ブログ記事2,062件
珍しい部類に入る面。癖が強く使われる曲も少ないため、鼻瘤悪尉や鷲鼻悪尉に比べて江戸期に作られた写しは少ないように思われます。この型で有名な古作は観世宗家や大聖寺前田家旧蔵(文化庁保管)などでしょうか。今回の直接の手本は無銘ですが江戸中期の洞水打と思われる面。技術の高さは現代作家と比較になりません。。その時代の美意識が反映されたのか、上記の古作より皺を少なくし、瞳脇の朱を胡粉の白に変えるなど、異様な雰囲気を和らげようとした工夫がみられました。しかし異様怪異な相貌こそ持ち味と考え、能面調
ほぼ彫刻の仕上がった是閑の小面の写し。同じもの作って何が楽しいのかと問われると、答えに窮しますが、面白いことばかりです無いのは事実です。どんな名人が打った写しでも必ず個性は出てしまうので、経験の浅い拙作は当然同じ顔にはなりせん。それを承知で挑戦することに面白さと怖さを感じるのがこの仕事を続ける動機です。色の感覚が弱い自覚があるので、写真や記憶で色を写すことには自信がありません。是閑独特の白く研ぎ上げられ古色が殆どない肌は、河内のように刷毛目や古色に工夫を凝らしたそれとは対照的な表現。
何の面かおわかりでしょうか。増女でも若女でもなく、名称から想像するような増髪とも異なる雰囲気。子供の頃から写真集を見ながら何となく魅かれてきた面ですが、ここ数年の巡り合わせにより制作を始める気になったというか、条件が揃ったので勢いで先ず一面。彩色することで印象を変えることは可能ですが、似ていくか離れていくか、作者の腕というより厳しい目が結果に現れるのでしょう。左右の非対称は強い部類に入りますが、一見そう見せない、不自然さを感じさせないのが名品たる由縁でしょう。本面の裏は鉋目を消した平滑
1月の記事でアップした小面が完成しました。今まで掛かりきりなわけではなく、合間に手を入れていたものです。彫刻の本面は昨年11月の記事に載せた江戸中期?に作られた小面で、その面から採取した型紙を使っています。ちなみに武蔵野市の教室で最初に打って頂く手本はこの小面です。彩色は金春本面の小面、いわゆる雪の小面を写した河内や近江、洞白など江戸期の名工の作品を参考にしています。わたしにとっては龍右衛門などといっても現実味がありません。(申楽談義に龍右衛門は尉や男面の作者と書かれており、女面の作者
月一回の更新を目標にしていましたが、二ヶ月空いてしまいました…完成した「小面」天下一是閑在印の写し。直に写す機会を頂き印象に残ったのは、彫刻彩色ともに江戸時代から現代まで最も多く写されてきた「雪の小面」の系譜を持つ面とは大きく異なっていたということです。下膨れが強めであることは一見して気づくのですが、下瞼の作りは直線的で雪系?の面のような技巧的な表現はされておらず(1月の記事のあり)一種古様な印象。曇らせたらときにその違いは顕著です。鼻幅は特に大きいわけではないのですが、小鼻の縦の長さが
最近の我が家の様子。1テレビゲームをめぐって姉妹喧嘩。2三女、仲裁。3仲直り。4567ドア越しで喧嘩。8三女、おしっこ我慢法を伝授。9お菓子の取り合いで喧嘩。10仲直り。11テレビ番組、何を見るかで喧嘩。12仲直り。13もはやもうよく分からない理由で喧嘩。1415ビー玉のような感情のない目をして意識を遠くに飛ば
我が家の長女・理子(5歳)は、「みんな大好き!」と言う、とても人懐っこい子です。どこに行っても可愛がられる、羨ましい性格。親戚のあちらこちらから遊びにおいで、お泊まりにおいで、と楽しいお誘いの声がかかる。今まで、娘が一人で泊まれた場所は、私の実家。私の叔母宅。年に数回会う叔母宅には、娘より1歳年上の外孫がいる。その子が遊びに来ていると、娘にお声がかかる。喜んでお泊まりに行く娘。先日、そんな孫の様子を見た義母の顔は、まるで能面のようだった・・・。そして、一言。「私なんて、理
診断後最初の薬はレキサルティ1錠でした。2週間後から娘に異変が現れました。幻覚や幻聴(悪口)は少し良くなってきたが、人と話せなくなってきたと言うのです。どう言う意味か聞くと皆んなの和の中で話していても、皆んなの話についていけない。理解できないと言うのです。そして、頭がボーとして何だか生きてないみたいと、、、もう愕然としてすぐに先生のところに行きました。最初飲み始めはそうなるが慣れてくるから続けていきましょうと言われました。その後、娘の顔から能面の様に表情が消えて行きました。娘は話しに付いていけ
2024年2月28日フォト39けやき会ブログNo.248旧家で日本の伝統文化お雛様撮影をさせていただく思いがけないお招きをいただき、「お雛様を飾っているので撮りに来てください」と言われ、厚かましくもお訪ねすることに。そこは、大きな家が建ち並ぶ地域の中にある旧家で、門扉の前で迎えていただいた家人の案内で、お庭を通り玄関口へ通される。上がり框をまたぐと、ホールから各部屋などのいたるところに人形が置かれ、まるで人形博物館に訪れたような空間に衝撃を覚える。■撮影実施日2
先日の「三人の会」にて、谷本さんが「求塚」を舞われたのですが、ツレを勤められた坂口さんに僕の持っている小面を使ってもらった。実は入手してからこれが初使いだった。その際に「鼻の穴が小さく角度が悪い。高く着けると鼻が裏に当たる」などの感想をもらったので、見市さんの工房に持参して見ていただいた。お話を伺うとこの小面自体は江戸時代の作なのだが、恐らくすごく古い型の小面を写したのではないかと言われた。能面の裏の彫り方は、江戸以前と江戸以降でかなり変わるのだそうで、彫り方を見ることでその作の時期、も
「三日月」というと武将の怨霊を品位ある姿で表現するに相応しい面という認識ですが、この面を打っていて、神の顔として生まれた理由がわかったような気がしました。恨みというより威容というか。面幅が広くエラが張って見えますが、顎先は細く尖っているので、端正な印象もあります。大きな目は包容力と力強さを表すためでしょうか。生反りで仕上げた裏。江戸期の並の作程度の雰囲気にはなったでしょうか…彩色の工程です。上は胡粉下地が完了した段階に目の金具を仮置きした状態。ここまでは頑張れば何方でもできる普
2021年新作!DualFlow(デュアルフロウ)DFR-116「sexualring」¥9,900(税込)全長約9mm能面・小面の口元がモチーフ。ブランドが得意とする部分的に切り取ったセンス溢れる作品。細みなので男性女性問わず着用できるリングとなっております。9千円という魅力的な価格です!気に
第35回記念彩アート展本多象香、山口順正,江津守人氏の作品ですおはようございます東京世田谷は小雨ですやや寒いですね午後まで止みませんね、お気をつけ下さい。本日の作品は本多象香さんの能面山口順正氏の写真、江津守人氏の仏画です、三者三様です、お楽しみ下さい。さて今朝もやや遅く起きました,約8時間以上ですねいつもは早く目が覚めますが中々起きれませんですね、まだ疲れが残っていますね、今日も少し体を休めます、火曜日の個人指導に備えます、こんなに疲れが出るの
舞浜駅に着くと一目散にパークを目指します帰りは早く帰宅する為に舞浜駅の階段を駆け上ってホームに向かいますそんな感じですので舞浜駅でのんびりとする事はまずありませんそんな中で先日は舞浜駅の自販機の写真を撮ってました自販機には何が置いてあるのか❓拡大して見てみましょう🔎こちらはファッションリングだそうですこのプーさんは何か怖くてあのホラー映画を思い出しました↓ダンボのお鼻はリングとしては邪魔かもですねこちらはスマホグリップです👇そのお隣はチャームかと思いましたら繋
相変わらず、能面作業は続いています。これから左右のバランスをとっていくのですが、たまたま見てた動画からこんな工具を見つけました。商品名は「型取りゲージ」これを使って、立体物に当てるとこうなって。その状態をキープしたまま図面に落とすこともできます。同じ方法を用いて左右を調べると、これから落としていく箇所も簡単に分かります。そうして、落とす箇所に印を付けておけば、次回の作業も楽になりますしね。今から700年ほど前には完成された能面ですが、工具や技術については日々進化しており、それを使わ