明治10年(1877年)2月から9月まで7か月間に及んだ西南戦争は、両軍が互いに日本刀を唯一の武器とする部隊を繰り出して斬り結ぶ白兵戦を展開したという点において日本史上類を見ない特異な戦争だった、と私は思う。鉄砲伝来以前の武士の戦法とは、互いに乗馬して矢を打ち合う矢戦(やいくさ)に始まり、矢が尽きれば太刀や薙刀を振るって戦う馬上戦に移行し、最後は馬から降りて敵の首を獲る徒戦(かちいくさ)となるのである。後の戦国時代には鉄砲が登場し、銃撃戦を交わした後、騎馬武者と歩兵が槍を擁して突撃する戦法に移行