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※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いしますお読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください「お前達二人は仕事ができるんだから、二人で手を組んだら最強だろ!」課長はどこか虚ろな目でそう言った。「無理です。」チャンミンが速攻答える。「この人と一緒になんて無理ですから。」「は?お、俺だってっ!」「一人の方がいいです。」「俺だって!!」「あ~~~いい!いい!お前達の意見はどうでもいい。兎に角あれはお前達に任す!!」
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《純愛》「イトゥク!!」「イトゥクさんっ!」チャンミンとヒチョルはイトゥクに駆け寄った。寝台から半身を乗り出し、右腕がだらんと寝台から床へ垂れ下がっている。ヒチョルはイトゥクを抱き、急いで寝台へ寝かせた。「息はしてる!脈は…弱いな。チャンミン、持ってきた薬箱から青い小瓶をくれ!」「はいっ!」イトゥ
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《再会》このまま…穏やかに日々が過ぎるように思えた。隣国では小さな諍いが戦となり、領地の奪い合いが激化していた。蘇の国は相変わらず沈黙を守り、どの国とも共戦協定を結んではいなかった。大国が兵を出せば、戦はすぐに治まるのだが、蘇王の心は今、戦場に向いてはいなかった──それは海霧のひどい夜だった。海から濃い霧
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《惨劇》シウォンの心臓は音を立てて破裂しそうになった。体の皮膚も肉も骨も…細胞までもが粉々に飛び散り、瞬時に存在が消える…こんな衝撃は生まれて初めてのことだ。「シフ…」シウォンはその場にがっくりと膝をついた。シウォンが呼んだその名は…柳谷の伯父に預けられ、何不自由なく幸せに暮らしているはずの弟の名前
※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いしますお読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください俺はチャンミンがあの時の奴だって知って驚いた。先ず見た目が全く違う事。それにあの後。学校内のどこを探してもチャンミンは見つからなくて。俺はもしかして幻でも見たんだろうかとさえ思っていた。でもチャンミンは確かに存在したんだ。チャンミンとして俺の前に再び現れてたって事だ。「どうして?俺だって知っててお前は何も言わなかったんだよ……。」
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《永い愛、壱》ユンシクとシン──成人し、星月楼の楼主と蘇の国の国王となった二人であるが、少年時代は同じ学堂で学んだ無二の親友だった。遊郭を営む家に生まれ、身分を蔑まれることも多かったユンシクと、身分の高い出自ながらも愛を知らず、孤独と戦いながら生きてきたシン…シンは、心優しく、慈愛に満ちたユンシクの笑顔に
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《決戦前夜》「ヒチョル、こちらへ来てくれないか」イトゥクの葬儀からしばらく時が流れていた。イトゥクを失ったユンシクはすっかり弱り、体調のすぐれない日が多くなった。薬師のヒチョルがどんなに処方を工夫しても、ユンシクの病状が改善される兆しは見えない。「自分の体のことは、自分が一番よくわかっている。そして、自
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《推測》「ユンホ、来てくれて本当にうれしいよ。あらためて礼を言う。ありがとう!友情に感謝するよ!」目の前のテーブルには豪華な饗の料理が並んでいる。フォレブルは山に囲まれた農業が主体の領地であるが、貴族は日々の食事に大枚をはたき、金に糸目をつけず取り寄せる。今宵も高級な海産物や南国の果物などが次々と
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《順調と逆調》いつもなら昼過ぎまで寝ている「華」たちも、鍛錬のある日だけは早い時間に起こされ、強制的に体を動かす。午前中に鍛錬を終えると、ほとんどの者は夜の商売に備えて昼寝をする。爽やかな風が吹き抜ける昼下がり、星月楼は無人の城のように静まり返っていた。「チャンミン、疲れただろう?」「いいえ
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《煌めく子へ…》海霧に紛れ、蘇王が星月楼を訪れた夜の出来事は…あの夜以来、誰も口にしなかった。ユンホもチャンミンも、シウォン、セフン、ヒチョル、そしてカイ…皆がユンシクとシンの悲しい恋の物語も、ユンホが生まれたお伽話のような逸話も、それぞれが大切に胸の奥にしまいこんだ。「ユンホの父は月山の聖獣、大虎なのだ」そ
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《風に吹かれて》カイは正式に「痣者」の仲間入りを果たした。楼主の息子で星月楼の次期楼主、ユンホ(金色の髪、虎に星の痣)ユンホにとって特別な存在であるチャンミン(銀色の髪、鹿に月の痣)蘇の国一の秀才で星月楼の薬師、ヒチョル(赤色の髪、蝶に花の痣)人の心を読むことに長けているセフン(緑色の髪、燕に風の痣)蘇の国の
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《星は煌めき月は麗し》ユンミンは母を知らずに育った。手元に残されたたった一枚のユナの肖像画だけが、ユンミンの母の記憶なのだ。男手ひとつで子供を育てるユンホの苦労は並大抵ではなかった。だが、立って歩くようになり、やがて庭を元気に走り回り…日に日に成長していくユンミンの笑顔を見ていると、その苦労も吹き飛んだ。
これは絶対に現実そうじゃ無きゃ困るこれ以上何かあれば頭が混乱してどうにかなりそう「痛っ、痛いよチャンミン!」「痛くしてるんだってユノもほら、思いっきり叩くか抓ってよ」寝起きのユノの頬をむぎゅっと抓ってから、今度は自分の顔を差し出すようにぐっと近付けた僕の部屋、僕のベッドシングルサイズのベッドは育ち盛りの男ふたりが乗って動くと時々みしっと悲鳴をあげる「チャンミン、ちょっと近い」「はあ?僕を抱き枕にして寝てたやつが言う?」「……ごめん…無意識だったんだ」謝られると調子が狂う
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《死の棘》長椅子に横たわったカイは依然として目を覚まさない。呻き声は治まったがその寝顔はきつく目を閉じ、苦悶の表情を滲ませている。カイの様子を案じるように、イトゥクは悲壮な眼差しでヒチョルを見た。静かに頷くヒチョル。《カイは大丈夫だ。俺がついている。死なせはしない》ヒチョルの表情は頼もしかった。イト
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《永い愛参》「父上、それは…どういうことなのですか?!父上は母上に指一本触れていない?それなのに…母上は私を身籠ったと?」ユンホは父ユンシクの言葉が理解できなかった。まだ処女のはずの母は…手も触れていない夫の子を身籠ったというのか?激しく動揺するユンホの手をチャンミンがそっと握った。「ユンホ様、楼主
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《永い愛、肆》ジヒョの足取りは重かった。実家からの帰り道、何度も眩暈で倒れそうになる。そのたびに付き添いの侍女に支えられる始末だ。神官である父の言葉が何度も頭の中を過る。「よいか、ジヒョ。大虎の子を産んではならぬ。もし、万が一…生まれた子が虎の姿をしていたら、何とする?そなたが身籠ってしまったこ
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《無辺の蒼穹》明けて、婚礼の日の朝──隣で眠るユンホを起こさぬよう、そっと寝台を抜け出した。楼主の部屋にある小さな台所で、準備してあった食材を使い、ユンホのために心を込めて朝餉を作った。出汁の良い香りに鼻を擽られ、ユンホが目を覚ます。出来立ての鮑粥を器に盛り、チャンミンがユンホの寝顔を覗き込む。「ユ
昔から、勿体無い、だとか何かが足りない、だとか周りはそんな風に僕を見て好き勝手に言うだからひとから評価を受ける事は苦手だし、流行に乗ってその評価を上げるような事も同様それを、所謂『イケてる』やつらは僕達…つまりオタクだとか地味なやつらの事を努力が足りないだとか、何も考えていない、だとか言うけど、僕達は外見を磨いたり周りに迎合する事よりも趣味に生きているだけなのだ例えば僕ならば、勿論清潔感は失わないようにするけれど、おしゃれは二の次…と言うか興味が無い『もう少し服装を気にすればモテる筈
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《氷解》カイは極秘で父王に面会することを許された。冷たくあしらわれるとばかり思っていたカイは拍子抜けした。冷酷な父が、何故にすんなりと面会を許したのか…カイは少しでも父親らしい情が残っているのかと期待した。赤ん坊の頃、柳谷の伯父に連れられ、この王宮に来たことがあると聞いた。父を待つ間、傅いた大理石の床がやけに
SideY片想い歴、それなり相手は告白なんて出来ない同性の友人ドラマなんかで『今の関係を壊したく無いから好きだと言えない』と出てくるけどまさにそう…いや、対異性の恋愛模様を描くドラマよりも俺の方がもっと切羽詰まっている切羽詰まってはいるけど、深刻で思い詰めるような恋では無かった友人として特別な位置に居られるように努力した結果、自分なりに満足出来るくらい近くに居られる何かあれば頼ってもらえるし、お互いの家に行き来したり親も公認の仲の良い友人になれた告白して砕け散って今の関係を壊す
チャンミンと出会って丸二年が過ぎた夏の盛りを迎えるのはもう三度目でも、暑さに変わりは無くても同じ夏は二度と無い一度目の夏は、付き合ってまだ三ヶ月今思い出してもなかなか初々しかったと思う確か、仕事の俺をチャンミンがオフィスの傍まで迎えに来てくれたのだけど…あの日もとても暑かったのに、屋外で短くない時間待っていたであろうチャンミンは熱中症気味になってしまった昨年、二度目の夏は初めてチャンミンの短髪を見た丸い頬や額、大きな瞳が良く見えてこどものようで可愛らしかったのだけど、本人曰く『
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《真心》事件はその夜起こった。遊郭が軒を連ねる雲島は日付が変わる時刻になっても、丑の刻に提灯が消えるまでは酔客の歓声で賑わう。男娼が男の相手をする星月楼も例外ではない。夜半の時を過ぎても、客の出入りでごった返していた。「きゃあーっ!お客様!おやめください!!」お世話婆の声が廊下に響く。酔った客同士が人気の
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《金と銀、青と緑》ユンホは内心、怒っていた。チャンミンと二人、母の墓参りを兼ねて旅をするつもりが…都の神官の娘だった母が、都とも雲島とも違う場所で眠っているのが不思議だと思っていた。墓参りもままならない遠い場所に、父はなぜ母を埋葬したのか?それゆえ、ユンホはここ数年、母の墓参りをしていない。今回は…チャンミン
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《降臨》「気が付きましたか?」「…俺は…」「私の部屋で、二人で話していた時…意識を失い、倒れてしまったのですよ」そうだ…ユンシクに「父の旧友だ」と告白され、学堂時代の父の話を聞いた。あの冷徹で情の欠片も感じることが出来ない父に…ユンシクが語ったような人間味あふれる、熱い心があったことに驚いた。なぜ
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《時を越えて》出会いからすでに意識していた。互いの人格を認め合っていた。もし、学堂で出会っていたなら…きっと唯一無二の友になれただろう。同じ時代に生まれ、稀有で高貴な血を受け継ぐ者同士…味わってきた栄光と挫折。それすらも似ている二人だった。そして…愛するひとさえも…似ているがゆえ、引き起こされた運命の悪
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《封印された過去》ユンシクは息を飲んだ。そして、ふうっと短く息を吐くと、葡萄酒の入った盃を卓の上に置いた。「聞こえていましたか。私としたことが…思わず声が漏れてしまいました」「私の顔を見て、たしかに『シン』と…」「なるほど…ですが…なぜ、その名を呼んだことがそんなに気になるのです?その名に何かお心当た
シリーズ物ですが、単発で読んで頂けますこれまでのお話はカテゴリー「blueblue」にございますこちらです→blueblue┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈真夏の日差しが照りつける午後のちょうど一番暑いであろう時間炎天下のなかを歩いているけれど、暑さよりも何より苦痛なのが…「…気持ち悪い、痛い」こんな事ならば練習して慣らしておけば良かったケースは持っているから、いっそ我慢するのは止めて『いつも通り』楽にしてしまおうかそう何度も思うけれど、やっぱり驚かせたい「いや、別
ユノさんが予定よりも少し早く帰って来たその日フロントに立っていたら帰って来たユノさんと鉢合わせて、そのまま一緒に最上階の彼の部屋までやって来た僕はと言えば、その日初めてユノさんに見立ててもらい買ってもらったスーツを仕事で着用した生地が良い事は勿論だけれど、身長があるから普段は殆ど直しに出す事も無いスーツを細かく僕の体型に合わせて詰めてもらっただから、とても着心地が良くて…なのたけど、それも、僕を求めてくれたユノさんに直ぐに脱がされてしまった少し時間を掛けてゆっくりと、だけど激しく
本当は、こんな風に夜遅くまで営業しているスーパーの閉店間際に駆け込む予定では無かった本当なら、僕は今日、とっくに花屋のアルバイトと買い物を終えてユノの部屋に帰っていて、料理を作ってユノの帰りを待っていた筈で…「でも、夢みたいだ夢じゃないよね?」人気も少ない夜のスーパーで頬を抓ってみたら、しっかり痛みを感じて安堵した彼が運転する彼の車のなかに居るユノも『俺も行くよ』と言っていたのだけど、もしも『韓流の帝王』なんて呼ばれている超有名人が…しかもレコーディング終わりで疲れているだろうに
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。《星のない夜、欠けゆく月》十六夜の月はそっと、この世の闇を照らし出す。此処にも一人、欠けゆく月に気付きもせずにじっと見入る者がいた。「カイ、仕事は慣れたか?」イトゥクは窓辺に腰掛け、青紫の瞳に月を映すカイに話しかけた。カイはイトゥクが拾った少年だ。怪我をし、イトゥクの隠れ家の前に蹲っていたのを助けた。親はい