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半藤さんは、司馬さんに『坂の上の雲』のあとを書いてほしかったんだろうなあと思う。そのあとを書いてほしかった、というよりは、日露戦争勝利で終わっては困るなあ、と半藤さんは思ったのではないか。半藤さんとは、ジャーナリストで歴史作家の半藤一利氏(1930〜2021)であり、司馬さんとは小説『坂の上の雲』を書いた司馬遼太郎氏(1923〜1996)のことである。周知のとおり、日露戦争に大きな犠牲を払って日本はかろうじて勝利した。開国以来、大きな産業もない、40年前までは江戸時代だった小国日本の、
司馬遼太郎という人は、非常なおしゃべりだったという。司馬さんをよく知る人に、半藤一利氏(1930〜2021)がいる。二人の出会いは、司馬さんが直木賞を受賞したときのインタビュー以来というから、かなり古い。半藤氏は、いう。僕は「週刊文春」の編集部員で、受賞インタビューにうかがったんです。司馬さんはもう白髪でしたが、三十六歳。僕は二十九歳でした。ひと言質問すると、とにかく喋る喋る。(略)「そう言えば、それと関連してさ、このことも大事だな」なんて、別の話になる。お得意の余談です。
いま手元にある司馬さんの未公開公演録の本の中に、元陸軍伍長の方からの手紙の一部が載っている。この方は満州の最前線でソ連軍と戦った経験があり、その手紙文はそのときのことを書いている。おそらく小松原師団長が、日本の兵隊さんは強いから何とかなる、と言っていた兵隊さんの実相の一つがこれであろう。我が分隊十八名の所持する兵器と言えば、役立たずの照空灯・聴音機・発電自動車の外には、明治三八年式の小銃六丁に拳銃一丁、それに各自の銃剣だけ、おまけに小銃弾は一発も有りませんでした。中隊長が言うには、「お前
昨日の書籍広告で見た半藤一利の「新版昭和史(戦前篇・戦後篇)」。この2冊組の本は「平凡社ライブラリー」に入っている。3年ほど前に同名の本を読んでいる。中村隆英の「昭和史(上・下)」。こちらも大佛次郎賞を獲得した力作だ。半藤一利の本は以前にも紙本を読んだことがあるが、いずれも評価が高い。アマゾンの商品説明を引く。新版昭和史戦前篇1926-1945(平凡社ライブラリー979)Kindle版授業形式の語り下ろしで「わかりやすい通史」として絶賛を博した半藤一利さんの「昭和史」シリーズ