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春の味覚ホタルイカ様々な料理に使われ、この時期を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。ホタルイカは日本海の広い範囲で獲れ、漁獲量では兵庫県が浜坂漁港が一番です。しかし味わいとしては富山県が一番と言われていて、私もそう確信しています。富山湾のホタルイカは、定置網で獲るので、傷がつきにくいので状態が良く、ボイルの技術も高いと言われています。富山湾のホタルイカ漁は3〜5月にかけて行われます。普段は水深200〜700mの深海に生息しているのですが、
大好きな方も多い『しめ鯖』しかし、しめ鯖を食べて、激しい腹痛、胃痛に襲われた人もいるかと思います。これはさばアレルギーの可能性もありますが、多くの場合は寄生虫「アニサキス」の影響です。『サバを酢で〆たら、アニサキスは死滅し、あたらない』と料理人にも関わらず、今だに勘違いしている方がいます。酢で〆たからといってアニサキスは死滅しません!人命を預かっているにもかかわらず勉強不足も甚だしいものです。アニサキスはサバだけではなく、さんま、アジ
煮魚は、たっぷりの日本酒に醤油、みりんなどの調味料、さらに生姜や、葱などを加える。これらを入れるのは魚の生臭みを抑える働きがあるからです。魚の生臭さの原因となるものは、トリメチルアミンという物質で、鮮度が落ちてくると臭みが出始め、時間と共に増していきます。日本酒や醤油を入れるのは、もちろん味付けの意味であるが、トリメチルアミンを中和する目的でもある。醤油のpHは4.6〜4.8位、日本酒のpHは4.0〜4.2位で酸性であり、アルカリ性のトリメチルアミンを中和してくれるのである。
油抜きとは油揚げを湯にくぐらせたり、熱湯をかけたりして表面の油をとることです。プロの中でも「油抜きを必ずしろ!」という方もいるのですが必ずしも必要ではないと私は考えます。昔は油揚げは、古い油で揚げてつくられていました。古い酸化した油を使うと、油ぎれが悪く油っぽくなり、風味も悪くなります。そのため、油抜きは必要な工程でした。しかし最近の油揚げは新しい油で揚げて作られ、そのままでもおいしく食べることができます。ただ、油抜きをすると、しっとりとして、味も染み込みやすく
うるち米は炊いて作りますがもち米を使う、赤飯やおこわなどは蒸して作ります。これにももちろん理由があります。うるち米は吸水させた後、1.1〜1.2倍量の水を必要としますがもち米は0.7〜0.8倍量の水で仕上げることができます。水分が少なくても仕上げることができるので蒸して作るのです。そしてもち米はアミロペクチンというでんぷんが多く粘りが強いです。釜で炊くと、釜底部分のもち米に先に火が入ります。釜の中の水分は強い粘性をもつようになり、水の対流が起きにくくなります。すると
タコの食味はとても良いが焼いたり、煮たり、加熱すると硬くなるという特徴がある。そこでタコを柔らかくする方法としてよく用いられるのが加熱前に、叩くという方法である。文字通り、すりこぎ棒なのでバンバン叩いて繊維を破壊するのである。長年、漁師たちは岩礁にタコを投げつけて、身を柔くして食べていたそうです。そしてもう一つの方法が冷凍することである。理科の授業で習ったと思うが、凍った水は、液体の水よりも容積が大きくなる。同じように、タコに含まれている水分も、冷凍することで容積を増