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阿闍梨【外伝】阿弥陀の一心三観❖阿弥陀の一心三観引用天台宗公式サイト法話集岐阜県長良川最上流五月三日撮影阿弥陀の一心三観私たちがよくお唱えする「南無阿弥陀仏」には、天台宗の教えがすべて凝縮されています。阿弥陀の三文字に次の意味が込められています。阿:原因があって結果が生じるという縁起の教え弥:すべてのものは関わり合い融合して存在するという諸法実相の教え陀:すべてのものが仏さまになる可能性をもっているという悉有仏性の教え縁起の教えで「原因が苦しみを生じるからこそ何事
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖一大事引用天台宗公式サイト法話集一大事(いちだいじ)「国家の一大事」「人生の一大事」「お家の一大事」など、簡単には解決できそうもないとても大きなトラブルが起こった時などに使うこの「一大事」という言葉は、もともとは『法華経』が語源です。『法華経方便品』に「諸佛世尊は唯(ただ)一大事の因縁を以ての故にのみ世に出現したもうと名づくるや。諸佛世尊は、衆生をして佛の知見を開かしめ、清浄なることを得せしめんと欲するが故に、世に出現したまふ。衆生に佛知見を示さ
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖気持ちを育てる引用天台宗公式サイト法話集気持ちを育てる比叡山の麓の「仰木」と呼ばれる地域に光曜山華開寺があります。この地域には七ヶ寺がありますが、比叡山の横川の木々を霊木として仰ぎ見たことが町名の由来とされるほど、信仰心の強い土地です。しかし、最近の核家族化やコロナ後の生活スタイルの変化の波はここにも訪れ、信仰心も薄れがちになっています。そのため、お葬式が終わったその日のうちに初七日を行い、二七日と三七日を同日に一緒に行ったり、今年の年回法要と来年
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖祈りの道引用天台宗公式サイト法話集祈りの道昔お聞きしました、山田惠諦お座主様のお言葉を思い出します。「名も知れぬ草だが何かの役に立つから生えている。この世にあるものは、全て価値があるから存在している。心とは、何に対しても相手の価値を認める気持ち。僧の価値はその支えになることだ。私の場合は信じてただ祈ることが、私の僧としての道だと確信している。」私達の一生において、人間の命のはかなさと無力さを知らねばなりません。そのことが、苦しく哀しい一生
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖昭和天皇勅額・『傳教』四月二十九日は『昭和の日』でした。比叡山延暦寺には、昭和天皇宸筆による『勅額』が掲げられております。令和元年五月の『比叡山時報』には勅額の意味が書かれておりますのでご紹介させて頂きます。延暦寺の総本堂根本中堂の堂内の中央正面には、『傳教」(伝教)の勅額が掲げられています。ちょうどその勅額の下に玉座を示す畳が置かれ、中央の場所は結界で区切られています。この勅額についてご紹介しましょう。昭和12年7月3日にこの勅額は比叡山延暦寺に
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖観想が大事引用天台宗公式サイト法話集観想が大事護摩をたくなど、密教の作法をする行者は、身体でする所作や、口でとなえる真言に細心の注意をはらいますが、心の中に思い浮かべる意識を一番大切にします。これを観想(かんそう)と言い、行者は「今、自分は御本尊の不動明王様と一体なのだ」とか、「自分は大日如来様なのだ」などと観想しながら作法を続けます。「観想なき作法は児戯(じぎ)に等しい」と言われるほど、観想が大事とされます。さて、私は田舎にある檀家さん四十数軒
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖幸せになる生き方引用天台宗公式サイト法話集幸せになる生き方私が小学生の頃は、学校から帰ったら近所の村の友達のところでよく遊んでいました。その村に、信仰深いおばあさんがおられました。よく天に向かって「有難うございます」つぶやきながら合掌される姿が子供心に強く印象に残っています。その当時の田舎はほとんど皆、質素な生活です。その中でも、おばあさんは最も質素な生活でしたが、いつもおだやかで感謝にあふれた姿は幸せそうでした。「幸せ」とはこころに、安らぎと「
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖大自然と共に引用天台宗公式サイト法話那智山青岸渡寺本尊如意輪観世音菩薩(秘仏)お前立ち大自然と共に私どもは、30年近く奥駈(おくがけ)と申しまして大峰山系熊野から大峯・吉野(紀伊山地の霊場と参詣道・世界遺産)を歩いています。山林抖擻(さんりんとそう)、大自然と触れ合う機会を持っています。山中では七十五靡(なびき)(行所・拝所)の一木一草に手を合わせ読経しますし、急峻な坂道では「六根(眼・耳・鼻・口・身・心)清浄懺悔懺悔」と掛念仏を唱え、身も心
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖一心に拝む引用天台宗公式サイト法話集一心に拝むお経のはじめの文句に、「一心頂礼」、「一心敬礼」、「一心称名」と言う言葉が出てきます。何の気なしに「一心」とお唱えいたしておりますが、そこには深い意(こころ)が隠されています。昔から、お経を読むには三つの読み方があると言われています。それは口読、身読、色読(しきどく)の三つで、これを三読と言います。口読は、口で読むことです。心読は、心で理解して読むことです。色読の色は、いろという字を書きますが、仏教で
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖『生きる力』『生活する力』山田能裕天台宗探題大僧正引用平成25年『滋賀ガイド』に掲載されました。当時、比叡山延暦寺長臈・叡山文庫文庫長、現在は滋賀院門跡門主・天台座主に次ぐ次席探題大僧正の山田能裕師の記事から引用抜粋しました。山田能裕探題大僧正比叡山延暦寺の「叡山文庫(えいざんぶんこ)」文庫長で、比叡山瑞応院(ひえいざんずいおういん)住職の山田能裕(やまだのうゆう)さんは、前天台座主の故・山田恵諦(やまだえたい)師の弟子。難しい理屈よりもまず、自分の中の
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖南無引用天台宗公式サイト法話集南無仏太子立像聖徳太子が二歳の春、東方を向いて合掌し「南無仏」と唱えたという説話上の姿をあらわした像。南無仏太子像は『吾妻鏡(あずまかがみ)』承元四年(一二一〇)条が史料上の初見であるが、現存するのは鎌倉時代後期以後のもので、この頃造像の機運が高まったとみられる。本像は類品のなかでも作行が優れ、現存最古の正応五年(一二九二)銘を有するアメリカ、ハーバード大学美術館像に相前後する制作と考えられる。近年の保存修理によって表面の汚
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖宗教の違いを超えて、禅僧と神父が語る「信仰心を持つ」意味引用WEBVOICE2023年4月9日横田南嶺(臨済宗円覚寺派管長)、片柳弘史(カトリック宇部教会主任司祭・神父)近年、カルト教団の問題や政治との癒着など宗教をめぐる批判が多い。だが、宗教は本当に社会にとって不要なものなのか。「キリスト教と仏教の共通点」「宗教の良さ」について、禅僧と神父が互いの考えを話し合った。「虚しさ」と「空」...執着で一杯の心に神は入れない【片柳】ローマ教皇フ
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖ありのままに生きる引用天台宗公式サイト法話集ありのままに生きる時は春。植物は一斉に芽吹き花を咲かせ、様々な動物や虫たちが徐々に緑色づく季節を待ってましたとばかりに謳歌しているように見えます。それはもちろん我々人間も同じで、「今年は何処にお花見に行こうかしら」などとこの時期ならではの計画を立てておられることでしょう。毎年この時期に思い出す言葉があります。「百花為誰開」有名な禅語であり茶事などでもよく用いられます。「美しく咲き誇る花々は誰の為に咲
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖天台座主への道第二五七世天台座主森川宏映・第二五六世半田孝淳・第二五五世渡邊恵進各探題大僧正天台座主への道―経歴法階とは―■天台座主と探題永禄6(1563)年に来日したルイス・フロイスの著作である『日本史』に、「日本で新たな宗教を布教するには比叡山延暦寺の許可が無ければ不可能である」と書かれている。このように、かつて延暦寺は日本の宗教界において最も強い権力を保持していた。また、フロイスが「教皇」とたとえた天台座主は、その天台教団の統轄者としての立場に
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖元三大師さま元三大師さま正月、一月三日のご命日にちなんで、「元三大師(がんざんだいし)さま」と親しんでお呼びしていますが、お名前は良源(りょうげん)といい、また、のちに一条天皇より「慈恵」の諡号(しごう)を賜ったので慈恵大師(じえだいし)ともお呼びしています。天台宗では宗祖の伝教大師(でんぎょうだいし)や、入唐求法巡礼行記(にっとうぐほうじゅんれいこうき)をしるされた四祖の慈覚大師(じかくだいし)など、大師(だいし)の号がつくお方が、ほかにもおいでですが、
こんにちはあなたの幸運力UP↑コンシェルジュ氣学・風水セラピスト/幸せ吉方位・姓名鑑定師の長岡那緒珠です講座メニュー/講座スケジュール/ご予約・お問合せ*~*~*~*~*☆募集中☆*~*~*~*~*開運ネームマスター講座(姓名鑑定講座)3days詳細はこちらスケジュール+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+その他の講座も募集中講座スケジュール*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~本日4月16日から5月5日(立夏)ま
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖ステキな每日を引用天台宗公式サイト法話集椿堂本尊千手観音菩薩立像ステキな毎日を比叡山には、世界中からたくさんの人々がいらっしゃいます。海外から来られた方々から、日本という国や私達日本人の何気ない日々の生活をほめてもらえる事があり、嬉しくなったりします。「日本はどこへ行ってもゴミが少なくてきれい」、「日本は昔からの伝統をきちんと守っていて、その文化にふれると心が癒される」、「日本人はいつもマナーが良く、他人を思いやる気持ちがあり、親切だ」等々。
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖『道心』道心の中に衣食あり衣食の中に道心なし引用臨済宗妙心寺派大本山妙心寺法話の窓第二五三世天台座主山田恵諦探題大僧正筆これは天台宗伝教大師最澄の『伝述一心戒文(でんじゅついっしんかいもん)』の中のお言葉であります。道心とは、仏教を学び実践する心をいい、衣食とは、衣食住の生活環境のことです。道を求めて努力を重ねる向上心があれば、その目的を達成するのに必要な衣食住は、十分とはいえないまでも、おのずとついてくる、一方いくら生活に恵まれていても、
阿闍梨【外伝】一隅を照らす1995年生まれの女性僧侶が語る、今に生きる親鸞の教えー片岡妙晶(真宗興正派慈泉寺僧侶)❀天台宗ではありませんが、興味深く読ませて頂きましたのでご紹介させて頂きます。引用2023年8月28日中央公論編集部生きづらさを救った親鸞の教え──なぜ僧侶になったのでしょうか。私はお寺の生まれで、僧侶はもともと身近な存在でした。生まれ育った慈泉寺(香川県まんのう町)は創建500年。祖父が先代、父が現在の住職を務めています。高校卒業後は京都の美術短大に進学し
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖日吉神社山王祭(大津市)四月十四日、日吉神社山王祭が挙行されました。天台座主も公式参拝される『山王祭』とは。比叡山の麓に鎮座する日吉大社は、およそ2100年前、崇神天皇7年に創祀された、全国3800余の日吉・日枝・山王神社の総本宮です。平安京遷都の際には、この地が都の表鬼門(北東)にあたることから、都の魔除・災難除を祈る社として、また伝教大師が比叡山に延暦寺を開かれてよりは天台宗の護法神として多くの方から崇敬を受け、今日に至っています。山王祭は、『午の神事』か
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖ご縁とは引用天台宗公式サイト法話集「ご縁」とは護摩木や祈祷札の願意を拝見いたしますと「良縁成就」と書かれてあるのをよく見かけます。また「悪縁断絶」などというものもあります。「縁結び・縁切り」。良いことは自分に来るように、悪いことは自分には来ないようにというのは、誰もが共通した願いでしょう。この「縁」という言葉は「縁起の法」「十二因縁」などといい、お釈迦様が悟りを開かれて最初に弟子たちにお説きになった根本教理の一つ、悟りの内容そのものであります。「
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖幸せに生きる引用天台宗公式サイト法話集青年時代伝教大師像JR比叡山坂本駅前幸せに生きる法華経の教えに生きとし生けるものはすべて仏になることが出来ると説き、この世のすべてのもの、私たち人間も動物も草木もすべてに尊い命があり、差別なんて無い、無駄なんて無い、みんな一緒だと。全ての命はみんな平等だと考えます。幸せはなぜ平等に与えられていないと思われているのか?今の世の中お金があれば何でも出来る時代です。美味しいものを食べたり、旅行したり、
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖信仰と宗教美輪明宏「私の中で〈信仰〉と〈宗教〉は別のもの。〈信仰〉は、自分の内なる善の部分を掘り起こすよう努力すること」引用婦人公論◆「信仰」と「宗教」私が言うところの「信仰」とは、ある特定の宗教を信じることとは違います。人は誰でも、自分のなかに善なるものと悪なるものの両方を持っています。悪ではなく、自分の内なる善の部分を掘り起こすよう努力する。それが、私が考える「信仰」です。信仰を持てば、自分が悪いことをしそうになったとき、もうひとりの自分がたし
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖自然界には潮の道・風の道引用天台宗公式サイト法話集徳川幕府の援助を受け巡国開帳を実施、国宝・善光寺本堂を建立した傑僧大勧進慶運大僧正自然界には潮の道・風の道日本人は昔から「道」という文字や言葉が好きなようである。鎌倉時代に栄西禅師が抹茶の飲茶法を日本へもたらし茶道の基礎ができ、室町時代の中頃に池坊の僧侶が、仏さまに花をお供えしたことが供花の起源とされ華道の始まりだという。書道、香道、芸道の文化系そして武道系には剣道、弓道、武士道、柔道、相撲道
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖地獄と極楽引用天台宗公式サイト法話集恵心僧都源信「地獄」と「極楽」お盆になると、幼い頃、母方の菩提寺にお参りに行き、「地獄絵図」の掛け軸を見たことを思い出します。母は言います、『よく見なさい。人は死ぬと閻魔大王の前に行き、そこで裁きを受け、善い行いをした人は「極楽」という素晴らしい所に行けるけれども、悪いことをした人は「地獄」に堕とされる。「閻魔さまの鏡」がその人の行いを全部映し出してしまうから、どんな言い訳も通じないんだよ。食べ物を粗末にした
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖浄土宗開宗八百五十年法然上人像比叡山延暦寺大講堂今年は浄土宗が開宗されてから八百五十年慶讃の年、各種の法要が執り行われます。4月7日は若き日の法然上人が修行されたと伝わる『比叡山青龍寺』の報恩蔵で初日の法要が始まりました。浄土宗開宗法要が天台宗の青龍寺で?と思われる方もおられるかと思いますが、比叡山は日本仏教の母山として、数多くの宗派な祖師が若き日に研鑽修行をつまれました。昭和三十年代から四十年代、時の執行、叡山祖賢師や葉上照澄師、また天台座主・山田恵諦師ら
三塔十六谷三千坊近江の旅もいよいよ大詰めとなりました。最後の訪問地は比叡山延暦寺です。延暦寺は総合大学に例えられることが多い。キャンパスあるいは学部が「塔」、学科が「谷」、学生が「坊」とイメージしてもよいと思います。最盛期には3000坊と言われた境内は約1700ヘクタールと言う膨大なもの。今でも約100を数える堂塔が歴史を刻んでいる。今回は東塔エリアの参拝をしてきましたあたりは、真っすぐ伸びる杉林!琵琶湖は霧雨を降らせている雲の下です。時々見晴らしがきいた
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖ブッダの教え引用天台宗公式サイト法話集本日は、『降誕会』『灌仏会』比叡山生源寺灌仏会ブッダの教え私は二千五百年前インドの地に生きた歴史上の人物であるブッダが好きだ。坊さんである私が、開祖に対して好きだとか嫌いだとか言うこと自体はばかられるのかも知れないが、何と言われようとこの感情が変わることはない。ブッダの死因は食中毒である。八十を過ぎて暑いインドの国で物もらいだけの食事をしていれば当然の事かも知れないが、我々と同じように病に侵され腹痛と
阿闍梨【外伝】❖持戒正念について引用天台宗公式サイト法話集(延暦寺御修法『七佛薬師大法』)天台宗公式サイト持戒正念について持戒正念(じかいしょうねん)とは、言うまでもなく戒を持(たも)ち念々正しき道に住し、近くは人道を全うし、遠くは仏果菩提を証するに至ることであります。伝教大師は比叡山に菩薩の戒壇を建て、円頓受戒の道場とされました。梵網経(ぼんもうきょう)には「衆生は仏戒を受くれば、すなわち諸仏の位に入る」と記されていますが、戒を受けた瞬間に自分の心にある仏が発見さ
阿闍梨【外伝】一隅を照らす❖祈りの道引用天台宗公式サイト法話集(比叡山延暦寺世界平和の鐘)祈りの道昔お聞きしました、山田惠諦お座主様のお言葉を思い出します。「名も知れぬ草だが何かの役に立つから生えている。この世にあるものは、全て価値があるから存在している。心とは、何に対しても相手の価値を認める気持ち。僧の価値はその支えになることだ。私の場合は信じてただ祈ることが、私の僧としての道だと確信している。」私達の一生において、人間の命のはかなさと無力さを知らねばなりませ