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50.取り懸けをミクロに考察してみる(大切な補足編)この時期、大会などで、結果が出せた人、出せなくて悔しい思いをした人、また、メンバーに入れずガッカリした人もいるでしょう。それには、そうなるに至った原因があります。それに向きうかどうかで、これから先の進化を左右します。そういう人たちにこそ、弓道の的中(射技)の物理的考察が参考になれば、幸いに思います。さて前前回、48.スランプの原因を物理的に考察するで弽帽子の首折れを修正できたことに端を発し、49.取り懸けをミクロに
34.かけほどきを身につけよう部活の中止や弓道場の臨時休館で稽古が出来ない。こんな時には、イメージトレーニングをやってみましょう。まずは、自分の射を撮ったビデオを見て修正すべき部分を指摘して、治った自分を想像していくことは、モチベーションも上がって有効だと思います。そして、この機会にぜひ、手を開く「離す」から取り懸けを解いて「離れる」かけほどきを身につけて、自分の射のレベルアップに踏みだしてみてはどうでしょうか。そこで今回は、かけほどきのイメージトレーニングの方法を紹介し
8.伸び合いについて<伸び合い>これが特に抽象的で難解です。しかし、安定した的中や鋭い離れを生むためには不可欠なものとなります。会の状態は外観では静止状態で、矢束や身体が伸びたりする訳はないのに、伸び合えと言っている。張り合いとは違う表現なので、張り合いとは違うものであることは確かだろうと思います。伸び合いは、人が次の動作を瞬時に行うための瞬発力を発するための溜めであると、私は解釈しています。矢勢を出すためと説明する方もいますが、物理的に考えれば矢の初速に影響を与
29.弓返りに大切なのは弓の捻りさて今回も、いただいた質問にお答えすることにいたします。(「的中率を上げるためにやれること」は検証中のため延期させていただきます)今回の課題は、腕をはらってしまうときにどう対処したらいいかということです。押し手の手の内を正しく働かせることができていれば、必ずしも弓返りしなくても腕をはらうことはないのですが、弓返りさせることに理屈は共通しています。結論から説明します。手の内の中での弓の位置は、弓の捻りをフリーにした状態で30〜45°の位置
16.弓道の離れとアーチェリーのリリースとの比較さて、今回は弓道のことだけに凝り固まらずに考えることにします。和弓と違って、アーチェリーは実に合理的にできています。的に中るのが当たり前、つまり必中が前提であって、いかに中心に中てられるかを競います。弓道をやっている人の中では、中て射のことをアーチェリーをやっていると揶揄する場合がありますが、これはアーチェリーに失礼過ぎます。和弓より、アーチェリーの方が性能が優れているのは事実なのですから。謙虚に比較し参考になる点に気付
7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~<張り合い>つづきさてここで、会での力の釣り合いを式に表すと、以下のようになります。弓力=骨格に加わる力+骨格を支える筋力+α(両腕を残身まで開く力)引き分けが終わった状態では、このαは、ほぼ0です。会の中でこのαを生み出していく、この力の変換を行うことが張り合いということにもなります。αをできるだけ大きくすることによって、鋭い大離れを生むことができるわけです。では、具体的にどうすればいいのか?
33.かけがえのないものを受け継ぐには弽(カケ)は、数年使っていると親指のカケ帽子の頭の皮がこすれて穴が開いたり、縫い目の糸が切れて皮がめくれたりと、補修が必要になってきます。新しいカケに替えると、かけ帽子の感覚や腰の硬さ、特に的中に影響する弦枕の深さや傾斜、皮や腰の硬さなど、馴染んできて慣れるのに時間がかかりますし、最悪の場合には射形を崩してしまうこともあります。今回は、私が30年以上ぶりに弓道を再開するときに、新しいカケに馴染むようにどう工夫してきたかをお話ししますので、参
3.的中について弓道においては的中が全てではありませんが、めざすは正射必中。中らない練習をいくらやっても上達はしません。的中は「的付け通りに矢を飛ばす」という実に単純な物理現象で生み出せます。「的付け通りに矢を飛ばす」ために不可欠な物理的条件は、以下となります。①正しい的付けができていること。②(矢が乗っている)押し手の親指と(弦を番えている)勝手の親指が、動かない状態(会のまま)で、離れの瞬間を迎えること。会~離れこれらの条件が実現できなければ、いくら精神論を語られ
いきなり結論から申し上げます。理想が現実化する時は、あるひとつの条件が揃った時だけです。それは一言で「潜在意識レベルでインプットされた時」。物理的なお話です。それ以外はあり得ません。普通の言い回しにすると潜在意識=《頭の中より深い考え》顕在意識=《頭の中の考え》が分かりやすいでしょうか?なので日常的に《頭の中で》「お金、これ以上入って来ないで!」とどれだけ思っても、《深い意識で》「お金はどんどん入ってくるのが普通」とインプットされていれば、勝手にお金持ち。《
我慢は大きく分けると2種類あると思う桂由美さんのどんぶりセットが家にあるよ器のデザインもしてたのかな?実家からもらってきた年代物手作りタルタルソース作りに使っちゃってるけど!笑我慢の種類物理的な我慢と精神的な我慢物理的な我慢とは欲しい物が瞬時に手に入らない時は時間が多少なり必要だったり順番を守るためにちょっとめんどくさいけど並んだり食べたいけど夜中だからやめとこうお金が貯まるまでブランドバッグは買わない…みたいなモノに対する我慢が物理的な我慢精神的な我
32.的中率を上げるためにやれることいよいよ今回は射技の核心、「的中率を上げるためにやれること」について、お話ししたいと思います。これまで1年間、弓道の的中(射技)の物理的考察で説明してきた一つ一つの因子の的中への影響度を確認し、もっとも相関のある因子を検証し、ある程度の確証を得るに至りました。そのことを説明します。<仮説24>的中率を上げるためには、弓道の的中(射技)の物理的考察で説明してきたことがやれていることを前提として、①胸弦をしっかり付けて、弓を安定させ弓
40.的中は矢から学べ学生さんたちの練習を見ていると、よく見かけることがあります。矢所が安定していない人を指導している時、肩や肘の抜け、上がり、下がりなどを会の中にまで、細かに修正しようとしている場面です。当事者にとっては良かれと思ってやっていることであるとは思いますが、私は、この指導方法には疑問に感じます。逆にありがた迷惑ではないかとも考えています。射形を修正するのは詰め合いまでであって、会に入ったあとは、張り合いや伸び合いに集中させるべきなのです。そして、矢所が
●「浄化」から始める、気功生活おかげ様で、僕のブログ読者の方も増えてきまして、最近、改めて気功の基礎的な質問をされることが増えてきました。ブログをスタートしたとき、気功をイチから丁寧にと、言ってスタートしましたが、意外と基礎的なことを丁寧に書けていないので(5年くらいたってますが。。、)ふんどしのひもを締めなおして笑オレ、ワスレナイ、ゼッタイ。ということで笑、アルジャーノンに花束の主人公のように傲慢にならず、初心にかえりまして、丁寧に、赤ちゃんでも食べられるくらいに
6.詰め合いについてここからは、取り懸けを解いて離れる具体的な方法について説明したいと思います。ここからを読むと、おそらく、今までとは違った自分の射技との向き合い方が、できるようになると思います。離れに導くために、会では、詰め合い、張り合い、伸び合いが大切と言います。詰め合い、張り合い、伸び合いとはいったい何なのだろうか?誰しもが持つ疑問なのですが、具体的に表現する人は少なく、感覚論、精神論、伝承などで表すわけです。私は、誰もが体験できるように、できる限り具体的に表現して説
0.弓道の再開~正射必中への物理的アプローチを始める~私は、5年ほど前に学生時代にやっていた弓道を再開しました。五十肩になったのがきっかけで、何か運動をせねばとふと思い、たしなみのあった弓道をまた始める事にしました。現役当時(@伊勢神宮弓道場)始めて2年目の頃35年ほど前に買った道具(弓、矢、カケ、道着)が健在だったのですが、さすがに現役時代に使っていた17.5kgの弓をいきなり引けはしないだろうと、近くの弓具店で15kgの弓と既製品のカケを買って、市の弓道場で自主練を開始し
22.残身まで開く力αはどれだけ大きくできるのか?7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~で、会での力の釣り合いを式で表すと以下のようにとなると説明しました。弓力=弓から骨格に加わる力+骨格を支える筋力+α(両腕を残身まで開く力)このαをできるだけ大きくすることによって、鋭い大離れを生むことができるとも説明しました。しかし、このαの大きさは物理的な力の大きさだけではないのです。えっ!物理的な力の大きさだけではない?何を言ってるのかさっぱりわからない、と思うこ
53.弦捻りのルーティン弦捻りの必要性については、懐疑的な人も多いと思います。弦捻りを知らない人、効かせなくても離れる人、手を開いて(緩めて)離す人々にとってはまったく無用なもの、存在を意識もしていないのかも知れません。しかし、和弓の取り懸け構造での離れの導き方11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くかを読んでいただければ、手を開いて(緩めて)離す人にも有効に作用してくれるものであることは充分理解できると思います。ただ単に捻りを効かせているというだけで、交差させた取り
48.スランプの原因を物理的に考察する弓道場の臨時休館で稽古不足となり衰えてしまった筋力もやっと回復してきました。また、低周波治療器のおかげで左肩関節痛も治ってきましたが、どうも矢所が収束しません。スランプと言っていいでしょう。最近は、弓道場の休館、部活休止、受験などで練習不足となり、再開して元の様に引けるようにはなったものの的中が戻らない。この時期、そういう人が多いようにも思えます。こういう時に役に立つのが、自分の射で最も的中が出せるように修正を加えられた現役時代に使っていた
36.両肘の張りと弓の裏反りは似ている?32.的中率を上げるためにやれることで、胸弦と両肘の張りが最も重要であることを物理的に説明しました。でも、おそらく、どのように力を働かせればそうなるのか、いまひとつわからず、手先に力が入って引いてしまうという人も多いかと思います。また、最近の弓道場で自主練をしている人(自分も含めて)を見ると、コロナ禍で弓道場が使えず稽古ができない間に筋力が弱って、離れが体の前に浮いてしまい、矢所が定まらなくなっている方が多いように思います。腕の筋肉は日
24.弦捻りの中心は、矢軸か親指の弦枕か?取り掛けを解くためには、弦捻りが不可欠です。このことは、11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くかで物理的に検証しました。クロスさせた親指と中指を指の弾きだけの力で解くことはで出来ません。弦捻りを加えることで簡単に解くことが出来るようになります。捻るということは、回転モーメントをかけるということななので、その力の中心をどこにするかを明確にする必要があります。<仮説15>弦捻りの中心は、矢軸中心か親指の弦枕中心か?<検証
38.的中のための本当のねらいとはねらいが整っていなければ、矢が的に中ることはありません。弓道でねらいと言うと、射法八節図解では第一から四のねらいで示されているもの、そして、的付けと口割りと考えるのが普通です。しかし、これらは表面的な形の上でのねらいであって、ねらいの核心ではありません。<仮説29>的中のための本当のねらいとは、離れ(張り)の方向を矢軸線にまっすぐに合わせること。<検証>結論から説明します。会の中で、両腕の離れ(張り)の方向を、矢軸線方向に精度よく
26.既製のカケは親指で選ぶ初心者や学生の皆さんは、最初は安価な既製のカケを買うことになると思います。安価と言っても1~2万円以上はしますので、決して安い買い物ではありません。カケが自分の手に合っていなければ、軽妙な離れは出せませんし、的中もなかなか出せません。射形にも悪影響が出てきます。弓道の的中(射技)の物理的考察の記事で説明してきた内容は、多少はカケがフィットしていない場合でも、軽妙な離れで的中を出せるロバスト性のある方法を説明していますが、フィットしている方が的中精度は
51.「離れ」の瞬間を考察する離すではなく、なぜ「離れ」なのか?弓道を始めた人は、必ず持つ疑問だと思います。そして、「離れ」とは何なのかを知りたいと思っている筈(はず)です。矢を放つために、引き分けて弦を離す。それを繰り返すことで身についてしまう反射的な運動だからそう呼ぶのだと、思っている人もいるかもしれませんし、的中だけを求めるには反射運動であっても良いのかもしれません。しかし、大切に育ててきた一射の結果を単なる反射運動で決める、で良いのでしょうか?矢を放つという動作は
1.はじめに多くの人は、弓道での的中には弓手(押し手)が重要であると考えています。間違いではないでしょう。おそらく、剛弓を引き小離れであった昔は、特にそうであったかも知れません。剛弓の反動を抑えるには当然であって、私も先生方や先輩方からそう教わってきました。しかし、最近はそれほど強い弓は引かず、大離れが良い、とされるようになっていて、昔ながらの既成概念には、少し違和感を感じざるを得なくなってきています。既成概念にとらわれず、物理的な見方で射技を研究、工学系思考の私が
13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?今回は、押し手で大事なポイントの話をします。押し手で大事なことは、押し手の手の内と弓との十文字です。押す力をまっすぐに弓に伝えるための形です。弓の力を支えているのは筋力ではありません。骨格です。これは、疑う余地も無い事実です。筋力は弓の力を支えている骨格をサポートしているだけなのです。したがって、弓を引くときには、支える骨格の形が大事なポイントとなり、重要な部位の十文字を守るよう教えられます。三重十文字や五重十文字