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一筋の影のあるらんカンナかなカンナ赤くやぼな噂はききながししなだれて花はカンナとなりにけり上人の杖さだまらず檀特の花カンナ手に外人墓地に迷ひこみ【笑い仮面】ギンギンギラギラの日射しをさけながらの買い物からの帰路、ふいに背筋にひんやりとした感触があった。誰かがぼくを追ってきているのかな?(なぜ、そうおもったんだろう?)といぶかしんで、うしろをふりむくと、あらま。こじんまりとした日本家屋のむこうで、数輪のカンナがぐらぐら揺れているではないか
海に出て木枯(こがらし)帰るところなし句集『遠星』にある1944年の作。太平洋戦争末期の作なので航空特攻隊と重ねて読む人もいるが、作句年次などを知らない場合は、木枯と自分を重ねた句として読むだろう。実は、ボクは1944年春の生まれ、この句を知った時、自分の運命を暗示された気がした。江戸時代の俳人、森川言水に「凩(こがらし)の果はありけり海の音」があり、彼は〈凩の言水〉と呼ばれたという。言水の句では凩が海の音に転じているが、誓子の木枯は海に出たきり。ひどくつらいというか絶望的、虚無的だ。