないはず。歴史的建造物も炎上して1日で消え去ってしまう。再建するのだろうが、あくまで「復元」にしか過ぎない。日本だって他人事ではない。名古屋城は1945年(昭和20年)5月14日の名古屋空襲で、本丸御殿、大天守、小天守、東北隅櫓、正門、金鯱などが焼夷弾の直撃を受けて焼失している。(wikipediaより引用)
皆さん、いつもたくさんのいいね!ありがとうございます。昨日は、夜ジムに行った後、息子の様子を見ながら21時半頃寝てしまいました。寝たのものの、やはり息子はお水を飲んだりで、何回か起きてました。私も一緒に起きて対応です。今朝は気合いを入れようと、パワーブレックファーストを摂取。半熟の卵、バナナヨーグルト、豆腐ハンバーグを息子と折半、キュウリのサラダ、人参をオリーブオイルで和えたサラダ、玄米パンにはバター、オリゴ糖、きな粉をのせました。大体いつも通りなのですが、ちまちま集めたらボリューム満点にな
山の上ホテル今月末から改装と耐震補強のために半年間くらい休館です改装されるのは一階のフロアが中心ですいまとなっては確かに古くさい感じですが他のホテルにはない強烈な個性を放つのはもともとホテルではなく日本女性に西洋の礼儀作法を啓蒙する施設として建てられたから改装されても山の上らしさは失わないで欲しいです改装前にどうしても行っておきたかったところはバーノンノン多くの作家に愛された伝説の
~承前~三島由紀夫にとっての北一輝とはどういう人物だったのだろう。三島が昭和天皇に対する冷徹さを北一輝に嗅ぎとり、北から遠ざかろうとしていたことは、「豊饒の海」第二部の「奔馬」の主人公を、当初予定していた北一輝の息子「大輝」から、激越な国体論者である飯沼勲(大東塾の塾長影山正治氏がモデルと言われている)に変更したことに鑑み明らかである。「私は、北一輝の思想に影響を受けたこともなければ、北一輝によって何ものかに目覚めたこともない。ただ、私が興味を持つ昭和史の諸現象の背後にはいつも
ノートルダム聖堂、、の火災、、フランス人じゃないけど、けっこうショックだった。ノートルダム聖堂で、10数年前、パリ在住の小百合ちゃん(誰だ、それ?)と、ケンカしたっけ。ロマンの一部が失われたような、ポッカリと穴が空いてしまったような寂しさだ。三島由紀夫の金閣寺炎上のイメージが重なり、偉大な小説家の心の嵐に触れたような気がする。
『三島由紀夫語録』ー秋津建●「インド通信」について✪インドではすべてがあからさまだ。すべてが呈示され、すべてが人に、それに「直面する」ことを強いる。生も死も、そしてあの有名な貧困も。✪インドについての感動は、しばしば語られている。その一つは毎日新聞、昭和42年10月20日及び21日付けの夕刊紙面に載った、徳岡孝夫記者によるインタビューである。「ペナレスではとりわけ、インド人が自然をどう考えているかということがわかり、強烈な印象を受けました。それは荒々しい自然なんです。たとえばペナレスの
皆さん、いつもたくさんのいいね!ありがとうございます!昨日は、家族3人朝5時半に起きました。息子の塾の宿題がたくさんあり、夜遅くまでやるのは良くないから、みんなで朝早く起きようということになったのです。5時半に起床し、息子は勉強。私はいつもの作業を前倒しでやりました。いつもの作業と言っても、仏壇へのお茶のお供え、花に水をやることなどで、何の変哲も無い作業を淡々とという感じです。早く起きたのでご飯も早く食べ終わり、息子は勉強の続きをやってましたが、私は読書、今読んでいるのは三島由紀夫の『仮面
4月16日は、1972(昭和47)年のこの日、日本で最初のノーベル文学賞を受賞した小説家、川端康成の忌日です。享年72歳、神奈川県逗子市の仕事場用のマンションで、ガス吸引自殺をしたといわれています。好き嫌いは別として、日本の近現代文学において、川端康成の構築した文学は最高峰に位置し、あまたの文豪を凌駕して日本文学界最高の小説家と言っても過言ではありません。山の音(角川文庫)[川端康成]楽天で購入晴れのひのき舞台で垣間見えた川端康成の虚無今の教科書はどうなのかわかりませんが、かつ
酒を呑むことが出来ない。そもそも身体が受け付けない。数年に一度、不幸な事故のように口に含んでしまい大変な目に合う。ただ、自分の中ではひとつ決めていて、国益のためなら倒れるのも上等で呑む。むしろ国益以外のためには呑まぬ。それでも呑めというのなら国益以上の道理を持ってこい。「俺の酒が飲めないのか」などという貴様の安っぽい自尊心の満足のためになど、ぼくは呑まぬ。平壌で勝ち気な女性接待員から、「お酒呑めないって、あなたそれでもほんとに男なの?」と言われたので、「よぅし、君と日朝友好のために今日
みなさま、お具合はいかがでしょうか。今はよく理解できることが以前は、なぜ謎だと思っていたのか。不思議に思うことってないですか?もちろん、今わかったつもりでも後にはきっとまた新しい見方を発見して今日と違った世界を生きてゆくのでしょう。唐突ですが、三島由紀夫の自決について。どうしても、スッキリしない問題でした、私にとっては。でも、彼は。自分の作品に命を捧げたのだと、昨日思い至りました。彼にとって、作品は自分の命よりも大切だったと。そして、本当に彼は作品に命を吹き込むこ
三島由紀夫の『命売ります』を読んだ。主人公の羽仁男(はにお)はコピイ・ライターとして才能を認められている。ある日、よくある些細な行動の中から世の中の仕組みを悟る。生きることが嫌になり、自殺をしたが失敗した。自分では死ねず「命売ります」の広告を新聞に出し、人に命を奪ってもらうことを決める。羽仁男の命をめぐって様々な人のストーリーが展開される物語。「生きたいという欲が、すべて物事を複雑怪奇に見せてしまうんです」「あなた方はあんまり暇だから、『対立』ばかりして
「国民の総代表が投票当選者たる制度の国家が、或る特異なる一人たる制度の国より優越なりと考ふるデモクラシーは、全く科学的根拠なし」(日本改造法案大綱)ここで北は、議会制民主主義(間接民主制)を否定し、「或る特異なる一人たる制度の国」つまり「独裁国家」を擁護しているわけではない。その内実とは無関係に、「民意が選んだ議員による政治は、独裁制に優越する」といった、模型化した観念に対し、「全く科学的根拠なし」と冷水を浴びせているに過ぎない。「民主主義を疑う者による民主主義、それだけが健全
『三島由紀夫語録』ー秋津建●孤立のススメ✪精神というと、またいつもの精神主義かと言われるかもしれないが、われわれの決意としては、吉田松陰の「汝は功業をなせ、我は忠義をなす」との信念で行くほかないと思っている。「功業」というのは、自分が大政治家として権力を握らなければ役立たない。そしてその権力を背景として自分の考えたことを実現していくことが、「功業」の意味で、それはいずれは大勲位の勲章をもらって、うまくすると国葬にまでしてもらえる道です。しかし、「忠義」は枯野に野垂れ死にする道です。全く狂
三島事件から45年1967~1968年福岡の荒江に住んでいた頃九大六本松キャンパス近くに母に連れられて買い物について行ってたのが4歳~5歳にかけて全学連のジグザグデモに出くわして2階の喫茶店へひとときの時間つぶし70年安保前幼児ながら世相がざわついていることがわかるほどの賑わいだった。私の場合2歳の時からの記憶がぽつぽつあるので小学校に上がったのが1969年ほぼ完璧に記憶が残っていてこの年のアポロ月面着陸はこれは見ておけと夜中に親父に起こされてテレビでライブで目撃、今から考えると
店主、店舗を九月に開くと決めましたは、そこまでの日々に美を語る機会がないと感じたからです。店主、趣味は文芸一般、絵画一般、音楽一般、総合芸術として、また伝統芸能として舞台一般の鑑賞を趣味としております。その趣味が驚愕に、そして陶酔に、さらには惑溺に変わるときを人生で二回もちました。〝芸〟という一人の人間が咲かせる花〝この舞台一度〟〝この方一代限り〟そう感じさせられた凄艶なまでの美。舞台鑑賞全般を趣味としましても、舞台芸術の性質上、その〝美〟は、その演
『三島由紀夫語録』ー秋津建●「天に代わりて」について✪清らかなものはそっとしておきたいという気持ちがとても強いんだけれども、清らかのまわりには濁流がうずまいている。われわれが清らかなものを持とうとすると、清らかなものだけ持っていたら、どんどん押し流されてしまう。エロチックというのは清らかなものの中にあるんだということが理解できないんですよ、彼らは・・・・・・。✪”彼ら”とは右翼のことである。”彼ら”がどのようにエロティシズムを理解しないかについては、『憂国』の例を引いて説明している。「
~承前~「僕は支那に生まれていたなら天子になれたと思ふ」脳髄に憑りついた悪性腫瘍のように、北のこの言葉が私の頭から離れないのだが、この言葉を以て、北一輝は天皇からその地位を簒奪しようと目論んだと観るのは過てるものである。松本健一が鋭く看破したように、むしろ、北は天皇大権を利用して革命を成就しようとしたのである。仮に易姓革命の支那に生まれていたなら天子になれた可能性もあるだろうが、日本には万世一系の天皇がおわす。しかしその大権は立憲君主制によって制限され、天皇は傀儡(北の表
日本人養成講座1,728円Amazonアマゾンレビューで厳しい評価がされているが、三島由紀夫の国粋的本音が聞こえてきて分かりやすい本である。三島由紀夫の国軆論や愛国論といった逸話が書かれており、これはこれで読み応えがある。余話であるが、アマゾン書評では同じ三島由紀夫による『葉隠入門が一押しとのこと。論者も早速挑戦しようと考えている。葉隠入門(新潮文庫)497円Amazon本書はアマゾンでは評価が低いが、当ブログではお勧め!としたい。
三島由紀夫は、戦後の象徴天皇の御存在に対して、大衆社会化に追随した「週刊誌的天皇」厳しく糾弾した。天皇陛下の御存在は神話から現在までの祈りの世界があり威厳がある。週刊新潮は皇室を冒涜したから朝敵でしかない。
~承前~国家主義は国家を、天皇主義は天皇を、民主主義は民意を、他の何よりも上位に置く、模型化、形式化、標準化したイデオロギーである。国家主権か、天皇主権か、国民主権かの単純な三択の議論も過てる議論であり、問題とすべきは、「誰が統治するか」でなく、「如何に統治するか」であって、その統治の仕方に伝統が確保されてさえいれば、主権が国家に帰属しようと、天皇に帰属しようと、国民に帰属しようと大した問題じゃない、と観るのがまともな思想というものだろう。あっさり言えば、北一輝は国家主義者であ
~承前~死刑当日の朝、久し振りに北と顔を合わせた青年将校たちは、真っ先に「北さん、北さん」と北に駆け寄った。「北先生」ではなく、「北さん」である。真崎甚三郎は寝返り、北一輝は最後まで青年将校に寄り添った。年甲斐もなく青臭いことを言うようだが、本論の出発点はここにある。松本健一が、「大川周明を父性的とすれば、北一輝は母性的であり、青年将校たちは母親を慕うように北一輝を慕っていた」と語ったのは卓見のように思う。北の「日本改造法案大綱」を不磨の大典とし、そこに書かれ
季節は秋にさしかかっています。あの駅で玲子さんに鉢合わせてしまった件からも、すでに1ヶ月が経とうとしています。玲子さんからの連絡は途絶えましたが、ルナちゃんからは時折メールがありました。就職活動は、あの旅行出版社で挫折してからは、まったく見向きもしなくなっていました。卒論の材料集めや、残り少なくなった授業を受けつつ、測量事務所でアルバイトを続ける毎日です。そんな状況の中で、僕はいよいよ『美臭』の執筆にかかりはじめました。あれから10数年経ているのです。今読んでみると、
彦根。彦根駅東口サイドは今、開発中であり、いろんなビル、いろんなお店が次々にオープンしていく。街ができあがっていくのを見ているのは楽しい。その彦根駅東口にオープンしたラーメン屋、潮騒。何よりもその名前がいい。ラーメン屋とは思えない名前だ。私は魚貝醤油の潮騒そばを頼んだ。海の香りがするラーメンである。おいしい🎵貝の風味、いける❗それにしても、潮騒。私はやっぱり三島由紀夫の小説「潮騒」を連想してしまう。幼少期、本を読むことが大嫌いだっ