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波が打ち寄せる音だけが聴こえる部屋窓の外は瑠璃色の空に蒼白い月が浮かんでた「翔・・・もっと感じさせて・・・」乾いた心を潤すように際限なく求め続ける貴方まるで心の中に芽生えた疑念を打ち消すように「智・・・俺の智・・・もっと・・・」荒い息と共に昇り詰めていく・・・逢えなかった日々を埋めるように何度も・・・何度も・・・愛し合える喜びを噛みしめるように腕の中でまどろむ貴方はまるで幼子の様で思わず頬に唇を寄せる昼間、
最高でも三日・・・それ以上は無理なのに・・・今の現状はと言えば・・・目の前にニヤニヤ笑う編集がいる「編集くん、どうして日参するの?締め切りは守っただろ」次の締め切りまで猶予があるそれに結構進んでいるから次の原稿も落とさずに渡せる「ええ、それは分かってますが僕は櫻井さんの担当編集ですから」そんなこと聞かなくても分かってる毎日毎日顔を見せなくても連載当初は締め切り間際まで来なかった「最初の頃は来なかっただろ?」「そうですが・・・今
成人式が過ぎるまでお休みはない成人式を迎えるお子さんへのお祝いのジュエリーを買いに来る方が多いからだこの時期だけ、沢山の石が付いたジュエリーが並ぶパール、ルビー、ガーネット、サファイヤ、ダイヤモンドetc全て女性向けの物ばかり(ネックレス・ペンダント・ブローチ・ピアス)それから、商店街の呉服屋さんから委託された髪飾りも販売する「しかし派手なショーケースだな(笑)」自分でレイアウトしておきながら苦笑い「ここまで高価なジュエリーが並ぶのもこの時期だけですから」
綾野君のcafe『Amsona』に立ち寄る「剛君、このお店の名前英語?」昔、彼奴に聞いたら分からないって返ってきた「英語では有りませんこの店で寛いで過ごす一時が幸せであって欲しいので」「至福の時って意味?」「そこまでよ配りません『幸せな時間』が流れる店です」「剛君らしいな・・・」穏やかでゆっくりと流れる雰囲気が作る『幸せの時間』か・・・「そうですか?ありがとうございます大野さんから頂いたアドバイスでここは本当に優
一度は会ってるのにそこまで緊張しなくてもと思うほど顔が強張ってる俺も明日は此奴みたいにカチカチになるのかも?何とか表情を和らげて部屋に戻った「画伯が気を使ってくれたのかもう、帰られた後だった」「あ~・・・おかえりになられたのか・・・それは申し訳ない事をした」父ちゃんが申し訳なさそうな顔で頭を搔いた「お礼も言わないまま・・・ご無礼な事をしてしまったわ」母ちゃんも凄く申し訳なさそうな顔をする「後日、二人でお礼に伺うことにしよう」
俺の好きな食べ物を3段の重箱にぎっしり詰めて持ってきた母ちゃん「美味い!」どんな高級な料理もどんな美味しい料理も母ちゃんの味には勝てないもう二度と食べられないって諦めてただから・・・鼻の奥がツンとしてちょっとだけしょっぱく感じる「ほんと?」俺が食べる度に顔を覗き込んで味はどうって顔をする?「ずっと食べたいって思ってた・・・偶に自分で作る時この味を出そうと頑張ってみるんだけどどうしても同じにならないの何が足りないのかなって・・・
智君の部屋で二人だと俺の理性は確実に暴走するそこを考えて3人で寝るのが得策だと思ってるだがしかし、明日だ・・・明日の夜を一緒に過ごしたいと言ったら彼はOKをくれるだろうか?二人きりの夜、別に体を重ねなくても甘いkissをして抱き合って・・・夜通し話をしても良いそこまで切羽詰まってる訳では・・・ない(自信はないが)恋人になってからの二人の時間は初めてクリスマスイブの夜は恋人になった瞬間でお互い、特に俺の方が余裕がなかった今回は恋人としてだからここは大人の男
画伯のポーカーフェイスは完璧で全く尻尾が掴めないあの人が握ってる秘密は何なんだろう?ずっとその疑問が頭の中をぐるぐるしてる折角の休日なのに・・・愛しい人が傍に居るのに・・・「まだ考えてるの?」そんな俺の心を見透かすように心配そうな顔で俺の様子を窺う「ゴメン・・・駄目だな・・・俺は画伯みたいに胆が据わってない」「あの人は特別な気がする・・・翔兄もそうだけど・・・あの二人はどん底を経験してるから・・・」「どん底?」「翔兄の事
パン屋さんの珈琲を頂きながらぼんやり海を眺めてた貴方も少し落ち着いたのかいつもの柔らかい笑みを浮かべてた「そろそろ帰った方が良いよ画伯が心配してる」パン屋さんが袋に入れたパンをテーブルの上に置いて珈琲カップを片付け始めた随分のんびりさせて貰った長居をしたって事かな?「すみませんお言葉に甘えすぎて長居をしてしまいました」貴方が申し訳ないって顔をして珈琲カップを片付けながら立ちあがった「俺は何時間でも良いんだけど駐車場の車の人が大変
シデコブシ班の桜の木の下には蒼ちゃんたちがいてくれた「あおちゃ~ん!」蒼ちゃんが謳った歌桜の精霊さんたちが凄く嬉しそうだった「チビ、お仕事ご苦労さま」「蒼さん、すみません本来は俺たちがする・・・」大野が申し訳ないと言う表情を浮かべると蒼ちゃんは柔らかい笑みを浮かべて頭を振る「お二人はここに来たら自由行動最初からそのお約束でした紅玉メンバーがサポートしますから気にしないでいいですよ」「そうなの・・・おにいちゃんがあんないやく
マスター特製のアップルパイが良い緩和剤になったのか緊張の場が和んだような気がするベストなタイミングで提供するマスターは人の心が読めるのかも?接客業の達人だからな・・・「美味しい!このアップルパイはマスターのお手製?」一口食べた時のお母さんの顔最高に美味しいって伝わってくるまさかこんな喫茶店のマスター作だとは思えないのかも「マスターのお手製だよここのパイは絶品なんだ」翔も満面の笑みを浮かべてアップルパイを口に運ぶ「ええ、すごく美味しい