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皆さんこんばんは。恒例の夜中の本紹介。「悪の芽」貫井徳郎大好きな貫井ワールド。さて今作はどうでしょうか?物語の冒頭アニメコンペンションの会場前で、火炎瓶を使った無差別大量殺人事件が起こります。その事件を知った大手銀行に勤める主人公は、犯人の名前を聞いて衝撃を受けます。犯人は小5の時の同級生で、主人公の些細な一言で、皆からいじめられ様になり、数ヶ月後には不登校になった人物でした。主人公は自分が切っ掛けで大事件を起こしたのではないかと罪悪感に苛ま
すごかったー。ボリュームも、内容の重さも。3人の少年の日々の上巻、少年院での日々を描いた中巻、出所後の日々の下巻。簡単に書くとこうなんだけど、それぞれの苦しみとそこからの逃避などがそれぞれの目線から描かれてて、その描写が細かくて、どのシーンも重い。奔放な母親のせいで辛い生活を強いられる神原くん、イジメられた経験から、逆にイジメる側に転じた今もその恐怖から逃れられない久藤くん、裕福でイケメンで賢いという、傍から見たら恵まれ放題なのに抗えないものを抱える葛城くん。それぞれが日々
ある時、エリートサラリーマンの一家が殺害され、世間を震撼させる。犯人が見つからないまま1年が過ぎ、改めて事件を追おうと決意した週刊誌記者の田中は取材を始める。関係者へのインタビューを通して、被害者一家や証言者自身の思いがけない実像が明らかになっていき、事件の真相が浮かび上がってくる。(映画.comより)普段小説を読まないオッパッピーな私ですが、貫井徳郎さんの小説は好きで何冊か読みました。この「愚行録」も数少ない読んだ小説の中のひとつ。ある日、住宅街で一家惨殺事件
本日は、最近読んでおもしろかった書物です。・貫井徳郎「被害者は誰?」(講談社文庫,2006初出単行本は2003)この著者の作品は以前「失踪症候群」を読んだことがあり、文学性の高い社会派という印象でした。それが本作は、なんとユーモアミステリーです。売れっ子ミステリー作家・吉祥院(きつしょういん)慶彦は頭脳明晰でイケメンなので、態度は尊大です。今や雲の上の存在の彼と、警視庁捜査一課の‟ぼく”こと桂島は大学サークルの先輩後輩ということで、付き合