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モルモットの採血は、モルちゃんと獣医師の双方にとって少し大変です!モルモットの飼い主さんには是非知っておいて欲しいです。採血の準備はこのような感じ↓青と赤のケースが毛細管(ガラス製の細い管)。黄色いボトルが止血剤。そして一番奥が「爪切り」です。採血は、深爪をして、爪から流れる血を毛細管で採取して行います!例えば足の爪を深爪して、毛細管というガラスの細い筒に、毛細管現象を利用して採取します。少しずつ、何本も毛細管を利用して、採血を終えます。犬猫の何倍もの時間と労力がかかります。こ
ウサギの換毛は、食滞注意報!これはウサギの飼い主さんが覚えておきたい格言です食滞とは、何らかの原因で食べ物の消化が滞ることです。ウサギは本来、沢山食べて、沢山消化して、沢山排便する動物です。だからこそ、牧草のような栄養価の低い粗食からエネルギーを産生できます。従って、食滞は非常に重大な問題です。食滞の原因は様々ですが、換毛の時期は明らかに食滞が多いです。毛繕いをする際に、通常よりも多く毛を飲み込んでしまい、消化管機能が悪くなる為です。飼い主さんにおかれましては、換毛が来た時は気持ちの準
ウーパールーパーも病気になります。そして、時には手術を受けます!Uちゃんは、立派なサイズのウーパールーパーです。飼い主さんの職場で飼育され、アイドル的存在として暮らしていました。しかし、Uちゃんに異変が起こりました。左脇腹を上にして浮いてしまい、沈めなくなってしまったとのこと。食欲もなくなり、来院されました。実は俗称「プカプカ病」と言って、ウーパールーパーが沈めなくなる現象はよくあります。その原因は様々で、診断や治療は難しいです。原因特定のため、まずはCT
チンチラのPちゃんは、皮膚科の症状で来院しました。「口のまわりの皮膚が濡れている、荒れている」とのことでした。確かに口の周りの皮膚が赤くなり、よだれで濡れています。口の周り、よだれ、、、、と聞くと私たち獣医師はピンときます。「これは歯が悪いのではないか?」と。飼い主さんの話を伺うと、「口を気にしている様子がある」「食欲が少し落ちている」とのことでした。口を開けて奥歯を観察すると、下図のようになっていました↓奥歯(臼歯)の不正咬合(かみ合わせが悪い
ウサギが脱毛しました!の半分は、アイランドスキンです写真の様なウサギさんがよく来院されます↓所々毛が薄くて、なんだかとても寂しい感じ。何も知らなければ、皮膚病だと思いますよね!しかしこれは病気ではありません!これはウサギの換毛期に独特の現象です。ウサギはまだら状に換毛する動物なのです!多くの動物は前線ができる様に換毛します。あるいは全体が均一に換毛します。しかしウサギはなぜか、まばらに抜けます。その途中はなんとも残念な感じになります(失礼)島みたいに抜けるので、アイランドスキ
総排泄孔(ソウハイセツコウ)という言葉をご存じですか?鳥類や爬虫類は、「出口が一つ」なのです。哺乳類と異なり、生殖器(卵や精子の出口)消化器(うんちの出口)泌尿器(おしっこの出口)が全て同じ出口から出ます。これが「総排泄孔」です。そして、カメは総排泄孔絡みのトラブルが多いのです。総排泄孔から、陰茎や卵管などの生殖器が、膀胱などの泌尿器が飛び出してくることがよくあります。<カメの陰茎脱>ケヅメリクガメのPちゃんが、「陰茎が飛び出している」とのことで来院
寄生虫には二つの分類があります。内部寄生虫と外部寄生虫です。一般的に寄生虫と言われてイメージされるのは、「腸に寄生する幼虫」ではないでしょうか。これは内部寄生虫(体内にいる寄生虫)です。反対に、皮膚や体毛に寄生するダニやノミなどの寄生虫がいます。これを外部寄生虫(体外にいる寄生虫)といいます。今回の主役は外部寄生虫です!!<ウサギの外部寄生虫>先日、「背中に沢山フケがでる」とのことでウサギさんが来院されました腰のあたりが脱毛しています↓拡大して
カメさんの意外な天敵をご存じですか?カメのKちゃんは手の怪我で来院されました。左手を見ると、激しく怪我をしています。人間でいうと手首から先がもげています。これは一体何者の仕業でしょうか?答えは、アライグマです!アライグマはカメが大好物!!最近では東京都心でも生息が確認されています。カメを屋外で飼育されている方はご注意ください!KちゃんのCTを撮影しました。手首の先がひどく損傷していました。そのため、人間でいうと肘の関節から断脚手術をすることになり
お迎えしてから2週間後くらいから目の下にクマのような黒さがでて、目も閉じることが多かったり片目だけとじるようになった時がありました。(参考資料)すぐに病院にいくと、結果は目になにか入って炎症かな?と診断されました。目薬をもらいしたら2日後にはなおっていました!なにもないに越したことはないですが、違和感を感じたら病院にいく方が安心かと思います。良くなってほっとしています。
最近、大人気のヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー:通称レオパ)!!レオパちゃんの診察件数は年々増えており、他の動物と同じく様々な病気があります。そんな中、女の子のレオパちゃんで目立つのは、タマゴ関係の病気です。女の子のレオパの飼い主さん、必見です。Oちゃんは、食欲不振で来院されました。触診でお腹が腫れてる印象がありました。女の子だし卵塞(卵を産めずにお腹で詰まること)を疑いました。しかしレントゲンでも卵らしきものは写りません。そう、これは卵巣鬱滞です!卵巣鬱滞とは、卵
血液検査には参考値(基準値)がありますよね?この参考値は取扱い要注意です!今回の記事を読んでいただけると、ペットの血液検査の結果で慌てずに済みます!こちらは私の猫の健康診断の結果です。結果をみると、赤文字(参考値より高い)と青文字(参考値より低い)がいっぱいあります!!うちの子は病気でしょうか?いいえ、違います。超健康体です!「参考値の範囲外は、必ずしも病気ではない!」ということをここに宣言します!!これには参考値が抱える大きな二つの要因があり
こんにちはエキゾチックアニマル専門の動物病院でナッツの黄色い右耳を診て貰ったよという話ですオラは虫じゃねぇぞこの一年で随分とデブ大きくなり、通院用のキャリーが小さくなってしまったナッツ。キャリーを買う前に準備した一度しか使っていない虫かごを再利用することにしました。これが思った以上に居心地が良かったのか、行き帰りは嘔吐も無く、普段より落ち着いていたナッツ。これは…診察もイケるかもしれん!(`・∀・´)キリツと期待を胸に診察室へ入り、虫かごを診察台の上に置くと…フシュ着火ファイヤ