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「スランプによる自殺か?」流行作家の失踪記事が誌面を踊る。その頃、彼は海辺に伏せていた。溺死?いや、死んではいない。顔をあげた彼の目に遠くでたたずむ着物美女が映る。次の日、女の頬の涙に惹かれる。明くる日、女の手を握る。さらに別の日、女の裸に驚く。そして、書類に判をつく。女経物を高く売りつける女1960年市川崑監督山本富士子船越英二野添ひとみ女性の魅力たっぷりのオムニバス映画「女経」2話目。市川崑監督の撮る女優さんは絶品「黒い十人の女」も最
俗に言う新解釈「忠臣蔵」。赤穂浪士はこれまで数えきれないほど映像化されてきただけに、良くも悪くも比較されやすい作品。そのため、新解釈や新たな視点を打ち出しても、全然華やかさがないね。結局は新説というより、コピーのまたコピーといったところではないか。それにもう一人の主人公である吉良上野介の影が薄すぎるので、西村晃が気の毒。私的には片岡千恵蔵、萬屋錦之介の1961年版と、大石内蔵助を市川右太衛門が演じた「天の巻・地の巻」が良いかな。高倉健は何をやっても高倉健で、時代劇っぽくない。こ
市川崑監督の金田一耕助シリーズ、また角川映画の記念すべき1作目また70年代の横溝ブームの先駆けとなった作品「犬神家の一族」1976年公開/146分/日本(米題:TheInugamiFamily)監督:市川崑脚本:長田紀生/日高真也/市川崑原作:横溝正史『犬神家の一族』製作:市川喜一製作総指揮:角川春樹音楽:大野雄二主題歌:愛のバラード撮影:長谷川清編集:長田千鶴子製作会社:角川春樹事務所配給:東宝キ
今年の10月27日から11月5日まで、東京国際映画祭が開催されました。上映部門の中に「日本映画クラシックス」という部門があり、そこで『生誕100年三島由紀夫特集』として4本の作品が上映されました。◎三島由紀夫さんの『金閣寺』が原作の、市川雷蔵さん演じる吃音症の青年僧が国宝寺院に放火するに至るまで、相克する感情に揺れる様を入念に描いた名作、市川崑監督『炎上4Kデジタル修復版』(1958年)◎市川雷蔵さんが『炎上』に続き、三島文学に挑んだ現代劇で、懸命に剣の世界に邁進する主人公の
吉岡秀隆さんが金田一耕助を演じるNHKドラマ『悪魔の手毬唄』が近々放送されるそうです。新しい映像化を楽しみに待ちながら、どうしても思い出すのは、市川崑監督、石坂浩二さん主演による1977年公開の映画版です。この映画を思うとき、私の頭に浮かぶのは、ある一人の女の顔です。青池リカという女の、安らぎのない死に顔なのです。『悪魔の手毬唄』は、鬼首村という閉ざされた村の中で、一人の女が背負った23年の情念を描いた重く哀しい物語です。今回は、この映画版『悪魔の手毬唄』について少し呟いてみたい