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こんばんは。広島大学病院乳腺外科木村優里です。先日の村上選手の最年少三冠王であったり、佐々岡監督が辞任したり、注目のニュースが多いですが(主に野球ばかり笑)現在2022年度のノーベル賞が発表中ですね2022年のノーベル生理学・医学賞には、絶滅した人類の遺伝情報を解析する技術を確立し、『人類の進化』の研究者が受賞されていましたさて、ノーベル賞はとても有名な賞ですが、みなさん、イグノーベル賞はご存知でしょうかイグノーベル賞とは、ノーベル賞の
こんばんは角舎です今になってブログ当番であることを知り慌てています現在、乳がんの手術書の執筆を分担していますが、私だけでは手に余るので、末岡先生と木村先生にも手伝ってもらっています私の担当するテーマは・・・「温存乳房内再発」内容を簡単にかいつまんで書くと・・・術後フォローアップ中に温存乳房内に再び乳癌を診断した場合、「そこを手術で切除すれば良いだろう」と単純に考えてはいけません。温存乳房内再発を診断した場合、まず(1)再発が局所的なものなのか全身転移の一部としての再発
広島大学病院乳腺外科の笹田です次回のまちなかリボンサロンは、「放射線治療」がテーマのようです。放射線治療の役割が大きくなってきているって、どういうことでしょうか?センチネルリンパ節に転移があったら、腋窩リンパ節郭清を行いましょう!!そう、以前はそうでした。もともと、センチネルリンパ節生検は、リンパ節に転移があるかどうかを診断して、腋窩リンパ節郭清が必要かどうかを判断するための検査として行われてきました。腋窩リンパ節にある程度の転移があれば、放射線治療を行うことが推奨され
こんにちは。広島大学病院乳腺外科の鈴木です。橋詰先生のブログにもありましたが、6月30日より乳癌学会が開催されます。私も現在、発表するスライド作りをしています今回学会で発表する内容は、葉状腫瘍についてです。というわけで今日のブログも葉状腫瘍について書いていこうと思います葉状腫瘍は乳房にできる腫瘍の1つで、“上皮組織と結合織が混合して腫瘍化”したものです。ちなみに、乳がんは“上皮細胞”ががん化したものをさしますすべての乳房腫瘍の中で1%未満の頻度で、とても稀な
こんにちは広島大学病院乳腺外科の鈴木です。先日までESMOという学会がスペインで行われておりましたいくつか最新トピックはありますが、私からはmonarchE試験の新しい解析結果について紹介しますmonarchE試験は、高リスクの早期乳がん患者を対象とした、術後アベマシクリブ(ベージニオ)の有効性と安全性を評価した試験です。このブログにも何回か登場していますが、再発リスクの高いホルモン受容体陽性タイプの早期乳癌で、術後療法として内分泌療法にアベマシクリブを2年間追加すること
今年は3月が寒かったせいか、4月中旬になっても桜の咲いている木がちらほら見られる広島です毎年毎年、桜を見ているけれど、春が来るたびに壮絶な桜のピンクに心奪われるのはどうしてでしょうおや、わんこもお花見ですか??わんこも桜を見ながらうっとりしていますピンク色の花びらをいつまでも眺めていたいと思っている、わんこなのでした~おや?わんこはお昼寝ですか?大好きなお姉ちゃんのお膝ですやすや…ママが出勤するときは、ぼくはケージに入って待っているんだよ
ブログをご覧の皆さま、こんにちは。今朝はものすごく寒かったですね。広島大学病院乳腺外科の小林です。今年もあと5日となりましたね。すでに年末休暇に入っている企業もあるとのことで、先日土曜日の広島駅でも帰省シーズンが始まっているようでした。先々週の土曜日は私はかぐや姫号という高速バスに乗って広島県内のとある東に位置する町での勤務に早朝から向かいました。広島市内でも前日夕方から雪が降っていましたが、翌日のその町での朝の様子はこのような感じでした。高速道路から降りようとする付近
広島大学病院乳腺外科の笹田です。今日はNPO法人ひろしまピンクリボンプロジェクトが主催するまちなかリボンサロンに参加してきました。オンラインで参加できますので、自宅から気軽に参加できます。しかも無料です。もう147回目なんだそうです・・・月1回なので、12年続いていることになりますね。今日は、形成外科の先生から、乳房再建についてよくある質問を中心にお話がありました。キズのケアやスキンケアはとても参考になります。せっかく乳房再建をされたのなら、キズや皮膚もできるだけ良い状態に保
広島大学病院乳腺外科の笹田です。重松先生がサンアントニオ国際乳癌学会に参加されたと報告がありましたが、局所治療の最適化が話題になっていたようです。局所治療とは、主に手術と放射線治療のことを指します。今年の2月1日に、『センチネルリンパ節転移があったときの放射線治療の使い方』という話題を書きましたが、乳がんの治療のなかで、放射線治療の役割が増えてきています。とは言え、放射線治療は連日通院治療の手間がかかりますし、副作用があることも事実です。放射線治療は、乳房部分切除術(温存手
こんにちは。広島大学病院乳腺外科の角舎です。広島は憂鬱な曇り空ですGWも終わり、仕事モードに戻るまでなかなかしんどいですねさて、今日は少し乳がんの最新データのご紹介をする前に、用語の解説を。オンコタイプDXとは、患者さんの乳がん組織の中の21個の遺伝子を調べ、その発現状況(量が多いとか少ないとか)によって再発のしやすさ(再発スコア:0〜100で表します)を予測するものです。RxPONDER試験とは、リンパ節転移1-3個のホルモン陽性HER2陰性乳がんにおいて、オコンコタイプDXによ
広島大学病院乳腺外科の笹田です。まずは皆様にお礼です。前回のアンケート調査に、予想以上に多くの方にご回答いただきました。(当初の予想より、一桁多かったです)そして、すごく真剣にコメントもいただきました。ちょっと大変でしたが、すべてに目を通しました。心よりお礼申し上げます。(このアンケートは回答受付を終了しました。)そして、2日前の記事。舛本先生『夜ふかしをしない』=『布団に入った後は一切、スマホとテレビを見ない』の前にやるべきことがあります「早く帰る」これ大事。
広島大学病院乳腺外科の笹田です昨日、恵美先生の名前が、姓と名のどっちというコメントがありました。ちなみに、下の名前は読めますでしょうか?答えは、、、ホームページで確認してみてください。さて、一昨日は乳房切除後疼痛症候群の話題がありました。先日、手術を受けることになった患者さんから、「あらかじめ知っておきたいので、どこがどのように痛むのか、原因は何なのか。キズはどうやって治っていくのか、いつどのように気をつけたら良いのか、知っておきたいです。今じゃなくてもよいので、根ほり葉ほり聞
こんにちは。広島大学病院乳腺外科の鈴木です。母親から嬉しい連絡が骨密度の結果が、4年前と比べて75%→81%に上がったそうです!すごい特に大きな病気はない母ですが、数年前に人間ドックで、「一度骨密度の検査をしてみたら?」と言われ、そこから毎年検査を受けているようです。乳癌のホルモン療法中で、骨密度の検査を定期的に受けている方もいると思います閉経後の乳癌患者さんに使われる、アロマターゼ阻害薬という薬は、体内のエストロゲン量を抑制する効果があります。エス
こんにちは。広島大学病院乳腺外科の鈴木です。最近乳腺炎の方を担当しましたので、今日は乳腺炎について簡単に説明させていただきます乳腺炎は、急性乳腺炎と慢性乳腺炎に分類されますが、今回は特に、慢性化して繰り返すこともある"慢性乳腺炎"についてです。乳輪下膿瘍乳輪下に発症する炎症性疾患で、乳輪周辺の痛みや腫脹・発赤などの症状がでます。陥没乳頭、喫煙、肥満、糖尿病などがリスク因子とされています。治療は、まず抗生剤で治療を行います。何度も繰り返す場合は炎症が落ち着いてから膿瘍腔を切
広島大学病院乳腺外科の笹田です。今日の外来では、病気の大切なお話をする方が多く、少々疲れました。こんな日は、結構ヘトヘトになるものです。手術が終わった後、その病理結果をお話し、手術後の治療について相談します。薬物療法については、進行度(ステージ)とサブタイプによってどの薬を使用するかを考えます。サブタイプとは、主にホルモン受容体とHER2があるかどうかが大切です。ホルモン受容体陽性⇒ホルモン療法HER2陽性⇒抗HER2療法がそれぞれ効果が期待できます。化学療法(
こんばんは。広島大学病院乳腺外科木村優里です。実は、節分の日は私の好きな季節の行事ランキングでかなり上位です。普段、モノを投げたり散らかしたりすると、当然怒られますが、1年でこの日だけは、合法的にモノを投げても許される奇跡の日です小さいころは、鬼は外、といいつつ、近所の鳥さんたちに1年に1回の大御馳走をあげている気分でした最近は年の数も豆を食べられないので、10の位と1の位の数字分だけ食べてごまかしていますしかし、豆だけで鬼を倒すことができるのでしょ
こんばんは広島大学病院乳腺外科の笹田です。タキサン系の抗がん剤で、手足のしびれが出て困った方は多いと思います。この嫌なしびれはなぜ起こるのでしょうかしびれは、神経に由来する症状ですが、タキサン系抗がん剤に限った副作用ではありません。タキサン系抗がん剤は、「微小管(チュブリン)」というものを攻撃します(微小管阻害薬)。では、微小管とは何でしょうか?前回、多くの抗がん剤は、細胞が分裂する時に必要な「DNAの合成」を止めてしまうと書きました。タキサンをはじめとする微小管阻害薬
こんばんは。広島大学病院乳腺外科木村優里です。1年前、3度目の大学病院勤務(研修医入れたら4度目)の辞令を受け、またこのブログに登場することとなりましたこのブログを通じて、公に情報発信するということの難しさを学んだり、また遠く離れた患者さんともコメント欄で通じ合えることのうれしさを感じたり、とても楽しくブログを続けさせて頂きました私のブログの内容は乳癌最新治療に関する話題が多かったかもしれませんが、おそらくこの1年の私のブログの最多出場のお薬はエン
こんにちは島根大学医学部附属病院乳腺センターの角舎です昨日、無事に恵美先生が「月末の女」として3月を締めてくれていましたが、私は「月始めの男」として登場させてもらいますさて、島根に来てからちょうど1年が経ちました昨年の仕事始めの前の週末、出雲市のあちこちに行きました日御碕灯台、日御碕神社、稲佐の浜などなど中でも、鷺浦の桜が見事でしたね〜今年は寒いのでまだ満開ではないようです来週末ですかねまた行ってみようと思います島根に来る理由はいくつもあったのですが、あれこれ考えると
広島大学病院乳腺外科の笹田です。抗がん剤治療では、いろいろな副作用が出ますが、なかなか回復しない副作用の1つが「手足のしびれ(神経障害)」です。治療が終わって、何年か経っても、「まだしびれる」とよく言われます。神経に関係する症状は、治りにくいです。乳がん治療の中で、しびれの出やすい薬は、タキサン系の薬、とくにパクリタキセル(タキソール)ですね。どうしたら良いですか?と聞かれますが、なかなかに困ってしまいます。しびれのことを主治医に話すと、どのような対応をされるでしょう
ご無沙汰しています角舎です島根大学病院に移ってもう1ヶ月経ちました移動後も毎月1日にブログを担当させていただきますので、今後とも宜しくお願いしますさて、島根大学病院に移りはしましたが、実際はあまりこれと言ってまだ仕事がありませんこれまで2人の先生で治療をされていたところに、現在5人いますからすぐに仕事はないのですとはいえ、外来日も出来ましたし、県内のがん拠点病院にはほぼご挨拶に回りましたそれでわかったことは、島根県内の乳腺外科の指導的立場の先生方の高齢化です6つあるがん拠
こんばんは。広島大学病院乳腺外科木村優里です。おとといはバレンタインデーでしたねここ数年は、職業柄もあり、あげるよりも、貰うほうが多いという、世の男子を敵に回しそうな幸せなバレンタインを満喫しておりますみなさん、お気遣い下さり、本当にありがとうございます1か月後を楽しみにお待ちください今回のバレンタインデーには、チョコだけではなく、乳がん患者さんに、ぜひ届いてほしいニュースがいくつか舞い込んできましたまず、乳がん患者さんのバイブル、『患者さんの
こんにちは広島大学病院乳腺外科の角舎です蒸し蒸しと暑い時期が続きますもう梅雨入りとは・・・さて、今日は保険診療のお話を「え〜っ!乳がんの話にしてくれよ〜」って声が聞こえて来ましたが・・・いやいやこれも大事な乳がんのお話なんですよさて、下の図は、保険診療の仕組みです私も最近、詳しく知ったんですけど・・保険診療の流れとしては(1)医療機関が患者を診察して、検査、治療を行う(2)医療機関は代金を審査支払機関に請求する(社保だと社会保険診療報酬支払基金、国保であれば国民権
広島大学病院乳腺外科の笹田です職業柄、手術についてお話しすることも良くありますが、「温存手術と全摘手術、どちらが良いですか(どちらがお勧めですか)?」と質問されることはよくあります。乳がんの手術には、大きく①乳房部分切除術(温存手術)*通常、手術後に放射線治療を行う②乳房全切除術(全摘手術)③乳房全切除術+乳房再建術の3つの選択肢があります。病気があまり大きくない場合(一般的には3cm以内程度)、3つの方法から選ぶことになります。それぞれ、長所・短所はあります
こんばんは。広島大学病院乳腺外科の池尻です。昨今はなんでもかんでもオンラインなので便利な反面、とても目が疲れますね以前眼科の先生におすすめ頂いた“あずきのチカラ”が三日坊主だった私ですが、ちょっと再開してみようかなと思います。乳癌で治療中の患者さんからも、特に抗癌剤中の方から「涙が止まらない」「目がかすむ」といった声をしばしばお聞きします。静岡がんセンターのホームページがとても分かりやすかったのでご紹介させて頂きます。薬別の眼の症状と対処法|
広島大学病院乳腺外科の笹田ですことあるごとに思います。『やっぱり順番は大切です』と。何のことかと言いますと、、、今回は、ちょっとした拍子に恵美先生が少し遅れてブログ更新をすることになりました。そのことで、何が起きたかと言いますと、、、恵美先生の次に、私の順番が回ってきました。どういうことかと言いますと、、、『う~~ん、なんとなくやりづらい』恵美先生のブログは、女子会のような雰囲気になることがあるんですよね。昨年度までは毎回この順番だったのですが、今年度は恵美先
こんばんは広島大学病院乳腺外科の角舎です予約投稿をしています昨日は天気も良かったので家の前の川でカヤックを愛犬ベッキーを「カヤック犬」に仕立てるためにエサで釣って乗せましたが、意外と本人は平気でした橋の上からも手を振ってもらえて、ご満悦なのかも上手くいきそうなので犬用のライフジャケットも購入さて、今日は最近、「乳がんいつでもなんでも相談室」乳がんいつでもなんでも相談室–乳がんの専門家があなたの質問にお答えしますpinkribbon-h.comにいただいた質問
ブログをご覧の皆さまおはようございます。広島大学病院乳腺外科の小林です。本日は”がんの微小環境”におけるさまざまな免疫担当細胞についてご紹介いたします。当直明けの私には昨夜作成したこの画像がぼやけて見えるのですが、きちんと文字は写っていますでしょうか・・・?”がんの微小環境”にはさまざまな細胞が関与しています。がん細胞は自らに豊富な血流を得るために新しい血管を作り出すよう、さまざまな免疫担当細胞にVEGF(vascularendothelialgrowthfacto
こんにちは広島大学病院乳腺外科の角舎です寒い毎日が続きますが(もう何回目の挨拶だったか・・・)、今度こそは今季、最後の寒波でしょうね広島では蔓延防止も2週間延期になり、冬眠生活はまだしばらく続きそうですさて、少し明るい話題をバレンタインデーの2月14日、大鵬薬品工業は現在、再発乳がんのみに適応のあるS-1を術後補助化学療法へ適応拡大するための申請を厚生労働省に出しましたこれによって、ホルモン陽性HER2陰性乳がん患者さんの術後予防的投与にまた一つ、選択肢ができるかもしれません
最近、朝の通勤時にママチャリで爆走しているスーツを着たサラリーマンらしき男性を見かけるたびに、ママチャリでもあそこまでスピード出るのか~と妙に感心する今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか?広島大学病院は乳癌地域連携パスを通して、手術・化学療法は広大で、投薬・マンモグラフィ・エコー・血液検査を含めた乳癌術後の経過観察を連携病院行っているのですが、外勤(大学病院以外の病院の勤務)時に、私はその業務を行っている事が多いです。患者さんを診た後に経過報告書を大学に送るのですが、「