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優雅に見せてヘビーなカクテル。蝶のように舞い、蜂のように刺す。?レモンと砂糖の甘酸味にジンの爽やかさとシャンパンの優雅な口当たりがマッチしたおいしさ。そして確実に酔えるアルコール感。75(セブンティファイブ)とは第一次世界大戦時のフランスの75口径大砲のこと。淡くナイーヴな見た目と裏腹の重い飲み応え。命名者のセンスに脱帽です。こちらのカクテル、シャンパンをソーダに代えたものがジンフィズと呼ばれます。シャンパンに酸味があるので、ジンフィズよりも多くの甘味を加えてバランスを取ります。
先日‘‘グラスホッパー’’を取り上げました(No.019参照)が、言葉が足りなかった、クリーム絡みでこれを抜きには語れなかった、と焦りながら筆を取った次第であります。このカクテルの名前は、元々は‘‘アレクサンドラ’’でした。デンマークから英国王エドワード7世のもとに嫁いだアレクサンドラ王女に寄せて作られたのだそうです。いつの頃からか‘‘アレキサンダー’’となっており、何だかゴツそうな強そうな雰囲気となりました。ジンをベースにしていたものがブランデーへと替わるなど味わいの変遷も見られます。
オーセンティックであらんとする紳士たちの、逆説的なアンチテーゼでしょうか。2000年代初頭くらいに登場したシューター(一気飲みカクテル)ですね。いいこちゃんでいようとする方々を嘲るパンクなビジュアル。キモい。凝固したリキュールの食感もエグい。透明な部分はピーチのリキュール。白い脳はベイリーズ・クリームリキュール。あとはブルーキュラソーとグレナデンシロップと。ベイリーズを静かに垂らすことでぐにゃぐにゃの造形美が生まれます。相性の良くないリキュール同士だと、このように分離して大変なんです
ズバリアートはイタリア語で「間違い」のこと。イタリア・ミラノの老舗バール‘‘バール・バッソ’’のバーテンダーが、間違ったレシピでネグローニを作ってしまったのです。ところが、これが美味しいと大好評。‘‘間違いネグローニ’’と名付けられ人気カクテルの仲間入りを果たしたのです。‘‘ネグローニ’’とは20世紀初頭に生まれたカクテルで、ジン、カンパリ、スイートベルモットの組み合わせ。甘苦く飲み応えある美味しさでして、ネグローニさんがオーダーして誕生しました。ネグローニさんはもともと‘‘アメリカーノ
これをカクテルと呼べるのか?いやいや難しいことは言いなさんな。イタリアでは、コーヒーに氷を入れるのがタブーなんだってさ。でもどうしてもアイスコーヒーが飲みたい!そんなわがままな人がいたら、エスプレッソをシェーカーでシャカシャカ冷やして‘‘シェケラート’’にするんだそうですよ。これをお酒に応用し始めたのは結構古い話。何も加えず単一のお酒だけをシェイクし、グラスに注いで楽しむ、って感じ。美味しくて知られるのがカンパリで作るシェケラート。シェイクにより空気を含み、独特の甘苦い風味がま
その味わいは標的に向けて放たれた弾丸のような鋭さ。意中の彼にこのカクテルを飲ませるのだ。後日の結果報告を待っておるぞ。キャラウェイという香辛料。和名は‘‘ヒメウイキョウ’’です。優れた整腸作用があり、さらに、恋人の愛情をつなぎ留める力がある‘‘惚れ薬’’としても有名です。キャラウェイを活かしたリキュールが‘‘キュンメル’’です。1575年オランダで誕生した歴史あるお酒。キャラウェイの持つ甘さやほろ苦さ、爽やかな香りが活かされています。日本では人気・知名度ともに高くないので、常備するバ
雨上がりの虹。特に鮮やかな虹が見られたりしたら、なんだか得した気分になれますよね。カクテルの‘‘レインボー’’も鮮やかな七色。ビジュアル系です。このカクテルはお酒の持つ‘‘重さ’’の違いを利用して重ねます。お酒は甘さの度合いによって重さが変わります。より甘いものはより重く。シロップなんかはとても重いので一番下に沈めたりします。逆にウイスキーなど糖分の少ないものは一番上に浮かべたりします。キレイに何層にも重ねるには、それぞれのお酒の重さを把握せねばなりません。さらに美しく仕上げるコツは
子猫たん、そう呟いて様になるロマンスグレー紳士に私はなりたい。キティもオペレーターもワインをジンジャーエールで割るだけなので、まとめて紹介させてくださいね。赤ワインとジンジャーエールを半分ずつグラスに注いで軽く混ぜればキティです。白ワインならオペレーター。目分量でも全然大丈夫です。家飲みで作る際のコツは氷の量でしょうか。グラスの縁まで氷をたくさん詰めてからそれぞれを半々に注ぐと、いい具合な割合いにまとまると思います。また、目分量でグラスの容量の1/4ずつ注いでから氷を静かに加えてもオ
♪サアマタアーイム♪ガーシュウィン作曲の子守唄サマータイムは、数多くの歌い手たちがカヴァーし続ける名曲です。私が好きなサマータイムはジャニス・ジョプリンのブルースロック風カヴァー。ちょっと聴いてみてしびれるから。そんなジャニスが大層好んでいた酒が‘‘サザンカンフォート’’です。ライヴだとステージに用意してあったとか。死に際にボトルを抱いていたとかいないとか。サザンカンフォートはアメリカ生まれのミックスフルーツリキュール。バーボンをベースにピーチやレモンなどたくさんのフルーツを取り
カクテル‘‘ブルショット’’は1953年、デトロイトのレストランバーで誕生したとする説があります。ウォッカをビーフブイヨンで割るのはアル中の発想かと思いきや、カクテルらしからぬ味わいを求めていた人々は意外なほどに多く、すぐに人気カクテルの仲間入りを果たしたのでした。禁酒せねばならぬ時期(宗教的なやつ)にスープと見せかけてこっそり楽しんじゃう人が結構いたとか、やっちゃいけないことをやりたくなるのが人間の性でしょうか笑。オクターブでは出来立てビーフブイヨンで仕上げるので、ホットカクテルとしてだ