ブログ記事25件
皆さん、鳥山検校が怖い怖いとおっしゃりますが。私は今回、えっ、検校じつは、いい人?って意外だったんですよ。最初に蔦重たちが「面長太夫に口を利いてくれ」と言って訪ねてきた時、けんもほろろに断りましたよね。奥さまと一緒に、一度、太夫の芸を聞きに行ってください、って言われても、「人の多いところは嫌いだ」とか、とりつく島もない。自分の妻のはずの瀬以(瀬川)が、この蔦重と「ただならぬ関係」であることは、とっくに気づいてますよ、検校は。このひと人一倍、鋭いんだから。先週の瀬川引退パレ
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第13回『広がる座頭金の闇』(2025.3.30放送)市野瀬真二氏によるダイジェスト「吉原に戻りたいのか?そなたの望むことは全て叶えているではないか!所詮、わしは客ということか?」物欲を満たしてやることで、瀬似の心を己に向かせようと足掻く検校。蔦重の存在に気づき、場合によっては切ることも厭わぬとうそぶく検校。冷静な物言いながら、そこにはメラメラとした嫉妬の炎が燃えたぎる。さらに「いくら金を積まれても心は売らぬ。お前は骨の髄まで女郎だな
吉原の花魁:瀬川を1,400両で身請けした鳥山検校。検校というのは江戸時代の特殊な階級で、室町時代以降盲官(盲人の役職)の最高位の名称として定着したとWikiにあります。以下、Wikiから引用仁明天皇の子である人康親王が若くして失明し、そのため出家して山科(現在京都市山科区)に隠遁した。その時に人康親王が盲人を集め、琵琶や管絃、詩歌を教えた。人康親王の死後、側に仕えていた盲人に検校と勾当の2官が与えられた。これが検校と呼ばれる盲官の始まりといわれている。また、人康親王が坐って琵琶を
今年の大河ドラマは主に江戸庶民を描いたものです。庶民のみならず幕府の重鎮で老中の田沼意次も平行して描かれており、当時の経済がどうやって回っていたのかを知ることができ、毎回興味深く見ています。吉原の遊郭街で出版業を営む主人公の蔦屋重三郎が、吉原を活気づけようと細見(さいけん・ガイドブックのこと)の企画出版に日夜勤しむ話で、花魁たちや店の旦那衆などとの人間模様が巧みに描かれており、視聴率は決して振るわないようですが、去年途中で私が視聴を断念した平安女流作家絵巻物よりは親近感が持てます(紫式部・清
昨日放送の大河ドラマ「べらぼう」。「お江戸揺るがす座頭金」。神君家康公の打ち出した盲人優遇政策を重要視するあまり、高利貸しの座頭(その頂点にいたのが検校)が世に跋扈する時代となっていた、という背景を背に。蔦重がこう言います。「弱ぇもんを守んなきゃいけねぇというのは、分かんですけど、……」に対して、里見浩太朗扮する書物問屋がこう続けました。「もしかしたら、今の世の中で一番強ぇのは盲いかもしれねぇな」。旗本まで高利貸しの借金苦にあえぐ悲惨な状況下。渡辺謙扮する田沼意次が手を打つべく、将