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井上順(当時:井上順之)お世話になりましたこの歌は、特定の誰かの体験談ではない。作詞の山上路夫が得意とする、架空の物語をリアリティのあるスケッチとして描く手法の結晶だと言える。愛し合って別れたという重い関係ではなく、どこか縁があった人たちへの挨拶のような、軽やかな距離感が爽やかに描かれている。山上は「歌詞の中に自分を出しすぎるのを嫌う」タイプだったので、自分の実体験を告白するのではなく、井上順というキャラクターが歌った時に最も魅力的に聞こえる都会的な物語を構築したのだと思われる。
さて、ある意味Pファンクの対極にあるのは日本の古い歌謡曲。なかでも平山みきである。Pファンクはやたら音数が多いし、総帥ジョージ・クリントンはじめ皆さんサービス精神が旺盛。いっぽう平山みきといえば、とにかく投げやり(笑)ところがこの投げやり感、蓮っぱ感がたまらなく良かったりする。自分が子どもの頃に大ヒットした、例の『真夏の出来事』から50余年。氏が今なお語り継がれているのは、楽曲の良さだけではない。そんな気がする。◆真夏の出来事(1989年、パワステでのライヴ)「いちおう演っときゃ