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披露宴も後半に入り、宴会場の空気はすっかりやわらいでいた。その中で、イライザは先ほどから一人の男の姿を目で追っていた。ヴィクター・ラングフォード。ストラスフォード劇団でもテリュースと人気を二分する俳優で、イライザが以前から熱を上げている俳優。今日この披露宴へ来たのも、もちろんキャンディの結婚を祝うためではない。ヴィクターが出席する、そう思ったから、父が出席できないことを知ると自ら代理になると申し出た。少し離れたところで、ヴィクターは劇団の後援者らしい男と話している。時折笑い、グラスを傾ける
「グレアム……六月七日の朝、グランド・セントラルにいたか」楽屋のドアが開き、広報担当のアーサー・ベネットが入ってきた。一瞬、意味がわからなかった。これから千秋楽という大事な舞台へ向かおうとしているこの瞬間に、どうして二か月も前の日付が出てくるのか。「……いたけど」ベネットは少し間を置いてから言った。「女性と一緒だったそうだな」不意に、部屋の空気が変わった。テリュースの目が、すっと細くなる。「なんだって?」「新聞社からの問い合わせだ。『デイリー・ニュース』が、君の写り込んだ写真を入
アニーが静かに言った。「一時は、二人がどうなるのかと思ったけど……」その声には、先ほどまでの懐かしさとは違うものが混じっていた。「スザナさん……だったわよね。テリィと同じ劇団の女優さん」パティが頷く。「事故でテリィを庇って、大怪我をして……」「それは誰のせいでもなかった。でもスザナさんはテリィを好きだった」アニーは遠くを見るような目をした。「だからキャンディは、自分が身を引いたのよね」アーチーは黙っていた。あの頃のキャンディを思い出している。アニーの声が少し揺れた。「キャンデ
宴会場からテラスへ出ると、三月の午後の空気は少し冷たく、火照った頬に心地よかった。室内では楽団が再び演奏を始めている。扉一枚を隔てただけなのに、笑い声も音楽もここでは少し遠く、ガラス越しの灯りだけが華やかな披露宴の続きを伝えていた。「少し寒いわね」パティが肩をすくめた。三人がテラスへ出てきたのは、ほんの少し風に当たりたかっただけだった。アーチーも二人についてきて、手すりのそばに立っている。しばらくすると、パティが我慢できなくなったように笑った。「ねえ。さっきのあれ、そうよね?」「テ
MalloryQuinn作、キャンディ・キャンディ海外2次小説「CANDICEANDTHEBEAST(キャンディスと野獣)」を読み終えました。Agroupfictocelebratethiswonderfulstory...Enjoy!この素晴らしい物語を祝うためのグループフィクション...お楽しみください!(google日本語訳)CANDICEANDTHEBEASTChapter1,aCandyCandy+Beautyandthe
七月に入ってすぐ、パトリシア・オブライエンがモンヒーガン島へやって来た。パティは、九月からロンドンで、教師になるための勉強を始めるのだという。その前にいったんダブリンの両親のもとへ帰ることになっていた。海を渡ってしまえば、そう簡単には会えなくなる。その前にどうしても会っておきたいと、三週間ほどキャンディスの家に滞在することになった。*「やっぱり、こっちじゃないかしら」パトリシアが言った。「さっきは反対がいいって言ったじゃない、パティ」「置いてみたら、なんだか違ったのよ」「もしか
会場から小さな笑いが起こった。後援者の一人が言う。「あれ、学生じゃないか?」「確かに、そう見えるね」キャンディは笑えなかった。テリィが時計を見てすぐにしまう。まだ時間はあるようで、木にもたれたまま待つ。やがて退屈したらしく、上着のポケットへ手を入れ、煙草を一本を口にくわえ、今度はマッチを取り出すと、慣れた仕草で火をつけようとして――ふと、手が止まった。ほんの一瞬、口元にくわえた煙草を見る。それから、誰かに何かを言われたように、わずかに眉を寄せた。キャンディの胸の奥が、小さく跳ねた。覚え
ケビンによるトーストが終わり、楽団の演奏も、先ほどまでの穏やかな曲から軽快なものへ変わっている。披露宴の初めにあった格式ばった空気は、もうほとんど残っていない。劇団の後援者やスポンサーたちも、俳優たちを捕まえては次の公演の話をしたり、昔の舞台について語ったりしている。そんな中、ひときわ大きな笑い声が上がった。「それは面白い」声を上げたのは、長くストラトフォード劇団を支援している後援者の一人だった。そのそばで、マイケルが困ったように笑っている。「いや、稽古ではやりますけどね。ここでやるよう
「最後の舞台が終わったら、しばらくニューヨークを離れるよ」向かいの席で、エレノア・ベーカーが顔を上げた。セントラル・パークからほど近いその店は、彼女がこの街で暮らしていた頃に足を運んでいた、馴染みのレストランだった。昼どきの店内には、銀器の触れ合う音と、低く交わされる話し声が心地よく満ちている。「どこへ行くの?」「メイン州」「メイン州?」「ああ」エレノアは少しだけ意外そうに眉を寄せた。「どのあたり?」テリュースは、手にしていたグラスをテーブルに戻した。氷がかすかな音を立てる。
昼休みになっても、フランス語の授業で言われたことが、キャンディの耳から離れなかった。その日の課題は、詩の暗唱だった。キャンディはフランス語は得意なほうではないため、人の何倍も練習していた。意味の分からない言葉を調べ、読み方に迷ったところはアニーとパティに聞き、声に出して何度も繰り返した。昨夜は教科書を閉じても最後まで言えるようになっていて、今朝も、身支度をしながら確かめた。今度は、ちゃんとできる、と。そう思っていたのに、指されて立った途端、覚えたはずの言葉が出てこなくなった。最初の一節は言
「テリュース……いえ、テリィとは、長い付き合いになります。同じ劇団で、同じ舞台に立ってきました。同じ役を争ったこともあります」ケビンがテリィの顔を見て再び会場を見渡す。「その頃は僕も、こいつには負けないと思ってたんです」劇団の仲間たちから笑いが漏れた。「ところが気がついたら、どんどん先へ行ってしまい、こっちは追いかけてるのに、少しも待ってくれないんです」テリィは苦笑し、劇団の仲間も笑っている。「だから今日は、みなさんの前でテリィにひとつだけ頼んでおこうと思います」ケビンはテリィに向
ブレイクタイムアイスコーヒーかぼちゃのずっしりパイケーキ🎃ずっしりパイケーキシリーズ美味しいです。大好き❤昨日のラジオのトークテーマ好きなアニメは?でした。キャンディキャンディ始め、アニメは、何でも見ていましたが、マンガ本なら、ガラスの仮面です。最後がどうなるのか、ずっと待っていますが、なかなか続きの単行本が出ません。美内先生、どうか私が死ぬ前に最後まで描いて下さい。と、思っている人は私だけじゃないはず。最近TVerで見られるので、楽しんでいます。あと
給仕がテリィとキャンディの席までやってくると、丁寧に一礼した。「奥さま、お願いいたします。ケーキに最初のナイフを」そして給仕に案内され、ケーキの前へ向かった。拍手が起こる。アニーとパティもうれしそうに手を叩いている。「ここへお願いいたします」キャンディは示された場所へナイフを入れると、拍手が一段と大きくなる。その音の中でキャンディが振り返ると、テリィも拍手をし、目が合うと頷き返した。ケーキは切り分けられ、それぞれの席へ運ばれていく。キャンディが席へ戻る頃には、会場も再び思い思いの
モンヒーガン島へ戻った日の夜。キャンディスは、静まり返った部屋で、ひとり机に向かっていた。手紙を書きたい人の顔が、いくつも浮かんでは消えていく。最初に手に取った便箋は、アルバートのために用意されたものだった。何から言葉にすればいいのかわからないほど、感謝したいことが胸の奥に溢れていた。手に入れることすら叶わないはずの、テリュース・グレアム主演の舞台のチケット。思わず目を奪われるほど瀟洒なスイートルーム。そして、観劇のために贈られた、あのアイスブルーのドレス。けれど、何より胸に響いたの
『ポケモン・技・特性・トレーナー』の名前だけで『キャンディキャンディ』を歌ってみた。ホダカフワンテキリヒラヒナ(そばかすなんてきにしないわ)あられタマゲタケダンデおにびチリ(ハナペチャだってだってだっておきにいり)ホゲータディアルガカチヌキ(ファミリー)(おてんばイタズラだいすき)ハネッコスリープマリルリ(かけっこスキップだいすき)サダイジャワタシラガたいあたり(わたしはわたしはわたしはキャンディ)
披露宴も進み、初めの頃の改まった空気が少しずつやわらいできた頃だった。キャンディが声をかけてきた招待客との話を終えると、人々の間を縫うようにして一人の青年がこちらへ歩いてくるのが見えた。「ジョシュア!」キャンディの顔がぱっと明るくなる。ジョシュアも笑った。「キャンディ、結婚おめでとう」「ありがとう、ジョシュア」ポニー先生もレイン先生も、今日はニューヨークまで来ることができなかった。ジョシュアは、二人に代わってポニーの家を代表して、この結婚式へ来てくれた。「今日は本当に来てくれてあり
食事がひと段落した頃、キャンディはようやく席を立った。披露宴が始まってからも、次々と声をかけられ、ゆっくり話すことのできない人が何人もいた。その中でも、どうしてもきちんと挨拶をしておきたい人がいる。キャンディは会場を見渡し、少し離れた席にエルロイの姿を見つけた。「テリィ、ちょっと行ってくるわ」「ああ」キャンディが誰のところへ向かうのか分かったのだろう。テリィはそれ以上尋ねず、送り出した。「大叔母さま」声をかけると、エルロイが振り向いた。「ああキャンディス」いつもの、少し厳しい
お絵描きをしていると、どうしても描いてみたくなる構図っていうか、場面がある。それはいくつかあるけれど・・・・・今日はそのうちのひとつ・・・・「眠っている」とこを描いてみようと思い、描いてみた。180度回転させたりすると、結構面白い感じになるんだけど、今回のはあんまりっていうかちっとも納得できなかったので、そのままにしておいた。まぁ私が「眠ってるとこ」って思ってるだけで、ほかの人には「何してんのコレ」と見えるかもしれないけどぉ・・・・一応熟
「……あの方は」男はもう一度、確かめるようにアルバートを見た。「ウィリアム・アルバート・アードレーでは?」隣にいた男も、つられるように視線を向ける。アルバートは少し離れた席で、エルロイと話していた。「ご存じなんですか?」「知っているも何も……アードレー家の総長ですよ」「総長?」声がわずかに大きくなった。「ええ。ウィリアム・アルバート・アードレー。現在のアードレー家を率いている人物です」男は驚いたようにアルバートを見た。「ずいぶんお若い。では、どうして新婦側の……」そこまで
静かに答えた。「父が現グランチェスター公爵です」男の目がわずかに見開かれた。「やはり……」その声は大きくなかった。だが、すぐ近くにいた数人には聞こえた。「では」男が言いかけ、その視線がテリィへ向いた。ジョージもつられて兄を見る。そこで初めて、相手が何を知りたがっているのか分かった。「テリュースは、私の兄です」ほんのわずか周囲の空気が変わった。「……お兄さま?」近くにいた女性が思わず聞き返した。ジョージがそちらを見る。「はい」「では、グレアムさんは……」言葉の先を誰
グランド・セントラル駅、午前八時。列車がすべり出し、最後尾の赤いランプが、朝の光の中に溶けていった。キャンディスの姿が見えなくなっても、テリュースはしばらくの間、まっすぐに伸びる線路の先を見つめていた。再会は、あまりにも唐突だった。キャンディスからの返事を待っていた四十あまりの朝と夜。それは静かに削られていくような時間だった。届かない便りを待つうちに、自分の存在ごと彼女の記憶から消えてしまったのではないかという思いが、灰が静かに降り積もるように胸の底へ溜まっていった。その暗がりを、カーテ
第2部を終えてテリィが心身ともにズタボロになったところで終わった2部🙇♀️「Sザナ」の名前は見るのもイヤだ、という方もいると思いますが、ご容赦くださいアップするまで何話になるか分からなかったのですが、2部は14話でしたね。今回の連載は3部編成なので、全40話前後に収まりそうです第2部…こんな心境でした。©ナガノ「行動がカメラに縛られる」ならぬ行動が史実に縛られる〜この「史実縛り」が地味にきつい…キャラの行動と史実のタイミングを合わせるのが大
最初の料理が運ばれると、会場は再び賑やかな話し声に包まれた。給仕たちは決められた順にテーブルを回り、皿を置いていく。白いクロスの上では銀器が淡い光を返し、あちらこちらでグラスが持ち上げられていた。正式なウェディング・ブレックファストでは、食事そのものも披露宴の大切な時間だった。決められた席を囲みながら、新郎新婦の家族や友人、仕事上の知人たちが言葉を交わす。普段なら接点のない者同士が紹介され、ひとつの結婚をきっかけに新しい縁が生まれる。今日の宴も、そうだった。劇団の人間とアードレー家の人々
先日の記事に、ピクニックのイラストで、二人はレジャーシートに座ってるって書いたけど、後でイラスト集を見たら、シートは無かった。・・・。なんか、タータンチェックの敷物が頭にはあったのだけど、あれは何か別のものだったらしい・・・・。で、今日も題材は「野外活動」にしてみた。頭にいろいろ浮かんだんだけど、ベースというか、まず初めのイメージは、2部完結の11月号のなかよし表紙絵あれのイメージで・・・・ああしてこうしてこうやって・・・って、描いてみた。テリィさんのお召し物は、なかよし表紙絵
教会での挙式を終えた招待客たちは、披露宴が催されるホテルへと場所を移していた。ホテルの正面には次々と車が到着し、正装した男女が案内を受けながら中へ入っていく。教会にいた顔もあれば、そこで姿を見なかった者たちもいる。挙式に招かれたのは、家族とごく親しい友人たち、劇団の関係者、後援者、スポンサーなどだ。当時のニューヨークでは、教会で結婚の誓いを交わしたあと、ホテルや邸宅などに場所を移し、親族や友人、仕事上の関係者を招いて結婚を披露することがあった。立ったまま飲み物や軽食を楽しむレセプション
披露宴の話が決まったのは、『ロミオとジュリエット』の千穐楽の頃、劇団が、テリュース・グレアムの結婚を祝う席を設けたいとテリィに打診があった。もともとテリィとキャンディは、教会でささやかな式を挙げるだけのつもりでいた。けれど、今やテリィは劇団を代表する俳優の一人であるが、長年劇団を支えてきた後援者やスポンサーもいる。彼らに何の報告もないまま結婚するというわけにもいかない。ならば劇団として披露宴を開こう、そういう話だった。そのことをキャンディから聞いたとき、アルバートはしばらく黙ると、何かを考
キャンディ♡キャンディファンサイトこのページは、キャンディキャンディ二次小説「11年目のSONNET」の続編を投稿中です。初見の方は「サイトmap」又は「第1話」からご覧ください♪続編の第1話はこちらから。コメントは承認制の為、反映されるまでにタイムラグがあります。★★★2-145月11日。その朝テリィは、爆撃の一報が入ったブルーリバー動物園に向かっていた。(くそっ、ドイツ軍の奴ら、ロンドンを焼き尽くす気だろうが、そうはさせないっ)怒りにたぎるテリィの
礼拝堂の入口側、その上階にある小さなギャラリー。大きなオルガンの陰になる場所で、エレノアはひとり、階下を見下ろしていた。テリィを玄関先で見送ったあと、気付かれないように到着し、司祭との約束どおり、誰にも見つからないよう奥まった場所に座った。ここは祭壇がよく見えた。長く並んだ長椅子も、その間をまっすぐ祭壇へ伸びる通路も。そして、その先には――。エレノアの視線が止まった。テリュースが、祭壇の前に立っている。その姿を見た途端、エレノアの胸の奥が熱くなった。エレノアは目を細めた。そのとき、オ
MalloryQuinn作、キャンディ・キャンディ海外2次小説「Drawmeaball(ボールを描いて)」を読み終えました。作者さんの、このお話のサイトの画像です。JoshuaSnowgetstheopportunityofalifetime,toplaysoccerinEngland!Thenewcoachwantstolookafterhim,sincehe'sanorphan...howisthatgoingt
ほっこりしてて良かったです。癒されました。ナイスファンタジーです。しかし塩野役のさいとうりゅうくん、ホントに22歳?💦貫禄ありすぎなような…。30歳って言われても驚かない。老けてるって意味ではなくて。ガッシリしてて強そうで男前でした✨ドラマの内容で気になったのが、塩野の大前田への叱り方です。まあラストを盛り上げるためでしょうが大前田のミスがどの程度のものなのかよくわかりませんが、ああいう人前で屈辱感を与えるような叱り方はよろしくないと思います。一瞬ちょっと塩野嫌いになった。あれは誰でも根