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いずれも谷崎潤一郎の小説が原作だが、必ずしも原作の内容に沿ってはいない。市川崑が監督した「鍵」は1959年、またともに増村保造による「卍」は1964年、「刺青」は1966年にそれぞれ公開されている。京都が舞台の「鍵」は、えんぴつで線を引いたような眉の京マチ子(郁子)と中村雁治郎(剣持)が主演。剣持の死を確認したときの郁子がまったく感情なしに言う「死んだ」が印象に残る。また、結末も予想できないもの。ふたりの娘、敏子を演じる叶順子の関西弁はまったくダメ。「鍵」は83年にも岡田真澄と松尾嘉代の主
「鍵(1983)」1983年12月24日公開。谷崎潤一郎の「鍵」3作目。原作:谷崎潤一郎「鍵」監督・脚本:木俣堯喬キャスト:岡田眞澄:剣持松尾嘉代:郁子江上真吾:木村田口ゆかり:敏子あらすじ:定年も過ぎ大学の名誉教授となっている剣持(岡田眞澄)は、肉体と頭脳の衰えに脅えきっていた。彼はその強迫観念から逃れるために、妻の郁子(松尾嘉代)との夜の営みに没頭しようとする。だが、それにも隠れて射つホルモン注射と、娘の許婚者の木村(江上真吾)を妻に近づけるこ