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*:..。o○○o。..:**:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろし『源氏物語』を使った心理学講座。次回は、朱雀院の人生を観察する第17回講座を開催します。9月14日、15日、高田馬場にて。その後のスケジュールはこちらです。*:..。o○○o。..:**:..。o○○o。..:*正治二年百首歌にながむれば木の間うつろふ夕月(ゆふづく)よやゝけしき立つ秋の空かな式子内親王風雅和歌集秋上444【口語訳】もの思いに耽ってあたりをぼん
春の歌とてよめるつらゆき三輪山をしかも隠すか春がすみ人に知られぬ花や咲くらむ〔古今和歌集巻第二春歌下〕+++++++【日本古典文学全集(小学館)の訳】+++++++春の歌として詠んだ歌紀貫之神聖な三輪山を春霞がすっかり隠している。その霞の奥には、誰にも知られない桜の花が咲いているのだろうか。+++++++++++++++++++++++++++++++☆☆☆☆☆【和歌コードで読み解いた新訳】☆☆☆☆☆☆(※『和歌コード』とは、直訳では
《新古今和歌集・巻第七・賀歌》718延喜御時、屏風歌紀貫之祈りつつなほ長月(ながつき)の菊の花いづれの秋か植ゑて見ざらん☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆延喜の御代、屏風の歌紀貫之仏に長寿を祈りながら、なおそのうえに、長寿を願う九月の菊の花よ。いつの年の秋に、植えて見ないことがあろうか。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆✴︎✴
昨日の記事で、「有間皇子のニ首」についてブログにしていたら…この歌を「和歌暗号(コード)」訳に読み直せた日のことが懐かしく脳裏に思い出されました。ワタクシが「和歌は、直訳で読むものではない。和歌は、暗号を読み解いてこそ、意味が分かる構造になっている!」と、最初に気づいたのは2015年。札幌市の某高校で国語を教える機会を得たからです。それまで、古典和歌に特別な思い入れなどなかったのに、教科書に載っていた数首の古典和歌を見て「何か、違う気が
♪゜・*:.。..。.:*・♪♪゜・*:.。..。.:*・♪『源氏物語』を題材に心理学講座を開催します。第7回は4月5日と8日、詳細はこちらです。♪゜・*:.。..。.:*・♪♪゜・*:.。..。.:*・♪花の歌よみ侍りける中に木々の心花ちかからし昨日けふ世はうすぐもり春雨のふる永福門院玉葉和歌集春上132【口語訳】木々の心には、花綻びるその時も近いようだ。そんな昨日今日、世は薄曇り、春雨が降っている。ああ、花を呼ぶ雨よ。(訳:梶間和歌)ちかからし:「近かる
「👈昨日の記事」でご紹介した「百人一首・67番」への返歌をご紹介します。(『千載和歌集』雑上・965)🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸といひ出(い)だして侍ければ、返しによめる契(ちぎ)りありて春の夜(よ)深き手枕(たまくら)をいかがかひなき夢になすべき大納言忠家🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸+【口語訳】(『新日本古典文学大系・千載和歌集』・岩波書店より)+前世からの契りがあってこのような機会に恵まれたのでしょうから、春の夜深い今、深
後京極摂政家花五十首歌にかすみたつ峯の桜の朝ぼらけ紅くゝるあまのかはなみ藤原定家新拾遺和歌集春下95【現代語訳】霞の立ち込める峰の桜が朝ぼらけの霞のうちになお濃く煙るさまは、さながら紅に括り染めした天の川の川波だ。(訳:梶間和歌)【本歌、参考歌、本説、語釈】ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは在原業平古今和歌集秋下294吉野山花や散るらむ天の川雲の堤を崩す白波藤原俊成長秋詠草右大臣家百首朝ぼらけ:朝、空がほの
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろし執筆、講義のご依頼はお気軽に・*:.。→★(執筆関係)→★(講義関係)*:..。o○○o。..:*鶯を谷深み春のひかりのおそければ雪につつめるうぐひすの声菅原道真新古今和歌集雑上1440【口語訳】谷の深いこのあたりは春の光の訪れも遅い。そのせいでうぐいすの声も雪に包まれている。(訳:梶間和歌)【本歌、参考歌、本説、語釈】鶏既鳴兮忠臣待旦鶯未出兮遺賢在谷鳳為王賦
*:..。o○○o。..:*梶間和歌プロフィール小説梶間和歌YouTubeチャンネル歌集『生殖の海』のご購入はこちら歌をやり取りするfacebookグループ*:..。o○○o。..:*恋の御歌の中にながむらん人の心も知らなくに月をあはれと思ふ夜半かな遊義門院玉葉和歌集恋二、1364【現代語訳】私と同じように、いまごろこの月を眺めているだろうあの人。その心がどんなふうなのか本当のところは知りもしないくせに、私ときたら月を迎えて
古典和歌では、「松」や「小松」が詠まれることがしばしばございます🌲「まつ」を古語辞典で調べると、「植物の松」のほかに、「待つ」が出ています。歌の解釈をするとき、「松」と「待つ」を掛けている、とするパターンはよく見られます。また、一年中緑、常緑であることから、松は「永遠の繁栄」も象徴しています。また、当時は「松の位」という位階がありました。「松の位」は、「大夫」の異称。☝️この歌の中に
《新古今和歌集・巻第二・春歌下》100千五百番歌合に春歌皇太后宮大夫俊成幾年(いくとせ)の春に心をつくし来(き)ぬあはれと思へみ吉野の花☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆千五百番の歌合に、春の歌皇太后宮大夫俊成わたしは、長い幾年もの春に、おまえが咲くにつけ、散るにつけ、心を遣い尽くしてきた。哀れと感じてくれよ。吉野の桜の花よ。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
《新古今和歌集・巻第七・賀歌》719文治六年、女御入内屏風に皇太后宮大夫俊成仙人(やまびと)の折る袖にほふ菊の露うちはらふにも千代(ちよ)は経(へ)ぬべし☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆文治六年、女御入内屏風に皇太后宮大夫俊成仙人が菊の花を手折る袖にこぼれて匂う菊の露を、うち払うちょっとの間にも、千年は過ぎてしまうことであろう。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
《新古今和歌集・巻第二・春歌下》99釋阿(しゃくあ)、和歌所にて九十賀(くじふのが)し侍りし折、屏風に、山に桜咲きたる所を太上天皇桜咲く遠山鳥(とほやまどり)のしだり尾(を)のながながし日もあかぬ色かな☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆釋阿が、和歌所で九十歳の祝いをいたしました時、屏風絵の、山に桜の咲いている所を太上天皇桜の咲いている遠山の眺めは、長い長い春の日にも、見
*:..。o○○o。..:*梶間和歌プロフィール小説梶間和歌YouTubeチャンネル歌集『生殖の海』のご購入はこちら歌をやり取りするfacebookグループ*:..。o○○o。..:*近日中にインスタグラムにて読者プレゼントを始めます*:..。o○○o。..:*秋の歌とて秋ふけぬ鳴けや霜夜のきりぎりすやや影さむしよもぎふの月後鳥羽院新古今和歌集秋下517【現代語訳】秋は更け、夜も更けた。鳴けよ、霧の降りた霜夜のきり
*:..。o○○o。..:*梶間和歌プロフィール小説歌集『生殖の海』歌をやり取りするfacebookグループ*:..。o○○o。..:*オンライン講座「歌塾」note企画「源氏で紡ぐ和歌便り」。2021年2月分掲載*:..。o○○o。..:*月あかき夜、花にそへて人につかはしけるいづれともわかれざりけりはるの夜は月こそ花のにほひなりけれ和泉式部新勅撰和歌集春下78訳や語釈、解説の前半は昨日の記事をお読みくださいね。
《新古今和歌集・巻第四・秋歌上》380式子内親王ながめわびぬ秋よりほかの宿(やど)もがな野にも山にも月や澄むらん☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆式子内親王もの思いをしながら眺めるのが、苦しくなってしまった。秋の来ていない宿がほしいものだ。でも、野にも山にも、もの思いをさせる月は澄んでいることであろう。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
『古今和歌集』291番のこの歌☝️には「縦糸」と「横糸」で編んだ「錦」が読み込まれています。中島みゆきさんの名曲「糸」では、「縦の糸はあなた🧵横の糸は私🧵」と歌われていますが…🎵この和歌の場合は何に例えられているか想像してみてください✨答えは…「縦糸(たて)」は、家系図の縦=親子関係を、「横糸(ぬき)」は、家系図の横=兄弟姉妹を比喩しています❣️ぜひ、「和歌コード訳」でご鑑賞ください⭐️
13【本文】十七日。雲れる雲なくなりて、暁月夜、いともおもしろければ、船を出だして漕ぎ行く。このあひだに、雲の上も、海の底も、同じごとくになむありける。むべも、昔の男は、「棹は穿つ波の上の月夜を、舟は圧ふ海の中の空を」とはいひけむ。聞き戯れに聞けるなり。また、ある人のよめる歌、水底の月の上より漕ぐ舟の棹にさはる桂なるらしこれを聞きて、ある人のまたよめる、かげ見れば波の底なるひさかたの空漕ぎわたるわれぞわびしきかくいふあひだに、夜やうやく明け
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろし執筆、講義のご依頼はお気軽に・*:.。→★(執筆関係)→★(講義関係)*:..。o○○o。..:*花歌とてよめるおしなべて花のさかりになりにけり山の端ごとにかかる白雲西行千載和歌集春上69【口語訳】あちらもこちらも、山奥も麓もみな一様に花の盛りとなったものだ。山の端ごとに白雲が掛かって見えるのはすべて満開の桜なのだろうよ。(訳:梶間和歌)【本歌、参考歌、本説、語釈】
《新古今和歌集・巻第三・夏歌》241百首歌奉りし時、夏歌前大納言忠良橘の花散る軒のしのぶ草昔をかけて露ぞこぼるる☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆百首の歌を差し上げた時、夏の歌前大納言忠良橘の花の散る軒の忍草よ。昔を思い出させて、露とともに、私の涙もこぼれることだ。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴
初瀬にまうづる道に、奈良の京にやどれりける時よめる二条人ふるす里をいとひて来しかども奈良の都もうき名なりけり〈古今和歌集巻第十八雑歌下986〉++++【古今和歌集(片桐洋一著、笠間文庫)の訳】++++私を棄てて過去の女にしようとする布留の里での生活を拒否してやって来たのであるが、考えてみればこの奈良の都も、「古里」などと呼ばれていて、今の私にはつらい名であることよ。+++++++++++++++++++++++++++++
《新古今和歌集・巻第四・秋歌上》389和歌所歌合に、湖辺月(こへんのつき)といふことを藤原家隆朝臣鳰(にほ)の海や月の光のうつろへば波の花にも秋は見えけり☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆和歌所の歌合に、「湖辺の月」という題を藤原家隆朝臣鳰の海よ。秋の色に変わった月の光が映るので、秋がないと言われる波の花にも、秋の色は見えることだ。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろし『源氏物語』を使った心理学講座。次回講座は12月22日、弘徽殿女御の人生を題材にします。*:..。o○○o。..:*題しらず黒髪の乱れも知らずうち臥せばまづかきやりし人ぞ恋しき和泉式部後拾遺和歌集恋三、755【口語訳】この黒髪の乱れも構わず恋の、肉体の喜びに我を忘れ打ち臥す時、まず満足げに私の髪を掻き上げ顔を覗き込んできた恋人……。独り寝のいま、やはり髪の乱れも構わず打ち臥して、あの人のこと
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》811一条院かくれ給ひにければ、その御事(おほんごと)をのみ恋ひ嘆き給ひて、夢にほのかに見え給ひければ上東門院逢ふことも今はなき寝(ね)の夢ならでいつかは君をまたは見るべき☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆一条院がお隠れになってしまったので、その御事をばかり思い嘆かれて、夢にほのかにお見えになったので上東門院現実にお逢い申し上げることも、
*:..。o○○o。..:*プロフィール小説リリースLINE@おみくじ、占い感覚でどうぞ第7回「現代短歌社賞」選考結果の載った『現代短歌』2020年1月号に、梶間の8首抄が掲載されました。「梶間和歌の歌の載っている1月号を」と言い添えてご購入いただけますととても有難いです。ご購入はこちらから。*:..。o○○o。..:*冬夕山(ふゆのゆふやま)をさゆる日の時雨(しぐれ)の後(のち)の夕山にうす雪ふりて雲ぞ晴れゆく京極為兼玉葉和歌集冬9