「夜と霧」というタイトルの作品は、書籍と映画と二種類ある。書籍はV・E・フランクルによるノンフィクションで、これはアウシュビッツ強制収容所から生還したユダヤ人である著者が自らの体験を書いた本(みみず書房)である。映画はアラン・レネ監督による30分余りのアウシュビッツ強制収容所に関するドキュメンタリー映画である。「夜と霧」とは、ヒトラーが出した総統命令に由来する。ナチス・ドイツによる非道な虐殺が広く知られるようになったきっかけはアラン・レネ監督の映画によるところが大きいらしい。一見に及んだが、ビジ