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❖大阿闍梨の道比叡山に取り憑かれた三人の阿闍梨三章酒井雄哉生々流転の行者125雄哉はどこかへ行くと、その時、些細なものでも、必ず何か買ってきてみんなに「これ、あげるわ」と渡す。そうすると、「お土産ありがとうございました」ってニコニコして、ちょっと下がってペコンと頭を下げる。そんなの見てると、こんなに喜んでくれるんだから、どこかへ行ったら、また何か買ってこようかな、という気持ちになって嬉しくなるのだ。喜ばれるということは、自分も嬉しいし、仕事に行った甲斐もある。だから、安心して出かけら
◇延暦寺の総理大臣小林隆彰②(酒井雄哉大阿闍梨)延暦寺の僧侶の階級は、権律師・律師・中律師・大律師・権少僧都・少僧都・僧都・権大僧都・大僧都・権僧正・僧正・権大僧正・大僧正と十三の位(階級)があります。その他に、長臈など呼び名がありますが、探題大僧正が最上位にありその筆頭が『天台座主』、次席が次の座主になるなど厳格に規定されています。一方、『天台宗』という宗教法人も存在します。こちらは天台宗の寺院を包括するもので、事務一切仕切るのが「天台宗務庁」になります。『天台宗総本山延暦寺』、組織
◇人生こそ無始無終の行、、(酒井雄哉大阿闍梨)二千日回峰を満行した、酒井阿闍梨は今、深い感慨の中で、「天台宗に偶然拾われて出家し、行というものにめぐり逢えたからこそ、わしのような『落ちこぼれ人間』もここまでこれたんや」と仏縁に感謝し、「人生こそ無始無終の行」という。「行には、始めもなければ終わりもない。死ぬまで行をやるだけだ。回峰行は人生の旅と同じで、谷もあれば山もある。雪や雨の日もあれば、爽やかな日もある。人生と同じや。そのときそのとき精一杯生きていれば、その人の人生にとってマイナス