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モルモットのKちゃんは、ごはんが食べにくいという症状で来院されました。口のなかを覗くと、やはり奥歯(臼歯)に異常がありました!左右の臼歯が伸びすぎて、アーチのようになっています!臼歯が伸びる病気は、様々な草食動物でよくあります。しかしこのようにアーチのようになるのはモルモットだけです。このアーチのせいで、舌が動かしにくくなっています。これではかわいそうです麻酔をかけて、歯を削ります。手術後の様子です↓臼歯が正常になり、舌が自由に動けるようになりまし
ウィーン、ガガガ、キーンカンカンカンカン深夜に鳴り響く工事現場の様な音。これは、カメの開甲手術の音なのです!ヘルマンリクガメのMちゃんは、「お尻から何か出ている」ということで来院されました。これはカメの卵管脱という病気です。卵管は、哺乳類でいうところの子宮にあたります。卵巣や卵の病気で異常に力んだりすると、卵管が総排泄孔から飛び出してしまいます。Mちゃんの場合も飛び出した卵管から出血があり、深刻な状況でした麻酔をかけて、甲羅を開けます。哺乳類だと開腹手術ですが、カメの場合
さっそく今日のおチビさま1匹が中に入ればわれも…と真似っ子のおチビたちこの子はなかなか虫くんが食べれなかった子ですもうすっかり1人前にハントできみんなに追いつく勢いですうふふ1枚目の写真との違いが分かりますかまた好きにされてるみっくん眠たそうですだけど、おチビが気になるかな…それか、全員集合して賑やかで眠れないのかもですねパパちゃん頑張ってミミモさんの様子です昨日よりびっこ引いてますやはり骨折してるのかもそれか添え木を取ったからか…予約をした病院から電話が
モルモットの去勢手術をご紹介します!モルモットの去勢手術には、犬猫とは異なるコツがあります。そのコツとは、ずばり、鼠径輪(そけいりん)の封鎖です!精巣は、鼠径輪を通じて、お腹から陰嚢にぶら下がっています。下のイラストの緑が鼠径輪という穴です。この穴を通じて、お腹と陰嚢は繋がっています↓ところが!モルモットは他の動物に比して、鼠径輪が大きいのです!去勢手術で精巣を摘出すると、鼠径輪がぽっかり穴になります。術後に陰嚢の中に、腸管が落ちて嵌ってしまうことがあります。これを陰嚢ヘルニア
最近、ミーアキャットの診察依頼が増えています。過去の記事で男の子は、臭いがキツく、去勢と臭腺除去が必須!というお話をしました。『ミーアキャットの臭腺除去手術』じわじわと飼育頭数が増えているのがミーアキャットです!好奇心旺盛で活発、元気いっぱい明るい性格です。そんなミーアキャットちゃんの難点が、「男の子がクサい」こと…ameblo.jp女の子のミーアキャットの避妊手術も増えています。一般的に動物は高齢になると子宮卵巣疾患が増えますので、先手を打って予防するのが目的です。ミーアキャットは、
皆さん、ご存知ですか?トカゲのペニスは2本あります!トカゲのペニスは2本あり、その1本1本を「ヘミペニス」といいます。「ヘミ」とは半分という意味です。爬虫類のペニスは普段は尻尾に格納されています。交尾の時だけ出てくるシステムです。ヒョウモントカゲモドキ(レオパードケッコー)のA君は「尻尾の付け根から何か出ている」ということで来院されました。精悍な顔立ちの男の子です。尻尾の付け根を見ると、何やら黒い物が出ています。そう、これがトカゲのヘミペニスです!何らかの理由でペニスが出てしまい、
「ウサギをみたら、歯牙疾患を疑え」これは獣医師に伝わる格言です。そのくらい歯牙疾患が多いのです。ウサギの歯というと、皆さんは前歯をイメージされますよね。しかし、ウサギの歯の病気で多いのは、奥歯の病気です!ウサギの歯科模型をお見せしましょう。口の奥に、臼歯(きゅうし)とよばれる奥歯があります。臼(うす)と書くように、「すりつぶす」役割の歯です。この臼歯の病気が多いのです。臼歯不正咬合の実例紹介Aちゃんは食欲がないとのことで来院しました。「ウサギをみたら、歯牙疾患を疑
モルモットの「腰」には「毛包上皮腫」という腫瘍が多いです。モル飼いの方は覚えておきましょう!毛包上皮腫とは毛包上皮腫腫は、その中にクリーム状の角質を溜め込むのが特徴です。つまり、腫瘍の中身はほとんどが「皮膚の垢」みたいなものです。表面に火山の噴火口のような穴があり、圧迫すると中身がブシュっとでてくることもあります。良性腫瘍なので、綺麗に手術すれば完治します。この腫瘍は、他の動物でもありますが、モルモットに何故か多く、しかもほとんどが腰の部分です!実例紹介M
「手術のクオリティー🟰執刀数」これは厳然たる事実です!私の病院のホームページでは、毎年主要な手術の実施件数を公表しています。これは、執刀数こそ手術のクオリティーに直結しており、それは飼い主さんの安心材料になると確信しているからです。当院HPより↓手術の相談に来る際、飼い主さんは不安で一杯です。「うちの子の手術はうまくいくのかしら?」「麻酔は大丈夫なのだろうか?」「この先生を信じていいのだろうか?」こんな時、言葉を尽くして手術の説明をします。しかし、最も安心していたたけるの
最近、ペットとしてモルモットが大人気です!人にも良く慣れて、程良い大きさ。鳴き声がとっても可愛い。その結果、当院でもモルモットの診察が増えています。今回の記事は、モルモットちゃんの入院設備をご紹介しましょう。モルモットちゃんの入院室は下の写真のような感じです。広い衣装ケースにバスタオル、ペットシーツを敷きます。そして欠かすことができないのが、丸で囲った水色の物体です!これは何でしょう?実はこれ、プラスチック製の「子ども用お風呂イス」なのです!これすごく便利です!モルモットは
じわじわと飼育頭数が増えているのがミーアキャットです!好奇心旺盛で活発、元気いっぱい明るい性格です。そんなミーアキャットちゃんの難点が、「男の子がクサい」ことですミーアキャットのお尻には臭腺という匂い袋があります。これが匂いの元です。最近、この臭腺を摘出する手術の依頼が多いです。この手術を受けていただくと匂いが8割位減ります!この手術をしている病院が少ないため、遠方からも当院にお越しいただいております。そのため、多くの手術件数を積むことができ、手術法が確立してきました。手術をイラス
モルモットの採血は、モルちゃんと獣医師の双方にとって少し大変です!モルモットの飼い主さんには是非知っておいて欲しいです。採血の準備はこのような感じ↓青と赤のケースが毛細管(ガラス製の細い管)。黄色いボトルが止血剤。そして一番奥が「爪切り」です。採血は、深爪をして、爪から流れる血を毛細管で採取して行います!例えば足の爪を深爪して、毛細管というガラスの細い筒に、毛細管現象を利用して採取します。少しずつ、何本も毛細管を利用して、採血を終えます。犬猫の何倍もの時間と労力がかかります。こ
ウサギが脱毛しました!の半分は、アイランドスキンです写真の様なウサギさんがよく来院されます↓所々毛が薄くて、なんだかとても寂しい感じ。何も知らなければ、皮膚病だと思いますよね!しかしこれは病気ではありません!これはウサギの換毛期に独特の現象です。ウサギはまだら状に換毛する動物なのです!多くの動物は前線ができる様に換毛します。あるいは全体が均一に換毛します。しかしウサギはなぜか、まばらに抜けます。その途中はなんとも残念な感じになります(失礼)島みたいに抜けるので、アイランドスキ
総排泄孔(ソウハイセツコウ)という言葉をご存じですか?鳥類や爬虫類は、「出口が一つ」なのです。哺乳類と異なり、生殖器(卵や精子の出口)消化器(うんちの出口)泌尿器(おしっこの出口)が全て同じ出口から出ます。これが「総排泄孔」です。そして、カメは総排泄孔絡みのトラブルが多いのです。総排泄孔から、陰茎や卵管などの生殖器が、膀胱などの泌尿器が飛び出してくることがよくあります。<カメの陰茎脱>ケヅメリクガメのPちゃんが、「陰茎が飛び出している」とのことで来院
おはようございます゚・*:.。.ようこそ.。.:*・゜それでも少しずつ休眠の準備は進んでるのよ『癌腫マロン⊹✧⊹桃まんシャルドネ₊✼̥୭*』゚・*:.。.こんばんは.。.:*・゜一喜一憂の日々『生活習慣で改善・✧・切なる願い.*・゚✧』おはようございます゚・*:.。.…ameblo.jp自分のことではめでたいくらい楽天家の自覚あるんだけど愛する子のことになると思考が悪いほうへエスカレ
カメさんの意外な天敵をご存じですか?カメのKちゃんは手の怪我で来院されました。左手を見ると、激しく怪我をしています。人間でいうと手首から先がもげています。これは一体何者の仕業でしょうか?答えは、アライグマです!アライグマはカメが大好物!!最近では東京都心でも生息が確認されています。カメを屋外で飼育されている方はご注意ください!KちゃんのCTを撮影しました。手首の先がひどく損傷していました。そのため、人間でいうと肘の関節から断脚手術をすることになり
ウーパールーパーも病気になります。そして、時には手術を受けます!Uちゃんは、立派なサイズのウーパールーパーです。飼い主さんの職場で飼育され、アイドル的存在として暮らしていました。しかし、Uちゃんに異変が起こりました。左脇腹を上にして浮いてしまい、沈めなくなってしまったとのこと。食欲もなくなり、来院されました。実は俗称「プカプカ病」と言って、ウーパールーパーが沈めなくなる現象はよくあります。その原因は様々で、診断や治療は難しいです。原因特定のため、まずはCT
大警戒していました台風7号でしたが、ふう家地方では風も雨も大したこともなく去っていきました。台風は被害を想定して数日前から対応策の準備ができます。被害を少しでも小さくするために用心するに越したことはありませんよね。地震の備えも大事ですね。人間への救援物資は数日すれば期待できますが、ペット、特にうさぎ用は自分で用意しておかないといけませんね。ペコリンが数日前からクシャミを連発するようになりました。1日に数回くらいですが、小雪ちゃんのこともあるので早めに病院に行ってきました。
私が避妊手術を勧める動物は、犬・猫・ウサギです。これらの動物の共通点は、下記の2点です。①避妊手術のリスクが比較的低くいこと②避妊手術を受けない場合、将来的に婦人科疾患のリスクが高いこと避妊手術を受けない場合、犬では子宮蓄膿症、猫では乳がん、ウサギでは子宮がん、が頻発します。これらの動物は絶対的に避妊手術を受けられることをお勧めします。そして、避妊手術を勧める動物に、新たに加わりそうなのが、ハリネズミです!<ハリネズミは婦人科疾患が多い!>ハリネズミは
血液検査には参考値(基準値)がありますよね?この参考値は取扱い要注意です!今回の記事を読んでいただけると、ペットの血液検査の結果で慌てずに済みます!こちらは私の猫の健康診断の結果です。結果をみると、赤文字(参考値より高い)と青文字(参考値より低い)がいっぱいあります!!うちの子は病気でしょうか?いいえ、違います。超健康体です!「参考値の範囲外は、必ずしも病気ではない!」ということをここに宣言します!!これには参考値が抱える大きな二つの要因があり
最近、大人気のヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー:通称レオパ)!!レオパちゃんの診察件数は年々増えており、他の動物と同じく様々な病気があります。そんな中、女の子のレオパちゃんで目立つのは、タマゴ関係の病気です。女の子のレオパの飼い主さん、必見です。Oちゃんは、食欲不振で来院されました。触診でお腹が腫れてる印象がありました。女の子だし卵塞(卵を産めずにお腹で詰まること)を疑いました。しかしレントゲンでも卵らしきものは写りません。そう、これは卵巣鬱滞です!卵巣鬱滞とは、卵
男の子のウサギを飼っている方、必見です!女の子のウサギは子宮癌が多いのは有名です。従って、若い時期での避妊手術が推奨されます。一方で男の子ウサギも、精巣のトラブルが案外多いです。飼い主さんは注意してあげてくださいね。最近遭遇した二例をご紹介します。<ケース1精巣腫瘍>中高齢のオスウサギは、時々、精巣のチェックをしてください。片方だけ大きくなっていませんか?この子の場合、左の精巣が右の精巣よりはるかに大きくなっています!これは左の精巣が腫瘍(癌)にな
チンチラのPちゃんは、皮膚科の症状で来院しました。「口のまわりの皮膚が濡れている、荒れている」とのことでした。確かに口の周りの皮膚が赤くなり、よだれで濡れています。口の周り、よだれ、、、、と聞くと私たち獣医師はピンときます。「これは歯が悪いのではないか?」と。飼い主さんの話を伺うと、「口を気にしている様子がある」「食欲が少し落ちている」とのことでした。口を開けて奥歯を観察すると、下図のようになっていました↓奥歯(臼歯)の不正咬合(かみ合わせが悪い
寄生虫には二つの分類があります。内部寄生虫と外部寄生虫です。一般的に寄生虫と言われてイメージされるのは、「腸に寄生する幼虫」ではないでしょうか。これは内部寄生虫(体内にいる寄生虫)です。反対に、皮膚や体毛に寄生するダニやノミなどの寄生虫がいます。これを外部寄生虫(体外にいる寄生虫)といいます。今回の主役は外部寄生虫です!!<ウサギの外部寄生虫>先日、「背中に沢山フケがでる」とのことでウサギさんが来院されました腰のあたりが脱毛しています↓拡大して
ウサギの換毛は、食滞注意報!これはウサギの飼い主さんが覚えておきたい格言です食滞とは、何らかの原因で食べ物の消化が滞ることです。ウサギは本来、沢山食べて、沢山消化して、沢山排便する動物です。だからこそ、牧草のような栄養価の低い粗食からエネルギーを産生できます。従って、食滞は非常に重大な問題です。食滞の原因は様々ですが、換毛の時期は明らかに食滞が多いです。毛繕いをする際に、通常よりも多く毛を飲み込んでしまい、消化管機能が悪くなる為です。飼い主さんにおかれましては、換毛が来た時は気持ちの準
ご飯待ち💕彼が1番真剣になる時間です(笑)もうちょっと待っててネ♡昨夜は、おひとり様で映画に行きました👍一緒に行けなくても、映画のチケットは購入してスマホのLINEに送ってくれる旦那様😅🙏✨感謝です❣️シーズン1からシーズン4まで全部見たので、ファイナルは絶対に見逃せないと思いました…😤そう来たか‼️というラストでした😰これ…主役が代わって、まだ続くのかな?明日は、久々の現地開催のセミナーです❣️お勉強はもちろん、会いたい人がたくさんいるので、楽しみです❣️遠すぎて分からな
モルモットには独特な腫瘍があります。それはオスメス関係なく発生する乳がんです!乳がんと聞くと、人間の感覚では女性を思い浮かべますよね?しかしモルちゃんたちは雌雄関係なく発生します。むしろ、オスの方が多いのが特徴です。<ケース1:オスの乳がん>モルモットのLちゃんは男の子です。下腹部のしこりが数ヶ月で大きくなったとのことで来院されました。腫瘍の表面が擦れて、自壊(壊死して感染・出血すること)しています↓腫瘍の周りをくり抜くように摘出します。レ
近年、犬猫の健康診断は世間的に普及してきたように思います。健診で早期発見できる病気は多く、犬猫の長寿に間違いなく貢献しています。犬猫の次に飼育頭数が多いのが、ウサギです。しかし!第三勢力のウサギさんに関しては健康診断があまり普及していません。当院はウサギの診療にも力を入れており、健康診断を推奨しています。そこで今回はウサギの健康診断を紹介しますね。モデルになってくれたのは5歳の男の子、Mくんです。緊張気味にご登場。まずは体のチェックです。胸の音を
モルモットには厄介な病気があります。それが、「皮下膿瘍」(ひかのうよう)です。皮下膿瘍は、皮膚の下にできる膿の塊です。クリーム状の白い膿が多量に貯留します。膿は細菌感染の結果起こります。従って多くの動物では、抗生剤を投与すれば治ります。しかし、モルモットはそうはいきません。膿瘍の中心部まで抗生剤が浸透しないため、お薬だけでは治りません。その為、外科的な処置が必要になります。そしてその外科処置がちょっと独特なのです<皮下膿瘍の治療例>スキニーモルモット
お迎えしてから2週間後くらいから目の下にクマのような黒さがでて、目も閉じることが多かったり片目だけとじるようになった時がありました。(参考資料)すぐに病院にいくと、結果は目になにか入って炎症かな?と診断されました。目薬をもらいしたら2日後にはなおっていました!なにもないに越したことはないですが、違和感を感じたら病院にいく方が安心かと思います。良くなってほっとしています。