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今回は、「第六練修法(拳)」を、主に『実験簡易強健術』で解説されている型との違いに注目しながら見ていきたいと思います。基本的に、やり方はほぼ同じですのでやはり写真は省略します。イ、直立不動、無我無心、全身に力を入れず、自然本体の姿勢を執(と)る、静の極。ロ、視線を定めよ、而(しか)して腕は緩(ゆる)く拳を作る。(以上運動前の姿勢。)この時の拳は、「集約拳」を握ります。ハ、上半身は真っ直ぐにして崩さず、左足を少し後へ引き、ニ、其の儘(まま)、腰を下ろして、左膝を静かに地に着け、ホ、以
今回も、『心身強健術』に初めて紹介された呼吸法を見ていきます。「横臥腹筋緊張法」イ、枕を用いて横臥し。ロ、両腕を伸ばし、両手の位置は、臍部を距(はな)る約一寸五分。ハ、右を下にしたる時は、右掌を。左掌にのせ。ニ、右足爪先を、左足爪先の上に置け。ホ、右掌と右足爪先とを以て、力を極(きは)めて、下方に押し付け。ヘ、左掌と左足とに力を込めて、頭部の方に、押し上げ。ト、腹筋を極度に緊張せしむ。リ、腕と膝の関節を曲げぬことが要領なり。(心身強健術P.373~374)この呼吸法も前回み
肥田式強健術案内24これまで、肥田式強健術の基本として「自然体休養姿勢」における「正式自然呼吸」について見てきました。今回は、まとめをしたいと思います。この姿勢と呼吸は、肥田式強健術の基本でもあり、幼児から老人まで誰にでもできる、最も簡易な方法です。このことにつきまして、春充が心友と呼んだ平田内蔵吉は、次のように解説します。「病む人、疲れた人、悩む人は安臥静養(注:自然体休養姿勢のこと)して下さい。両足を30センチほどの間隔に開き、両手を体側に45度の角度に開き、枕をはずし
今回より『強い身体を造る法』に発表された「強健術」を見ていきます。この「強健術」は、これまで見てきた「強健術」と大きくその形を変えます。以前春充が、「強健術」発展の時期を4期に分けたのを見てきましたが、そこに語られる「強健術」の変遷を見て今回の「強健術」がどのような位置づけなのかを確認してみたいと思います。第1期は明治33年より明治44年に至る12ヶ年で、春充が強健になる決意をして、サンドウなどの運動法を参考に初期の「強健術」を考案し、処女作『実験簡易強健術』を発表した時期までです。この頃
今回も、『強い身体を造る法』に解説される「呼吸法」を見ていきます。「胸郭拡張法」(簡易なる説明)〇右腕と右体側とを下にして横臥し、体を前に屈めて居ります。右膝をまげ右足首を左膝の上に置きます。〇体を反りながら息を吸い込み、左手の指先で体の近くの床をすりながら頭上にあげ、更に垂直にのばします。〇左手を左脇下に下ろしながら、息を吐き出し、上体を後ろに引いて、胸を充分に開きます。〇すっかり息を吐き出した所で、改めてスーッと吸いこんで胸を充たします。〇約三十秒かかります。(強い身体を造る法
本日、Youtube「聖中心道肥田式強健術チャンネル」において、「肥田式強健術入門基礎原理編:3」の動画配信を始めました。肥田式強健術の原理、成り立ちから実践まで、拙著『聖中心伝肥田春充の生涯と強健術』やこのブログに書いた内容をわかりやすく解説します。本編は、隔週月曜日朝7時に配信します。また、隔週で次週の予告ショート動画を配信します。どうぞご覧ください。
肥田式強健術案内12前回より「腹式呼吸」が「精神」に与える影響を見てきていますが、今回は、現在解説している「自然体休養姿勢」における「腹式呼吸」のやり方をもう一度振り返ってみたいと思います。以下の文章は、前回掲載した「自然体休養姿勢」の文章に、私が解説を加味してある方に出したメールからの抜粋です。なお、この方法はあくまで健康を維持、増進するためのものであり、肥田式強健術の研究の一助として公開するものですので、持病のある方や心身に異常のある方などは専門の医師にご相談下さり、自己責任で行