チベット密教では、中国や日本へ伝わっていない無上瑜伽タントラを特に重んじ、覚りへ至る最短の道として、その教えを何よりも大切に守り伝えてきました。「馬頭観音」(ハヤグリヴァ)自体は、忿怒相の観自在として、日本でも馴染み深い本尊です。チベット語で「タディン・ヤンサン(ペーマ・ヤンサン)」といい、無上瑜伽タントラの秘法とされています。無上瑜伽タントラの「馬頭」は、『秘密集会』などの十忿怒明王の一尊や、或はニンマ・タントラのマハーヨーガ成就法部の八本尊の一つとしても知られています。今回のタディン・ヤンサ