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「うちの子、高齢だから手術できないですよね?」と飼い主さんはよく言います。そんな時、私は「高齢であることと、手術ができないことは、全く別問題です」と宣言します!<高齢動物は手術できないのか?>そもそも大きな病気になるのは、多くは高齢動物です。高齢を理由に手術を諦めていては、助かる命も助かりません。私はよく、「手術ができるかどうかは、年齢ではなく、体の状態次第です」とご説明します。高齢であっても、手術前検査が問題なければ手術はできます。反対に若くて
血液検査には参考値(基準値)がありますよね?この参考値は取扱い要注意です!今回の記事を読んでいただけると、ペットの血液検査の結果で慌てずに済みます!こちらは私の猫の健康診断の結果です。結果をみると、赤文字(参考値より高い)と青文字(参考値より低い)がいっぱいあります!!うちの子は病気でしょうか?いいえ、違います。超健康体です!「参考値の範囲外は、必ずしも病気ではない!」ということをここに宣言します!!これには参考値が抱える大きな二つの要因があり
このところ何だか記事が更新されて無いなぁ〜と思っている皆さん。ハイ、そうです。めちゃめちゃ忙しいのです。12月から正月にかけてお休みは諦めている吉井です。スタッフも頑張ってくれているので、乗り切りますよーーー!!昨日は小樽へ向かいました🚙3件の案件を回る予定です。まずは銭函のボランティア瀧さんのところに寄って捕獲器を借りに行き、見晴し案件で預かってもらっているFIVキャリア猫3匹に会ってきました。👆すっかりベタ慣れ母さん猫(雪の上で佇んでいた猫です)すぐに小樽市内へ。相談者
仕事が大変だったこの三日間…帰宅時間が19時過ぎたら、ライムの散歩と夕飯の支度であっという間に就寝時間となってしまいます。フルタイムでお仕事してる人、大、大尊敬します!!そんな中、また夫がらやらかしたー(*`ω´)朝、夫がライムのお散歩に行き、犬用のウエットティッシュを玄関に一枚置きっぱなしにし、自分の靴を拭いた普通のティッシュとまとめて置いたそうで…何ですぐに捨てないかなー!?ライムが食べてしまいました…ティッシュを咥えて、テーブルの下に潜ったので、大好きなオヤツを出して交換し
モルモットの採血は、モルちゃんと獣医師の双方にとって少し大変です!モルモットの飼い主さんには是非知っておいて欲しいです。採血の準備はこのような感じ↓青と赤のケースが毛細管(ガラス製の細い管)。黄色いボトルが止血剤。そして一番奥が「爪切り」です。採血は、深爪をして、爪から流れる血を毛細管で採取して行います!例えば足の爪を深爪して、毛細管というガラスの細い筒に、毛細管現象を利用して採取します。少しずつ、何本も毛細管を利用して、採血を終えます。犬猫の何倍もの時間と労力がかかります。こ
こんにちはご訪問、ありがとうございます元保護猫と預かり保護猫の日常をゆる〜く書いたブログですわが家の長女の黒猫びびが突然体調崩してしまいましたかかりつけ医では悪い所が分からずセカンドオピニオンの病院ではこれ合ってるの?という治療をされとうとうサードオピニオンの病院へそこはCTなどの設備を揃えた市内でも一番の病院もちろん費用はびっくりな金額それでもウチの子を助けたいと思い連れて行きました結局、そのまま入院入院して体力を戻しながら検査を行い今後の治療方針を決めることにな
1月6日麦さんの歯科の再診だったので病院に行ってきました。先月27日に抜歯して10日経ちました🦷気が重いね…こんな顔してても看護師さんが抱っこで保護者さんに🐶を返しにくると激おこ🤬なぜか女性限定受付の女性には何にも反応しないのに💧きっとピンクの服の看護師さんは大嫌いな爪切りをする人と認識してる😅看護師さんすみません🙇♀️これからも、爪切りお願いします歯科の診察では順調に治ってると言っていただきましたが問題の歯磨きは奥歯に少し磨き残しがありました💦先生にも磨いて
最近、大人気のヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー:通称レオパ)!!レオパちゃんの診察件数は年々増えており、他の動物と同じく様々な病気があります。そんな中、女の子のレオパちゃんで目立つのは、タマゴ関係の病気です。女の子のレオパの飼い主さん、必見です。Oちゃんは、食欲不振で来院されました。触診でお腹が腫れてる印象がありました。女の子だし卵塞(卵を産めずにお腹で詰まること)を疑いました。しかしレントゲンでも卵らしきものは写りません。そう、これは卵巣鬱滞です!卵巣鬱滞とは、卵
チンチラのPちゃんは、皮膚科の症状で来院しました。「口のまわりの皮膚が濡れている、荒れている」とのことでした。確かに口の周りの皮膚が赤くなり、よだれで濡れています。口の周り、よだれ、、、、と聞くと私たち獣医師はピンときます。「これは歯が悪いのではないか?」と。飼い主さんの話を伺うと、「口を気にしている様子がある」「食欲が少し落ちている」とのことでした。口を開けて奥歯を観察すると、下図のようになっていました↓奥歯(臼歯)の不正咬合(かみ合わせが悪い
動物病院では、日々戦いが繰り広げられています。それは「誤飲した異物を摘出する戦い」です!異物誤飲をした際、早期の来院であれば、内視鏡(胃カメラ)で除去できます。内視鏡の先端から鉗子(かんし)と呼ばれる器具を出して、摘出します。最近当院であった二つの戦いをご紹介しましょう!<vsスマイルくまさん>公園でボール状のおもちゃを飲み込んだワンちゃんが来院されました。飼い主さんがすぐに来院してれました。レントゲンを撮影すると大きな桃の形のようなものがあり
ウサギが脱毛しました!の半分は、アイランドスキンです写真の様なウサギさんがよく来院されます↓所々毛が薄くて、なんだかとても寂しい感じ。何も知らなければ、皮膚病だと思いますよね!しかしこれは病気ではありません!これはウサギの換毛期に独特の現象です。ウサギはまだら状に換毛する動物なのです!多くの動物は前線ができる様に換毛します。あるいは全体が均一に換毛します。しかしウサギはなぜか、まばらに抜けます。その途中はなんとも残念な感じになります(失礼)島みたいに抜けるので、アイランドスキ
避妊手術を受けていない猫ちゃんの飼い主さんへ。猫の子宮蓄膿症は発見が難しい病気です。体調の異変には敏感になっていただき、定期的な検診を受けてください!子宮蓄膿症とは、子宮が細菌感染を起こして、大量の膿が子宮に貯まる病気です。細菌から毒素が放出されて、全身状態が悪くなる病気です。最悪の場合、敗血症で死亡したり、腎臓や肝臓に後遺症が残ることも。これは個人的な経験則ですが、犬は子宮蓄膿症の症状が出やすいです(具合が顕著に悪くなる)猫は子宮蓄膿症の症状が出にくいです(具合があまり
お迎えしてから2週間後くらいから目の下にクマのような黒さがでて、目も閉じることが多かったり片目だけとじるようになった時がありました。(参考資料)すぐに病院にいくと、結果は目になにか入って炎症かな?と診断されました。目薬をもらいしたら2日後にはなおっていました!なにもないに越したことはないですが、違和感を感じたら病院にいく方が安心かと思います。良くなってほっとしています。
当院でモルモットが出産しました!モルモットはユニークな繁殖特性があります。それゆえ。難産や妊娠中毒症などのトラブルが多い動物です。今回はモルモットちゃんの出産をご紹介しましょう。<ユニークな繁殖形態>初めに予習をしましょうモルモットの繁殖形態は3つの特徴があります。1つ目!「生後8か月までに初産を経験しないと、難産になる!」生後1年以上の初産は難産のリスクが高いです。若いうちに出産を経験しないと、骨盤が開きにくくなるためです。繁殖を考えるなら「若い
寄生虫には二つの分類があります。内部寄生虫と外部寄生虫です。一般的に寄生虫と言われてイメージされるのは、「腸に寄生する幼虫」ではないでしょうか。これは内部寄生虫(体内にいる寄生虫)です。反対に、皮膚や体毛に寄生するダニやノミなどの寄生虫がいます。これを外部寄生虫(体外にいる寄生虫)といいます。今回の主役は外部寄生虫です!!<ウサギの外部寄生虫>先日、「背中に沢山フケがでる」とのことでウサギさんが来院されました腰のあたりが脱毛しています↓拡大して
オス猫の飼い主さんへ!「尿道閉塞」と言う言葉を知っておいて下さい!!これから冬の時期に多く、非常に重要な病気です。長い記事ですが、是非お読みくださいね!<オス猫と尿道閉塞>ほぼオス猫にしかない病気が、尿道閉塞です。尿道閉塞は尿道(おしっこの通り道)が詰まってしまうことです。尿道閉塞を起こすと、おしっこができなくなります。おしっこができないと、3日で死にます。本当です。<なぜ尿道閉塞を起こす?>下の図を見て下さい。雄猫の尿道は、おちんちんの先端
こんにちは!みずいろです。お尻のハゲが気になり始めたころ、新たな変化も見つかって・・・!?いや、書いてて説明の変態感がすごい!!ドヤッてましたが文章にしたら変態臭すごい!(いや、ちょっと尾っぽ曲げたりしたら十文字のお尻のしわが出来るんです!普段ふわふわパンツしか見えないから新鮮で!)・・説明するほど変態感増すのなんでですか。次回、動物病院です!
動物を飼っている方なら、この病気は知っておきましょう!!猫のCちゃんは、「ほっぺが腫れている」「膿が出ている」とのことで来院されました。確かに頬が腫れて膿が出ています。獣医師には見た目一発!これは歯根膿瘍(しこんのうよう)という病気です!<歯根膿瘍って?>これは猫に関わらず、様々な動物で見られる病気です。歯周病などが原因で、歯に細菌感染が起こる→歯根に膿が貯まる→膿は体の外に出ようとする→トンネルができて頬や歯茎に穴が開いて膿が出てくる→飼い主さんびっく
小型犬は心臓病が多いです。とりわけ、僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)という病気がダントツ1位です。今回の記事では、僧帽弁閉鎖不全症の早期発見と検査方法をご紹介しますね。<僧帽弁閉鎖不全症を早期発見するには?>この病気の発見には、「聴診」が最も重要です。獣医師が聴診器で心音を聞くと、簡単に発見できます。したがって健康診断やワクチン接種の機会を利用して、聴診をしてもらいましょう!聴診、大事!<心臓検診はこんな感じ>聴診で心臓病が
「猫の便秘はすさまじい」という事実をお伝えします。猫には巨大結腸症という特有の病気があります。結腸は便を形成する部位です。この結腸を動かす神経の異常で、結腸の動きが悪くなります。すると結腸が収縮できなくなり、便が蓄積し、結腸が巨大化します。百聞は一見に如かず。巨大結腸症の猫ちゃんのレントゲン写真をお見せしましょう。どこがウンチか分かりますか?正解は、青ラインで示した部位全てです!!お腹の半分くらいが糞の塊になっています!!<巨大結腸症の治療法>
最近、ジワジワと人気が出てきているペットが、「ファンシーラット」です。ファンシーラットは「ペット用のラット」です。ラットの祖先はなんとドブネズミ!ドブネズミ→実験動物→ファンシーラット(ペット)と進化しました。とっても賢く、飼い主さんによく懐きます。そしてとっても可愛いです。ハムスターより大きくて、フェレットより小さいサイズ感です。〈実例紹介〉先日、ファンシーラットの去勢手術をしました。繁殖力旺盛なので、どんどん増えてしまいます。オスとメスを同居させるときは、去勢手術が推奨され
ウサギの不正咬合、厄介な病気です。歯の噛み合わせが悪くなると、歯が過剰に伸びてしまいます。そんな時は歯を切ります。しかし一度噛み合わせが悪くなると、完治はしません。定期的な歯切りは、ウサギさんにも飼い主さんにも大きな負担となります。不正咬合の治療では、最終手段として、「抜歯手術」をお勧めすることがあります。頻繁に歯を切っても、すぐに伸びてしまう子。歯があることで、ご飯が食べにくくなって子。このような子は抜歯も一つの選択肢です。歯を抜くのは可哀想!と決めつけないでください。歯
こんにちは♡外資系でCAをしてました、Mです🦦今日はクリスマスイブ〜🎄でも、そんなの関係ないっ!朝から猫ちゃんの動物病院へ。。。目の上を引っ掻いちゃって怪我しちゃったんです〜瘡蓋になってるからそろそろ治るかなって思うと、1人の間に掻いちゃってるみたいで、また見ると傷できてる。。。化膿しないかなとか心配で、ママっ、仕事半休で動物病院に連れてったわよ!!顎の治安も悪かったしね😓何にもなかったわ。よかったよかった!薬もらっていい子に帰りました〜が、おうち帰って尻尾バンバンして怒っ
病気で食欲のない猫に、なんとか食べてもらいたい!飼い主さんと獣医師の切なる願いが、ユニークなお薬を開発させました。それは「耳に塗る、食欲増進剤」です!ミルタザピンという薬剤はもともと人用の精神安定剤です。このミルタザピンは、猫にとっては食欲増進効果があります。病気で食欲のない猫ちゃんの切り札です。しかし、ミルタザピンは「不味い」という大きな欠点があります。ただでさえ食欲のない猫に、不味い薬を飲ませるのは至難の業。そして嫌がり、大暴れ。かえってストレス
ネコ飼いの皆様猫の耳をチェックしてください!こんな出来物、ありませんか??ぷよぷよして、黒っぽい出来物ですこれは耳垢腺嚢胞腫という良性腫瘍です猫の耳に同時にたくさん発生する腫瘍です。良性腫瘍なので、命には関わりませんが、気になりますよね<レーザー治療が最高!>通常の腫瘍治療は第一選択が「外科手術による摘出」です。この耳垢腺嚢胞腫については、同時に何個もできます。そのため、手術で切除するのは困難です。また耳が変形したり、猫ちゃんが痛
おはようございます冬休み突入しましたねー!今日は子供が調査書を学校から頂いてくる日。。。それを封筒に入れて郵便局へ行く予定!!!私立の出願です✨✨✨あ〜ドキドキ。★★★★先日、あり得ないことが起こり、私は怒り心頭!!!なにかあったらどうしてくれるんだ!実は、わんこ…うちの子になってすぐ混合ワクチンの接種をしました。1ヶ月後からしか狂犬病の予防接種は打てないため期間をあけて再度病院へ連れてったの。わんこを車に乗せて、ぴゅーんと動物病院へ来れたことに嬉しさ
まずはこちらの写真をご覧ください↓お股が腫れているのがわかりますか?これは鼠径ヘルニア(そけいへるにあ)という病気です。老若男女(老若雌雄)問わず発生し、場合によっては緊急性のある病気です。ワンちゃんの飼い主さんは覚えておきましょう<鼠径ヘルニアって?>動物のお股には、「鼠径輪」という穴があります。この穴はイラストにある通り、大事な血管や神経の通り道になっています。この穴が、生まれつき大きかったり、何らかの理由で大きくなることがあります。そう
ペット介護ペット介護ペット介護ペット介護ペット介護ペット介護ペット介護ペット介護ペット介護ペット介護老犬になると、脚力、視力、嗅覚、聴力の衰えにより、障害物を避けられなくなったり、段差の登り降りができなくなったりします。症状が劇的に改善することは困難なので、障害物にぶつかった場合の衝撃を和らげたり、段差をなくすような対策をとることが有効です。ペット介護例1立ったまま、座ったり、寝たりしないまず足にケガがないか、痛がることころがないかを確認し、異常があれば、獣医師に相談し
猫に独特の病気が膿胸(のうきょう)です!胸にドロドロの膿が溜まる恐ろしい病気です。原因の多くが他の猫とのケンカです!野良猫に多い病気ですが、家猫でも起こります。複数飼育されている方はご注意下さい<膿胸の原因と症状>原因のほとんどは、猫同士のケンカです。相手の猫の牙や爪が胸に深く刺さった場合、そこから胸の中全体に細菌感染が拡大します。ドロドロの膿が胸に貯留して、呼吸困難となり来院します。<実際の症例>メインクーンのSちゃんは、ぐったりして呼吸が早い
総排泄孔(ソウハイセツコウ)という言葉をご存じですか?鳥類や爬虫類は、「出口が一つ」なのです。哺乳類と異なり、生殖器(卵や精子の出口)消化器(うんちの出口)泌尿器(おしっこの出口)が全て同じ出口から出ます。これが「総排泄孔」です。そして、カメは総排泄孔絡みのトラブルが多いのです。総排泄孔から、陰茎や卵管などの生殖器が、膀胱などの泌尿器が飛び出してくることがよくあります。<カメの陰茎脱>ケヅメリクガメのPちゃんが、「陰茎が飛び出している」とのことで来院