ショスタコーヴィチの交響曲第9番は、ソ連のナチスへの勝利が決定的となった1944年に書かれた作品です。当然のごとく、9番目の交響曲となると、ベートーヴェンのそれのように、壮大で賛美的な曲を、周囲もそしてかの当局も期待しました。自身の発言で「祖国の勝利と国民の偉大さをたたえる合唱交響曲を製作中である。」といったコメントが残されており、ショスタコーヴィチも当初はそうした曲を構想し第1楽章の展開部をほぼ書き上げた所で、突如作曲を中断し放棄(現在は、交響的断章としてNaxos盤で聴けます)。その後完成し