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まずはお楽しみください。https://www.youtube.com/watch?v=BscYj4kw9A0★★北陸地方の震災の義援金について、新しいお知らせが出ていました。https://www.jrc.or.jp/domestic_rescue/2024notoearthquake.html★★★WCARS(一般社団法人国際総合芸術研究会)のブログです。ご参考まで。https://ameblo.jp/2022wcars/
講演会で紹介するオペラの映像は、日本語字幕が入ったものが最優先になります。ただ、有名作品だと、いろんな映像が出ていますから、選ぶのにかなり悩むこともあります。選ぶポイントとして一番分かり易いのは、「歌手」で決めることですが、「演出」で決める場合も勿論多いわけです。講演会のテーマにも沿って考えます。しかしながら、6月に行う講演会では、オペラの映像としては珍しく、「指揮者」で選択しました。この人ならば、オペラで何を振っても大丈夫、という名手が何人かいて(私の認識内で)、今回は、その指揮者さん
コンサートにお招き頂いて出かけたら、自分の席に別の方が座っておられました。「今日、そういえば、入るときに手荷物検査があったし・・・ああ、裏の人たちが大変なのかも?」そう感じてすぐ受付に戻り、「実は、別の方が座っておられまして・・・」と伝えると、係の人が申し訳なさそうに「お詫びいたします」と仰ってから、「いま、このお席しか代わりにお出しできないのですが・・・」と、2階のバルコニー席というエリアを渡されました。裏の人たちが大変、もっと有体に言えば取っ散らかっておられるのが丸わかりなので、その
ドイツ語のバロック・オペラ《ミリヴァイス》の新しい音源を、以前、レコード芸術さんで批評させて貰ったことがありました。この作品には2つの録音がありますが、私が推すのは2020年収録のPentatoneレーベルのものです。この作品は、「ジングシュピール」と銘打たれていますが、全編とも歌い通されます。いまの感覚でジングシュピールというと、生の台詞入りのドイツ語オペラ。《魔笛》や《魔弾の射手》ですね。でも、18世紀初頭の頃は、楽譜の表紙に「ジングシュピール」と記されていても、「朗唱付きで全編歌い通す
以前「なぜ、バロック・オペラが嫌いなのですか?」と質問されたことがあり、腰を抜かしてしまいました。私はバロック・オペラだけ聴き続けても構わないぐらい、このジャンルが好きなので。イタリアやフランスだけでなく、ドイツ語だとテレマン大好き(《ミリヴァイス》とか)。スペイン語の初期の作品も大好きです。英語は勿論パーセルの作品で。私がオペラに興味を持ち始めたころ、ラモーの大々的な復活劇が始まっていて、ジェシー・ノーマンのフェードル(《イポリートとアリシ》)など、映像で何十回と観たものです(フランスでテ
音楽之友社さんからお知らせが届いています。ご興味お有りの方は、下記のURLをぜひクリックなさってみて下さいhttps://camp-fire.jp/projects/view/679763?utm_campaign=679763&utm_medium=stepmail&utm_source=report知人から教わりましたが、「クラウドファンディングの良さとは、『支援者を偏らせない』ことに尽きる」のだそうです。★★『レコード芸術ONLINE』クラウドファンディングについてのメディア掲
第1幕第3場の女声合唱です。録音が古いロシアのものですから、コーラスの発声がスラブ式ですね。でも、音楽の麗しさは伝わってきます。なんと清々しいメロディかと思います。https://www.youtube.com/watch?v=Fnc7Lg5gNycもう一つ、最近の演奏(コンサートから)を映像で。楽器の使い方もよく見てみて下さい。https://www.youtube.com/watch?v=mS8d5tjI4yIコーラスの発声がやや素人っぽいですが、それもまた、この曲の質感には合うのか
オペラ史の中で、初演時に壊滅的な不評を喰らった作品のひとつです。ナンシーに出張で行ったとき、このオペラにゆかりある王様の銅像を観て感動しました。失敗作と呼ばれますが、私にとっては好きな作品のひとつです。アンサンブルが楽しいのです。ガルデルリ指揮のコッソットとノーマンの共演のスタジオ録音を愛聴しています。コッソットさんとジェシー・ノーマンの顔合わせというのがまずは面白いです。ただ、実演を観たときには、筋立ての弱さに思い至りました。女性主役2人の出番が続いた時(片方が歌って退場してから、
4月28日(日)の公演を観に行きました。なかで一か所、自然と涙が流れた箇所がありました。思いもよらぬページにおいて。その理由はただ一つ、「この上ない抒情性」が突然に表出したからです。チェネレントラと王子の出会いのシーンにおいて、ある1小節の間合いが素晴らしく、そこで涙がこぼれたのです。王子の言葉とチェネレントラの応答・・・そのとても短い言葉のやり取りを伝える歌声に、二人の思いの量が、静かに凝縮されていました。ひと目惚れってあるなと納得もしました。そして、このやりとりの間合いを支えたの
世紀の歌姫MariaCallas20世紀最高のソプラノ歌手とまで言われたMariaCallas(マリア・カラス)オペラにあんまり詳しくなくても名前は聞いたことあるなて人も多いかも歌が素晴らしいのはもちろんのことファッションセンスもハイレベルめっちゃおしゃれなんよね今回は歌を勉強する上ではげみになる彼女が残したありがたいお言葉紹介Nelcanto,tutti,siamostudentifinoallamorte.MariaCallas歌に
1979年の5月に、モーツァルトの《魔笛》のヴォーカル・スコアを全曲読みました。(そのうち半分ぐらいの曲はピアノで伴奏しました)。それからちょうど、45年がたちます。なので、一番古くから知っている作品ではあるわけです。ところが・・・ある日、《魔笛》の全曲解説のご依頼が来ました。昔の名録音の再発売に解説文を新しく書き下ろすというものです。音源を観て「しまった!」と思う。知らない一曲が入っている盤であったからです。というわけで、いろいろ調べて勉強させてもらいました。仕事で勉強させても
光が丘IMAホールというところに初めて行き、ルイ・シュポア作曲の九重奏曲作品31を聴いてきました。4楽章の構成になっていましたが、第2楽章に当たるスケルツォがかなり大規模な造りに感じられました。このスケルツォ、チェロとコントラバスのみのユニゾンから始まるのがとても良かった!第3楽章に当たるアダージョも、弦の一群と管楽器の一群の対話風の出だしがとても面白かったです。フィナーレ(第4楽章)の颯爽とした感も見事。楽譜を参照してみましたが、そこで驚いたのが1813の作って・・・私は何も予備知識
永遠のマリア・カラス2003年7月19日公開オペラの天才歌手マリア・カラスの謎の最晩年期にスポットを当てたドラマ。あらすじ1977年。パリのアパルトマンで、オペラ界の伝説のスター、マリア・カラスは隠遁生活を送っていた。そんなある日、カラスのかつての仕事仲間であるプロモーター、ラリーが、カラスの全盛期の録音を使い、カラス主演のオペラ映画を製作する企画を持ってくる。一度は反発したカラスだったが、苦しい胸中をジャーナリストの友人サラに打ち明け、やがて承諾する。作品は「カルメン」。たちまち
時々、フランスで作られたテレビドラマを楽しみに観ているのですが、先日、新シリーズ撮影の最新情報として、「チベット出身の少年1名を選ぶオーディション」がある旨が、インターネット上に出ていました。・・・。海外出張に行くときは、欧州ならば、どの国に入る際も必ずパリ経由で行くのですが、知人宅でもホテルでも、テレビをつけるたび、「チベTibet」「チベタン」という言葉を耳にすることが多いと気づきました。後者の場合、名詞ならTibétainですし、形容詞ならばtibétain(ちなみに、その女性形
人によって、経験値の幅が違います。自分が経験したこと以上の経験を積んでおられる方に対して、自分が出来ることは、創造力を駆使して理解しようとする「姿勢」を保つのみです。自分が経験していないことを経験しておられる方に、自分の経験の閾値のなかで、何か言うとしたら、それはすべて想像の世界になってしまいます。出来る限り、想像力を高めることは勿論なのですが。そういう場合、意見を言うよりも、共感する、もしくは気に留めずに置くことの方が、未来へとつながるように思います。昨日読んだ記事で、「数学の天才少
秋にも咲いて春にも咲いて・・・よく働く薔薇の木です。「マリア・カラス」というブランド名です。ほかにも蕾が幾つも付いています。日常に彩りを添えてくれるのが本当に有難いです。苗を下さった方にも感謝しきりです。★★北陸地方の震災の義援金について、新しいお知らせが出ていました。https://www.jrc.or.jp/domestic_rescue/2024notoearthquake.html★★★WCARS(一般社団法人国際総合芸術研究会)のブログです。ご参考まで。htt
――2014年8月25日投稿―――2024年4月23日更新――アヴェ・マリアは、ラテン語で”こんにちは、マリア”とか、”おめでとう、マリア”という意味があります。また、この言葉で始まるキリスト教の聖母マリアへお祈りは、さまざまな作曲家によってメロディが付けられています。シューベルト、グノー(バッハ)、カッチーニのものが、世界三大アヴェ・マリアと言われていますが、中でもシューベルトのアヴェ・マリアが一番有名でしょうね。この曲は、もともと宗教曲として作曲されたものではなく、イギリ
インターネットを検索していたときに、平安時代に関するコラムを偶然目にしました。砕けた文体で書いておられますが、最後に参考文献、つまりは出典を明記しておられたのが目に留まりました。信頼に値する書き手の方だと納得しました。私のような仕事の場合、プログラムの曲目解説ぐらい字数があると、出典を明記しやすいですが、短くなってくると「音楽学者〇〇の論考によれば」と記すのがやっとです。放送原稿の場合は、それすらも出来ないことが多い。どうしても、時間的な制約があるからです。でも、工夫して、一回でも参考文
先日、放送原稿を書いていて、最終チェックのために、10年以上前に読んだ日本語の本(翻訳書です)を再確認しようと思いました。すると、無い。捨てる筈も誰かに貸すはずもない珍しい本です。でも、日本語の本はリスト化していないので、「ひょっとしたら図書館で借りたんだっけ?」とも自問自答。しかし、「いやいや、戦前の翻訳書だよ。どこの図書館で借りられたんだよ」とも思い直す。結果、古本屋さんのサイトを検索して、しょうがないのでまた同じ一冊を買うことに。期限まで一週間以上あるからその間に届けば大丈夫。価
講演会でちょっとだけ(20秒ほど)ピアノを弾くことになり、そのパッセージを練習する羽目になりました。といっても、たった20秒ですが。オペラのヴォーカル・スコアを観て、左手で出来る限り伴奏部全体を再現して、右手では歌のパートを弾いて伝えるようにするというだけのことですが、それでもまあ、練習はやっておいた方がよいですね。講演会でピアノを弾くことは実は結構ありますが、大抵の場合は、解説中に「弾いた方が皆さんに分かり易いかな」と思って、その場でさっと弾いて終わるだけなのです。だから演奏時間は5秒ほど
500円玉が財布にあると恐怖を感じます(!)なぜなら、自動販売機で使えないことが多いから。切符もジュースも買えません。何のための硬貨なのだろう?と思います。誰がどういう風に理由を説明してくださっても、「使いづらい貨幣」には困惑します。最近、考え付いたのは、小銭入れに500円玉を見つけたら、郵便局に行って切手を1枚買うことです。いつか必ず使うし。しかし今日、東京都美術館で開かれるコンサート批評前に喉が渇いたから飲み物を買おうと思い、財布を開けると500円玉しか入っていませんでした。はあー
以前、パリのプチ・パレで「オペラ・コミック座の歴史展」が開催されていて、偶然、その時期に滞在していたので、行って、図録も買ってきました。ビゼー、ドビュッシー、ブリュノーなどの自筆譜を眺められたのは、本当に貴重な体験でした。ビゼーは読みやすかったです。かっちり書いてありました(が、赤鉛筆でばっさり消したりも)。手書きの譜面といっても、「作曲者の自筆稿」と「コピイストの書写の譜面」があります。コピイストの書写の譜面の一例を、手持ちの資料からご紹介。こちらは、以前、日生劇場さんから頼まれた曲目
フランスの文豪フロベールが生み出した架空の人物、サランボー。古代のカルタゴを守る巫女さんです。敵の首領マトーと恋仲になるが、最後は悲劇で終わります。ちなみに、あの将軍ハンニバルの父親が、彼女の実父という設定です。となると、サランボーはハンニバルの姉か妹になりますが(異母きょうだいかも)、ハンニバルは実在の勇将。サランボーはフローベルの筆から生まれたキャラクターです。このサランボーの物語は、何回かオペラ化されています。ムソルグスキーも未完の作品を遺していますが、有名なのはエルネスト・レイエ
その昔、ジャン=ブレーズ・マルタン(1768-1837)という名歌手が居ました。バリトンにしては高い音が出せる。テノールにしては低い音が出せる。バリトンにしては声が細く、テノールにしては声が太い・・・といった声音の持ち主であったようです。それで「バリトン・マルタン」という声種が生まれました。主に、オペラ・コミックやオペレッタ(フランス語でオペレット)のジャンルで、このBarytonMartinという声種指定の役柄がみられます。彼自身が初演した役柄は、例えばメユール、ダレラック、ボーエルデュ
この3つのソロ・ナンバー(イタリア語ならアリアですが、フランス語の曲ばかりなので、アリアとは書けず、また、楽譜通りに書くとスタイル名がバラバラになります)は、すべて、同じ「声種」に充てて書かれたものです。しかも、その声種の名称が「人名」なのです。フランス・オペラ特有の「際立つ個性を持った歌手の名前を遺して、その人の声の個性を後代に伝えたい」という考え方から生まれた声種の一つ。1番目の曲は、「その声種のもとになった大歌手のために書かれた曲」です。2番目の曲は、「声種のもとになった大歌手の声を実
マリア・カラスは、1958年にパリ・オペラ座と契約し、亡くなるまでパリで暮らしたので、フランスでは今でも大変人気がある。同じ頃ポピュラー音楽の世界でも、パリで歌手として人気があり、LaCallasdesVariétés(ポピュラー音楽のカラス)と呼ばれた女性がいた。それは、ダリダだった。ギリシャ系のマリア・カラスとエジプト生まれイタリア系のダリダは、地中海の彼方からパリにやって来たという共通点がある。そう言えば、顔立ちも目が大きくて、顎が張っていて、似ていないわけではない。
大変申し訳ないことに、この日のブログを誤って削除してしまいました。ちょっとした職責で、1時間ほどの演劇を一日に四本見るという仕事がありました。花粉症がきつく、強い薬を飲んで伺うので、ふとした瞬間にうとうとしないか心配でした。が、セリフの一声に覚醒します。いろんな役の人がいろんな心情を伝える声の力に覚醒するのです。こんな内容を書いていたと思います。平田オリザさんの『S高原にて』の観劇の思い出も記しました。一番死にそうにない、元気に溢れた役柄の人が最後に亡くなってしまったような・・・
★システムトラブルにより、「イイね」をつけついただけない状況が続いております。大変申し訳ございません。以前、家族が亡くなったとき、お見舞いの品を頂戴しました。マリア・カラスという品種の薔薇の鉢植えです。もう蕾が大きい。一方、お下げ渡しのお品というものもあります。上の、小さな葉がいっぱい出てきているのがハマナス。下のまだ小さい苗はモッコウバラです。「託します」と仰られれば、「承りました」とお応えするのみです。花の苗だけではなく、昨日のブログに載せた楽譜もそうなのですが、自分の手元
このほど、サン=サーンスのオペラで世界初録音の一組が出て、日本語版の解説を書かせて貰いました。ご依頼があったとき、「楽譜は持っているから。締切日までスケジュールは・・・」と5秒ほど考えて、お引き受けしました。届いた音源サンプルと楽譜を照らし合わせて、演奏の素晴らしさに心痺れました。悲劇が非常にスピーディーに、まっしぐらに展開してゆくのです。そこが悲しい一作です。楽譜が手元にないと、曲目解説は書けないのです。以前、日本語オペラの世界初演の際など、プログラム解説を頼まれて、締切日の前日に第3幕の
講演会で御質問が出ました。ソプラノのレジーヌ・クレスパンには、オペレッタの録音が幾つかあります。オッフェンバックの《美しきエレーヌ》《ペリコール》《ジェロルスタン女大公殿下》など。映像では、《ジェロルスタン女大公殿下》をトゥールーズでやったときのテレビ放映分(非商業化)があります。ところで、クレスパンがオペラ・コミック座に出演していたかどうかというご質問ですが、検索したら1950年代にプッチーニの《トスカ》に主演しているんですね(コミック座では、テアトル・イタリアンが19世紀末に消滅して以