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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問3(4)今回は、図13の時系列図に見られる積雪深の減少はすべて融雪によるものとして、図13の期間中における阿寒湖畔の融雪相当水量を答えよ、という問題になりますが、まず、問題文の最後には、「積雪深が増加しているときには融雪は起きないものとせよ。」との文言がありますので確認してみますと、上の折れ線グラフでも下の表の積雪深の欄のどちらに着目してもよいのですが、9日1時以降の積雪深の推移を見る限り、積雪深の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1(気象庁HP:各種データ・資料>過去の気象データ検索>利用される方へ>「天気欄と記事欄の記号の説明」より)今回は穴埋め問題ということで第1段落から見ていきますが、その前に図12の中の天気記号および大気現象記号につきましては、上図にあります気象庁HPの「天気欄と記事欄の記号の説明」などを用いて覚える必要がありますので、充分に覚えていないなと感じておられる方はこの機会に覚えておきましょう。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2今回の問題は、図10の「内之浦を通る東西鉛直断面の相当温位・風・湿数」の12時間および24時間の各予想図について、内之浦のすぐ西の東経131°における大気の鉛直構造において、950hPaから700hPaまでの間で温度移流が弱いのは30日9時・30日21時のどちらかという内容です。まず、わかりやすくするため、問題文の内容を基に、950hPaと700hPaを青い線、東経131°を赤い線で引いてみました。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問1(3)(前問の解答例)昨日、この問題に対する解答のための要素として、前問の解答結果の見たままの内容の他に、「風向の特徴」と、「等高度線の走向」の2つのワードから、学科試験で学習した内容について何か気づきませんか?と書きました。そこで、学科試験で学習した地衡風について思い出してみます。300hPa面では地表面摩擦の影響を受けませんので地衡風平衡に近似し、北半球では高度の高いほうを右手に見て等高度
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問4今回は、前問の問4(2)の海老名における18日の気象経過について述べた文章の下線部、「気温の急変が起こり、」の要因を述べよ、という設問です。まず、この要因を考えるにあたり、この文章で最も重要な手掛かりとなる部分があります。それは、「14時頃、瞬間風速が一時的に強まるとともに風向が大きく変化した。これに伴ってしゅう雨が観測され、10分間降水量の最大値は⑥11.5mmに達した。」という部分です。さらに、図8で
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問3今回は、図7(上)の地上気圧・降水量・風12時間予想図について低気圧の進行方向前面にあたる関東地方の、地上気圧の分布の特徴およびその分布と関連する大気下層の気温分布の特徴を図8(上)850hPa面、図9の925hPa面に着目して述べよ、という問題です。この問題では、2つの「特徴」について40字程度で解答しなければなりませんので、どちらについても過不足ないよう解答に盛り込む必要があります。そこで問われてい
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問1(2)前回の(2)①では、鹿児島において初期時刻27日21時の3時間前の気圧変化傾向が下降後上昇していることを根拠の一つにして日本海の低気圧の中心が鹿児島から遠ざかっている、ということでした。日本海の低気圧の中心が、東北東に35ノットで遠ざかっていくはずなのに、鹿児島における気圧は上昇しっぱなしではなく、前半部分で大幅に下降しているのはどういうことか、その要因について述べる設問です。問題文
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問2今回はシアーラインを作図する問題になります。試験の本番では限られた時間内での解答になりますので、「シアーライン」の作図となりますと風向シアーだけで記入したくなりますが、それだけではなくて、風速のシアーにも着目し、また今回のように気温のデータがあれば気温差も加味しながら練習して作図ができるようになれば大丈夫だと思います。では、今回の問題での具体的な着目点を北側から見ていきます。シアーライン
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問2まず初めは、新潟付近に見られる閉じた等温線の値を答えよ、ということで読み取ってみます。850hPa面の等温線は3℃ごとに引かれています。大東諸島付近に12℃、朝鮮半島の東岸付近に-6℃で極側ほど気温が低くなっていますのでこれらの数値を参考に、3℃ごとに気温を追っていけばOKです。四国から北陸で屈曲して東海地方に延びている等温線は9℃ですが、新潟付近では、6℃と9℃の等温線の間に独立して閉じた等温線
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問2(1)②今回も図7(下)より地上の台風中心と、今度はその半径200kmの範囲を図8(上)に重ねてみました。これによりますと、地上の台風中心に対して、500hPa面の気温の極大を示すWマークはわずかに南西に位置しており、言い換えますと、地上の台風中心は、狭い範囲ながらも閉じた0℃の等温線の北東側にあることがわかります。また、地上の台風中心の半径200kmの範囲では、0℃以外の等温線は通っておらず、-3℃
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2(1)今回も本文を読みながら、適切な語句を穴埋めしてみます。(第1段落)図5、図6によると、沖縄本島地方では、台風およびその周辺の温かく湿った空気が流れ込んでくるため、16日9時までの前12時間に最大(①)の降水量が予想されている。一方、図9のメソモデルでは最大(②)が予想される地域がある。とあります。まず16日9時までの前12時間の最大降水量は、図5(下)、沖縄本島の西側に86mm/12hの極値があ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技2・問2【7日9時の交点】図7(上)において、等高度線の5700mと5760mに着目して曲率の大きいところ、さらに-79×10-6/sの極大値を含む渦度の極大域も考慮しますと、図のように描けるかと思います。その予想されるトラフAと5700mの等高度線との交点の経度を読み取りますと、1°刻みで東経122°となります。【8日9時の交点】図8(上)において、先ほどと同様に追跡してみます。6日9時と7日
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問2今回は、解答用紙の図に予め27日9時に北海道の北から日本海北部にある前線の28日9時の予想位置が記入されており、これにならって27日9時に日本海中部にある低気圧に伴う前線の28日9時の予想位置を前線記号を付して記入せよ、という作図の問題を考えてます。まず、問題となっている前線を伴っている日本海中部の低気圧の動きから見ていきます。初期時刻の図1では、この低気圧は30ノットの速さで東北東に進
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技1・問2(4)(気象業務支援センター解答例)今回の問題文を一気に読んでしまいますと論点がわかりにくいですので、3つに分けて考えてみます。(a)8日21時に時点で、局地解析によると関東地方には①で描いたようなシアーラインが解析され、(b)総観スケールでは(2)で描いた850hPaの前線に対応する地上の温暖前線が本州を通過している。(c)②のシアーラインの特徴を踏まえて、このシアーラインと地上の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問2今回は、図7の850hPa面の気温と風について、初期時刻(29日21時)の黄海付近における地上低気圧の中心付近の温度移流と、24時間後(30日21時)の九州の南東海上に予想されている地上低気圧の中心付近の温度移流の特徴を比較したとき、図7の地上低気圧の中心付近に対応する850hPaの温度移流の特徴を、図1の黄海の低気圧の中心付近に対応する850hPaの温度移流の特徴と比較して25字程度で述べよ、と
こんばんは。今回は、実技2の終盤、問3に入ります。(1)は図13の大牟田における気象要素の時系列図、および図14のアメダス実況図を用いて大牟田における25日の気象経過について述べた文を穴埋めしていく問題になります。今回の実技2の問題は結構、穴埋めする問題が過去の問題と比べて多い気がしますが…次回一緒に考えてみたいと思います。第54回試験・実技2※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。11日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問4(3)(気象庁HP:知識・解説>天気予報等で用いる用語>天気予報等で用いる用語>1日の時間細分図より)まず、問題文の冒頭では、上越市の大雪警報の発表基準は、「6時間降雪量30cm」とありますので、これと前問の(4)①の解答を基に、予想される6時間ごとの降雪量を見ていきます。6時~12時にかけては、10+16=26(cm)ですので、大雪警報の発表基準には達しないことがわかります。次に
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・実技試験2・問4(4)⑤今回は、平戸や下関での地上の寒冷前線と図13のレーダーエコーとの位置関係が浜田にもあてはまるものとしたとき、問4(3)に基づいて推定した浜田の地上の寒冷前線の通過時刻に最も近い時刻を考えてみます。まず、問4(1)より、平戸を寒冷前線が通過したのは8時00分であり、また問4(3)より、帯状の降水域の降水強度が最も強いところの東進速度が30km/hであることがわかっています。図13の9時
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問1(3)今回は、図1の地上天気図、図3(下)の850hPaの気温・風の解析図を使い、850hPa面の温暖前線について、14日09時の東経130°における緯度を1°刻みで答えよ、という内容です。前問より考え方が複雑ですが、どのように考えたかを図にしてみました。前問のおさらいをしますと、地上低気圧の中心について、初期時刻の12時間前の14日09時における位置を、移動方向が東北東、速度が20ノッ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問1今回は、図3の気象衛星画像のうち、赤外画像を用い、黄海の地上低気圧の中心とその周辺の雲域の特徴を、雲頂高度と雲域の分布に言及して述べよ、ということで考えてみます。この黄海の地上低気圧について問1(1)では本文の第2段落の最後に、「黄海の低気圧の中心付近の気温が周りと比較して低くなっており、このような低気圧は寒冷低気圧(寒冷渦)と呼ばれている。」ということでした。この問題はすなわち、寒冷低気圧
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問2(3)今回は、本文を読みながら、空欄に当てはまる適切な語句を考えてみます。(第一段落)「地上の気圧の谷の上空の大気の成層状態は、680hPa付近より下層では相当温位が上空ほど(ア)く(イ)だが、それより上層は安定しており、680hPa付近を境に大きく異なる。」とあります。まず、相当温位とありますので、図8(上)の地上の気圧の谷の予想位置を示す▲印付近の成層に着目します。等相当温位線の太実線は3Kごと
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問3(1)今回の設問は、図7(下)で予想されている関東の東海上の低気圧について、図1に表示されている佐渡付近の低気圧の移動方向と移動速度では12時間後ではこの位置に達しないことから、この18日21時に関東の東海上に予想される予兆が図1に現れているということで、その気圧分布の特徴を、着目する等圧線の値と低気圧の発生状況に言及して60字程度で述べよ、というものです。まず、図1の佐渡付近の低気圧の移動方向
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技2・問2(2)【850hPaの相当温位場】図9に図8(左下)で四国付近に予想されている低気圧の中心位置を重ねますとこのようになります。解答では低気圧の中心位置がどういうところにあるのかを述べればよいのですが、この位置の状況をどう説明すればよいのか結構悩みましたがどうだったでしょうか?まず「傾度に言及して」という部分から考えた方がわかりやすそうです。相当温位の傾度については、ほぼ「大き
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問2(1)今回の問題は、図12の鉛直断面図の予想時間を図9~図11を用いて予想時間と水平方向の範囲を問題文下のⓐⓑⓒのどれが適切かを判断する内容です。まず、図12の鉛直断面図から読み取れる気象要素は気温と風向・風速になります。一方、図9~図11の各図において、500hPa面および850hPa面の予想図に共通して気温の分布が盛り込まれています。このことに着目して、簡単のため、850hPa面を赤色、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・実技試験2今回も、本文を読んでいきながら、空欄にあてはまる数値や語句を考えてみます。(第1段落)まず、「図1の地上天気図によると、黄海付近に中心気圧1012hPaの低気圧があって、北東へ(①)ノットで進んでいる。」とあります。この低気圧に対して白抜きの矢印で北東に進行方向が示されているところの「35KT」が進行速度になりますので35ノット、したがって(①)は35となります。次に、「この低気圧から温暖前線が日本海西
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・問1(4)問1(1)の穴埋め問題のおさらいをしますと、四国の南の低気圧は発達が予想されるため、海上強風警報が発表されている、ということでした。(4)①の問題では、図3の赤外画像と水蒸気画像とを見比べて雲域Aとバウンダリの位置関係をそのまま解答に落とし込めばOKでしたが、今回の問(4)②で問われている雲域Bは四国の南の低気圧に対応する雲域であり、出題者は、四国の南にある低気圧が今後、発達することを示唆するとみられ
こんばんは。(気象記念日)早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2・問2(1)今回の問題につきましては、①のトラフの解析の際にも一部触れましたが、まず下枠の初期時刻に位置している低気圧の予想されるそれぞれの進路について見てみます。まず、中国東北区の低気圧ですが、初期時刻には東に10ノットで進んでいますが、12時間後の図7(下)では正渦度域内で強風軸の北側となることから不明瞭になる予想になっています。次に、日本海中部の低気圧ですが、12時
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技2・問1(4)図1の停滞前線、図5及び①の解答の348K(345K)の等相当温位線をもとに、東経127°以西の前線について図5に重ねて描いてみました。図1の停滞前線と図5の等相当温位線の南縁との対応関係を見ますと、およそ地上の停滞前線が1°~3°南側に位置しているのを参考に、「実線で記入せよ」との指示ですので解答図に実線で記入します。今回は、「記号は不要」と念を押して書かれていますが、今後、常に
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問2まず初めに、一般知識の「大気の熱力学」で学習する、持ち上げ凝結高度、自由対流高度、平衡高度(中立浮力高度)から復習してみることにします。地上のある未飽和の空気塊が断熱的に上昇することを考えます。気温においては、未飽和の状態で上昇していく際、乾燥断熱線に沿って気温が下降していきます。一方の露点温度においては、空気塊が未飽和である限り、すなわち空気塊の中で凝結や蒸発といった相変化が起きない限りは、空気塊の混
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問1今回は、佐渡付近から福島県にかけての積乱雲域と、黄海の積乱雲域について、水蒸気画像の暗域との位置関係に関して共通する特徴を述べよ、ということで図3(下)の気象衛星画像を見てみますと、佐渡付近から福島県にかけて対流圏の中・上層において水蒸気量が多く、可視・赤外の両画像で同じところを見ますと、両画像とも明白色であることから、積乱雲域と判断できます。そのすぐ南側に暗域Pが接していることがわかります。また