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「「安吾さんの太平洋戦争」半藤一利著PHP文庫」著者の半藤一利さんは、戦後東大を卒業して文藝春秋の駆け出し編集者だったとき、坂口安吾の担当になります。坂口さんとお酒を交わしながら、歴史の話なんかをしたのでしょう。半藤さんは、坂口さんを初代歴史探偵と尊敬し、自分もやがて歴史探偵になっていきます。安吾さんは、戦時中、一貫した姿勢だったようです。昭和12年、似中戦争が勃発し、日本は神国であると言われた時に、「日本精神も今日では必然的に世界精神に結びついている。また結びつかざるを得
自然の中に身を置くと真理がみえてくる・・・・・・・・・・(草にすわる)八木重吉わたしのまちがいだったわたしのまちがいだったこうして草にすわればそれがわかる・・・・・・(悠遊)相田みつを空を見上げてごらんゆったり悠遊雲もゆうゆう鳥も悠遊小さな自分がわかるから・・・・・(光る海)坂村真民責めるな責めるな決して責めるな責める心が起きたら海を見にゆこうすべてを受け容れ光り輝く海を・・・・・・『風と光と二十の私と』坂口安
私はいつも神様の国へ行こうとしながら地獄の門を潜ってしまう人間だ。一昨日、ツイッターで触れた、坂口安吾の短篇、「私は海をだきしめていたい」の書き出しである。巧いというか、思いついた瞬間、本人も唸ったのではないか。人生って、そういうものだよなって意味で。また、身につまされる人もいる一文だと思う。高い理想を抱きつつ、逆の現実に堕ちてしまってる感覚。自分はもう「神様」も「地獄」も信じてないし、そのほうが楽なこともわかってるつもりだけど、理想と現実の落差というか、振れ幅にこそ
深夜にししょーです。日曜日は天気が良くてお花見日和でしたね。桜がはらはらと舞い散る様も情緒があって良いですが、夜の桜はまた表情が違って好きです。夜の桜は白く浮かび上がって何だか近寄りがたい感じがします。風が無い静かな夜に桜を見上げると・・・季節外れの雪が降っているのにいつまでも落ちてこない。時間が止まってしまったような、そんな気持ちになります。何も動かなくて音も無い中で自分だけが動いているのはとても奇妙な感じ。桜はとても綺麗なのになぜか怖い。夜に浮かび上がる桜は幻想的ですが、
読書履歴と個人的なカテゴリー分け【1】へ戻るいつも通り面白そうなミステリー小説をインターネットで検索して見つけた作品です。坂口安吾さんの作品を読むのも初めてです。読み終わって・・昭和23年発表の作品だけあって、今の時代からすれば古い物語でした。しかしだからこそ思いがけず「古き良き正統派推理小説」に出会えた驚きと、現代でも十分通用する面白い作品に出会えて、とてもラッキーだと思いました。目的のある殺人を隠すため目的のない殺人を紛れ込ませて動機や犯人の不連続を演出す
朝食は玉子ベーコン新玉ねぎの具でホットサンド。昼食は今日(23日)から「初夏の特選ねた祭り」のはま寿司へ。11時の開店に合わせて家を出る。大葉真いか握り石垣貝国産釜揚げしらす軍艦一人客でもテーブル席を指定できるはま寿司。イヤホンで朗読.mp3聴きながら、広いテーブル席でゆったり過ごす。坂口安吾作家康【朗読】白檀www.youtube.com前田利家が死んだ夜、黒田、浅野、加藤などといふ朝鮮以来三成に遺恨を含む連中が三成を襲撃しようとした。三
今日の話す声のボイストレーニングのワークは牧野信一の随筆。39歳という短い人生で、作品もそれほど多くないのに、多くの作家を惹き付け、影響を与え、坂口安吾の才能をいち早く見出し、世に送り出すきっかけを作った作家です。彼は終生母を憎み、父親を愛しました。その父親は信一が一歳に満たない明治30年頃単身渡米、10年近くそこで暮らした理由が、因循姑息な土地柄や家風から脱出したかったのと、妻と離れたい気持ちがあったのだとか。父親の放浪的な気質は信一にも流れ、異国好みの作風の根底になっているよう
満ち足ることの影だにない虚しさは、私の心をいつも洗ってくれるのだ。私は昔から、幸福を疑い、その小ささを悲しみながら、あこがれる心をどうすることもできなかった。私はようやく幸福と手を切ることができたような気がしたのである。坂口安吾著「私は海を抱きしめていたい」性懲りも無くまた再読してしまった💦不感症で満ち足りることを知らず淫蕩で浮気性の女と生活を共にする『私』(主人公)は女にたずねる【肉体だけの繋がりは虚しくないか?】