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体外受精が2022年4月に保険適用になって3年数カ月たちます。この制度変更により、体外受精の現場は大きく様変わりしました。まず、保険診療で使用できる薬・できない薬、実施可能なオプション・不可能なオプションが明確に区別され、その後、できなかったオプションの一部は「先進医療」として部分的に救済される形が取られました。保険適用によって、検査や治療は「標準化」された一方で、「画一化」されたとも言えます。さらに、このタイミングと重なるように、生殖医療を取り巻く薬剤供給は深刻に不安定化しました
20年前にハワイへ留学していた際、恩師である柳町隆造先生にPICSIについてご意見を伺ったことがあります。当時はPICSIに関する論文が出始めた頃で、精子選別の新しい手法として注目されており、私自身も期待を寄せていました。しかし先生は、「そんなに単純に結果が良くなるわけではないよ」とおっしゃいました。精子の選別がある程度可能であっても、受精やその後の発育には卵子の質が大きく関わっており、顕微鏡で見える範囲だけで判断できるものではない、と。さらに、「この分野は本当に奥が深いんだよ」と。柳
こんにちは!今回は低刺激ではありますが、もう少し育てるため注射で補充をはじめたので、レコベルとガニレストを打った感想回です。※注射器の写真載せるので苦手な方はご注意ください!ペンタイプのレコベルは、採卵時ほぼ毎回使用しているので、もう手順書がなくてもぱぱっと空気ぬきもして打てるようになりました。初回は雫マークのところまでメーターを回して空気抜きをします。その後は指定の量までメーターを回して、お腹にぷすっとするのですが、毎回レコベルを打った初日は火照るのか足がぽかぽかする気がします。
不妊治療では、「卵子のグレードはどれくらいですか?」と質問されることがよくあります。しかし結論から言うと、卵子には基本的にグレードというものはありません。理由はとても単純です。受精して胚になると、いわゆるグレード評価が行われます。初期胚ではVeeck(ヴィーク)分類、胚盤胞ではGardner(ガードナー)分類がよく使われています。最近はAIによる評価もありますが、誰の目にも明らかにGardner分類を超越するようなAI評価はなかなか登場してきません。Gardner先生はすごいなとい
👶赤ちゃんの発育は「受精した瞬間」から始まる赤ちゃんの成長は、受精した瞬間からスタートします。でも実は、受精してすぐの段階では、赤ちゃん自身の遺伝子はまだ本格的には働いていません。では、誰がその最初の発育を支えているのでしょうか?その答えは――卵子(お母さん側)に蓄えられている遺伝子の情報です。最近の研究では、受精後の初期胚で、母親由来の遺伝子がどのように胚の発育を支えているかが詳しく調べられました。🧬受精直後の胚では何が起きている?受精したばかりの胚では、細胞分