日本という国は、昔からどこか不思議な魅力をまとっている。世界の常識とは少しズレているようでいて、そのズレが新しい文化を生み出す源になってきた。たとえば自動車の歴史。戦後まもない日本がアメリカの大きなクルマを目にして、「よし、ウチはこれを小さくして作ろう」とひねり出したのがスバル360やマツダキャロル360だった。アメリカンカーを参考にしながら、それを日本独自のサイズ感に落とし込んでしまう。この発想そのものが、すでに日本の“不思議さ”の象徴だといえる。そしてスバル360はどこかフォルクスワーゲン・