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まずはこちらの写真をご覧ください↓お股が腫れているのがわかりますか?これは鼠径ヘルニア(そけいへるにあ)という病気です。老若男女(老若雌雄)問わず発生し、場合によっては緊急性のある病気です。ワンちゃんの飼い主さんは覚えておきましょう<鼠径ヘルニアって?>動物のお股には、「鼠径輪」という穴があります。この穴はイラストにある通り、大事な血管や神経の通り道になっています。この穴が、生まれつき大きかったり、何らかの理由で大きくなることがあります。そう
チンチラのPちゃんは、皮膚科の症状で来院しました。「口のまわりの皮膚が濡れている、荒れている」とのことでした。確かに口の周りの皮膚が赤くなり、よだれで濡れています。口の周り、よだれ、、、、と聞くと私たち獣医師はピンときます。「これは歯が悪いのではないか?」と。飼い主さんの話を伺うと、「口を気にしている様子がある」「食欲が少し落ちている」とのことでした。口を開けて奥歯を観察すると、下図のようになっていました↓奥歯(臼歯)の不正咬合(かみ合わせが悪い
動物の命を助けるのに、一番大切なことは何でしょうか?それは「準備!」の一言に尽きます。海外輸入薬で動物を治療する「日本では正式な認可がないが、海外で有効性が証明されている薬」はたくさんあります!しかし認可が無いので、簡単には入手できません。海外から獣医師自身が個人輸入します。こちらが当院にある海外輸入薬たちです。アメリカやオーストラリアなどから輸入しています。これらのお薬は、注文から到着まで、1か月以上かかります!この薬が必要な子が来てから発注、で
動物を飼っている方なら、この病気は知っておきましょう!!猫のCちゃんは、「ほっぺが腫れている」「膿が出ている」とのことで来院されました。確かに頬が腫れて膿が出ています。獣医師には見た目一発!これは歯根膿瘍(しこんのうよう)という病気です!<歯根膿瘍って?>これは猫に関わらず、様々な動物で見られる病気です。歯周病などが原因で、歯に細菌感染が起こる→歯根に膿が貯まる→膿は体の外に出ようとする→トンネルができて頬や歯茎に穴が開いて膿が出てくる→飼い主さんびっく
ネコ飼いの皆様猫の耳をチェックしてください!こんな出来物、ありませんか??ぷよぷよして、黒っぽい出来物ですこれは耳垢腺嚢胞腫という良性腫瘍です猫の耳に同時にたくさん発生する腫瘍です。良性腫瘍なので、命には関わりませんが、気になりますよね<レーザー治療が最高!>通常の腫瘍治療は第一選択が「外科手術による摘出」です。この耳垢腺嚢胞腫については、同時に何個もできます。そのため、手術で切除するのは困難です。また耳が変形したり、猫ちゃんが痛
ウサギの不正咬合、厄介な病気です。歯の噛み合わせが悪くなると、歯が過剰に伸びてしまいます。そんな時は歯を切ります。しかし一度噛み合わせが悪くなると、完治はしません。定期的な歯切りは、ウサギさんにも飼い主さんにも大きな負担となります。不正咬合の治療では、最終手段として、「抜歯手術」をお勧めすることがあります。頻繁に歯を切っても、すぐに伸びてしまう子。歯があることで、ご飯が食べにくくなって子。このような子は抜歯も一つの選択肢です。歯を抜くのは可哀想!と決めつけないでください。歯
とうとう6月…🌨️🐌今朝はお薬を器用にプッと吐き出すデベちゃんに「ムキーッバカッ!」と暴言を吐いてしまった😨ごめんねデベちゃんそれからなんとかリキッド70ccを飲ませ、透析へ残0.3増1.9生食0.2計2.4血圧は114だったけど、2.4除水眠くてクリニックに行く前車で少し眠ってしまって、キムラさん穿刺後すぐに眠気が血圧を測る時とリハビリのタイミングに起こされる以外、寝続けていましたなんとか血圧もアラームギリギリでドライぴったりで終了帰宅してからも眠くて眠くて、逃げるデベちゃん
Y動物病院へT動物病院での血液の結果病名の結果報告書明細書を一通り目を通していただくT動物病院もしっかりとニコの病気に対してしっかりとしてくれていると言っていただけたM先生に言われるとホッとする向こうで上手く聞けないことこれからのニコの容態の変化病気が進むと今よりもっと動けないし食べれない嘔吐や下痢など痩せていくのは病気が原因足の状態が悪くなったのは薬かなと骨髄検査の結果急性白血病かリンパ腫ステージV急性白血病の方が最悪らしい結局どちらにしても抗がん剤で
猫に独特の病気が膿胸(のうきょう)です!胸にドロドロの膿が溜まる恐ろしい病気です。原因の多くが他の猫とのケンカです!野良猫に多い病気ですが、家猫でも起こります。複数飼育されている方はご注意下さい<膿胸の原因と症状>原因のほとんどは、猫同士のケンカです。相手の猫の牙や爪が胸に深く刺さった場合、そこから胸の中全体に細菌感染が拡大します。ドロドロの膿が胸に貯留して、呼吸困難となり来院します。<実際の症例>メインクーンのSちゃんは、ぐったりして呼吸が早い
寄生虫には二つの分類があります。内部寄生虫と外部寄生虫です。一般的に寄生虫と言われてイメージされるのは、「腸に寄生する幼虫」ではないでしょうか。これは内部寄生虫(体内にいる寄生虫)です。反対に、皮膚や体毛に寄生するダニやノミなどの寄生虫がいます。これを外部寄生虫(体外にいる寄生虫)といいます。今回の主役は外部寄生虫です!!<ウサギの外部寄生虫>先日、「背中に沢山フケがでる」とのことでウサギさんが来院されました腰のあたりが脱毛しています↓拡大して
動物に薬を飲ませるのって、「超大変」ですよね!きちんと飲ませてくださる飼い主さん、尊敬しています。飲ませるのが大変!という飼い主さん、当然の感想だと思います。<持続製剤、素晴らしい>お薬を飲ませるのが大変!という問題を解決してくれるのが「持続製剤」です持続製剤は病院で投与すると、一定期間作用があります。そのため、家で投薬の必要がない!という素晴らしいお薬です。動物に薬を飲ませるのは、飼い主さんも動物も、とっても大変です。そこで私は積極的に持続製剤を
猫ちゃんの診察に必要なものそれは「猫を敬い、ご機嫌をとること!」です。犬と猫を比較した時、猫の方が「怒った時に手がつけられない動物」です。特に猫ちゃんは採血が大嫌いです!そんな時、怒る猫を力づくで押さえてはダメです。猫は死に物狂いで暴れて、きっと採血はうまくいきません。そして病院が大嫌いになってしまいます。そんな時、私は猫ちゃんにワイロを渡します。「ここは一つ、チュール1本で手を打って下さらんか」、と。これが「ちゅーる採血」という技です。チ
今回の記事は、飼い主さんは絶対に知っておいた方が良い情報です。ペットの尿が濃すぎることはないですか?または皮膚や白目が黄色くないですか?その場合、「黄疸(おうだん)」という兆候かもしれません!黄疸は飼い主さんでも気付ける緊急性の高い病気のサインです!<診察室でよくある会話>飼い主さん「うちの子最近元気がなくて、食欲がないです」獣医師「体をチェックしますね、、、、(白目が黄色いな)、、、最近オシッコの色が濃くなかったですか?」飼い主さん「そういえば
当院でモルモットが出産しました!モルモットはユニークな繁殖特性があります。それゆえ。難産や妊娠中毒症などのトラブルが多い動物です。今回はモルモットちゃんの出産をご紹介しましょう。<ユニークな繁殖形態>初めに予習をしましょうモルモットの繁殖形態は3つの特徴があります。1つ目!「生後8か月までに初産を経験しないと、難産になる!」生後1年以上の初産は難産のリスクが高いです。若いうちに出産を経験しないと、骨盤が開きにくくなるためです。繁殖を考えるなら「若い
診察へ1週間ぶりの抗がん剤月曜日から足の様子が良くなく右足に力が入りにくい様子とりあえず血液検査へあまり良くないとのこと白血球が上がってきたが90%が悪いものリンパ球リンパ腫か急性骨髄性白血病とのことで状況はよくないまた血小板も貧血の数値も下がっていていつ急変してもおかしくはないとのこと家族でも方針はニコの負担を減らして家でなるべく長く一緒にいられる食べて家族の側にいられることを優先してもらう今の抗がん剤の効きが悪い今後の治療のこと抗がん剤を強くする
「猫と毛糸玉」って昔から定番の構図ですよね。猫ちゃんが毛糸玉で遊んでいる。ふわふわ同士がたわむれる光景はかわいいですよね!獣医師がこれをみると、「やめてくれー!!!」と叫びたくなります!!!私も猫を飼っていますが、ヒモだけは気を付けています。なぜヒモがそんなにいけないのか?それは腸閉塞を起こした時の危険度が非常に高いからです!!ヒモ状異物は、詰まったときに腸を手繰り寄せてしまいます。すると下図のように、「アコーディオン状」になります。発見が遅れる
「うちのハムちゃん、ご飯食べなくて、痩せてきてしまったんです。もう老衰ですかね?」よく飼い主さんから受けるご質問です。このような時、まずは体をチェックします。歯の伸びすぎで食べられないわけではなさそう。お腹にシコリも無い。どうやら病気ではなさそう。こんな時に、試してみて、高率にうまくいくのが、、、、小鳥のエサです。小鳥のエサは、文字通り、小鳥用のご飯です。アワやキビ、ヒエなどの小さな穀物がブレンドされています。これ、よく食べるのです。
ワンちゃんのくしゃみが止まらない時、その原因は「歯かもしれません」犬では「口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)」という病気が多いです。歯周病が悪化することで、口と鼻を結ぶトンネルができてしまいます。すると、食べ物のカケラが鼻へ入ってしまいます。その結果、鼻炎が起こりくしゃみが連発してしまいます。また細菌感染が起こり、黄色い鼻水がたくさん出ます。くしゃみの原因が歯とは、飼い主さんは思いもよらず、皆さんびっくりされます。くしゃみが多い時は早めに動物病院を受診しましょう!
モルモットには厄介な病気があります。それが、「皮下膿瘍」(ひかのうよう)です。皮下膿瘍は、皮膚の下にできる膿の塊です。クリーム状の白い膿が多量に貯留します。膿は細菌感染の結果起こります。従って多くの動物では、抗生剤を投与すれば治ります。しかし、モルモットはそうはいきません。膿瘍の中心部まで抗生剤が浸透しないため、お薬だけでは治りません。その為、外科的な処置が必要になります。そしてその外科処置がちょっと独特なのです<皮下膿瘍の治療例>スキニーモルモット
昨日はユーゴの血液検査の日血小板はどうなったかな???早速お預けして採血してもらいました。後ろ足から採ってもらったようです。血小板の数値がちょっとでも上がってるはず!の期待を大きく裏切られ一週間前の数値よりも更に減って44,000まで下がってました。目標の10万の半分以下ですよそんな中でも薬を飲むことによって影響を受ける肝臓と腎臓の数値に問題はありませんと仰っていただけたのは救いなんかな。それでも首に爆弾を抱えてるユーちゃんにとっては手術という積極的な治療が最
朝からとうもろこしは食い付きがいい🌽食べる前と食べたあと2g増えたげど全然ダメなので病院いきました痩せすぎと言われました。(*꒦ິ³꒦ີ)点滴しました薬もお水に溶かす💊14日分便は異常なし原因わからないよ(*꒦ິ³꒦ີ)昼間もウトウトしてるのか目つぶるのが多いごはんは食べるんだけどね
皆さん、脂肪腫(しぼうしゅ)という腫瘍をご存じですか?皮下脂肪の脂肪細胞が良性腫瘍になり、「脂肪のコブ」になったものです。中年齢以降の犬の、体表面に非常に多いです!皆さんのワンちゃんにもあるかもしれません。ちなみに飼い主さんに「脂肪腫がありますね」と言うと、「うちの子、肥満ですか!?」と聞かれます。まったくそんなことはありません。痩せている子でも形成されます。さてそんな脂肪腫ですが、良性腫瘍なので殆どの場合、手術の必要はありません。しかし脂肪腫があまりに大きい場
動物の「避妊手術」(女の子の不妊手術)には2つの方法があります。卵巣のみを摘出して、子宮は摘出しない方法(卵巣摘出)と卵巣と子宮両方とも摘出する方法(卵巣子宮摘出)があります。図示するとこのような感じです。<当院は卵巣摘出手術を推奨!>当院では、「卵巣摘出手術」をメインで実施しています。卵巣摘出のメリットは①手術時間が短い②傷口が小さい③余計な合併症がない(子宮を摘出すると、手術操作が増えるので合併症が増えます)「子宮を取
私の病院には様々な動物が来院します。犬・猫・ウサギはもちろん、ハリネズミ・ラット・デグー・モモンガ、そしてヘビも!今回の患者さんは、アオダイショウ(青大将)のKくんです。ネズミが主食のヘビのため、意外と都会のど真ん中でも生息しています体は渋い銀色で、まさにヘビ界の日本代表といった風貌です。Kくんは困っていますそれは、これです!お尻からトゲトゲしたものがでいます。これはなんと、ヘビのおちんちんなのです!おちんちんが飛び出し、腫れてしま
「猫の便秘はすさまじい」という事実をお伝えします。猫には巨大結腸症という特有の病気があります。結腸は便を形成する部位です。この結腸を動かす神経の異常で、結腸の動きが悪くなります。すると結腸が収縮できなくなり、便が蓄積し、結腸が巨大化します。百聞は一見に如かず。巨大結腸症の猫ちゃんのレントゲン写真をお見せしましょう。どこがウンチか分かりますか?正解は、青ラインで示した部位全てです!!お腹の半分くらいが糞の塊になっています!!<巨大結腸症の治療法>
小型犬は心臓病が多いです。とりわけ、僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)という病気がダントツ1位です。今回の記事では、僧帽弁閉鎖不全症の早期発見と検査方法をご紹介しますね。<僧帽弁閉鎖不全症を早期発見するには?>この病気の発見には、「聴診」が最も重要です。獣医師が聴診器で心音を聞くと、簡単に発見できます。したがって健康診断やワクチン接種の機会を利用して、聴診をしてもらいましょう!聴診、大事!<心臓検診はこんな感じ>聴診で心臓病が
こんちゃお腹いっぱいになってねむ〜昨日は午後から休みだったので我が家の王子白文鳥のまろの爪切りしに動物病院へ。お出かけ用のゲージにシュッと入ってくれて、とっても良い子のまろしゃん♡これは帰ってきてからの1枚だよんその後のバスタイムーバシャバシャに夢中ですしかもピンぼけーとほほ…爪切りして、お風呂入ってスッキリやねボディーもつるんとしてきましたよ〜また、近々お写真撮りましょう❤︎ほなほな🐰
病気で食欲のない猫に、なんとか食べてもらいたい!飼い主さんと獣医師の切なる願いが、ユニークなお薬を開発させました。それは「耳に塗る、食欲増進剤」です!ミルタザピンという薬剤はもともと人用の精神安定剤です。このミルタザピンは、猫にとっては食欲増進効果があります。病気で食欲のない猫ちゃんの切り札です。しかし、ミルタザピンは「不味い」という大きな欠点があります。ただでさえ食欲のない猫に、不味い薬を飲ませるのは至難の業。そして嫌がり、大暴れ。かえってストレス
お迎えから一ヶ月。初日はサークルを二つ用意して部屋とお互いに慣れるまで別々に過ごしてもらう事に。1週間後、サークルを置いたまま部屋へ出してみると・・・サークルを出るなり取っ組み合い勃発まぁ、ある程度予想通りですが。2人で部屋を探索しつつ、どちらともなく突っかかっては所構わず取っ組み合い。それでも、寝る時はいつも一緒。相性は悪く無さそうで一安心。チョビのお気に入りだったキリンのタワーも二匹揃ってお気に入り。元気に二匹で部屋中駆け回り、昼も夜も構わず元気いっぱいでしたが・・・
モルモットには独特な腫瘍があります。それはオスメス関係なく発生する乳がんです!乳がんと聞くと、人間の感覚では女性を思い浮かべますよね?しかしモルちゃんたちは雌雄関係なく発生します。むしろ、オスの方が多いのが特徴です。<ケース1:オスの乳がん>モルモットのLちゃんは男の子です。下腹部のしこりが数ヶ月で大きくなったとのことで来院されました。腫瘍の表面が擦れて、自壊(壊死して感染・出血すること)しています↓腫瘍の周りをくり抜くように摘出します。レ