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高校時代の話です。桜蔭に通っていた知り合いの女の子がいました。彼女とは、3年生のとき友人を通してある図書館の自習室で知り合いました。今日は、その桜蔭の彼女がやっていた「スピードぐるぐる勉強法」(←苦し紛れにネーミング)について書いてみたいと思います。彼女は優秀な桜蔭生の中でも極めて学力が高く、毎回の模試で志望校欄に「東大文Ⅰ」と書き、そして毎回のようにA判定を獲得していました(A判定以外取ったことがないと言っていたような・・・)。私は、いまと違い当時は人間の地頭(=先天
※2019年5月(令和元年)の投稿です。司法試験情報局の更新を(いちおう)停止してから数年が経ちました。停止後も、本文の表現を訂正したり、【補足】を書き加えたりはしましたが、個々のエントリーの主旨は変わっていません。ブログに書いたいくつかの予想の中で、当たったものもあれば、外れたものもあります。たとえば、ロースクール制度の正当性についての異見(2011年7月15日)で、ロー組が予備試験組に合格率で圧倒される(ロー組が予備組に「食い殺されることになる」だろう)と書きましたが、こ
社会人がロースクールに進学することのリスクは、よく話題になるところです。一部のロースクールには、仕事を続けながら夜間で通えるところもあります。その場合であれば、ロースクール進学のリスクは、もっぱらお金と時間だけということになりますから、意欲のある社会人なら積極的にチャレンジしてもよいのではないかと(個人的には)思います。しかし、仕事を辞めてロースクールに進むのは、間違いなく巨大なリスクです。一度失ったものは基本的に取り戻せません。現在のように転職が難しいご時世では尚更です。この
★このブログは、2011年7月から2012年12月まで本体部分が書かれ、その後、約11年にわたり断続的に加筆・修正を行ってきましたが、2023年12月をもって完全に終了しました。(2024年1月1日)********************ブログのおすすめエントリーを、50個選んで貼り付けておきます。・勉強法関係・司法試験・ロースクール関係・予備校関係・その他以上の4つのカテゴリーに分類しました。タイトルの文字を大きくしているエントリーは、おすすめのものです
今日は雑談です。少し自分のことについて書きます。先日、弁護士の友人に、私が正直に未修入学者であることなどの事実を書いているにもかかわらず、未だに私の属性を知りたがる人が後を絶たないことをボヤいたところ、その友人曰く、「その気持ちも分かる気がする」「きっとみんな、そんなわけないだろ、って思ってるんですよ」ということでした。つまり、私の方法論は、未修ロー生の常識的レベルを遥かに超えており、経歴自体に嘘があると考えなければ、普通の受験生は納得できないものだということで
<司法試験機械的合格法>論文基礎力養成講座憲法/日本実業出版社¥3,570Amazon.co.jpLECの柴田講師が執筆した論証集&問題集です。主要7科目が揃っています。【良い点】①問題数は1科目数十問程度と、潰すには理想的な分量です。②絶対に落とせない最重要レベルの論点は網羅されていると思います。③事例問題中心の編集方針はgoodです。④刑訴が実務説なのもgoodです。いまだに学者通説ばっかりの他校は見習って欲しいです。⑤論証⇒問題‐解答へとステップアップする編集
中大通信に編入学したが司法試験を突破し、人生後半は、亡き父と祖父と同じく弁護士として活動したいと意気込み、中央大学法学部通信教育課程の3年次に編入学した。私は、現役時代、一度大学の法学部を卒業しているが、およそ30年前だ。しかも、私の出身大学は知名度はあるものの、全くもって優秀な法学部ではない。まずは復習からと、父と祖父の母校でもある法科で有名な中央大学で勉強したいと思ったのだ。しかし、通信教育課程の現実は相当しんどい。まず、スクーリングを受ける前に、レポートを合格しなければいけない
★今回のエントリーでは、受験界で通常用いられている一般的な意味であてはめという言葉を使っています。すなわち、論点解釈の上で立てられた規範に問題文の事実をあてはめる、という意味です(狭義のあてはめ)。このような狭義のあてはめは、司法試験の合否を決する最重要要素ではない、というのが今回のテーマです。一方で、あてはめの意味をより広く解し、あてはめとは条文に事実をあてはめること、と定義した場合、このような意味でのあてはめ(広義のあてはめ)は、司法試験の合否を決する最重要要素ということがで
途中から更新意欲がなくなってしまって、すっかりご無沙汰のこのブログですが、なんとなく春も近いので、司法試験でおすすめの入門講座・講師について、独断と偏見で比較検討してみます。司法試験受験界にいわゆる入門講座は4つあります。【注】このエントリーを書いた2012年から6年が経ち、2018年現在、司法試験予備校は群雄割拠の時代を迎えています。現在では下記の4つの「ハコモノ予備校」だけでなく、多数のネット予備校が存在しています。ここに書いた情報は、現在では完全に古くなってしまいました。
未修ロースクール受験を考えている方へ。基本的に、ロースクール進学を考えるなら既修を目指すべきです。結果としてどちらに行くかはともかく、少なくとも意識の問題としては、既修を目指して準備をするのが(その結果として未修なら未修に入学するのが)真っ当なロー入試対策(=司法試験対策)です。以下、主な理由をいくつか書いていきます。<理由>①未修クラスでも、学生のほとんどは実質的既修者である。未修者といっても、ほとんどの方は法学部卒です。予備校の入門・基礎講座を受講し終え
本日は完全な雑談です。・人にアドバイスする資格・人を指導する資格etc…こういった、人にものを言う資格を総称して「発言権」と呼んでおきます。こういった発言権が認められるのに本人の経験の存在を要するか否かについて、大きく分けて次の2つの考え方があると思います。1つ目は、発言内容の正当性ではなく、経験がその人の「発言権」を構成するという考え方です。つまり、経験と発言権を有因とみる考え方(有因説)です。要は、人にものを言う場合は、まず当人が
法律の学習は、全て条文です。法律学は条文を勉強しているだけですし、論文試験は条文を解釈しているだけです。全ては、条文に始まり条文に終わる。これが法律学&司法試験です。そして、条文の解釈とは、条文の言い換えのことです(『法哲学』P.222)。解釈に限りません。定義だって「言い換え」ですし、説明だって「言い換え」です。大雑把にいえば、小説の感想だって広義の「言い換え」といえます。問題に対する解答だって、問いを答えに「言い換え」ているにすぎません。全てはA=Bとい
本日は、司法試験の受験予備校で用いられている入門テキストの話をします。現在、4大予備校が用いている入門講座用のテキストは以下の通りです。①伊藤塾⇒入門講義テキスト②LEC⇒セブンサミット③Wセミナー(TAC)⇒デバイスネオ④辰已⇒入門テキスト(名称よく知りません・・・)名称はどうでもいいのですが、全てのテキストに共通の特徴は、とにかく無駄に分厚いことです。民法などの大部な科目では、1000ページ前後になると思います。こういった、テキストというより辞書といったほうがいい
先日、現代文とロー入試小論文が苦手という方からご質問をいただきました。最初、コメントに返信するつもりで書いていたのですが、無暗に長くなってきてしまったので(汗)、別途エントリーを立てることにしました。【現代文対策】まず、ロー入試小論文は、半分以上現代文の問題といえます。論述云々以前に、問題文を読む段階で勝負の大半がついてしまう、日本語の読解試験です。したがって、もし基礎的なレベルから対策をしようと思えば、大学受験の現代文の参考書や日本語の論理そのものを鍛えることを目的と
ブログを始めてから1年半、途中中断した時期を除けば、実働期間は1年くらいでしたが、実質的な更新は今日で最後です。なお、このブログ自体は、今後も(Amebaが置いてくれる間は)消さずに残しておきます。これから先も、新しい教材が次々と出版されていくと思います。長い目で見れば、試験傾向はもちろん、制度自体も変わっていくことになるでしょう。ブログで書いた内容の多くは、十年も経てばそれなりに古くなっているだろうと思います。そこで、十年後にこのブログを読む受験生に対して、いくつかメッセージを残
今回は、数日前にいただいたご相談にお答えをする形で記事を書いてみたいと思います。数日前、下記のようなご質問(ご相談)をいただきました。こういったお悩みは、決して特定の一個人のものではなく、多くのロースクール生にとって切実な問題だと思ったので、独立したエントリーとして残しておくべきだと考えました。質問:ローの勉強と試験対策とのバランスをどう取ればいいですか?私は国立ロー既修1年目です。講義は学者が最先端・応用分野を扱うものが中心で、学術的です。もちろん、試験対策になる講義もありますが
★「基本書か予備校本か」という愚問の続きです。基本書を読む(ならば)→司法試験に合格する。この命題は、受験界の有力説のひとつとして昔から根強く支持されています。ロースクール時代以降、この手の主張は以前より広く受験生の支持を集めるようになりました。しかしながら、基本書を読むことと司法試験に合格することの間に、まともな関係性はほとんどありません。全く関係がないとは言いませんが、少なくとも、基本書読み(≒インプット学習)をメインに据えるような勉強法が、試験合格の
伊藤塾に『基礎マスター』と『商訴集中講義』(呉講師)という講座があります。講座評をしたいわけではないのですが、これらの講座の比較から見えてきたものについて、私の感じた正直なところを述べてみたいと思います。テーマを一言でいえば、「本当に入門講座を受ける必要はあるのか?」ということになります。あるいは、予備校が用意している入門講座の類を受講せずに、全く同様の効果を潜脱的に享受する方法はないのかを検討してみたいと思います。********************私
DonaldJ.Trump@realDonaldTrumpItismygreathonortoannouncethatJosephNocella,Jr.,willbethenextUnitedStatesAttorneyfortheEasternDistrictofNewYork.JudgeNocellahasastrongrecordofbringingLawandOrdertothei
本日は、司法試験の論文試験における問題文の長さから見えてくるものについて、全ての問題類型を俎上に載せて考えてみたいと思います。全ての司法試験系の論文問題を長さ別に分けてみます。①一行問題②短文問題⇒旧司(昭和)、えんしゅう本、120選など③中文問題⇒旧司(平成)、予備試験、ロー入試など(=旧司型)④長文問題⇒司法試験、演習書など(=新司型)⑤超長文問題⇒2回試験などこんなところでしょうか。(2回試験は余計かもしれませんが、いちおう入れておきたいで
民事裁判入門第3版補訂版/有斐閣¥2,310Amazon.co.jp民事訴訟法の入門書として人気No.1のテキストです。ロースクールの未修クラスの学生にユーザーが多いです。学者によって書かれたものとは思えないくらい説明の分かりやすさに定評のあるテキストですが、なるほど、予備校本や予備校のヘタな講義よりもずっと分かりやすいです。少し前のことです。予備校の入門講座を受講した上で未修に入学した(いわゆる仮面未修の)友人が、同じクラスの純粋未修の学生に「3ヶ月で民訴を抜かれた」と焦
ちょうど1年前に書いたロースクール進学のリスクの続編です。明治学院大学法科大学院に続き、駿河台大学法科大学院の廃校が決まったそうです。姫路獨協とか大宮のときはほとんど何とも思わなかったのですが、これで都内のローが2つも潰れるということで、やはり時代を感じます。おそらく、ロースクール廃校の流れはまだ終わらないのでしょう。都内でも、どんなに少なくともあと数校は潰れる運命にあるはずです。現在は、ロースクール制度発足期につづく、司法試験制度第二の改変期(の始まり)なんだと思います
伊藤真が選んだ短答式一問一答1000憲法/法学書院¥2,940Amazon.co.jp通称「マコ短」。伊藤塾の肢別問題集です。辰已の肢別本やWセミナーの考える肢と違って、司法試験過去問の肢別集ではありません。あくまでも予備校作成の新作問題の肢別問題集です。肢別本などとの比較でいうと、肢の数が予め「1000」と決まっている点が第一の特徴です。(民法だけは2分冊で2000肢あります)本試験問題が毎年増え続けていくために、年を追うごとに太っていかざるを得ない肢別本
【コメント欄廃止のお知らせ】突然のお知らせで申し訳ありません。最近、無用なコメントが増えてきて、承認・不承認の振り分けの手間が面倒になってきました。特に昨日は、私の対処能力を超える量のコメントが書き込まれ、その大半が論拠を一文字も書かず不快感だけを表明するといった内容で、いい加減、管理人の許容限度を超えてきました。そこで、今後、コメント欄は廃止することにします。【過去のコメントについて】新たなコメントを付けられないように設定すると、過去のコメントも見られなくな
通称「類型別」。ロースクールでテキスト指定されることが多い本です。一般の書店では販売されていません。独習用のテキストではありません。まずは問研から入って、本書は最終的なまとめ教材として使用するのが普通です。要件事実論にかんしては、本書のマスターが、ミニマムではなくMAXだと思います。実務重視という掛声の中、ロースクールでは要件事実オタクみたいな受験生が一部にいます。それに合わせるかのように、書店には要件事実関係の書籍が氾濫しています。しかし、一部の受
判例百選のエントリーで、>たしかに、百選掲載の重要判例を知っていることは(特に短答では)必須かもしれません。>しかし、だからといって、百選を使用することまでが必須とは言えないと思います。と書きました。今回は特に論文試験について、もう少しこの点を突っ込みたいと思います。【論文で判例学習はどこまで必要か】論文試験において、判例学習は必須だという意見が受験界の多数説です。(論文こそ判例だ、という意見も根強いです)しかし、私は、ほとんどの方に呆れられるの
ロースクール入試は、だいたい8月頃から翌年の3月くらいまで、かなり長期に渡って行われます。中央や早稲田などはかなり早い時期に入試が行われます。国立は基本的に年末年始に集中しています。情報源として見やすいのは、伊藤塾の「法科大学院・予備試験情報センター室」かなと思います。各ロースクールの入試日程や受験科目が表の形でプリントアウトできます。(参考にどうぞ)http://www.itojuku.co.jp/joho_center/index.htmlちなみに、受験情報としてよ
1日平均3時間未満しか勉強しない人。憲法の4人組を基本書にしている人。3段階審査論を使わないと司法試験に合格することができないと思っている人。高橋重点講義を読まないと司法試験に合格することができないと思っている人。基本書を各科目3冊以上通読したことがある人。判例百選を5色以上に塗り分けている人。すぐに教材を浮気する人。ロースクールの予習・復習に勉強時間のほとんどを費やしている人。ロースクールの教授の有難いお言葉は、しかし建前かもしれないという可能性
今回は、前回の目的意識の拡散というエントリーを、少し角度を変えて整理してみたいと思います。・・・・・旧司時代の優秀な受験生が採用していた勉強法を一言でいうと、集約型の勉強法です。※「集約型」とは、手を広げない勉強法、すなわち教材などの手段を絞る勉強法です。現在でも、優秀な受験生は実質的にこの方法を採っている、と私は思っています。①目的意識が明確に存在↓そうすることで②目的に即して、使用する教材を限定(⇒手を拡げなくなる)↓その結果
前回、ロースクールの既修者のレベルが低下している、と書きました。同じ調子で未修者の法学レベルまで低下している、と考えると痛い目を見ます。①未修で入学をお考えの方で、②ローの実態をあまりご存じない方は、どうかよくよくご注意ください。ロースクールの未修者といっても、そこにいる方の9割~10割(←大袈裟ではありません)は、何らかの形で既に法律の勉強をしている実質的既修者です。上位ローとか下位ローとかは関係ありません。これはほぼすべてのローに該当する現象です。予備校の入門講座を