ブログ記事10,458件
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験2・問3今回は、図12のP・Q・Rの3地点と図13の(ア)・(イ)・(ウ)の組み合わせを解答し、さらに図12の時刻として妥当なものをⓐ~ⓔのうち1つ選択せよ、という内容です。前問までの考察で(ア)・(イ)・(ウ)・(イ)・(ウ)の観測した地点におけるシアーラインの通過時刻がわかりましたので、改めて整理しますと、(ア)は10時20分、(イ)8時50分、(ウ)9時20分(9時30分)となります。次
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1(気温分布の特徴)まず、図10の太破線で示されたシアーラインを挟んだ気温分布の特徴を考えてみます。シアーラインは風向・風速が急に変化している境目の線であるわけですが、その際の気温分布の特徴を問われたときに留意する点として、シアーラインが概ね北東-南西の走向に延びていることから、これを挟んで北西側と南東側とを比較して、単に風向・風速の違いだけでなく、相対的に異なる気温の空気と空気がぶつかっているものと捉え
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1(4)まず、高度700hPa付近にみられる逆転層の上端の温位から読み取ってみます。逆転層の上端は具体的にはおよそ690hPaのところにあり、ここの温位を乾燥断熱線に沿って読み取りますと、290Kと295Kの間、1K刻みで293K付近であることがわかります。次に、前線面は等温位面であると仮定して850hPa面におけるこの前線上の気温ですが、「等温位面であると仮定」とありますので、乾燥断熱線に沿
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1今回は、図5の高度700hPa付近にみられる逆転層の下方と上方それぞれ厚さ100hPa程度の気層内の平均的な風を比較し、風向と風の強さに関する相違点を40字程度で述べる記述問題です。僕が初めて実技試験の勉強を始めたとき、記述問題に対してどのような切り口から書けばいいのかというところで大きな壁に阻まれたのですが、このような問題では、大きく2種類のタイプに分けられると考えています。一つは図に示さ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。問2①問題では、「地上の前線が東経140°線と交差する緯度」とあります。ですのでこの近辺において前線がどこに位置するのかを実際に解析してみます。まず、24時間後の10日9時から見ますと、850hPaの前線にあたる図7(左下)の等温線集中帯の南縁、または図10のT=24の図の等相当温位線集中帯の南縁に着目し、青線で示しますとこのようになります。寒冷前線であることを考慮し、850hPa前線から1°ほど暖気側にずらし、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問3今回は、図3(下)の水蒸気画像における暗域Qについて、図5と図7(上)を用いて、九州付近のおける暗域Qの18日9時から21時にかけて予想される動きを、問題文の下枠から選んで解答せよ、という設問です。問1(4)②で考察しました通り、18日9時では、暗域Qは500hPa面の細長い正渦度域のすぐ北側を西北西から東南東に延びている、ということでした。暗域Qはこの正渦度域に沿って延びていますので、12
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問4図11の水戸におけるウィンドプロファイラ観測による高層風時系列図によると、14時〜21時にかけて受信強度が上下の層と比較して強い層が見られることについて、これが気象レーダー観測におけるブライトバンドに対応しており、この高度を0.1km刻みで答え、さらにこの層でみられる降水粒子の形態の特徴を気温に言及して25字程度で述べよ、というのが今回の問題です。(気象庁HP:知識・解説>気象衛星・気象観測>気象レーダー
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験2・問3今回は、前問の下線部の(ア)を観測した地点について、「(⑥10時20分)に風向が大きく変わって風速が増大し、ほぼ同時に(⑦気温)の下降、(⑧海面気圧)の上昇、降水が観測された。」がシアーラインの通過を表わす特徴であることに基づき、他の(イ)、(ウ)を観測した地点においてシアーラインが通過した時刻を10分刻みで解答せよ、という内容です。まずは、(イ)から見てみます。風から着目しますと、風向が大
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。問1(4)②「前線の東経135°~140°の部分」と範囲を限定して対応する850hPa等温線・等相当温位線の値を答えなさい、ということですのでこの範囲に着目して、あとは①の前線解析の過程で根拠にしましたので、すでにおわかりの通り、等温線は0℃、等相当温位線は294Kということになります。③今度は前線の東経130°~140°の範囲において、前線の南北での700hPa面の湿数分布の特徴を地上の前線との位置
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・実技試験2・問2今回は、図6、図8および図1、図5を用い、「」図6(下)の枠を抜き出した解答用紙に前線を記号を付して記入せよ、という内容の作図問題を考えていきます。まず、「図1、図5を用い」というところで、初期時刻の17日21時で図5の850hPa面の気温分布に図1の地上低気圧の中心とその低気圧に伴う前線を重ねたものが上図になります。これによりますと、地上低気圧の中心から延びる寒冷前線は、6℃~12℃
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技2・問2(解答用紙)今回は、図11(上)、25日21時の850hPa面の予想における温暖前線を解答図に指定された太枠線で囲まれた範囲を前線記号を付して記入せよ、という前線解析の問題です。今回の問題に関する前線解析の要点は、用いる資料が850hPa相当温位・風の予想図だけですので、等相当温位集中帯の暖気側の縁に着目することになります。風の情報もありますので風向シアーの大きい部分も着目すべき要素なんですが
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問4今回は、図7より29日9時~21時までの12時間と、29日21時~30日9時の12時間で予想される降水量の最大値を読み取る問題です。この読み方なんですが、図には予想時刻前12時間降水量の等値線が破線で表現されています。ここで注意すべきところは、もっとも外側にある破線は0mmを示しているところです。例えば、図7(下)ですと、南大東島付近やチェジュ島付近の最も外側の等値線に0と書かれていることからも
こんばんは。2021年1月31日に行われる第55回気象予報士試験の受験申請が始まりました。12月4日までとなっていますが、受験される方は早めに申請を済ませておきましょう。それでは問題を考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問2(1)空気塊が地上から乾燥断熱線に沿って持ち上げ凝結高度に達し凝結が始まりますと、今度は湿潤断熱線に沿って上昇することになります。今回の名瀬のケースでは、空気塊が960hPaで持ち上げ凝結高度に達して湿潤断熱線に沿って上昇するときに、
こんばんは。今日、6月14日(月)から第56回試験の受験申請期間が始まりました。7月2日(金)消印有効までということですが、受験の予定の方はお早めに申請されますことをお勧めします。それでは問題を考えてみたいと思います。第55回試験・実技2今回の問題は図8の水蒸気画像を用いて、鹿児島県吐噶喇列島の平島(たいらじま)付近上空への乾燥空気の流れについて、暗域または明域の位置と朝鮮半島付近の渦状の雲に着目して述べよ、という問題です。まず、問題文中の「平島付近上空への乾燥空気の
電気工事士2種の学科試験を受けてきました。元々は、5月末に筆記試験を受ける予定でしたが、日程変更すればPC端末でのCBT方式の試験に変更できるというお知らせがありました、変更することで日程は前倒しになるのでちょっと迷いましたが、その分実技試験までに余裕ができるのでGW中に受けてしまうことにしました。CBT方式の試験試験会場は、電車で数駅隣の街の駅前の試験センターです。こじんまりしたPC教室で、いろいろな試験を受けられるようです。身分証明書だけ持っていけば、手ぶらで試験が受けられます。
こんばんは。第49回気象予報士試験の受験申請の受付が今週金曜日(12月1日)までのようです。受験の予定の方で申請がまだの方はお急ぎを。それでは早速考えてみたいと思います。①まず、「低気圧と500hPaトラフとの関係」の視点から考えてみます。この問いでは、500hPaトラフの解析の設問がありません。したがって、12時間後・24時間後・36時間後の500hPaトラフの位置を各々解析して、地上低気圧との位置関係を確認することになります。ここでトラフの解析方法を確認し
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技2・問2(1)前線解析の際に着目する基本的な要素として、850hPaの相当温位では、等相当温位線集中帯の南縁、すなわち、等相当温位集中帯の暖気側や、風のシアーが挙げられます。今回の設問では、「この低気圧の中心を通る新たな前線の形成が予想される。」とありますので予想される地上の低気圧中心の位置と重ねてみますと、この付近から等相当温位線が南西に延びていることがわかります。その値を読み取りますと、北側
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技2・問2(2)【850hPaの相当温位場】図9に図8(左下)で四国付近に予想されている低気圧の中心位置を重ねますとこのようになります。解答では低気圧の中心位置がどういうところにあるのかを述べればよいのですが、この位置の状況をどう説明すればよいのか結構悩みましたがどうだったでしょうか?まず「傾度に言及して」という部分から考えた方がわかりやすそうです。相当温位の傾度については、ほぼ「大き
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験1・問4(5)前回の問題では、鹿児島における温暖前線の通過時刻とその時刻に通過したと判断される理由を考えましたが、今回は寒冷前線が通過した時刻およびその時刻に通過したと判断される理由を考える問題になります。前問では、鹿児島において温暖前線が通過した時刻は21時0分で、理由については風と気温に着目して、風が急激に強まり、気温の急上昇が収まったため、ということでした。(問2(5)解答例:10日21時予
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問2(2)今回の問題は、36時間後において、地上低気圧の進行方向前面で予想される風が強くなっていることについて問2(1)①の考察に着目して、じょう乱の動きや盛衰に言及しながらその理由を述べよ、という内容です。まず、問2(1)①の考察について振り返ってみます。図6~図8を用いて、日本の東にある高気圧の12時間後から36時間後までの移動方向と速さを求める内容に問題だったわけですが、結果、解答は「東北
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問1第53回試験・実技2・問1(3)解答今回は、前問で解析した300hPa面の強風軸と図3(下)の水蒸気画像において矢印Pで示されている暗域との位置関係を述べよ、との設問です。解答図の300hPa面の強風軸と暗域Pの位置を見比べてみますと、強風軸は暗域Pのすぐ西側をほぼ南北に延びていることがわかります。前問で解析ができていれば、強風軸が暗域Pのどこの方位の側にあって、走向がどの方向に延びているかを解答欄に
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技1・問2(4)(気象業務支援センター解答例)今回の問題文を一気に読んでしまいますと論点がわかりにくいですので、3つに分けて考えてみます。(a)8日21時に時点で、局地解析によると関東地方には①で描いたようなシアーラインが解析され、(b)総観スケールでは(2)で描いた850hPaの前線に対応する地上の温暖前線が本州を通過している。(c)②のシアーラインの特徴を踏まえて、このシアーラインと地上の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問3(3)今回は、図3と図8に●印で示されている関東の東海上の地点Aにおいて、850hPa面が、初期時刻、12時間後、24時間後のそれぞれの時刻に暖気移流なのか寒気移流なのか、どちらの温度移流の場でしょうか?という問題です。まずはじめに「温度移流」とは何か、一般知識の復習になりますが、ある地点において、空気塊が移動する、すなわち風が吹くことによって温度変化することを温度移流といいます。温度が高
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1今回は、図2(下)の500hPa実況天気図に太線で描かれているトラフが、図6(上)の12時間後の29日21時にはどこに移動しているのか、5580mの等高度線と交わる経度を1°刻みで、またその間の移動方向を8方位で、移動の速さを5ノット刻みでそれぞれ解答せよ、という問いです。まずはじめにこの問いを解答するにあたって図6(上)を用い、予想されるトラフの位置を解析してみることにします。トラフの解析の際
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問4(2)まず、シアーラインが北上しているのか南下しているのかを考えてみます。8日2時の南西の風から8日3時の南南西の風に急変していることは、前問の(2)①で触れました。つまり、風が急変する以前は、高田に近い能生や大潟と同じ北西風だったということになりますので、高田の風は、シアーラインが北上したことによって南よりの風に変わったことがわかります。次に、北上したことがわかったところで、今度はその北上が続くのか、
こんばんは。今回は、図3(上)の500hPa解析図に記入されているトラフAとトラフBの2つのトラフについての問題です。問題では、これら2つのトラフの12時間後と24時間後の予想位置について、トラフAについては24時間後、トラフBでは12時間後及び24時間後の予想位置を解答図に作図せよ、という内容です。トラフの解析は実技試験の頻出問題ですが、今回もトラフ解析の基本的な留意点に触れながら、次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験1・問2解答図はこちら→気象業務
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問3初めに、500hPa面のトラフに伴う正渦度極大点の12時間後の位置を図7(上)から見つけます。図7(下)で予想される地上低気圧の位置と正渦度極大点との対応を考えますと、141×10-6/sの位置であると考えられます。その緯度・経度を1°刻みで読み取りますと、北緯37°東経143°となります。次に、初期時刻18日9時から18日21時の12時間に予想される移動の速さですが、図上で移動の距離を測りますと16mm、
こんばんは。早速ですが、考えて見たいと思います。第51回試験・実技1・問3前回の問3(1)③と同様の論点で、今度は図12の降水短時間予報において、1時間先から3時間先までの5mm/h以上の降水域の広がりと降水強度の2つについて、時間的どう変化するか見てみます。まず、降水域の広がりにおいて、広がっているか、狭まっているか見てみますと、1日1時から1日3時にかけて、次第に広がっていることがわかります。なお、気象業務支援センター解答例では「北西部で広がり、南東部で狭まる」という表現
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問4(1)今回は図5(下)の29日9時および、その12時間後の図10の21日21時における館野のエマグラムを用いて、前問の①で解答した逆転層の上端付近の気温および850hPaから地上にかけての気温を比較して、それぞれの時間変化の特徴を述べよ、という問題です。問題文は短いですが、本文から2つの論点について解答に盛り込む必要があります。それは、①逆転層の上端付近の気温について、この12時間の時間変
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問2今回は、日本の東の高気圧に対応する上空の気圧の尾根の鉛直方向の傾きと、その12時間後から36時間後までの時間経過を述べよ、という内容です。まず、問題ではこのような書き方をしているのですが、換言しますと、高気圧の中心と気圧の尾根との位置関係が時間の経過とともにどうなっていくのか、ということと考え方は同じで、解答では一旦その視点で見てわかることを、問題文の鉛直方向で見た場合にどのようなことが言えるか、