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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1(気象庁HP:知識・解説>防災気象情報と警戒レベルとの対応についてより)上図は段階的に発表される防災気象情報と対応する行動についてまとめた図になっています。この図と図14とを見ながら問題を考えてみます。まず志摩市から見ますと、市の全域が黄色で示されており、キキクルでは注意【警戒レベル2相当】となっています。これに対応する警報・注意報は「大雨警報に切り替える可能性が高い注意報」ということで下枠からエ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)「一般気象学」p171、図7.5「風の南北循環」を見ながら考えてみます。対流圏下層では南北の緯度30°付近から赤道付近に向かって吹く東よりの風があって、この風を「貿易風」とよんでいます。またこの南北の貿易風が収束する領域のことを「熱帯収束帯」とよんでいます。この付近では、暖湿な空気が収束するため対流活動が活発で、熱帯収束帯で上昇した空気は対流圏界面で南北それぞれ発散して南北の緯度20°〜30
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)冬にシベリア付近に現れるシベリア高気圧は、ユーラシア大陸北部において主として放射冷却によって形成される対流圏の下層1000〜2000m程度の背の低い寒冷な空気で満たされた高気圧です。したがって、本文の内容は誤りとなります。(b)冬型の気圧配置が強まったときに、日本海上に北西季節風が収束して、積雲や積乱雲から構成される帯状の雲域となって現れる収束帯のことを、「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」と
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識初めに問題に入る前に、混合比、温位、相当温位について触れておきたいと思います。まず、混合比は混合比(q)=水蒸気の質量/乾燥空気の質量で表されます。これを湿潤空気の気圧(p)、水蒸気圧(e)、乾燥空気の分圧(p-e)で表す場合の混合比(q)は、q=0.622×(e/p-e)ふつうe/pは0.04を越えることはなく、つまり水蒸気圧は湿潤空気の気圧より2桁小さく、分母のeは省略することができ、q=0.
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)以前、第62回試験・一般知識・問8(a)のところで、対流圏下層では南北の緯度30°付近から赤道付近に向かって吹く東よりの風があって、この風を「貿易風」とよんでおり、またこの南北の貿易風が収束する領域のことを「熱帯収束帯」とよんでいることについて述べました。また、暖湿な空気が収束するため対流活動が活発で、熱帯収束帯で上昇した空気は対流圏界面で南北それぞれ発散して南北の緯度20°〜30°付近の「亜熱帯高
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識水防法(国の機関が行う洪水予報等)第10条第1項気象庁長官は、気象等の状況により洪水、津波又は高潮のおそれがあると認められるときは、その状況を国土交通大臣及び関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(以下「報道機関」という。)の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。第2項国土交通大臣は、二以上の都府県の区域にわたる河川その他の流域面積が大
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識まず初めに、温度風についての概要を触れておきたいと思います。温度風とは、実際に吹いている風ではなく、「ある2つの等圧面における地衡風の差」のことであり、等圧面間の平均気温分布における等温線と平行になります。また温度風は下層側の地衡風のベクトルの先から上層側の地衡風のベクトルの先に向かう形で、北半球では、高温部を右側に見る温度風のベクトルとなります。これを踏まえて、今回の問題の模式図に基づいて解答へ導くた
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)まず、発達した積乱雲により強い雨やひょうが降ることにより農作物、建物、車などが被害を受けることがあります。ひょうが降る条件として、本文にある「発達した積乱雲の存在」ともう一つ、概ね5月〜7月の「高すぎない気温」があげられます。積乱雲が発達しますと、雷が発生し落雷による災害のおそれがあるわけですが、これに付随して発生する突風や降ひょうによって災害が起こるおそれがあるときは、大雨注意報ではなく、雷注意報を
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2まず、図8の3つの状態曲線が、秋田、館野、松江のいずれかは現時点で不明であるものの、(A)の状態曲線において、気温と風向の鉛直分布から判断される最下層から2つ目の前線面の高度は何hPaか気温分布から考えてみます。前線面では、寒気の上空に暖気が流れ込みますと、暖気と寒気の接する部分に遷移層が形成され、その中では気温減率が小さい気層、すなわち安定層が見られます。また場合によって気温の逆転が見られ逆転層が見
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識まず、気象衛星赤外画像および水蒸気画像の特徴について簡単に触れておきたいと思います。赤外画像は、地表面、海水面、雲から放射された赤外線、すなわち地球放射をとらえて画像化しています。一般知識で学習した「ステファン・ボルツマンの法則」では、ある物体が黒体であれば、その放射量は物体の絶対温度で決まる、ということでした。気象衛星はこれを利用して放射量を測定し物体の絶対温度(輝度温度)を求めます。しかし雲は完
こんばんは。早速ですが、考えて見たいと思います。第62回試験・一般知識(a)「一般気象学」p208、図8.4「積乱雲の生涯における各発達段階の特徴」の図を見ながら考えてみます。図では孤立した積乱雲が成長期、成熟期、減衰期の3段階を経て一生が終わることを示しています。この中の成熟期においてもその水平スケールは10km程度で、時間スケールは30分から60分です。したがって、本文の内容は誤りとなります。(b)まず、「一般気象学」p71図3.13「湿潤大気の静的安定性
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)気象レーダーは、上空の降水を捉えてそれを降水強度に変換して、広範囲を面的に連続して観測ができるという特徴があります。しかし、気象レーダーによる降水の観測は、アメダスなどに設置されている雨量計に比べると、観測の精度が高くないのもそうなんですが、地形(グランドクラッター)や海上の波(シークラッター)による反射をも降水として認識してしまうという欠点もあります。(大阪・高安山気象レーダー観測所2018.
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)まず、「一般気象学」p254、図9.4「中層大気のラグランジュ的子午面循環の模式図」を見ながら考えてみます。オゾンは、大気中にある酸素分子が、太陽光線に含まれる紫外線を吸収して光解離を起こし、再び酸素分子と酸素原子が結合することによって生成されます。このため太陽光線が垂直に近い方向から入射する低緯度帯の成層圏内で多く生成されます。特に図の高度20km付近までの下部成層圏では、低緯度から中・高緯度に向かう流
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)「一般気象学」p251の図9.1「1月における経度平均温度の緯度高度分布」を見ながら考えてみます。これによりますと、本文にあります通り、経度方向に平均気温が最も低い領域が赤道付近の高度15km(10km〜20km)付近、すなわち赤道付近の上部対流圏から下部成層圏に見られることがわかります。これは、低緯度において対流活動が活発でハドレー循環の上昇流域にあたり、対流圏界面の高度が15~17km付近と
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)(気象庁HP:令和5年度数値予報解説資料集p34より)上の2つの図を見ながら考えてみます。数値予報では、前回の予報値を第一推定値に利用してデータ同化(客観解析)を行うことで解析値を作成し、さらに初期値化を行なって初期値から予報計算を実行して次のデータ同化の第一推定値として利用するということを繰り返して解析精度が保たれています。この繰り返しのことを「解析予報サイクル」とよんでいます。観測点
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2大気の静的安定性につきましては、大気の熱力学、図として一般気象学p71の図3.13「湿潤大気の静的安定性」で学習しましたように、気温減率が湿潤断熱減率より小さい、すなわち立っている状態であれば「絶対安定」、乾燥断熱減率より大きい、すなわち寝ている状態であれば「絶対不安定」、乾燥断熱減率より小さく、湿潤断熱減率より大きければ「条件付き不安定」ということでした。(A)これを踏まえて(A)の状態曲線から
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1今回は本文を読みながら、空欄に入る適切な語句を考えてみます。(第1段落)まず、「図1によると、九州の西には前線を伴った1014hPaの低気圧があり、20ノットの速さで(①)に進んでおり、進行方向前面にあたる鹿児島の現在天気は弱い(②)となっている。」とあります。1014hPaの低気圧に伴う温暖前線の右側にある白抜きの矢印がその進行方向を表しています。読み取りますと東北東とも東とも読み取れる微妙な進行方向ですが
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)気象業務法(気象予報士となる資格)第24条の4試験に合格した者は、気象予報士となる資格を有する。(登録)第24条の20気象予報士となる資格を有する者が気象予報士となるには、気象庁長官の登録を受けなければならない。現在、気象予報士を目指して勉強をされておられる方でご承知の方は多いかと思いますが、気象予報士となる資格を規定した気象業務法第24条の4では、「気象予報士試験に合格した者は、気象予
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)「アルベド」とは、宇宙空間から地球に入射する短波放射量のうち地球によって反射された短波放射量の割合のことをいいます。地表面状態の変化として、例えば気温が低下して地球表面の雪や氷の面積が増大しますと、そのアルベドが大きくなることが挙げられます。つまりアルベドが大きくなることによって太陽からの放射エネルギーの吸収が減り、さらに気温が低下して寒冷化となり、全球平均気温が下降することになります。これを「アイス
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識まず、問題に入る前に、ウィンドプロファイラとはどういう観測機器なのか、概要に触れておきたいと思います。(ウィンドプロファイラ美浜(和歌山県)2019.02.04美浜のウィンドプロファイラへゆくより)ウィンドプロファイラは、地上から上空に向けて電波を発射し、大気中の風の乱れなどによって散乱され戻ってくる電波を受信・処理することで、上空の風向・風速を測定する機器です。雨が降って
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)「一般気象学」p185、図7.16「発達中の地上低気圧と500hPaの気圧の谷の相互位置」および、図7.17「上図発達中の低気圧に伴う雲域」を見ながら考えて見ます。まず、地上天気図の寒冷前線は、温度の異なる気団の間の遷移層の暖気側の境界が地表面と交わるところに描かれます。したがって、寒気側とする本文の内容は誤りとなります。(b)寒冷前線に伴う降水域は温暖前線に伴う降水域に比べて幅が狭いことが多い
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識今回は、本文を読みながら、(a)(b)(c)の空欄にあてはまる語句を考えてみます。まず、「図A、図Bより、波長(a)の紫外線は、大気上端から対流圏界面付近までの層の中でほぼ吸収されてしまい、地表面付近にはほとんど到達しないことが分かる。」とあります。(気象庁HP:紫外線とは「各領域の紫外線とオゾン層の関係」より)上図のように紫外線は波長域ごとに分類されており、波長の長いほうからUV-A(0.40μ
こんばんは。今回は、図8の(A)(B)についての問題です。この両者の状態曲線の1000hPaから600hPaの範囲における静的安定度の特徴を両者の違いに着目して述べよ、という内容で、明確な条件付き不安定の範囲が100hPa以上あるときには、その範囲を20hPa刻みで言及せよ、と但し書きがあります。一般知識の大気の熱力学の復習になりますが、しっかり知識が定着しているか考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)表面雨量指数とは、短時間強雨による浸水危険度の高まりを把握するための指標です。降った雨が地中に浸み込みやすい山地や水はけのよい傾斜地では、雨水が溜まりにくいという特徴がある一方、地表面の多くがアスファルトで覆われている都市部では、雨水が地中に浸み込みにくく地表面に溜まりやすいという特徴があります。表面雨量指数は、こうした地面の被覆状況や地質、地形勾配などを考慮して、降った雨が地表面にど
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2今回は、本文を読みながら、空欄に入る適切な語句または数値を考えてみます。(第1・第2段落)図1の地上天気図では、前線を伴った低気圧が秋田沖および九州付近にあって、発達しながら東に進んでいる。また、沖縄の南から日本の南にかけて停滞前線がのびており、南西諸島では雨を観測している。低気圧が接近している秋田の現在天気は(①)雨で、気圧は(②)時間前に比べて3.6hPa下降している。一方、東京の現在天気は晴れで、(
こんばんは。先月の8月25日に行われました第62回気象予報士試験の解答例が本日、気象業務支援センターから発表されましたので、当ブログ「てるてる風雲録」も本日から、次回2025年1月26日に行われる第63回気象予報士試験まで、今回の試験問題を中心に採り上げ、考えてみたいと思いますので、宜しくお願いします。今現在、受験勉強をされていて次回の合格を目指しておられる方はもちろん、これから受験を考えておられる方で勉強を始められるきっかけとして当ブログを利活用いただければ大変うれしく思います。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問3今回は、図12(右)の13日2時のレーダーエコー合成図で、紀伊山地の南東側に見られる北東ー南西方向に帯状に延びる降水強度20mm/h以上のエコー域について、図11を基に、気温の分布と風の分布に分けて、帯状のエコー域とその両側の特徴を述べよ、という問題です。(気温の分布)前問の問3(2)において、12℃の等温線をアメダスのデータを基に作図しましたが、その結果を含めてエコー域とどう対応しているのか見てみま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず、(A)について見ますと、湿数は全層にわたって湿潤で、図6(上)の予想においても湿数3℃以下の湿潤域と700hPaと一致していること、また地上における風向については、図4(下)の等圧線の走向から北から北西と推定され、状態曲線でも地上付近で弱い北から北西の風向となっていることから、秋田と判断されます。したがって、(A)は秋田となります。次に(B)について見ますと、(2)でも考察しましたように、風向が全層
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)(気象レーダー(大阪・高安山)2018.03.22大阪・高安山のレーダーへゆくより)気象ドップラーレーダーは、アンテナを回転させながらパルス状の電波を発射し、半径数百kmの範囲内に存在する雨や雪を観測しています。発射された電波は、雨や雪といった降水粒子にあたりますと散乱(レイリー散乱)が起きます。このうちレーダーの位置する方向に跳ね返って戻ってきた電波(後方散乱)があり、これを捉えて分析する
こんばんは。今回は、12時間後と24時間後の地上予想図において、朝鮮半島から、東日本あるいは西日本の日本海側にかけて収束帯があり、、それに伴う降水が予想されていることについて、この収束帯の30日9時から21時にかけての予想に関して、①では収束帯が日本海側の海岸線と交わる点の30日9時から21時にかけての移動方向を解答し、②では収束帯が21時に日本海側の海岸線と交わる点の、両側における地上の風向と風速を推測して、風光と風速の特徴を、両者の違いがわかるように述べよ、という2つの問い