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真梨幸子さんの「殺人鬼フジコ」シリーズの最新作『フジコの十ヶ条』を読む前に、おさらい用として、シリーズ一作目『殺人鬼フジコの衝動』のレビューをしていこうと思います。ちなみに読む順番は、『殺人鬼フジコの衝動』⇒『私は、フジコ』⇒『インタビュー・イン・セル殺人鬼フジコの真実』⇒『フジコの十ヶ条』になります。まず、本書の冒頭には「はしがき」として、この小説はある女性が死の直前に書き上げたものだということが説明されています。小説の主人公は、フジコという少なくとも十五人を惨殺した殺人鬼であ
真梨幸子さんの小説『坂の上の赤い屋根』の解説レビューになります。ネタバレ要素を含みますが、全体の詳細を知るには本書を読んでください。坂の上の赤い屋根(徳間文庫)Amazon(アマゾン)評価4.6/5相変わらず複雑な構成ですが、比較的真梨作品の中では理解しやすく、読みやすいほうです。また、筆者が得意とするリンク読みも現在で、詳しくは『フジコの十ヶ条(殺人鬼フジコシリーズ)』と『6月31日の同窓会』で確認できます(本書との共通点は、「轟書房」と「松川凜子弁護士」)。これから真梨
坂の上の赤い屋根真梨幸子騙される快感!!イヤミス(嫌な気分にさせるミステリー)長編。結末までネタバレします!人格者と評判も高かった夫婦が娘とその恋人によって身体中を切り刻まれコンクリート詰めにされ埋められた。残虐性から世間を震撼させた「文京区両親強盗殺人事件」から18年後、事件をモチーフにした小説が週刊誌で連載されることになる。そこで明らかになる衝撃の真実とは何か?!ネタバレあらすじ早すぎた自叙伝・両親のトラブルのせいで相模原から文京区に引っ
【あらすじ】主人公は法律事務所でパラリーガルをしている高幡莉々子と昭和のスター南条由里子の娘で独身・貧困の猪又千栄子(50歳)。【波乱万丈】頼子の孤独な終活【70代】というチャンネルで、「頼子」と名乗るシニア女性が、困窮した生活を赤裸々に語りながら料理をしているVLOGを見ていた2人が、殺人事件に巻き込まれていく。高幡莉々子は、顔出しこそしてはいないものの母親が映った動画を好奇心でスマイル企画に売った後、それが「頼子」として使用されたことにうろたえる。パン工場でパート勤務をしている猪又
真梨幸子さんの『波乱万丈な頼子』のレビューになります。こちらは70代のシニア女性YouTuberの秘密を暴く物語。最近の真梨作品はメモをとらなくても読め、どちらかと言うとコメディ寄りになっているので、思わず笑っちゃうかもしれません。さっそくですが、あらすじ解説をどうぞ※メモ不用と言いましたが、真梨幸子作品が初めての方用に簡単に物語の経緯を整理したものを書いてみました▼高幡莉々子の場合法律事務所で事務職をしている高幡莉々子は、最近ある動画チャンネルにハマっている。それは【波乱万丈】頼子の孤
真梨幸子さんの『極限団地』を読みました。さすがイヤミスの女王・真梨幸子さん。今回も最初から居心地の悪い展開が続き、途中からはとんでもない事態に…。何重にも折り重なった人間の欲望とエゴに、時間、事件…様々なものプラスされ、混沌と交じり合う展開で、読んでいてクラクラしてしまいます。何度も味わうどんでん返しが、この作品の醍醐味なのかもしれません。読んだのはこの本極限団地―一九六一東京ハウス―(新潮文庫)Amazon(アマゾン)Amazon(アマゾン)で詳細を見
残り、短篇集2冊。「これが最後の仕事になる」編:講談社「最初の1行は全員一緒」のショートショート・シリーズ、第3弾。著者24人による全24作品、「メフィスト賞」作家多め。“最初の1行”は本書タイトル「これが最後の…」です。第1弾『黒猫を飼い始めた』は「ミステリー」「エンタメ」と好みの作品が多くて面白かったですね。第2弾『嘘をついたのは、初めてだった』は悪くなかったけど「ドラマ系」多めで