がん患者の家族は第二の患者と言われたりするらしい。私はとにかく妻がストレスをできるだけ溜めずに治療ができるように、そして妻の希望でもあったので病気のことは基本伏せていた。つまり私がこの件で相談できる相手は1人もいなかった。ウィッグとキャップで過ごしていたのもあり、キャップを外さなきゃいけないような家族の集まりにも徐々に行かなくなった。私の兄弟が子供を連れてくるから、そこも気を遣った。生涯職人といった父と、常に父をたてる母と言ったら構図なので、私が両親とぶつかることも増えてきた。現在では実の両親の