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化学療法で効果のあった薬が回を重ねると効かなくなってしまうことがあり「耐性ができる」と表現されます。腫瘍状態が固形がん治療判定評価でPD(困った言葉「奏効」参照)になってしまう。一部効かない細胞があった、変異した等の仮説があるようですが、悪性細胞の振る舞いは予想が難しい。血管新生阻害薬はがん細胞への栄養供給を遮断しますが、通常細胞はアポトーシス(自然死)するのにがん細胞は低栄養よって急に悪性化することも。このようながん細胞のメカニズム解析も早く進んでほしいです。耐性への対処と
入院や検査の機会が増えるとそのための服やグッズが増えてしまいます。X線やCT撮影は医療機関で着衣条件が微妙に異なるのでまずは脱ぎ着しやすい服を考えます。撮影室が寒かったりするので羽織るものも用意。病室で着る服はレンタル寝間着だと自分はスースーするので基本は持ち込みに。これらも季節が変われば別に準備することに。病室の枕は硬めなのでボアカバーを付けたり、寝ているときの足上げでミニクッションを挟んだり。何かと便利なクッションは癒し系がいいな、なんていつのまにか荷物が増え……。その上『入院には何
クリスマスツリーはとうの昔に処分クリスマスの飾り付けもやらないでいた。突如アメリカンカントリー雑貨が舞い込んでクリスマスグッズも入っていた♡ʕ•ᴥ•ʔアトリエは昔のようににぎやかになりました♡ʕ•ᴥ•ʔクリスマスツリーもう飾った?▼本日限定!ブログスタンプあなたもスタンプをGETしよう
「分子標的薬」(免疫チェックポイント阻害薬含む)はがん細胞増殖(または免疫)に関わるタンパク質や血管を標的にします。でも副作用がないわけではなく、特に「小分子化合物(薬名の末尾がnibのもの)」は標的以外のタンパク質にも影響し副作用が現れるよう。細胞外のリガンドや受容体等に結合・作用する「抗体薬(薬名の末尾がmabのもの)」は高分子のため開発費用が高額傾向で、希少がん治療薬は難易度が高そう。だったらNTRKのような臓器横断ドライバー遺伝子の同定が進み、遺伝子縛りでもがん種を超えた分子標的薬
ひと昔以上前、がん治療のドキュメンタリー番組を見ていたら薬投与によって悪性腫瘍(肺がんだったと思う)がほぼ消えた方が映し出されていました。薬の名は「分子標的薬」。そのときは「がんの万能な特効薬ができた」と安直に思い込んでいました。「分子標的薬」とは薬名というよりも広域カテゴリーで配下の薬がたくさんあり、それぞれの薬はがん細胞特有分子という超狭い標的を狙ったものです。まあ、万能とは正反対(笑)。そしてドライバー遺伝子(がん動向に直接的役割を果たすがんの原因遺伝子)を標的にするた
昨日、肉腫シンポジウム2023が開催され、機材トラブル等もありながらもなんとか無事に終えることが出来ました何人かの方から現地でお声がけをいただいたり、ブログにコメントをいただいたりして、微力ながらも会のお役に立てたことを実感し嬉しく思っています肉腫全体としてみれば、病理診断も外科治療も抗がん剤治療も放射線治療も日進月歩で新しい方法が開発されていることを知ることが出来て非常に勉強になりました。また、座長・演者の先生方と少しお話をする機会もあり、患者の声に真摯に耳を傾けてくださる姿
<ここまでの経緯>・原発腫瘍摘出化学療法転移腫瘍へのアプローチ専門医の提携病院での手術(標準(的)治療にないッ!第8話参照)が終わり、経過は順調(血糖値は時々基準を超えたりしましたが)で、ついに退院の日を迎えました。病状に未知の部分が多かった今回の船出。摘出腫瘍は病理検査で原発の転移腫瘍と確定。執刀医から手術と病状の詳しい説明を聞き、その事実に気持ちの置き場がないような不安を抱えた自分と、発見してもらい手術ができたことに感謝と安堵を覚える自分がいます。専門医が経過観察している
企画のお手伝いをした立場から、今回は第三部についてのご紹介!第三部では、パネルディスカッション肉腫の「これから」と題して4名の専門医にご登壇いただきます!今回の企画のスゴイところ、それは4人が別々の領域のエキスパートであることです病理・外科・内科・放射線科とそれぞれの立場から肉腫治療の最新の話題について語り合っていただく予定となっております4人のエキスパートからどんな未来が語られるのか楽しみです!希望の持てる明るい話題が出てくるといいなぁこの第三部ではQ
「細胞障害性抗がん薬」の一部は作用期に特徴があるので(フェーズMを止めよ!中編参照)効き方は腫瘍状態と関係するかもしれないと思いました。一方で「分子標的薬」は「がん細胞の特異的分子を標的とする薬」で、そこには「抗体薬」と「小分子化合物」があり「免疫チェックポイント阻害薬」は抗体薬の一つ。がん種によってはがん遺伝子パネル検査で分子標的薬等の適用を見て治療ができるようになり、条件はあるもの代表的な検査FoundationOne等は保険が適用されます。標準(的)治療の薬をやってみて「効く効か
術後6年の検査結果たぶん···合格です歯切れ悪くたぶん…なのは転院先のでは検査結果の為の診察予約はしていなくて「異常があったら1週間以内に連絡します」との事造影CTと採血しましたCTの読影の結果は1週間過ぎましたが連絡が無いのできっと大丈夫でしょういや大丈夫!合格ですきっと2月にはの処方で予約があるのでその時に画像を確認させてもらいコピーをしてもらおうなんかさ検査結果出るまでの毎回のざわわぁ〜がスッキリせず複雑な感じです気分
企画のお手伝いをした立場から、3回に分けて講演会の各パートの簡単なご紹介をしていきたいと思います!まず、第一部は肉腫の今を語っていただくことを目的として、大阪国際がんセンター整形外科の竹中聡先生から肉腫についての基礎と現在の治療についてというテーマでご講演をいただきます。特に、肉腫と診断されたばかりで肉腫のことをまだよく知らない、基本的なことから勉強したいという方におススメです!たんぽぽのお茶会に参加していると、毎回数名ほど初めての参加者の方がいらっしゃいます。みなさ
手術からしばらくすると、歩ける距離が順調に増えました。まだ管はあるけど輸液ポンプが外れたので、点滴棒を連れて院内カフェに行ってもよいか執刀医に聞いてみました。「いいですよ。管に気をつけてね」案の定甘いものは控えめにと釘を刺されましたが、許可がおりたのでカフェへGO!ここは入院患者でも気後れせず入店できます。そして客席で寛いだり、おしゃべりしたり、PCに向かっている人々の存在が日常を取り戻したように感じさせてくれます。クリームが鎮座するドリンクを横目にブラックコーヒー一択で。
きょうは、ボジョレ・ヌーヴォーの解禁日だそうで。この季節になると、抗がん剤治療が終わったことを思い出します。ブログを読み返してみたら、ちょうど12年前のきょう、2011年11月16日が、最後の抗がん剤を投薬した日でした。当時はしんどかったけれど、予定していた6クールをやり切って、「達成感」もあったような。(あれから12年かー!)と思いつつ、ヌーヴォーではない赤ワインを飲んでいます。おかげさまで元気にしています。ブログをひさびさに読み返して、12月のCT
お久しぶりです!気づけば3ヶ月弱もほったらかしにしてました💦ブログを始めてからの更新なし最長記録この間に書きたいことも色々あったので追い追い書いていこうと思います!では、ブログ再開最初の記事は、日本サルコーマ治療研究学会と肉腫(サルコーマ)の会たんぽぽが主催する肉腫講演会のご紹介今回は、会場での生講演とWeb配信のハイブリット方式です。実は、この講演会の患者会側の企画立案のお手伝いをさせていただきました!当日も会場で受付等のお手伝いをする予定ですせっかくの機
「細胞障害性抗がん薬」は悪性腫瘍を退治するイメージでしたが「細胞の増殖の仕組みに着目しその一部を邪魔する」と国立がん研究センターの用語集にあります。つまり直接的作用は増殖を抑えること(フェーズMを止めよ!前編参照)。活発に増殖する悪性腫瘍が標的なので増殖が活発な髪や骨髄にも副作用として影響が出てしまいます。作用する細胞周期(G(間)1期→S(DNA合成)期→G2期→M(分裂)期)例はアントラサイクリン系はS期、タキサン系はG2/M期とドキュメントにありました。意外なのはエリブリン
<ここまでの経緯>・原発腫瘍摘出化学療法転移腫瘍へのアプローチ専門医から紹介の提携病院に転移腫瘍の手術のため入院しました(標準(的)治療にないッ!第7話参照)。術前説明ではかなり不安でしたが、手術は無事終了しました。術後経過のために少し動いたほうがよいので、ICUにいるうちから担当PTがついてゆっくり起き上がりフロア内を歩いてみました。その後の病室では血糖値管理がありました。血糖値が高いと手術の傷が治りにくいとのこと。1日3回測定し、基準値を超えるとインシュリンを注
今日はケモセラピー(化学療法)の日。10クールの3回目。採血データの結果、今回も治療お休みに。血の回復(白血球や好中球が少ない、貧血気味)がなかなか戻らないため。日常生活支障ない数値だけど薬打つのはおっかないと先生言ってた。「必要なお休みだから」って。10クールは1回しか入れられなかった。副作用に困らないのは良い明日はCTとることに。朝飯食えないパクリタキセル入れてたんだけど(通算23回)その薬は骨髄の働きを抑制してしまうから骨髄が疲れて血液の数値が戻らなくなるのだ。
グリーフケアをテーマにした映画が公開されます。グリーフケアの時代に(2023):作品情報|シネマトゥデイ(cinematoday.jp)地元でも見に行きやすいところで上映されればいいのですが・・
ヒッチコックの映画のようなタイトルになりましたが、細胞周期に細胞障害性抗がん薬(ケモセラピーchemotherapy7参照)がどのように関係するのか、そんなミクロの話です(笑)。細胞は分裂のあと次の分裂までG(間)1期、S(DNA合成)期、G(間)2期そしてM(分裂)期と推移します。途中に免疫が異常を監視するチェックポイントがあり、悪性腫瘍の細胞は免疫細胞と結合して監視を逃れるので、それを阻害して免疫機能を強化するのが「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれるもの。「細胞障害性抗がん薬」は
※ディゾルブ=多重露光。最近の風景に記憶を重ね合わたメモです。今回手術(標準(的)治療にないッ!第7話参照)を行う病院の診察券が家にありました。◯十年前この辺で働いていて、会社で階段を踏み外したときに受診したのでした。駅前に高いビルが2つできて街の風景は変わったけど、検査に通う道すがら見覚えのある建物が時々顔を出す。懐かしくよく行った映画館(系列は変わった)に入ってみました。帰り際ビルのエントランスで「ガクッ」。ここに小さな段差があってよく躓いたっけ。このときの映画でも主人公が薬屋
<ここまでの経緯>・原発腫瘍摘出化学療法転移腫瘍へのアプローチ専門医からの手術提案があり(セカンドオピニオン11参照)、主治医の肯定的な意見を受け(標準(的)治療にないッ!第6話参照)、まずは紹介された提携病院を受診しました。それほど難しくない手術のイメージで診察室へ。CT画像を参照した執刀医の説明が始まると「難しくない手術」は自己防衛による虚像に思えてきました。「最短で手術予定を組みますがよろしいですか」説明の後の執刀医の確認にたじろぐ私。そこで腫瘍
10/25(水)ケモセラピー(化学療法)10-1通算23回目のパクリタキセルです。好中球の回復が遅くて3週間投薬お休みしてた。先週の岩手大学病院受診で血液データ、次回は打てそうと。だからこの日、3週間ぶりのケモセラピー。ただし、回復が遅くなっているからと、今回からパクリタキセル減量になった。薬の内容が薄くなっただけで、投与する量(おそらく食塩水)や時間は変わらないらしい。3週間あけて投与すると、木曜日(投与の翌日)は副作用が重い。体がびっくりするからだろう。だけど、減量と言っ
<ここまでの経緯>・原発腫瘍摘出化学療法転移腫瘍へのアプローチ専門医からの提携病院での手術の提案(セカンドオピニオン11参照)はまさに想定外。まあ標準治療がない疾患なのでこれまでも想定外といえばそうですが。先のことを考えては不安に打ちのめされます。『こんなときは主治医に相談だ』というわけで、主治医の診察日に手術を提案されていること、度重なる手術への不安を話してみると……「腫瘍や全身の状況からも手術がいいと考えます」「ですね」(私の十八番か)それ以上言えることがなく、でも段
専門医の病院で、所定の検査後、追加検査も受けることになりました(セカンドオピニオン10参照)。「これから検査室に行って待ってて。時間がかかるかもしれないけど」と言われましたが、受付後程なくして呼ばれました。診断を確定に近づける検査だったようです。その後「今回の発見箇所は小さいけれど場所がよくない」と連絡がありました。「提携病院での手術を考えます」『はああ』専門医の読影の勘の鋭さには感動します!ありがいことだと頭では分かっていますが、手術となると気持ちが付いていきません。まず
人間ドックで見つかった膵のう胞。先日受けたMRIの結果を聞くために本日病院に夜勤明けで行ってきました。始めに循環器の採血を受け、循環器科の先生にご挨拶。Dr「変わらずですか?」「変わらずですね。」「血液検査の結果は、もう少し、数値が下がればいいんですけどね。まぁ、お薬しっかり飲んで下さい」「はい」「それでは胸の音ききますんで、、、息すって、吐いて」「はい。異常なしね。それでは次の予約は?」とここまで約二分(笑)おもむろに診察室の壁を見ると、見たことのあるような湖の風景写真
NHK「ラジオ深夜便」で放送される「深夜便の歌」は、今月は朝倉さやさんの『ドーナツ』。「深夜便のうた」10~11月放送朝倉さや『ドーナツ』|ステラnet(steranet.jp)大切な人が亡くなって、ドーナツの心の真ん中に穴が開いてしまったとしても、真ん中に君と笑った日々がある。無理に穴を埋めなくていいよ。君はずっと心にいるよ。そんな内容の歌です。優しい朝倉さんの声とメロディーがほんのりあたたかで、歌を聞くたびに泣けます。
手術後の検査で経過『注視』となり(セカンドオピニオン9参照)、所定期間を開け、専門医の病院でCTとMR検査を受けました。翌日の診察。毎度のことですが心どんより。前回の指摘箇所は疑い濃厚で経過観察続行でしたが……。画像2枚目が表示され、専門医が「ここがなあ」と呟く。……と言われても自分には『ここ』がよく分かりません。「前回の画像にもすごく小さいけどあって増大傾向なんだよなあ」『また経過観察の箇所が増えるのお』と口をへの字にしていると、専門医は意を決したように
「グッドニュースとバッドニュース、どっちを先に聞きたい?」海外の映画など(特にマーティン・マクドナー)で時々登場する台詞です。検査結果説明の診察室ではそんなふうには聞かれません。主治医は「~だけど~は悪くないよ」のようなバッド→グッド傾向。専門医は「手術後の経過は順調」からの「ただ~」となるので、グッド→バッドの流れかな。治療を続けているとバッドニュースが避けられないこともあります。そうなると、グッドでなくても、多分バッドでも、『まあまあグッド』と思ってしまう
ケモセラピー(化学療法)9-3血液検査の結果、好中球減少のため中止と相成った。9-2も中止だった。2回連続で中止になったのは初めてだ。前回の好中球は1000あったのに今回は700。赤芽球なんか2に増えてる前回0だったのに。血液に出てはいけない赤血球の赤ちゃん。「長く治療していると骨髄が疲れててきます。それは誰でもそうです」と先生。特にワイのは特殊で、長く治療しないとならないからスケジュールどおりにせず適度に休みを入れた方が良いのだ。「治療はお休みですが、代わりに好中球を