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実行に着手したといえるかを判断枠組み※〈〉内は、「早すぎた構成要件の実現」と呼ばれる事例を検討する場合……という〈第一行為の〉段階で……罪の実行に着手したといえるか。[※総論的基準]未遂犯が処罰される根拠は、既遂に至る客観的な危険性を生じさせた点に求められる。そうすると、実行の着手時期を構成要件該当行為を開始したと解した場合には、未遂の成立時期が遅くなりすぎる場合がある。一方、実質的に法益侵害結果が惹起される危険が生じたというように考えると、結果惹起の危険性は程度の問題があ
たのしい刑法I総論/弘文堂¥3,150Amazon.co.jpたのしい刑法〈2〉各論/弘文堂¥3,465Amazon.co.jp学者執筆のテキスト(学者本)ですが、ほとんど予備校本のような装いです。分かりやすさの点でも、予備校本に全く負けていません。タイトル通り、学者執筆のテキストとは思えないほど記述が分かりやすく読みやすいです。内容的にみても、学者の独自見解が打ち出されている部分はほぼなく、概ね受験界通説に近いです。どの基本書をみても独自説ばっかりの刑法テ
ブログを始めてから1年半、途中中断した時期を除けば、実働期間は1年くらいでしたが、実質的な更新は今日で最後です。なお、このブログ自体は、今後も(Amebaが置いてくれる間は)消さずに残しておきます。これから先も、新しい教材が次々と出版されていくと思います。長い目で見れば、試験傾向はもちろん、制度自体も変わっていくことになるでしょう。ブログで書いた内容の多くは、十年も経てばそれなりに古くなっているだろうと思います。そこで、十年後にこのブログを読む受験生に対して、いくつかメッセージを残
注意司法試験まで半年を切っている方は、今はこの記事は絶対に読まないでください。初めて読む方は、試験が終わってから(受かってからor落ちてから)読んでください。なお、これから司法試験の受験を考えている方や、予備校の入門講座受講生、予備試験受験生、ロースクール受験生、そしてもちろんロースクール生には、むしろ積極的に読んで腹をくくっていただきたいです。********************以前、ロースクール進学のリスクというエントリーを書きました。そ
※このエントリーは2018年に書かれました。論点とは、解釈に争いがある点、すなわち争点のことです。解釈とは、条文・概念を言い換えることです。規範とは、論点部分の解釈(解釈に争いがある点についての解釈)のことです。*****************解釈が必要になるのは、ある条文の適用・不適用をめぐる争いが起こった際に、当該条文の意味が明確にならないと、条文の適用・不適用ができず、紛争が終結しないからです。通常、条文の文言は抽象的に書かれているため、それだけで
高校時代の話です。桜蔭に通っていた知り合いの女の子がいました。彼女とは、3年生のとき友人を通してある図書館の自習室で知り合いました。今日は、その桜蔭の彼女がやっていた「スピードぐるぐる勉強法」(←苦し紛れにネーミング)について書いてみたいと思います。彼女は優秀な桜蔭生の中でも極めて学力が高く、毎回の模試で志望校欄に「東大文Ⅰ」と書き、そして毎回のようにA判定を獲得していました(A判定以外取ったことがないと言っていたような・・・)。私は、いまと違い当時は人間の地頭(=先天
最近、韓ドラ編集長のマジュさんがYouTubeでおすすめしていたLawSchool.世界情勢に疎い私。これを見れば、今回の韓国で起きた政治的非常事態も少しは理解できるかもと説明していたので、Netflixで探してみました。なかなか難しい😓。法廷ドラマって理解するのに時間かかります。何回巻き戻ししてるか、、、そう、そして色々な事件、裁判が同時に起こるので、紛らわし〜でも、出演者が興味深い、演技派キムミョンミン、ウンパルからリュへヨン。久しぶりなキムボム。キムボム、ワンオブゼ
司法試験合格を目指して、ロースクールに入ることにしたという人のブログを読みました。公務員の方で、休業申請ができるというのです。もちろん、収入はノーワーク・ノーペイの原則通り、入ってこないし、社会保険料も払わないといけないらしいのですが、それでも、職を失わないでいいのは、大変有利な点だと思います。私はそうはいきませんし、地方在住なため、そもそも、通える範囲に法科大学がありません。予備試験突破を目指すしかありません。まあ、私の場合、まず、社労士に合格しなくっちゃね。、
今日は雑談です。少し自分のことについて書きます。先日、弁護士の友人に、私が正直に未修入学者であることなどの事実を書いているにもかかわらず、未だに私の属性を知りたがる人が後を絶たないことをボヤいたところ、その友人曰く、「その気持ちも分かる気がする」「きっとみんな、そんなわけないだろ、って思ってるんですよ」ということでした。つまり、私の方法論は、未修ロー生の常識的レベルを遥かに超えており、経歴自体に嘘があると考えなければ、普通の受験生は納得できないものだということで
1日平均3時間未満しか勉強しない人。憲法の4人組を基本書にしている人。3段階審査論を使わないと司法試験に合格することができないと思っている人。高橋重点講義を読まないと司法試験に合格することができないと思っている人。基本書を各科目3冊以上通読したことがある人。判例百選を5色以上に塗り分けている人。すぐに教材を浮気する人。ロースクールの予習・復習に勉強時間のほとんどを費やしている人。ロースクールの教授の有難いお言葉は、しかし建前かもしれないという可能性
民法のメイン基本書を分野別(総則・物権・担物・債総・債各)にバラして揃え始めてみたりすること。こういうのが、試験対策からズレ始める第一歩目の典型パターンです。(あと、たとえば憲法の4人組を基本書として採用し始めるときなんかもそうです)多くの受験生が、だいたいこの辺から間違え始める気がします。こういうこだわりが出てきたら、まずはそうしたくなる自分を警戒すべきです。そもそも、司法試験に合格するのに基本書を使う必要なんか全くないわけです。そもそも使う必要のないところに、さらに
AI時代には初期費用をできるだけ抑えておく必要があります。2025年以降はAIを活用して対策を進められるかどうかがキーポイントになります。AIを利用するには、一定の予算が必要です。そうすると、なるべく初期に使うコストは抑えておきたいところです。今回紹介する「スタートパック」は、・ロースクール未修コースに進学する方・基礎講義の復習をしていても問題の解き方がわからない方……のように入門期、再入門期に最適な講座パックです。基礎講義→基礎講義に連動した演習講義→弱点補強の
法律の学習は、全て条文です。法律学は条文を勉強しているだけですし、論文試験は条文を解釈しているだけです。全ては、条文に始まり条文に終わる。これが法律学&司法試験です。そして、条文の解釈とは、条文の言い換えのことです(『法哲学』P.222)。解釈に限りません。定義だって「言い換え」ですし、説明だって「言い換え」です。大雑把にいえば、小説の感想だって広義の「言い換え」といえます。問題に対する解答だって、問いを答えに「言い換え」ているにすぎません。全てはA=Bとい
司法試験講師のランキングをしてみました。インプット部門・アウトプット部門、それぞれ10点満点です。友人3名と私の計4名(受験生2名・新司合格者弁護士2名)で意見を出し合って評価を調整しました。どの講師を受講するか迷われている人がいたら参考にしてください。なお、個々の講師の評価自体は真面目にやっているつもりですが、所詮は忘年会の余興です。あまり真に受けて怒ったりするのはやめてください。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【インプット部門】呉(伊藤塾)
伊藤塾の若手講師です。なんでも旧司に論文1番で合格された方だそうで、その実力の通り、たとえば辰已の素人っぽい新司合格者講師と比べると、インプット講義の端々に単なる分かりやすさ以上の実力が垣間見えます。話すスピードが超絶速いです。早口の講師が多い伊藤塾の中でも、一番の速さではないかと思われます。憲民刑集中講義は超おすすめです。上級者のまとめ用講座としても、ロー未修者の補習講座としても、幅広く使えると思います。
一昨日、コロンビア人女子からパリ土産のエッフェル塔の靴下をもらったと思ったら、今日は別の人から、ナポリ土産をもらいました。すごい長身のイタリア人男子学生。昨日到着したばかり。はい、これどうぞって。ナポリの出身の若き弁護士さん。名前がすごく長くて、覚えられなかった。ファーストネームなのに、3語に聞こえた💧確認したら、あら1語….これから1年間、ロースクールのマスターコースに通うらしい。ここは近いせいか、ロンドン大学の学生がたくさん住んでいる。頂
中大通信に編入学したが司法試験を突破し、人生後半は、亡き父と祖父と同じく弁護士として活動したいと意気込み、中央大学法学部通信教育課程の3年次に編入学した。私は、現役時代、一度大学の法学部を卒業しているが、およそ30年前だ。しかも、私の出身大学は知名度はあるものの、全くもって優秀な法学部ではない。まずは復習からと、父と祖父の母校でもある法科で有名な中央大学で勉強したいと思ったのだ。しかし、通信教育課程の現実は相当しんどい。まず、スクーリングを受ける前に、レポートを合格しなければいけない
海馬に必要だと認めてもらうには、できるだけ情熱を込めて、ひたすら誠実に何度も何度も繰り返し繰り返し、情報を送り続けるしかないのです。そうすると海馬は、「そんなにしつこくやって来るのだから必要な情報に違いない」と勘違いして、ついに大脳皮質にそれを送り込むのです。古来、「学習とは何か」に対して、「学習とは繰り返しである」と言われてきたのは、脳科学の立場からもまったくその通りだと言えます。池谷裕二『最新脳科学が教える高校生の勉強法』われわれは、日常言語を用いるとき、基礎
あけましておめでとうございます🌅新年初のブログ更新です。みなさまはお正月どのように過ごされましたか?わたしはお正月は実家でゆっくり過ごすことができました🎍お笑いが大好きなのでお笑い番組を見尽くしました。これで期末試験に向けての充電はばっちりできました!さて、今日は京大ロー入試の成績開示方法をお伝えします。言われなくてもわかってるよ!という方はいいのですが、わたしは去年開示方法がわからなくていろいろエゴサしたのですが、結局見つからず、法科大学院の事務室に問い合わせました
民法演習サブノート210問の論述例レジュメ販売開始『民法演習サブノート210問』論述例レジュメのデータ(PDFデータ・Wordデータの両方)です。データに修正があった場合は,更新版もダウンロードしていただけます。レジュメは,総則,物権,債権総論,債権各論Ⅰ,債権各論Ⅱ,親族法,相続法に分かれています。https://note.com/y_takayuki515/n/n00951e9fe7fb論述例の見本論述例の見本はこちらのブログをご覧ください(https://ameblo.jp/
みなさま、こんにちは。京都はまだまだ暑い日が続きます。関東は台風の被害が大変だったようですね。まずは、最近ブログのアクセス数がまた一気に伸びています。私大ロー入試の結果がそろそろ発表された頃で、国立を目指す方はこれからが勝負といったところでしょうか。合格された方はおめでとうございます!わたしも一年前ちょうど慶応義塾大学のローの結果が発表されて、苦い思いをしたことを思い出しました。このブログではその時のことをあまり詳しく書いてなかったので、今日はその時のことを書こうと思います。
伊藤塾のエースです。塾生の支持が非常に高く、人気のある先生です。【インプット】インプット講義(入門講座)の分野では、受験界でNo.1の講師だと思います。全体的な講義の質は塾長よりも高いです。特に、伊藤塾の目玉講座である基礎マスター講義(他校でいう入門講座)や商訴集中講義は、全ての入門者に自信をもっておすすめできます。テキストを読み進めながら、細かくマーク箇所を指定していく講義スタイルが特徴です。この講義におけるマーク指定は、その場の適当な思い付きでなされているも
講師紹介は今日で最後なので、最後に友人の講師を紹介させていただきます。以前、学校の勉強と試験勉強で、根源的に試験に強いタイプとして紹介した人です。総論的な勉強法、具体的な個々の方法論、いずれもこのブログの方針と99%同じです。このブログの内容に共感していただいていた方には、間違いなくどの講師よりもおすすめできます。まず、今まで何度となく同じことを書いてきましたが、もう一度だけ最後に書いておきます。試験に限らず、およそ何か物事を成し遂げるのに必要なことは、次の2つしかありません。
⇒処理手順の進化史からのつづきです。前回、「紛争構造型」が処理手順(思考方法)として最善の方法論であると述べました。今回は、その思考をもとにした答案の書き方について、2つの型を提案します。【あてはめ一貫型】【1】あてはめ→【2】条文→【3】論点→【4】あてはめ型答案の書き方といっても、ここで別段特殊なことを書くつもりはありません。予備校の解答例のような一般的な答案の形をここで否定するつもりはありません。ここでは新たな型を提案するのではなく、既存の型の説明の仕方を
本日は、司法試験の受験予備校で用いられている入門テキストの話をします。現在、4大予備校が用いている入門講座用のテキストは以下の通りです。①伊藤塾⇒入門講義テキスト②LEC⇒セブンサミット③Wセミナー(TAC)⇒デバイスネオ④辰已⇒入門テキスト(名称よく知りません・・・)名称はどうでもいいのですが、全てのテキストに共通の特徴は、とにかく無駄に分厚いことです。民法などの大部な科目では、1000ページ前後になると思います。こういった、テキストというより辞書といったほうがいい
★このブログは、2011年7月から2012年12月まで本体部分が書かれ、その後、約11年にわたり断続的に加筆・修正を行ってきましたが、2023年12月をもって完全に終了しました。(2024年1月1日)********************ブログのおすすめエントリーを、50個選んで貼り付けておきます。・勉強法関係・司法試験・ロースクール関係・予備校関係・その他以上の4つのカテゴリーに分類しました。タイトルの文字を大きくしているエントリーは、おすすめのものです
独学合格のための個別指導をしています。詳しくはこちらをどうぞ。ちなみに、受講生の中には学生さんもいます。社会人のためにブログを書き始めたんですが、学生さんも見てるみたいですね。僕は、45歳で司法試験の勉強を始め、理系出身の社会人でありながら、独学で48歳で合格しました。ご存じのとおり、司法試験は、日本の文系科目の中で最も難しい資格試験です。普通に考えて、独学での合格はまず無理です。ですから大半の受験生が、ロースクール(ロー)に通うんですね。私も合格して、司
まず一番最初に言いたいことを書いておきます。司法試験・予備試験における「論パ」の位置づけについては、中村充先生のブログ「司法試験:勝利のアルゴリズム」のうち「不安を解消する唯一の方法」というエントリーで既に結論が出ています。じゃあなぜこのブログ記事を書いているのかといえば、上記エントリーを読んでもなお、ピンとこなかった司法試験・予備試験・ロースクール受験生の方がいた場合の保険です。上記エントリーや、上記エントリー内で引用されている「司法試験系の論文対策とは?」の中で言及されている「
社会人がロースクールに進学することのリスクは、よく話題になるところです。一部のロースクールには、仕事を続けながら夜間で通えるところもあります。その場合であれば、ロースクール進学のリスクは、もっぱらお金と時間だけということになりますから、意欲のある社会人なら積極的にチャレンジしてもよいのではないかと(個人的には)思います。しかし、仕事を辞めてロースクールに進むのは、間違いなく巨大なリスクです。一度失ったものは基本的に取り戻せません。現在のように転職が難しいご時世では尚更です。この
こんばんは。遅くなりましたが、先日ロー入試を受験された方々、お疲れ様でした。結果発表までやきもきすると思いますが、各々好きな時間を過ごされるとよいかと。さて、今回はちょっと最近の記事とは毛色の違うテーマで書いてみようと思います(ホントは半年くらいかけてあたためてたのは内緒)。今までブログ上では書いていませんでしたが、私は社会人経験を経てロースクールに入っています。1度働いた上で既修に入っていて、かつ自分の資金で一人暮らししながら生活を送っている人はかなり少ないかなと思ったので、進路を決め