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モルモットの去勢手術をご紹介します!モルモットの去勢手術には、犬猫とは異なるコツがあります。そのコツとは、ずばり、鼠径輪(そけいりん)の封鎖です!精巣は、鼠径輪を通じて、お腹から陰嚢にぶら下がっています。下のイラストの緑が鼠径輪という穴です。この穴を通じて、お腹と陰嚢は繋がっています↓ところが!モルモットは他の動物に比して、鼠径輪が大きいのです!去勢手術で精巣を摘出すると、鼠径輪がぽっかり穴になります。術後に陰嚢の中に、腸管が落ちて嵌ってしまうことがあります。これを陰嚢ヘルニア
モルモットの「腰」には「毛包上皮腫」という腫瘍が多いです。モル飼いの方は覚えておきましょう!毛包上皮腫とは毛包上皮腫腫は、その中にクリーム状の角質を溜め込むのが特徴です。つまり、腫瘍の中身はほとんどが「皮膚の垢」みたいなものです。表面に火山の噴火口のような穴があり、圧迫すると中身がブシュっとでてくることもあります。良性腫瘍なので、綺麗に手術すれば完治します。この腫瘍は、他の動物でもありますが、モルモットに何故か多く、しかもほとんどが腰の部分です!実例紹介M
じわじわと飼育頭数が増えているのがミーアキャットです!好奇心旺盛で活発、元気いっぱい明るい性格です。そんなミーアキャットちゃんの難点が、「男の子がクサい」ことですミーアキャットのお尻には臭腺という匂い袋があります。これが匂いの元です。最近、この臭腺を摘出する手術の依頼が多いです。この手術を受けていただくと匂いが8割位減ります!この手術をしている病院が少ないため、遠方からも当院にお越しいただいております。そのため、多くの手術件数を積むことができ、手術法が確立してきました。手術をイラス
ウィーン、ガガガ、キーンカンカンカンカン深夜に鳴り響く工事現場の様な音。これは、カメの開甲手術の音なのです!ヘルマンリクガメのMちゃんは、「お尻から何か出ている」ということで来院されました。これはカメの卵管脱という病気です。卵管は、哺乳類でいうところの子宮にあたります。卵巣や卵の病気で異常に力んだりすると、卵管が総排泄孔から飛び出してしまいます。Mちゃんの場合も飛び出した卵管から出血があり、深刻な状況でした麻酔をかけて、甲羅を開けます。哺乳類だと開腹手術ですが、カメの場合