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オペラでよく「コロラトゥーラ」という言葉を聴きますね。一般的に、超高音を含むパッセージを美しく滑らかに歌い上げられたなら「コロラトゥーラの名手」と呼ばれることでしょう。ただ、オペラの現場から言うと、コロラトゥーラという言葉はまずドイツ語由来のものであるということが一つ。イタリア語では本来、同じような概念をフィオリトゥーラと呼ぶのだと思います。でも、いまはまあ、コロラトゥーラと言えば大体伝わりますね。ただ、オペラ研究の観点から言うと、コロラトゥーラとは「たくさんの音符を繋げて一息で歌いま
最初に弾いたのがモーツァルトの《魔笛》開幕冒頭の四重唱。1979年5月のことです。それからパパゲーノの登場のアリア、タミーノのソロ、夜の女王の最初のアリア、五重唱、三重唱、二重唱、フルート・ソロの入るシーンと弁者の登場・・・奴隷たちの合唱に第1幕のフィナーレ・・と順々に弾いてゆきました。次いで《フィガロの結婚》冒頭の二重唱や《ドン・ジョヴァンニ》の騎士と田舎娘の二重唱、それから《マルタ》のテノールのアリア・・・《フィガロ》の第3幕の伯爵とスザンナの二重唱も弾きましたし、《椿姫》のジェルモンの
発売中の『音楽の友』2026年10月号で、「オペラ特集のコーナー」があります。今回は、2つの原稿を書かせて頂きました。コーナー・タイトルが、このブログの題に掲げた「オペラで、ととのう。―心と教養を調律する贅沢な時間」となっています。編集者さんたちも、自分よりも年若い皆さん揃いになりました。だからでしょうか?全く新しい考え方を示して下さるので、私自身も、いつもとは違う方向性で筆が進んだように思います。2つある拙稿のうち、最初のものは、イラストレーターさんの手助けが入っています。「へー
高校・予備校・大学とピアノ伴奏のアルバイトで必死に生きていました。大学生活の最後の1年は、それに加えて宅配便の荷物の仕分けのアルバイトもやっていました。「いまのうちにいろいろやっておきたい」と思ったのです。宅配便のパートのおばさんたちに聞かれました。「指怪我したらどうすんの?そもそもなんで興味持ったの?」答えはとても簡単で「地名や地図に興味あるんですよ」と言うと、皆さん何となく分かって下さったようでした。宅配便の仕分けのアルバイトは、健康を保っていさえすれば頑張ることが出来ました。男性社
歌の場合、「楽譜に添ってやろうと頑張る」アーティストは多いのですが・・・「楽譜通りに出来る」人は殆ど居ません。楽譜とは作曲家の理想郷。理想郷を実現できる人はそうそう居ないのです。また、「楽譜をちょっと拡大解釈する」ことで、音楽性が覿面に膨らむ場合もあります。これは、崩すということではないのです。このほか、「楽譜通りにやらない場合が当時の不文律」というものもありますね。いろいろ細かいのですが。マリア・カラスが歌ったドニゼッティやベッリーニの名場面は、カラス自身がいろんな解釈を練り上げ