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ご訪問ありがとうございます。心理カウンセラーの井上太一です。心理学に家族療法(FamilyTherapy)という分野があるのですが、この基本的な考え方に「家族システム論」というのがあります。難解な専門用語をあまり使いたくないので、たいへんざっくり言うと、家族をひとつの生き物——(家族の)メンバー同士の相互関係で成立している、生きたシステムと考えるんですね。たとえば長男に何か問題が生じた場合、その問題の根本的な原因は、長男個人ではなく、問題を維持してしまう家族のシス
005.家族は「システム」?―システム論的アプローチとは何か―「家族」という言葉を聞いたとき、多くの方がまず思い浮かべるのは、父や母、子ども、あるいは兄弟姉妹といった、血縁で結ばれた個々の“人”かもしれません。あるいは、自分にとっての「いい家族」「つらかった家族」という“感情的な印象”が先に立つ方もいらっしゃるでしょう。しかし、心理学や家族療法の分野では、家族を「ひとつのシステム」として捉える視点があります。これは、個々の人ではなく、彼らの間にある“関係性のパターン”や“相互作