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昨年からスズメガ飼育に精を出している私。蛾の飼育の極みと言ったら、やはり養蚕に辿り着くのではないだろうか。5000年以上という、カイコと人類との深く長い付き合いに想いを馳せると、やってみたくなったのです。ということで、今年はカイコの飼育に挑戦しました。まずは卵の入手。カイコのタネ屋とでも言うのか、養蚕家へカイコの幼虫を卸す業者がいて、養蚕家はある程度強くて育て易くなった齢数である3齢幼虫で仕入れるんだそうだ。その卸売業者なのかどうなのか分からないけど、カイコの卵や幼虫、人工餌
我が家のカイコたち、1匹だけ営繭に失敗し繭を作らずに死んでしまったが、27匹が蔟の内外、ちぢれたクワの葉の間などで営繭した。繭にも個性があり、こんなおにぎり型🍙のものも。なんだか可愛い。カイコたちは羽化して繭から出てくる時、タンパク質を分解する酵素を口から分泌して繭に穴を空けて出てくる。穴の空いた繭からは、長い1本の糸としての絹糸は採れなくなるので、養蚕の産業的には羽化する前に繭を煮て中の蛹を殺してしまい、美しい長い絹糸を採っている。我が家の、愛情を
自宅から数軒先の道路上をセスジスズメ終齢幼虫が歩いていたので保護して飼育。昨シーズンは寄生蜂と寄生バエにやられて羽化率15%の散々な成績だったが、今年はなんだか上手く行っている。保護したセスジスズメ終齢幼虫ちゃんは無事に蛹化し、今朝羽化したところを娘が気付いて教えてくれた。急いで写真を撮る私。あー可愛い可愛いね〜可愛いね〜と言って撮った写真を娘と一緒に見返していた時、気付いた。スズメガの顔って、マズルがあって哺乳類みたいで可愛いなーと思っていたけど、このマズル、、、羽化した
カイコの糸は2本のフィブロインという細長い繊維と、それを取り囲む糊の層であるセリシンというタンパク質から成るそうだ。糊物質となっているセリシンは熱水やアルカリ水で溶解するので、繭から糸を採る時には繭をお湯で煮てセリシンを溶かしてフィブロイン繊維を採るんだそうだ。カイコの成虫は、繭から出る際に口からタンパク質分解酵素を出して繊維同士を糊付けして固めているセリシンを溶かし、フィブロイン繊維を切断せず繊維と繊維の間を押し広げて出てくるらしい。だから、成虫が出た後の繭(出柄繭)であっても、繊維
スズメガの幼虫飼育にどハマりして2シーズン目。羽化したスズメガ成虫たちの観察・飼育を通して、大きなクエスチョンが浮き彫りになってきた。巷のネット情報や学術的な文献によれば、スズメガやヤママユ等の仲間の中には、成虫になると口吻が退化していて摂食しない種が少なくないという。しかし、摂食しないといっても彼らには口が無いわけではないのだ。なぜ食べられないのか?「退化」とはどういうことなのか。どの程度の形態変化なのか。ネット上でいくら検索しても、それにきちんと答える形の記述は無さそうである。これは、