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唇が溶けるんじゃないかと思うほどなんどもなんども口づけを繰り返した息遣いも忘れて相手を気遣う余裕もなくて貪るってこう言う時のためにある言葉だと思ったこのまま時間が止まればいいのに二人は切に願ったたとえ離れていても心はそばにいる何があっても大丈夫それに婚約者なんだし・・・既成事実もあるそう自分に言い聞かせて心に封印をした崇高な志のために彼の仕事の邪魔になることは絶対言わないしないと心に決めていたそれは多分チェヨンも同じは
皆様いかがお過ごしでしょう?昨夜は青森で震度6強の地震がありました夜中の地震しかも寒波の中震源地は青森県沖でしたが北海道から関東までかなり広範囲に揺れました気持ちの悪い感じの長く感じる横揺れでしたが皆様大丈夫でしたか??haruは横揺れの所以か?久しぶりにめまいを発症し今日は一日不調でした仕事が休みだったのでゆるゆると過ごしてようやく復活してきたところです朝になって色々と被害状況もわかって参りましたがこの度の地震で被災され
こんな風に何もすることがないゴロゴロの休日はこっちに来てから久しぶりだ毎日仕事に追われ新しい暮らしに緊張し気の抜けない生活をして来たから何もしないのは逆に落ち着かなかったいつのまにか昼内線電話が鳴って昼ごはんはどうするかとオクスから連絡が来たオクスの家はクッパだそうで魅力的なお誘いだったがウンスはそれを断ったじゃあ夕飯は参鶏湯をお届けしますねもしお出かけならいつものようにキッチンに置いておきますから仕事のある日のウン
ウンスの住むボストンには有名な大学が多数あり世界中から多くの優秀な研究者や学生が集まってくるその中で人々は切磋琢磨し人脈を広げている過酷な競争社会でチームのボスに役に立たないと思われたらいつのまにかいなくなっている仲間もいるくらいだウンスは大学病院同士の交換医師の立ち位置なので国に返されることはまずないがそれでも厳しい現実を見て緊張の毎日だったそんな中いよいよサンクスギビングデーがやって来るサンクスギビングデーはクリスマスと並ぶ一大行事で
ボストンは近代的な建物と古き良き時代の建物がほどよくミックスされた街でウンスが暮らす地区はヨーロッパの街並みを思わせるような雰囲気の場所だった最初住む場所は従兄弟のテマンが暮らしているチェ家所有の高層高級アパートメントの予定だっただが残念なことにタイミングが悪く部屋は満室そこで代わりに紹介されたのが少し郊外にある落ち着いた環境の古めではあるが重厚な作りのアパートメントだったここはヒエの実家の所有で管理を兼ねてヒエの知り合いも居住していた
どうよ?そっちの暮らしにはもうすっかり馴染んだ?ボストンは今何時だっけ?何度聞いても慣れないわねぇ時差ってやつに・・・こっちは昼間だってのにそっちは真夜中かぁ地球ってやっぱ広いんだねぇああ〜これがソウルのヴィラならあんたをからかいながらお酒でも飲みたい気分なのに残念だな親友のウネがスマホの向こう側でうそぶいているその声は少し寂しそうだった今はちょうど夜中の12時を回ったところよ日付はソウルの1日前うふふなんだか一日得した気分だわこ
「もしもあの時こうだったならば・・・」という言い回しは時に都合のいい言い方にも聞こえるけれどもタンは自分の誕生日以来もしも両親が別の道を歩んでいたら・・・と時々考えるようになっていたもしもアッパがオンマをこの国に連れてこなければ天界のじぃじもばぁばも今もオンマと一緒に幸せに暮らせていたのだろうかもしもアッパとオンマが恋い慕う仲にならなければオンマはこの国に戻ることも苦労することもなかったのだろうかもしも二人が結婚しなければ自分
楽しい時間はあっという間に過ぎるものタンが十歳を迎えたぱーちいは笑いと笑顔に包まれ遅くにお開きになった招待客や女中たちはそれぞれの家路についてあんなに賑やかだった奥の間には家族だけが残った三男坊のゴンは大叔母のチェ・ギョンウォンの腕の中で船を漕いでいたが寝台に連れて行こうとするとまだ眠くないと頑張っていてサンも眠い目をこすってなんとか起きているような状態あれだけ朝から準備だなんだと忙しくしていてその上大はしゃぎでパーティも楽しんでいたの
最高に楽しい夜だったぱーちいの参列者が集まってから最初に行ったことは庭に出て貸本屋のテルが組み立てた撮影機で写真を写すことだったウンス以外全員初めての撮影タンの記念樹ムグンファのそばで緊張でカチンコチンになりながら皆で写真に収まった全体の集合写真の後はタン一人の写真チェ家の家族写真そして子供達だけの写真と撮影会は続いたその後ぱーちいが始まる料理も豪勢だった目の前には食べきれないほどのご近所からの差し入れやヘジャたち女中の心づくしのご馳走が
ちょうどポムの一家を出迎え奥の間で話に花が咲いていた時のことだった・・・ヘジャが表からウンスを呼びに来る奥様奥様にお客様が・・・お話があるそうでございますん?主役のタンじゃなくて私に話し?誰かしらウンスは怪訝な顔でヘジャに聞いたはいそれがその・・・奥様をこっそり呼ぶようにおっしゃられまして・・・ヘジャはこの場で申し上げてもいいものかと困った顔をしそのヘジャの言葉にチェヨンが反応した子供達は御馳走を前に
タンの大叔母チェ・ギョンウォンは針房のホン尚宮とその護衛で付き添って来た武閣氏もみとミキティを率いていたホン尚宮は大妃様の親戚で王家の信頼も厚い尚宮だ裁縫の腕前は高麗で一番タンを始めチェ家のハレの日の衣はほとんど彼女が仕立てている本日はおめでとうございます王妃様大妃様の名代として祝いの品をお届けに参りましたお受け取りください絹織物や毛皮など冬を越すのに必要なものもあればビスケットのような西洋の珍しいお菓子もあったホン尚宮が今日の日の
タンが屋敷に向かっている頃チェ家にはまた来訪者があったまあまあまあ忙しいでしょうにわざわざ来てくれたの?ウンスは感嘆の声をあげた養成所虹の卒業生たちがそれぞれ誕生祝いを持参して駆けつけてくれたのだ卒業生たちのそれぞれの活躍はもちろんウンスの耳にも届いている皆それぞれの場所でそれぞれにこの国の医療のために日夜努力している女人たちだ一期生のトワとショウとメイ二期生のサユナとレイ三期生のコ・ミジャとカ・ネイルとエ・ミリそうだわ
ソダンでの勉強を早めに切り上げてタンは自宅に戻ることにした通い慣れた通学路市場の通りを歩いていると貸本屋のテルに声をかけられたチェ家のお坊ちゃんじゃあないですか?ソダンからお帰りに?あたしもこれからお屋敷に出向くところだったんですよいえねぇチェ尚宮様がご所望された写真機ってのがようやく見つかったんですそれでその設置にね写真機?ええなんでも西洋で写真ってのが流行っているのだとか・・・その写真ってのを集めた写真集ってもんが貸本
十歳か・・・早いものだな・・・チェヨンは庭で朝稽古に励む長男の姿に目を細めながらぼそりとつぶやいた自分が家を出たのが十六の時だったからタンもあと数年でこの屋敷を出て行くのだろうか?そんなことを考えると信じられない気にもなり妙に寂しさも感じたそれにしても・・・まさか自分が父親になる日が来ようとは・・・最初の誤算は天界から舞い降りた天女を恋い慕ったことだならぬ道だとわかっていても彼女を想うことを止められなかった挙句連れて王宮を出
十歳という響きはどこか特別な感じがすると誕生日を迎えたタンは思っていたグッと大人に近づいた気もするし科挙の試験を受ける年齢がいよいよ近づいてきたという嬉しくない現実もあるが・・・誕生日の朝は巫女のハッケミがいつものようにふらっと屋敷に出現し人生で十回目の祈祷をしてくれたその巫女の舞を見ながらタンはいよいよ今日が誕生日なんだなという実感を強めていたじゃあ行ってきます今日は昼過ぎには帰るからタンは見送りに出てき
人生にはいろんなことが起こるものよ嬉しいこともあるし悲しいこともあるもうダメだって思うくらい辛いこともあるしすごく幸せな時もあるでもどんな時も恐れることはないのよタンにはたくさんの味方がいるタンのことを心から愛し大切に思ってくれる家族がいるわミョンのような親友もいるし見守ってくれている人々がいるだから何も心配しないで自分の人生を歩みなさいタンの人生はまだ始まったばかりこれからどんなことが待っているかワクワクするでしょう?タン十歳の誕生日おめでとう元気
見事だわ本当に綺麗・・・ウンスは表の門から屋敷に続く道をまじまじと見つめてほぉっと吐息を漏らした隣には微笑む夫の姿二人は仕事を終えちょうど王宮から戻ったところだ都は暑かった夏が過ぎ去り日が傾くのが早い秋を迎えていた日が昇ると出仕し日が暮れると帰宅する王宮勤めの夫にとって夜が長いということは屋敷にいる時間が長くなることでもあり嬉しいようだもちろん長い夜は新婚時代と変わらず夫婦で甘いときを過ごしているそれにしても
なんども夢に見たなんどもなんども夢に見ただがそれは決して見てはいけない夢だった・・・秋晴れですねいいお天気でよかった倭国からこの国に流れ着きとんがっていたオレを慈しみ大切に育ててくれた父上が涼しい微笑みでオレを見ているうん・・・医仙様の花嫁姿もそれはそれは美しかったですがその娘御もきっと美しいことでしょうイサは果報者ですね彼女を泣かせるようなことをしでかしたら父として容赦しませんよそんなことし
屋敷の長い廊下から見上げる月は幼い頃に見たそれと変わらずに美しかったいよいよ明日ねねえ花嫁になるのってどんな気分??三つ子の姉スニョンは隣でほぉっと空を見上げる妹のユニョンに尋ねたちょっと・・・怖いかなでもそれ以上に嬉しいわ・・・はにかんだ顔でユニョンは答えるイサとの結婚が決まってからユニョンは一層眩しいくらいに美しかったそっかぁよかったねユニョンずっと子供の頃からイサに一途で好きだったもんねぇイサのお
幼い頃見た夢の記憶丘の上風の匂い大きな木が揺れていた丘の上に立つ綺麗な人はいつも悲しげな目をしてたそれが自分の前世の姿だとあの頃は気づいていなかった寄り添う男の人の影それがあの人だっていつからわかっていたのだろう決して結ばれることのなかった前世の記憶苦しいだけのあの頃の思い出死ぬよりもっと怖いことそれはあなたを失うことあなたが戦に行かずに住む世界を作れるならばそれでいい黙ってどこにでも嫁ぎましょう来世ではもっと幸せな出会いを来世こそはあなたの妻に
ある日の早朝菊花診療所の診察室でウンスの目の前を分厚い医学書がビュンと飛んだちょっとあなたたち久しぶりに会ったっていうのにまた喧嘩しているの?いい加減になさい一体何があったのよ??母親の小言が聞こえたがユニョンは構わず今度は手近にあった桶をつかんだ慌てたウンスはさらに大きな声で娘を制するユニョンやめなさいここは怪我を治すところで怪我するところじゃないのよだってオンマイサが悪いのよイサのばか絶対許さないから!イサは弱りきった顔でユニョンに言い返
どうして君だったのか思うほどにため息が出て思うほどに胸が苦しい好きになってはいけない相手をいくら思ったところでどうなるものでもないもう考えるのはやめよう考えても仕方のないことがこの世の中にはあるのだとなんども自分に言い聞かせてきた心に封印をして平然と生きていけばいい父上がそうしていたように・・・オレは昼休憩で菊花診療所の窓から外を眺めていた久しぶりに都に戻った君が息急き切ってこちらに走ってくるのが見えるオレはその眩しい姿に目を背けた変わらぬ時を
ウンスは大冒険の果てに子供部屋で早々に眠ってしまった末の息子のゴンの頬をそっと撫でながら夫チェヨンに話しかけた子供達にもすっかり手がかからなくなって油断していたのよね特にゴンは生まれた時からとてもいい子でなんの問題もなくて私の方がうんと助けられて来たんだなと今回のことで痛感したわまだようやく三歳になるって歳なのにタンや三つ子達と同じように捉えていたものちょっとぐらいなら大丈夫って目を離したり手を離したり考えてみると恐ろしいことだわ何もな
チェヨンは受け止めた女人を抱き起こすと怪我はないかと尋ねたはいおかげさまで・・・大丈夫です本当にありがとうございましたあのあなた様は?女人は美しい横顔に見惚れながらなんとか返答するチェヨンはその女人の質問を当然のことをしたまでだと制すると素早くゴンを抱き上げ言った勝手にいなくなってはならぬぞ母上がどれほど案じておるかゴンももう分かる歳であろうに・・・困ったやつだちょんとゴンの鼻をつまんで苦笑した
残暑も厳しいから今日はこの辺りでおひらきにしましょうみんなの顔どんよりしていますよ家に帰ってゆっくり休んで明日また元気に来るようにソダンの長であるカン・ユハは疲れ切った顔の科挙選抜組みの子供達を見回して微笑みながらそう言ったはい先生ありがとうございました子供達はそそくさと帰り支度をしソダンを出るその後ろ姿を見つめながらユハは少し無理をさせすぎたかと独りごちていた科挙の合格率を上げることが目標ではないのに熱心な子供達に
ウンスはさっきまでゴンがいたかもしれない果物畑の中をぬって王宮からの帰路についていたチュホンの背に乗るのは久しぶりね一緒に帰れてよかったわ後ろで手綱を引く夫に笑顔で話しかけるとそうだな俺はいつもこうしたいが・・・と嬉しそうな声が返ってきたその姿をもし叔母上に見られたならいつまでも新婚気分が抜けない腑抜けが!と小言をくらいそうだしかしチェヨンにも言い分はある役目で忙しく過ごし妻補給が全然足りないのだ
どうしたユニョン姫?何があった?診療所の中から血相を変えて飛び出して来たユニョンを抱きとめる格好でイサは尋ねたゴンがねゴンがいないのここにいるかな?と思ったんだけど・・・いない・・・ゴンお昼寝から覚めて心細かったんだと思う・・・どうしよう?何か悪いことに巻き込まれていたら・・・ユニョンは潤んだ瞳でイサを見上げたその顔つきは母親ウンスによく似ているチェヨンが絶対勝てないその表情・・・イサもまた同じだった大丈夫だ
市井でゴンは顔が知られている方ではなかったそれが事態をややこしくした兄のタンは都の誰もが一目置く存在王族に近しい子供でとにかく顔が知られているタンが通りを歩いただけで老若男女問わず声をかけられるほどで特に女人たちからは大人気一方ちいにぃのサンは男の子たちから絶大な人気がある木登りや泳ぎや鞠蹴りなどとにかく体を使うことに長けている遊びの天才なので子供の世界では有名人なのだところがまだ三歳のゴンは兄たちのような目立つ存在というわけではな
ウンスたちが暮らす高麗でも天界の暦で八月も半ばを過ぎ立秋を迎える頃となっていたが少しも涼しくはなかった夏休みの最初に宣言した通り兄のタンは毎日ソダンに通い科挙の試験勉強を続けているしスニョンはミョンとともにテマン夫婦の手ほどきを受け武芸の稽古に励んでいたそして意外なことにサンは農作業に目覚めねぼすけのくせに屋敷の中の小さな菜園で野菜の朝採りに励んだりチェ家の農園まで出かけたりして野菜づくりに夢中自分が収穫した野菜がおかずになるのが嬉しいらしく苦手
あっあれ?学生さんたちは??勇んで向かった正門けれども学生たちはすでに帰った後のようでユニョンは拍子抜け何やら沢山の文(ふみ)を抱えた長兄と驚いた顔のイサがいただけだったそんなに慌てて何かあったのかユニョン姫?イサはユニョンの動揺した姿に早速臨戦態勢えっとぉ・・・学生さんたちがにぃにを困らせているとかいないとか???聞いたから・・・ユニョンは曖昧に答えるあ?彼女たちならとっくに帰ったぞ??それ